5G・IoT・AI技術の進展により、電子機器の電磁環境への対応がますます重要視される中、EMC(電磁両立性)分野のスペシャリストへのニーズが高まっています。製品の信頼性や安全性を支えるEMC技術は、自動車・医療機器・通信・航空宇宙など、幅広い業界で不可欠な存在となりつつあります。
本記事では、EMCエンジニアの転職市場動向や、未経験からのキャリア形成の可能性、最新の求人情報、そして求められるスキル・資格について、JAC Recruitment(以下、JAC)が解説します。
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目次/Index
EMCエンジニアの転職市場動向
ここでは、EMCエンジニアの転職市場動向について、次の2つの観点から解説します。
- ●5GやIoTの普及・AI技術の発展によりEMCの重要性は高まる
- ●技術進化・社会ニーズとともに今後も拡大が予測される
5GやIoTの普及・AI技術の発展によりEMCの重要性は高まる
EMC(Electromagnetic Compatibility:電磁両立性)とは、電子機器が周囲の電磁環境に悪影響を与えず、また外部からの電磁波の干渉を受けずに、安定して動作するための技術です。
スマートフォンから自動車、医療機器に至るまで、あらゆる電子機器が密接に関わる現代において、EMCは製品の信頼性と安全性を支える“見えない基盤”ともいえます。
この領域を専門とするのがEMCエンジニアです。EMCエンジニアは、製品設計の段階からノイズ対策やシールド設計、規格適合までを担います。製品が市場で安心して使われるための品質を陰で支える役割です。
近年、5GやIoTの普及、AI技術の発展によって通信機能を備える機器が急増しています。それぞれの機器が互いに干渉し合うことなく安定して動作するには、EMCの確保が極めて重要です。このような社会背景もあり、EMCエンジニアの需要は安定的に推移しています。企業は年齢や雇用形態を問わず、幅広い層を積極的に登用する傾向が見られます。
とりわけ自動車・医療機器・航空宇宙など、5GやIoTの活用が進む分野では、EMC設計やノイズ対策の重要性が飛躍的に高まっています。その結果、EMCエンジニアの活躍の場は、従来の家電やPCを扱う電子機器メーカーに限られません。自動運転車、遠隔医療機器、スマートシティのセンサー群など、5GやIoT技術が活用される分野へと急速に広がっています。
技術進化・社会ニーズととも今後も拡大が予測される
EMC市場は、5GやIoTの急速な普及、AI技術の進化に加え、各国で進むEMC規制の強化や国際基準の改定、電磁波環境の複雑化によって、今後も長期的な拡大が見込まれます。
5Gからその先のBeyond 5Gや6Gへと、通信技術がさらに高速化・高周波数化するにともない、電磁波制御の難易度はますます高まっていきます。また、世界各国におけるEMCに関する規制は年々厳格化しており、企業が事業をグローバル展開する際には、新しい規格に準拠できる専門家の存在が不可欠です。
近年の社会ニーズの変化は、EMCエンジニアの需要を着実に押し上げる要因となっています。
特に、自動車分野では車載ECUの開発、医療分野では高度医療機器の設計、通信分野では基地局や端末の開発など、生命や安全に直結する領域でのEMC対策の高度化が今後も進むと見込まれています。
そのため、EMC試験の実務経験や、回路設計に関する専門知識をもつ転職希望者は、即戦力として高く評価される可能性が高いといえます。
企業は、こうしたスキルを備えた転職希望者を、分野横断的に積極的に登用する傾向を強めています。
EMCエンジニアが求められる主な転職先候補
ここでは、EMCエンジニアが求められる主な5つの転職先候補について解説します。
- ●電子機器・医療機器メーカー
- ●自動車業界
- ●国際認証機関・試験機関
- ●通信インフラ企業
- ●航空宇宙産業
電子機器・医療機器メーカー
電子機器や医療機器メーカーは、EMCエンジニアにとって代表的な転職先候補の一つです。電子機器分野では、回路設計段階でのノイズ低減設計や、EMI/EMS対策の実装が求められます。試作段階では、EMC試験を通じて法規制や国際規格への適合を確認する業務が中心です。
一方、医療機器分野は、安全性と信頼性が厳しく求められる領域です。特に、心臓ペースメーカーやMRI装置など電磁環境に敏感な機器では、わずかな電磁ノイズが患者の生命や診断精度に影響を及ぼす可能性があります。
そのため、より高度なEMC設計スキルが不可欠です。
多くの場合、EMCエンジニアは、製品開発の初期段階から量産までの工程に広く関与します。そのため、開発から試験までを一貫して行う体制をもつ企業や、規制の厳しい海外市場をターゲットとする企業ほど、経験豊富な技術者を強く求める傾向があります。
電子機器メーカーや医療機器メーカーへの転職を目指す場合は、親和性の高い製品を扱うポジションに絞り込むことが有効です。
また、製品設計段階におけるEMCへの関与経験を具体的にアピールすることが、評価につながります。

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自動車業界
自動車業界におけるEMCエンジニアは、車載電子機器のノイズ対策に加え、自動運転システムやコネクテッドカーなどの高度な電子制御システムが、互いに干渉せず確実に動作するよう、設計と評価を担います。特に、車載レーダー、カメラ、V2X通信モジュールなどの搭載が進む中、車両全体のEMC設計や部品間の相互干渉防止は、各企業にとって不可欠な課題となっています。
また、自動車メーカーやティア1サプライヤーの多くは、国内外の自動車EMC規格(CISPRやISOなど)への適合が義務づけられています。そのため、試験から設計改善までを一貫して対応できる技術者は、現場で高く評価される傾向です。
さらに、電動化が進むEV分野では、バッテリーシステムや高電圧機器のノイズ制御が重要なテーマです。
この分野では、パワーエレクトロニクスとEMCの両方に精通した技術者が求められています。そのような技術者は、希少性が高く、年収面でも高い評価を受ける可能性があります。

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国際認証機関・試験機関
国際的な第三者認証機関や試験機関も、EMCエンジニアが専門性を発揮できる分野の一つです。
これらの機関では、メーカーからの依頼を受け、製品が各国のEMC規制や国際規格に適合しているかを、中立的な立場から試験・評価します。
場合によっては、測定結果の分析に加え、技術的なフィードバックをメーカーに提供する役割も担います。
採用選考では、実務経験に加えて、欧州(CEマーク)、米国(FCC)、中国(CCC)など各地域の規制に関する知識が、評価対象となることがあります。
特に国際認証業務では、規格解釈の正確さと、英語を含む多言語でのコミュニケーション能力が重視されます。
そのため、グローバルな環境で活躍したい方にとって魅力的な環境です。
また、試験機関では、電子機器、医療機器、自動車部品など多様な製品に携わる機会があります。
このような環境は、幅広い業界知識を身につけながら、EMC分野での専門性を磨きたい方にとって理想的なフィールドです。
通信インフラ企業
5Gをはじめとするモバイル通信の基地局やネットワーク機器の開発・製造を担う通信インフラ企業においても、EMCエンジニアは不可欠な存在です。
EMCエンジニアは、通信設備設置時の電磁環境評価を行います。
また、アンテナ設計段階でのノイズ低減設計にも関与します。
さらに、規格適合試験の実施など、高度なEMC設計業務を担います。
通信インフラを支える社会的役割から、大規模な通信ネットワークを運営する企業ほど、安定稼働を確保するための予防保守やトラブルシューティング能力を重視する傾向があります。
加えて、海外事業を展開する企業では、国際的な通信規格や安全基準への適合経験が評価されるケースが多く見られます。
そのため、規格理解と現場経験を兼ね備えた技術者は、採用選考において優遇される可能性が高いといえます。

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航空宇宙産業
EMCエンジニアが求められる転職先として、航空宇宙産業も有力な候補に挙げられます。
航空機、人工衛星、宇宙探査機などでは、多数の電子機器が限られた空間で同時に稼働します。そのため、わずかな電磁干渉でも深刻なシステム障害につながる可能性があります。EMCエンジニアは、機体設計段階から関与し、シールド設計やケーブル配線の最適化を行います。
また、部品選定の段階でノイズ対策を施すことで、電磁干渉の未然防止に努めます。
これらの設計は、DO-160やMIL-STDなどの厳格な航空宇宙規格への適合が前提です。
業務には、打ち上げ前の地上試験や、ミッション運用中のトラブル対応が含まれる場合もあります。
そのため、ポジションによっては出張や赴任が頻繁に発生する可能性があるでしょう。
特に、衛星通信や宇宙探査におけるEMC経験は希少であり、専門性を生かして国際的に活躍できる分野です。

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EMCエンジニアの最新転職・求人情報
EMCエンジニアの求人市場では、世界的な認証機関や第三者試験機関からの採用ニーズが高まっています。
特に、EMC試験の実務経験をもつ技術者への需要が顕著です。
また、電気・電子工学を専攻した転職希望者や、回路設計・高周波測定の基礎知識をもつビジネスパーソンを、積極的に採用する傾向も見られます。
近年のトレンドとしては、EMC分野のポジションが多様化している点が特徴的です。「EMC試験エンジニア」に加え、製品開発の上流工程に関与する「EMC設計技術者」、設計と試験の橋渡し役となる「EMC評価技術者」、顧客の技術課題を支援する「EMCサポートエンジニア」など、役割が細分化されています。
そのため、EMC分野への転職を目指す場合は、自身の経験を生かせる工程や業務領域を明確にすることが重要です。
さらに、自分の強みを発揮できる求人を選定する意識が、キャリア形成において有効といえます。
ここからは、EMCエンジニアに関連する最新求人・転職情報を紹介します。
なお、本記事で紹介している求人は、JACが取り扱う求人の一部です。JACが取り扱う求人は、大半が非公開となっています。そのため、非公開求人も含めEMCエンジニアに関する求人の紹介を希望する方は、ぜひJACにご登録ください。
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●セイコーエプソン株式会社:製品開発におけるEMC試験/評価業務<長野・塩尻>
●株式会社ディ・エム・シー:電気回路設計チーフエンジニア~産業用タッチパネルトップシェアメーカー~
●ダイハツ工業株式会社:【大阪/滋賀】車両実験・評価エンジニア(安全運転支援・EMC法規対応)
●日産自動車株式会社:車両電装部品・システムの信頼性企画開発エンジニア(構成電子部品開発/評価手法検討/機能安全設計)
●ミネベアミツミ株式会社:【電気ハードエンジニア】超精密機械加工技術とエレクトロニクス技術を融合させた 「エレクトロ・メカニクス・ソリューションズ」次世代新製品開発
●マイクロニクス株式会社:【ニッチで高い技術力をもつ計測器メーカー】電波計測製品サービスエンジニア
※求人の募集が終了している場合もございます。ご了承ください。(2025年8月最新)
未経験からEMCエンジニアに転職できるのか
未経験からEMCエンジニアへの転職は可能です。
ただし、EMC設計やEMCコンサルタントなど、高度な専門性が求められるポジションにいきなり就くのは容易ではありません。
これらの職種では、電磁両立性に関する深い理論理解が求められます。
加えて、回路設計や電磁波解析などの実務経験も不可欠です。
そのため、企業は即戦力となる経験者を優先して採用する傾向があります。まずは、電気・電子工学の基礎知識を身につけることが出発点となります。
次に、EMCの基礎理論や国際規格、試験手法を学ぶことが重要です。そのうえで、EMC試験担当者や測定アシスタントとして、基礎的な業務から実務経験を積む道が考えられます。試験現場では、機器セットや測定データの取得・分析、レポート作成などの業務に携わります。
これらの経験を数年間積み重ねることで、設計段階からノイズ対策を組み込むEMCエンジニアへのキャリアアップが現実的になります。
このように、未経験者がEMCエンジニアへの転職を果たすには、段階的なキャリアプランを描くことが不可欠です。
その理解をもつことが、長期的な成長と専門性の確立につながります。

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サービスエンジニア(EMC)の職務経歴書サンプルと書き方
「サービスエンジニア(EMC)」の職務経歴書を作成する際に役立つサンプル・テンプレートをご用意。職種別の書き方ポイントも解説しています。 書類選考を行う採用担当者が知りたいのは、何を(製品領域)、どの程度(担当範囲)、ど… 続きを読む サービスエンジニア(EMC)の職務経歴書サンプルと書き方
EMCエンジニアへの転職で求められる経験・スキル・マインド・資格
本章では、EMCエンジニアへの転職で求められる、次の経験・スキル・マインド・資格について解説します。
- ●EMC試験・評価や回路設計・開発経験など
- ●多岐にわたる技術スキル・ビジネススキル
- ●探求心や責任感、自律性・粘り強さ
- ●iNARTE-EMC資格試験や電気・電子関連の国家資格
EMC試験・評価や回路設計・開発経験など
EMCエンジニアとして高く評価される経験の一つに、EMC試験・評価や回路設計・開発に関する実務経験があります。
試験・評価業務では、電磁波測定装置を用いて製品が国際規格や各国の法規制に適合しているかを検証します。問題が発見された場合は、原因を特定し、改善策を提示する役割を担います。
一方、回路設計や開発の経験は、製品設計段階においてノイズ抑制や耐性向上の構造設計に活用されます。
このようなスキルは、設計初期から品質を高めるために重要視される要素です。
企業がこれらの経験を重視する背景には、設計から評価まで一貫して品質担保に貢献できる転職希望者の存在が、開発期間の短縮や市場投入の加速に直結するという理由があります。
特に、自動車、通信、医療機器など高い規格適合が求められる分野では、試験と設計の両方に精通したEMCエンジニアが重宝される傾向がみられます。
多岐にわたる技術スキル・ビジネススキル
EMCエンジニアには、幅広い技術的な知見が求められます。
具体的には、電磁気学や回路理論、高周波解析などの専門知識が必要です。
加えて、シールド設計、フィルタ設計、接地技術といった実践的スキルも重要です。
さらに、試験データの分析や改善提案を行う場面では、論理的思考力と課題解決力が欠かせません。海外規格への適合や、グローバル顧客とのやり取りが発生する場合もあります。
その際には、英語を用いた文書作成や会議対応の能力が求められることがあります。
採用選考では、技術力に加えて関連スキルやビジネススキルも総合的に評価されます。そのため、採否は多面的な観点から判断されることを理解しておくことが重要です。
探求心や責任感、自律性・粘り強さ
EMCの課題解決は一筋縄ではいかず、複数の原因が複雑に絡み合うことも少なくありません。そのため、原因を突き止めるまで試行錯誤を重ねる探求心が不可欠です。
EMC業務は、製品の市場投入時期や規格適合の可否に直結する重要な領域です。よって、高い責任感をもち、最後までやり遂げる姿勢が求められます。
さらに、突発的な不具合や想定外の試験結果にも冷静に対応できる自律性が必要です。
加えて、改善策を粘り強く実行し続ける持久力も重視されます。
EMCエンジニアとして活躍するには、技術力だけでなく、探求心・責任感・自律性・粘り強さといった素養が欠かせません。
転職を検討する際は、自身の適性を見極めることが重要なステップとなります。
iNARTE-EMC資格試験や電気・電子関連の国家資格
EMC分野の専門性を客観的に証明できる資格は、転職活動時にアドバンテージとなる場合があります。
米国のiNARTE-EMCエンジニア資格は、試験・設計・規格解釈に関する高度な知識と実務力を示す手段です。
この資格は、国際的に通用するものとして広く認知されています。
また、電気主任技術者や陸上無線技術士などの電気・電子関連の国家資格も、基礎的な技術力を示す際に有効です。
これらの資格を保有していることで、未経験領域への挑戦やキャリアアップ時の説得力が増します。
企業の採用担当者からは、「即戦力として活躍できる基礎を備えている」と評価されやすくなるでしょう。
参照:iNARTE資格試験
EMCエンジニアへ転職した場合の年収相場
EMCエンジニアの年収相場は、高度な専門性を有する職種であることに加え、製品の品質や安全性に直結する重要な役割を担う点から、一般的な電気・電子系エンジニアと比較して高くなる傾向があります。
特に、自動車・通信・医療機器など規格要件が厳格な業界では、
設計段階からEMC対策を主導できる技術者や、海外認証取得に対応できる転職希望者が限られているため、希少性が報酬に反映される傾向です。
その結果、高額のオファーを受ける可能性もあります。
加えて、iNARTE-EMC資格や電気主任技術者資格の保有者、複数の国際規格試験に合格している技術者は、高度な専門性を備えていると見なされるため、年収が一般的な水準を上回るケースもあります。
なお、JACが取り扱うEMCエンジニアに関連する求人の年収平均値は740万円前後であり、中央値は699万円程度です。分布としては500万円台〜800万円台に集中していますが、年収1,000万円以上の転職事例も豊富であり、豊富な経験やマネジメント実績を積み重ねることで高額年収を実現できる可能性を高められます。特に外資系企業では課長以上の役職でも年収1,500万円を超えるケースが散見され、経験やスキル、担当領域、所属する業界によって年収に幅があることがわかります。
転職を検討する際は、単に提示年収だけでなく、担当する領域の幅、海外案件の有無、将来の昇給余地なども含めて総合的に判断することが重要です。
※当社実績(2023年1月~2025年7月分データ)
EMCエンジニアの転職事例
本章では、JACが提供する転職支援サービスを利用して、EMCエンジニアへの転職を成功させた事例を紹介します。
大手電機メーカーから最先端テクノロジー企業エンジニアへ転職した事例
Sさん(40代前半/男性)
| 業種 | 職種 | 年収 | |
|---|---|---|---|
| 転職前 | 電気機器 | 生産管理、品質保証 | 900万円 |
| 転職後 | 電池・エネルギー関連 | 筐体設計(バッテリーパックエンジニア) | 1,600万円 |
Sさんは、国内メーカーに入社以来、製品の設計開発から品質保証まで幅広く携わってきました。これまでに、海外駐在を含む豊富な経験を積み重ねています。
特に、電池分野における設計・評価・生産管理を一貫して担当してきました。加えて、国際規格に基づいた品質基盤の構築にも取り組んできた実績があります。
しかし、さらなる成長の機会を求めて転職を決意しました。
JACのコンサルタントは、Sさんのバッテリーパックの機構設計から品質保証までの一貫した経験に着目。また、海外でのプロジェクトマネジメント経験にも高い評価を与えました。
その結果、次世代電池の商業化に挑戦する企業の求人を提案しました。
Sさんは、今回の転職を通じて、これまで培った専門性をより高く評価される環境へと転職することができました。
※事実をもとにしておりますが、プライバシー保護のため、個人が特定されないように内容を一部変更しています。
EMCエンジニアから自動車制御開発責任者へ転職した事例
Cさん(40代後半/男性)
| 業種 | 職種 | 年収 | |
|---|---|---|---|
| 転職前 | 自動車部品製造業 | エンジニアリングプロジェクトマネージャー | 1,100万円 |
| 転職後 | 自動運転技術開発 | 制御開発責任者(管理職) | 1,400万円 |
Cさんは、長年にわたりEMCエンジニアとして技術開発に携わってきました。現職では、ソフトウェア技術の専門性を高めると同時に、プロジェクトマネジメントの知識も習得しています。
さらに、グローバルリードとして海外拠点との調整・遂行を担うなど、国際的な舞台で活躍した実績があります。
しかし、40代後半というキャリアの節目を迎え、さらなるスキルアップと年収向上を目指して転職を決意しました。
JACのコンサルタントは、Cさんのソフトウェア技術に関する知見に加え、プロジェクトマネジメント経験や海外との調整能力にも着目しました。
その結果、自動運転の実用化を目指す次世代モビリティ企業の車両制御系ソフトウェア開発部門における責任者のポジションを提案しました。
転職後のCさんは、車両制御ソフトウェア開発部門の責任者としてプレイングマネージャーの立場で新技術の企画開発を担当。加えて、年収面でも大幅な向上を実現しました。
この事例は、既存のキャリアをベースに新しい技術領域へ挑戦し、キャリアの幅を広げた好例といえます
※事実をもとにしておりますが、プライバシー保護のため、個人が特定されないように内容を一部変更しています。
回路設計経験を生かし、半導体開発領域に転職した事例
Yさん(40代後半/男性)
| 業種 | 職種 | 年収 | |
|---|---|---|---|
| 転職前 | 電子部品・半導体メーカー | 回路設計 | 1,000万円 |
| 転職後 | 自動車部品メーカー | 弱電回路設計 | 1,200万円 |
Yさんは、アナログ回路設計のエキスパートとして活躍してきた方です。お客さまとの仕様検討から回路設計、評価、量産体制まで、一連の開発プロセスを経験。その中で、高い専門性を身につけてきました。特に、電源系ICの開発においては、日本および海外向けに多数の製品をリリースしています。
これにより、高い実績を築いてきたことが評価されています。
一方で、さらなるスキルアップと年収向上を目指したいという思いが高まり、転職活動を開始しました。
JACのコンサルタントは、Yさんの回路設計や顧客対応で培った専門性に注目。その専門性が、半導体製品の設計環境開発において強みになると判断しました。
特に、設計生産性の向上やEMC検証を推進するポジションであれば、これまでの知見を最大限に発揮できると考え、半導体メーカーの求人を提案しました。
Yさんは、今回の転職を機に、専門性の深化と新領域への挑戦を同時に実現できる環境を得ることができました。
※事実をもとにしておりますが、プライバシー保護のため、個人が特定されないように内容を一部変更しています。
EMCエンジニアへ転職後のキャリアパス
本章では、EMCエンジニアへの転職後に描ける、次の3つのキャリアパスについて解説します。
- ●関連部門でのジョブローテーションや専門性の深化
- ●電子機器・半導体分野の開発エンジニアへの転職
- ●他業界のEMCエンジニアへの転職
関連部門でのジョブローテーションや専門性の深化
MCエンジニアとして経験を積んだ後、同一企業内で関連部門へのジョブローテーションを通じて専門性をさらに高めるキャリアパスがあります。
例えば、設計部門に異動し、製品開発の初期段階からノイズ対策を組み込む業務に携わるケースがあります。この場合、評価工程だけでなく、設計・開発プロセス全体に通じる知識を習得することが可能です。
また、品質保証部門や規格認証部門に移ることで、国際規格や顧客要求仕様に基づいた製品適合性評価のスキルを広げることができます。これにより、EMCの専門性を多角的に深めることが可能になります。
社内異動を通じて専門性を高めながら、将来的に技術マネージャーやプロジェクトリーダーを目指すキャリアパスを選ぶことも一つの選択です。
一方で、車載ECUや医療用インプラント機器など、特定の製品分野に特化したEMCスペシャリストとして地位を高める道もあります。

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スペシャリストとは?ゼネラリストとの違いや転職時のポイントを解説
スペシャリストとしてのキャリアを歩むことを考えている方もいるのではないでしょうか。本記事では、スペシャリストとしての力が必要とされやすい仕事や転職時のポイント・キャリアプランを解説します。 転職を検討中ですか? 今現在、… 続きを読む スペシャリストとは?ゼネラリストとの違いや転職時のポイントを解説
電子機器・半導体分野の開発エンジニアへの転職
EMCエンジニアとして培ったノイズ対策や信号品質確保の知識は、
電子機器や半導体を扱う企業でも高く評価されるスキルです。
特に、高速通信や高周波回路を扱う製品分野では、EMCの観点から設計を最適化できる技術者が求められています。
このような背景から、回路設計エンジニアやシステム設計エンジニアへの転身も可能です。
半導体業界では、SoCや高速インターフェース設計においてEMI対策や電源インテグリティの考慮が不可欠です。そのため、EMC分野での経験が重宝される傾向があります。
電子機器や半導体分野の開発エンジニアへの転職は、開発フェーズにおける責任範囲の拡大につながります。
この変化は、自身の専門性の深化だけでなく、市場価値の向上にも直結するでしょう。

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半導体エンジニアに業界未経験で転職は可能?仕事内容や求められる経験を解説
半導体業界が活況を呈し、半導体エンジニアのニーズが高まっています。半導体エンジニアは経験者の需要に対して採用が追い付いていない状況であるため、半導体業界経験者に限らず、幅広い領域のエンジニアの方々に転職のチャンスが広がっ… 続きを読む 半導体エンジニアに業界未経験で転職は可能?仕事内容や求められる経験を解説
他業界のEMCエンジニアへの転職
EMCの知見は、特定業界に限らず幅広い分野で必要とされています。対象分野には、自動車、航空宇宙、医療機器、通信インフラなどが含まれます。
例えば、自動車業界では、自動運転やEV化の進展にともない、車載電子機器のEMC対応がより重要視されています。この分野では、車載規格や国際基準に精通した技術者が強く求められます。
同様に医療機器分野でも、患者の安全を確保するために厳格なEMC要件が設けられています。そのため、試験から設計改善まで一貫して担えるEMCエンジニアは重宝される存在です。
異業種への転職では、新しい規格や製品特性への理解が求められます。一方で、経験の幅を広げることで市場での希少性を高める機会にもなります。
結果として、報酬水準やポジションの選択肢が拡大する可能性があります。この変化は、長期的なキャリア形成において有利に働く要因となります。
EMCエンジニアへの転職なら、JAC Recruitment
EMCエンジニアへの転職を成功させるには、業界特有の技術要件や企業の採用背景を深く理解している転職エージェントの活用が推奨されます。特にEMC分野は、製品の市場投入スピードや国際規格対応が事業成否を左右する重要な領域です。そのため、企業は、即戦力となる高度な技術経験や適応力を備えたビジネスパーソンを求める傾向があります。
このような背景から、表面的な求人情報だけでは判断できない企業の開発環境やプロジェクト内容、将来性を正確に把握することが重要です。その点、JACでは、EMC領域の採用動向や各社の技術課題に精通したコンサルタントが在籍しています。コンサルタントは、一人ひとりの経歴や強みを丁寧にヒアリングし、回路設計や評価試験の実績、国際規格対応の経験などを的確に整理します。そのうえで、企業の求める要件と合致したキャリアを提案します。
また、JACは、一般には公開されない非公開求人も豊富に取り扱っています。その中には、大手メーカーやグローバル企業の開発ポジション、将来的なマネジメント候補なども含まれます。これにより、キャリアの幅を広げる選択肢を提示することが可能です。
さらに、JACは、転職後のキャリア形成も視野に入れた提案を行っています。異業種でのEMC技術活用や関連部門へのステップアップといった中長期的な展望も含まれます。
EMCエンジニアへの転職を検討中の方は、ぜひJACにご相談ください。

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メーカー転職情報
メーカーの転職市場においても、JAC Recruitmentは多くの方々の転職を成功させてきました。JACは業界専任制のコンサルティングを行っているため、高い専門性や業界の知識を豊富に蓄積しており、また市場動向についても… 続きを読む メーカー転職情報



