統計に関する知識や活用力を評価する全国統一試験である統計検定。
本記事では、統計検定が生かせる転職先候補や統計検定が生かせる最新求人・転職情報をJAC Recruitmentが解説いたします。
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統計検定は転職で有利に働くのか

統計検定は、一般財団法人統計質保証推進協会が実施する、統計に関する知識や活用力を評価する試験です。4級(データや表・グラフに関する基本的な技能)、3級(高校卒業段階までに求められる統計活用力)、2級(大学基礎統計学の知識と問題解決力)、準1級(統計学の活用力-応用)、そして1級(統計専門力)に級位が分かれており、さらに特定の専門分野に特化した「統計調査士」「専門統計調査士」「データサイエンス(DS)基礎・発展・エキスパート」などの種別も設けられています。
近年、データに基づいた意思決定や戦略立案の重要性が急速に高まっている背景もあり、統計やデータ解析に精通したビジネスパーソンへの需要は拡大傾向にあります。厚生労働省の職業情報サイト「job tag」によると、データサイエンティストの有効求人倍率は2.83倍(2025年6月時点)と非常に高い水準にあります。
実際に、IT・情報通信業界では、DX推進の中核を担う存在として、情報処理技術者や機械学習エンジニアと並び、需要の伸長が顕著です。製造業においても、品質管理や生産性向上においてデータに基づく工程管理が重視されており、統計検定の知識は実務に直結します。医療・ヘルスケア分野では、電子カルテなどの医療ビッグデータ解析を通じて、新薬開発の効率化や個別化医療の推進、感染症対策の高度化が進んでおり、製薬会社や医療機関では専門のデータサイエンティスト職を設置する企業が増加しています。
マーケティング領域でも、個別最適化された広告配信や商品提案を行う企業が増加しており、特に小売・広告・ECなどの領域では、ID-POSデータやウェブサイトの行動ログといった膨大な消費者データを効果的な施策に用いるために高度な統計解析の知識が求められています。
教育・研究機関や近年成長著しいEdTech企業においても、教育プログラムの効果測定、学習者の行動分析に基づくカリキュラム開発、オンライン学習サービスのパーソナライズ化など、統計に基づいたサービス提供が盛んです。さらに、国や地方自治体でも、政策立案(EBPM)や予算編成の際に統計分析が必要とされるため、統計局や厚生労働省といった政府機関、あるいは自治体のデータ活用推進部門などで、統計検定資格をもつ転職希望者が歓迎されるケースもあります。
このように、統計検定は、多岐にわたる業界でその専門性や活用が期待される資格であり、資格保有が面接でのアピール材料となり、キャリアの可能性を広げられたり、転職活動を優位に進められたりすることがあります。
出典:「データサイエンティスト – 職業詳細」job tag(厚生労働省職業情報提供サイト)「ハローワーク求人統計データ-有効求人倍率」(参照:2025年6月1日)
【級数別】統計検定の転職先候補
本章では、級数別に統計検定が生かせる、次の転職先候補について解説します。
● 1級・準1級:データサイエンティスト・研究職・統計コンサルタントなど
● 2級:データアナリスト・AI(機械学習)エンジニアなど
● 3級・4級:教育関連や一般事務職、品質管理部門など
1級・準1級:データサイエンティスト・研究職・統計コンサルタントなど
統計検定1級および準1級は、統計学に関する高度な専門知識と、資格取得の過程で得た知識を実社会のさまざまな問題解決に応用できる実践的な能力を有している旨の証明となります。大手IT企業や先進技術を手がけるテクノロジー企業、コンサルティングファーム、金融機関のクオンツ部門、製薬会社の研究開発部門、あるいは大学や公的研究機関など、高度なデータ分析や研究開発を行う組織での活躍が期待されます。
具体的な職種としては、機械学習モデルの開発・評価を担当するデータサイエンティスト、医薬品開発における統計的検定を担うバイオ統計担当、あるいは官公庁や研究機関における統計政策立案の支援者として活躍する統計コンサルタントなどが該当します。
いずれの職種でも、単なる分析作業にとどまらず、複雑なデータから本質的な洞察を引き出す能力と、数理的な根拠に基づいた戦略提言や意思決定支援が求められます。そのため、統計検定1級や準1級を有していると採用選考で高く評価されることがあります。
>>データサイエンティストの転職事情|難易度や成功のポイントとは
2級:データアナリスト・AI(機械学習)エンジニアなど
統計検定2級は、大学で学ぶレベルの統計知識と、習得した知識を活用してデータに基づいた問題解決を推進する能力が問われる試験であり、事業会社のマーケティング部門や経営企画部門、IT部門、あるいはSIerやWebサービスを提供する企業のデータアナリストやAIエンジニア職種などでその知識を生かせます。
具体的な業務としては、販売データや顧客データを用いたKPI分析、マーケティング施策の効果測定、市場調査データの集計・分析、アンケート結果の解析とレポーティング、あるいは機械学習モデルを構築するためのデータ準備や基礎的な検証作業などが挙げられます。
統計検定2級は、実務と密接に結びついているため、転職市場では、資格と実務経験を併せて示すことで、即戦力と評価されやすくなります。
3級・4級:教育関連や一般事務職、品質管理部門など
統計検定3級は高校卒業段階、4級は中学校卒業段階で求められる統計リテラシーや基礎的な統計概念、用語、基本的な集計・分析の手法を理解し、活用する基礎的な能力が問われます。
3級・4級は、データに基づいた業務を担う際に、基礎知識が役立つでしょう。例えば、一般企業の事務職におけるデータ入力や集計、製造業の品質管理部門における品質データの整理やグラフ化、営業職がデータに基づいた提案資料を作成する際に活用できると考えられます。
データ活用が一般化した現代においては、職種問わず一定の統計知識が求められつつあります。統計検定3級・4級でも、統計の基礎知識を備えているとみなされ、採用選考ではほかの転職希望者と差別化を図れることがあります。
>>品質保証・品質管理への転職は未経験でも可能?最新求人や転職市場動向を解説
統計検定が生かせる最新求人・転職情報
採用選考では、統計に関する知識を評価する指標の一つとして統計検定が評価されることがありますが、多くの場合、必須要件ではなくあくまで「参考基準」や「加点要素」として扱われるケースが大半です。そのため、ほかの資格や能力、実務経験も含め、総合的に採否が判断されることを理解しておきましょう。
ここからは、統計検定が生かせる最新求人・転職情報を紹介します。
なお、本記事で紹介している求人は、JACが取り扱う求人の一部です。JACが取り扱う求人は、大半が非公開となっています。そのため、非公開求人も含め統計検定が生かせる求人の紹介を受けたい方は、ぜひJACにご登録ください。
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● 非公開企業:統計解析ポジション
● アパレル大手企業:データサイエンティスト
● 日本発のグローバル大手企業:Data scientist(member~manager)/PM
● 江崎グリコ株式会社:コンシューマーリサーチ
● 東日本電信電話株式会社:データアナリスト
● スズキ株式会社:AI/機械学習、および生成AIを用いたデータ分析(データサイエンス)
● 株式会社タイミー:課題特定から分析、アクションの提案までお任せするデータアナリスト
● 三井住友カード株式会社:データサイエンティスト(法人与信モデル構築担当)
● 株式会社グロービス:EdTech事業 データアナリスト(テクノロジー職)
※求人の募集が終了している場合もございます。ご了承ください。(2025年7月最新)
統計検定を生かした転職後の年収目安

統計検定は、データリテラシーと統計的思考力を証明する資格として、近年のデジタルシフトにともないその市場価値は着実に高まっています。特にDX推進やAI活用、ビッグデータ分析などの領域において、統計検定保有者は、企業のデータ利活用戦略を支える存在として評価されるケースが増えています。
転職後の年収については、保有する統計検定の級位や実務経験、専門とする分野、選択する業界や企業規模などによって大きく変動しますが、一般的に統計検定の上位級である1級や準1級を保有し、さらに数年以上の実務経験をもつデータサイエンティストであれば、年収800万〜1,200万円程度が相場になると考えられます。
統計検定2級の場合、年収帯は500万〜800万円が一般的な水準ですが、データ分析における実務経験やプログラミングスキル、BIツールの操作スキルなどを組み合わせながら自身の市場価値を高めることで、相場よりも高い年収提示を受けられる場合もあります。
データ活用の重要性が今後ますます高まることを踏まえると、統計スキルを示す統計検定保有者の市場価値は引き続き堅調に推移すると予想されます。
【年代別】統計検定を生かして転職を成功させるポイント
ここでは、統計検定を生かして転職を成功させるポイントを年代別に解説します。
20代で統計検定を生かして転職を成功させるポイント
20代にとって、2級以上の統計検定の取得は、データ分析分野への強い関心と学習意欲、そして基礎的な統計知識を有している旨を示す手段になると考えられます。特に20代は、実務経験の豊富さよりもポテンシャルや将来性が重視される傾向にあります。そのため、資格取得は大きなアピールポイントになる可能性があり、若手であっても「論理的思考力と数値感覚に優れた即戦力候補」として注目されると考えられます。
転職先を選定する際は、育成・研修制度が充実しており、先輩データアナリストやデータサイエンティストから指導を受けられる企業や部署を選びましょう。採用選考では、統計検定を起点としたスキルアップ計画や将来的なキャリアの展望を語れるかどうかが評価を左右します。資格取得を自己研鑽の証として位置づけ、積極的に成長意欲を示すことを意識しましょう。
30代で統計検定を生かして転職を成功させるポイント
30代で、統計検定を生かして転職するには、準1級以上の取得が望まれます。というのも、30代には、単に統計的手法を知っているだけでなく、知識を活用して実際にビジネス課題を解決した経験や、データから新たな洞察を見いだし、事業貢献につなげた事例など、定量的な成果が求められるからです。
ただし、2級までの取得にとどまる場合でも、マーケティング分析や品質管理、財務モデリング、BIツールを活用した報告業務など、データに基づいた意思決定の経験があれば、採用選考で優遇されるケースもあります。また、30代は管理職候補としての期待も高いため、チームマネジメントの経験も評価の対象になります。
採用選考では、資格取得に満足せず、新たな知識習得に励む姿勢や実務との接点をもつなかで得た気づきを論理的に説明できるかが問われることを理解しておきましょう。
40代で統計検定を生かして転職を成功させるポイント
40代は、高度な統計的専門性に加え、豊富な実務経験、そして組織を牽引するリーダーシップやマネジメント能力が期待されます。統計検定準1級以上は、データを用いた経営判断やリスク分析、組織全体のKPI設計とモニタリングなど、企業の中核で求められる高度な職務への適性を示す材料になります。
転職先としては、企業のデータ戦略全体を統括するポジションや、データサイエンス部門の責任者、あるいは高度な分析技術を要する特定分野の専門家などが考えられます。
採用選考では、資格の保有自体が評価されることは、ほぼありません。そのため、自身の専門性や経験が応募先の企業が抱える経営課題の解決や新たな事業機会の創出にどのように貢献できるのかを、具体的な戦略やビジョンを交えながら示すことが重要です。
また、最新の分析手法やテクノロジーに対する継続的な学習意欲、変化への適応力も問われるため、トレンドの分析手法や今後注目される可能性の高いテクノロジーに対する理解も深めておきましょう。
50代で統計検定を生かして転職を成功させるポイント
50代は、専門性とともに後進育成など組織に貢献し得る能力とスキルが求められます。転職先としては、製薬会社の臨床データ管理職、大学や研究機関のアドバイザー、または地方自治体や公共機関の統計調査担当などの選択肢が視野に入ります。
採用選考では、これまでのキャリアでどのような実績を上げ、困難な課題をどのように解決してきたのかを具体的に示すとともに、その経験と統計的知見を新しい環境でどのように生かし、どのような価値を提供できるのかを伝えられるように準備しておきましょう。また、変化の激しいデータサイエンスの分野において、最新のトレンドや技術に対する関心をもち続け、自身の知識をアップデートしていく姿勢を示すことも有効です。
統計検定保有者の転職事例
本章では、JACが提供する転職支援サービスを利用し、転職を成功させた統計検定保有者の事例を紹介します。
統計検定の知見を生かし、プロジェクトマネージャーに転身した転職事例
Yさん(40代前半/男性)
| 業種 | 職種 | 年収 | |
| 転職前 | IT・通信 | WEB系SE | 900万円 |
| 転職後 | IT・通信 | プロジェクトマネージャー | 1,100万円 |
Yさんは、現職で機械学習モデルの開発や業界大手との協業を通じて、データ解析のスキルを多様な領域で活用してきました。一方、システム開発寄りの業務が中心となっており、当初志向していた「データ活用を通じた社会課題解決」という方向性とのかい離を感じ始めていたそうです。データ活用による課題解決や新規事業創出に軸足を置いたキャリアへ方向転換したいという強い希望のもと、転職活動を開始しました。
JACのコンサルタントは、Yさんが有する統計検定をはじめとする高度な技術資格や、データ解析・業務改善に関する実績を丁寧に棚卸しし、そのうえでデータ活用に重点を置いた上流工程のプロジェクトを担えるポジションを提案しました。
最終的に、IT領域のプロジェクトマネジメントを推進するポジションの内定を獲得し、技術文化の醸成やプロセス改善にも関与できる環境を手にすることができました。
年収アップも達成しつつ、自身の志向を実現できた事例です。
※事実をもとにしておりますが、プライバシー保護のため、個人が特定されないように内容を一部変更しています。
統計検定を生かし、金融業界のデータサイエンティストへ転職した事例
Sさん(20代後半/男性)
| 業種 | 職種 | 年収 | |
| 転職前 | IT・通信 | データサイエンティスト | 750万円 |
| 転職後 | 金融 | データサイエンティスト | 900万円 |
Sさんは、これまで分析設計やモデル構築、成果の実装・運用までを一貫して担う経験を積んできました。実務を通じて、自身の強みとなる専門領域を確立したいという思いが強まり、特定業界で深く価値を発揮できるポジションを求めるようになりました。転職活動では、特定の業界知識を深められる点、希望年収を達成できる点を重視し、活動に取り組んだと述べています。
JACのコンサルタントは、Sさんの統計検定をはじめとする多様な専門資格、そして各種業界で培ってきた分析経験が金融業界でも十分通用すると判断。特に金融機関が進めるデジタルレンディング領域では、Sさんのスキルが与信モデルの高度化に直結すると評価し、AIを活用したモデル開発を担うポジションを提案しました。
結果的にSさんは、金融機関のデジタル戦略部門のデータサイエンティストとして新たな一歩を踏み出すこととなりました。これまでの知見を生かしながらも、今後は事業成長に直結する業務で専門性を深められる環境を手にした事例であり、Sさんにとっても大きなキャリアの転機となったと考えられます。
※事実をもとにしておりますが、プライバシー保護のため、個人が特定されないように内容を一部変更しています。
統計検定の知識を生かした統計解析職の転職事例
Aさん(30代後半/男性)
| 業種 | 職種 | 年収 | |
| 転職前 | メディカル・バイオ | 統計解析 | 600万円 |
| 転職後 | メディカル・バイオ | 統計解析 | 750万円 |
SEとしてキャリアをスタートしたAさんは、これまで統計解析職として多様な試験の解析業務を経験してきました。さらに、知識の体系化とスキルアップを目的に、統計検定や臨床試験に関する専門セミナーを修了するなど、継続的な学習を重ねてきました。キャリアをさらに高度化させたいという思いから、より上流の意思決定に関与できる環境を求め、転職を開始したと語ります。
JACのコンサルタントは、Aさんの統計とプログラミング双方に精通した専門性や、実務と学術の両面から知識を深めてきた姿勢に着目し、Aさんが上流工程への参画を望んでいることを踏まえ、統計解析業務を主導できるポジションを提案しました。最終的に、Aさんは自身の統計解析スキルを高めつつ、グローバルな臨床開発の一翼を担えるフィールドに魅力を感じ、転職を決断しました。
専門性の深化とキャリアの拡張を同時に実現する転職となりました。
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