企業の不正調査や係争支援、ITセキュリティ対応などを担うフォレンジック職は、専門性の高さと業務の責任範囲から、報酬水準にも一定の厚みがある職種です。
近年では、ガバナンス強化やコンプライアンス対応の高度化を背景に、外資系・日系問わず採用ニーズが拡大。特に成果報酬型の報酬体系が主流となる中で若手でも年収1,000万円超を目指せる事例が一部で見られ、そうした環境も徐々に広がりつつあります。
本記事では、JAC Recruitment(以下、JAC)がフォレンジック分野の平均年収や年収傾向を整理し、年収アップやキャリア戦略のヒントをご紹介します。
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フォレンジック職の平均年収と高年収層の特徴
フォレンジック職の平均年収は、一般的に約850万〜1,200万円とされ、企業規模や担当領域、報酬体系によって大きく変動します。
特に財務・会計・IT・法務の知見をもつプロフェッショナルは年収も高い傾向で、外資系コンサルティングファームでは、20代後半〜30代前半で年収1,000万円を超える事例も見られます。
以下に高年収につながっている背景と、企業規模による違いについて説明します。
高年収につながっている背景
- 財務・会計・法務・ITセキュリティなどの専門知識が求められる
- 数億円規模の不正調査や係争支援など、責任の重い業務を担う
- 成果報酬型の報酬体系が多く、インセンティブが加算される
- 経営層や法務部門との直接連携が中心となる業務
- 国際案件対応や語学力が評価されるケースが多い
企業規模による違い(フォレンジック関連職)
| 企業カテゴリ | 想定年収レンジ | 備考 |
| Big4系ファイナンシャルアドバイザリー(Deloitte, PwC, EY, KPMG) | 900万~1,500万円以上 | 公認会計士・USCPA・CFEなどの資格保有者は高年収傾向 |
| 外資系ITセキュリティ企業 | 950万~1,400万円以上 | デジタルフォレンジック・サイバー調査などの専門職が中心 |
| 日系大手コンサルティングファーム | 800万~1,000万円程度 | 内部統制・コンプライアンス領域が中心。マネジメント経験で加算あり |
| 法務系フォレンジック(弁護士事務所・係争支援) | 850万~1,200万円程度 | 国際訴訟やM&A関連の調査業務で高年収傾向 |

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役職別年収
| 役職区分 | 平均年収(万円) |
| メンバー(課長未満) | 750.5万円 |
| 管理職(課長以上) | 1,120.8万円 |
領域別年収
| 領域 | 平均年収 |
| 財務フォレンジック | 850.3万円 |
| 会計フォレンジック | 980.6万円 |
| ITフォレンジック | 1,020.4万円 |
| 法務フォレンジック | 890.7万円 |
これらの数字はあくまで一般的な目安であり、実際の年収は担当する案件の規模や成果報酬の割合、企業の業績などにより大きく変動します。また、ボーナスやインセンティブが含まれる場合もあり、総年収はこれらの要素によって影響を受けます。
以上のように、フォレンジック職は、専門性と成果への責任が強く求められる職種であり、転職市場でも高い評価を受けています。
また、成果報酬型の報酬体系が主流であるため、実績次第では若手でも高年収を実現できる可能性があります。
今後のキャリア形成においては、専門領域をさらに深めることや、調査・分析力を明確に示すことが、報酬や市場価値に大きく影響する重要な要素となるでしょう。
フォレンジック職の最新求人情報
JAC Recruitmentでは、数多くのフォレンジックの求人情報をお預かりしています。その中から一部をご紹介します。
●非公開:Forensics事業部I&C(不正調査・コンプライアンス対応支援コンサル)
●非公開:Forensics事業部(サイバーインシデント分析サービス)
※求人の募集が終了している場合もございます。ご了承ください。(2025年11月最新)
JACでは、上記以外にも多くの求人をお預かりしています。当社が取り扱う求人の約7割は、当社にご登録いただいている方だけにご紹介が可能な非公開求人です。
フォレンジック職で年収アップを目指すには
フォレンジック職として年収アップを目指すには、専門性の深化だけでなく、成果への貢献力や市場価値の可視化が重要です。以下に、年収アップにつながる可能性のある5つの重要ポイントを紹介します。
専門資格で市場価値を最大化
フォレンジック業務では、不正会計、情報漏えい、贈収賄など多岐にわたる調査が求められます。これらに対応するためには財務・法務・ITの知識を横断的に身につけておくと有利です。
特にニーズの高い資格は、以下となります:
- 公認会計士(CPA):財務不正の調査において高い信頼性を提供
- 公認不正検査士(CFE):不正調査の専門家として国際的に認知
- 情報システム監査(CISA):IT統制やデジタル証拠の解析に強み
これらの資格を保有することで、年収800万〜1,200万円のレンジでのオファーにつながる可能性もあります。さらに、複数の資格を取得することは、グローバルファームや外資系企業でのポジション獲得にも有利に働きます。

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部門横断の対応力を磨く
フォレンジック業務では、会計・法務・IT・経営企画など、複数部門との連携が日常的に求められます。特に、第三者委員会対応や係争支援といった場面では、利害関係者が多岐にわたるため、調整力やファシリテーション力が重要になります。
このような横断的な対応力は、プロジェクトの推進力として評価されることが多く、結果的に報酬面にもプラスの効果が期待できます。
実務経験に加え、部門間の橋渡し役としての実績を言語化できると、転職時のアピール材料にもなるでしょう。
国際案件への対応力と語学スキル
クロスボーダーの不正調査や米国訴訟対応(eディスカバリー)など、国際案件に携わる機会が増えている中で、語学力は業務遂行の前提条件となることがあります。特に英語での文書レビューやインタビュー対応が求められる場面では、語学力があることで任される業務の幅が広がります。
外資系企業やグローバルファームでは、語学力を含めた国際対応力が報酬水準に影響するケースも見られます。TOEICやIELTSなどのスコアだけでなく、実務での使用経験を具体的に示すことが、キャリアの差別化につながる可能性があるといえるでしょう。

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成果報酬型モデルへの理解と適応
一部のフォレンジック業務では、成果報酬型の報酬体系が採用されており、調査の精度やスピード、訴訟支援の成果が報酬に反映されることがあります。このような環境では、プロジェクトマネジメント力や分析力が、業務評価の軸となります。
成果報酬型モデルにおいては、単なる作業量ではなく「どのような価値を提供したか」が重視されるため、業務の進め方や成果の見せ方にも工夫が求められる傾向も。過去のプロジェクトでの成果を定量的に整理しておくことで、報酬交渉時の参考材料となる場合があります。
また、エージェントとの連携においても、自分の志向や希望条件を整理して伝えることで、より適切なポジション提案を受けやすくなります。過去の実績を「成果」「役割」「工夫」の観点で整理しておくと、説得力のあるキャリアストーリーが構築できます。
フォレンジック職で年収アップを実現した人が実践していたこと
フォレンジック職で年収アップを実現した転職者の多くは、転職活動において一定の工夫や準備を行っている傾向があります。以下は、転職成功者が活動の中で意識的に取り組んでいた共通点です。
職務経歴書に「成果」を数値で記載
業務内容だけでなく、成果を具体的な数値で示すことが、年収交渉において重要な要素となります。フォレンジック職では、調査件数や対応スピード、不正検出率などを定量的に記載することで、専門性と実績の両面を伝えることができます。
例えば「年間30件の不正調査を担当し、平均対応期間を20%短縮」などの記述は、企業側の評価につながりやすくなります。

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面接で「専門性×ビジネス貢献」の視点を強調
専門性の高さに加えて、そのスキルが企業の経営やリスク管理にどう貢献したかを説明できることが、面接での評価に影響します。
例えば「不正調査を通じて株主対応が円滑になった」「情報漏えいリスクを早期に封じ、企業価値の維持に寄与した」など、業務の成果が組織全体に与えた影響を具体的に伝えることが、年収アップの後押しになります。
英語での業務経験を具体的に語れるよう準備
外資系企業や国際案件では、英語力が評価の対象となることがあります。単に「英語が使える」とするのではなく、「英文報告書の作成経験」「海外子会社との調査連携」「国際訴訟対応」など、実務での使用経験を具体的に説明できるよう準備することで、グローバルポジションへの適性が伝わりやすくなります。
転職理由を「キャリアの方向性」として整理
転職理由を「現職への不満」ではなく、「専門性の深化」や「新たな領域への挑戦」といった前向きなキャリアの方向性として整理することで、企業側からの評価が高まりやすくなります。例えば「より広範な領域で専門性を活かしたい」「国際案件に挑戦したい」といった意欲的な理由は、将来性を感じさせる要素となります。
JACとの面談で、自分の強みを言語化し直した
JACのコンサルタントとの面談を通じて、自身の強みを整理し直すことで、自己PRの整理に役立ったと感じる方もいます。
資格や経験だけでなく、「調査の進め方」「チームとの連携力」「経営層とのコミュニケーション力」など、言語化が難しい要素も明確にすることで、企業側の評価ポイントが増え、年収交渉にも好影響を与えています。
フォレンジック職の年収アップ転職成功事例
システムエンジニアからフォレンジックに転職した事例
Tさん(30代前半/男性)
| 業種 | 職種 | 年収 | |
| 転職前 | IT・通信 | 内部統制・監査 | 850万円 |
| 転職後 | IT・通信 | フォレンジック | 950万円 |
情報システム子会社にてエンジニアとしてキャリアをスタートしたTさんは、システム開発や運用を通じてIT統制の重要性を実感し、監査領域への関心を深めていきました。
その後、内部統制コンサルティングを専門とする企業で、プロジェクトのサブリーダー、さらにはチームマネジメントまで順調にキャリアアップを実現してきたとのことです。
Tさんは、自身の専門性を高めるべく関連資格の取得にも励んでいましたが、同一クライアントへの継続的な支援による業務の固定化を背景に、新たな成長の場を求めて転職を決意しました。
転職先として選択したのは、フォレンジック領域で急成長を遂げているコンサルティングファームであり、企業の危機対応に直接関与できる点と、IT統制の実務経験をより広い領域で生かせる環境に魅力を感じた点が内定承諾の決め手となりました。
現在Tさんは、さまざまな専門家と協働しながら、より実戦的な知識と経験を積める環境で、次のキャリアに向けたステップを歩み始めています。
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