出版社の年収ガイド|平均年収・年代別・役職別を徹底解説

  1. 転職マーケット×サービス/物流/商社

公開日:2025/12/11 / 最終更新日: 2025/12/11

出版業界では、紙媒体市場の縮小とデジタル化の加速により、企業戦略の違いが年収格差を決定づける時代に移行しています。

中でも、専門職として安定した人気のある編集職の平均年収は国内平均をやや上回っており、電子書籍やIPビジネスを強化する企業では高水準の年収が維持される傾向があります。

本記事では、JAC Recruitment(以下、JAC)の公式データをもとに、出版社の平均年収、年代別・役職別の傾向、そして年収アップに直結するスキルやキャリア戦略を詳しく解説します。

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出版社の平均年収はどれくらい?

厚生労働省「賃金構造基本統計調査」によると、編集者に限った平均年収は約681万円です。(※1)これは国内全体の平均をやや上回る水準であり、専門職としての安定性がうかがえます。

一方、上場企業の有価証券報告書を見ると、大手出版社の全体の平均水準は高く、KADOKAWA約791万円、学研HD約932万円、インプレスHD約847万円、ぴあ約655万円と報告されています。(※2)大手は700万~900万円台が中心であり、専門性やブランド力が収益に直結する構造になっています。

年収傾向のまとめ:

●大手出版社は高水準を維持し、特にデジタル事業やIPビジネスを強化する企業で年収が高い。

●中小出版社は厚労省統計の平均値(約680万円)に近い水準。

●紙媒体市場は縮小傾向だが、電子書籍や動画配信などの新規事業が年収格差を生む。

※1 公的統計では「出版社全体の平均年収」は公開されていないため、業界の主要職種である編集者のデータ(平均年収約681万円)を参考にしています。

※2 有価証券報告書に記載される平均年収は、企業全体の従業員を対象とした数値です。

出典:

厚生労働省 賃金構造基本統計調査

KADOKAWA 有価証券報告書

学研HD 有価証券報告書

インプレスHD 有価証券報告書

ぴあ 有価証券報告書

以下は厚生労働省「賃金構造基本統計調査」、有価証券報告書(上場企業)から推測した、出版社の年代・役職別平均年収です

年代別の出版社年収

年代平均年収
20代約330万~380万円
30代約450万~550万円
40代約600万~700万円
50代約700万~800万円

役職別の出版社年収

役職平均年収
メンバー層(課長未満)400万~600万円
管理職層(課長以上)700万~900万円
編集長・部長級1,000万~1,500万円
役員クラス1,500万~2,000万円超

企業別平均年収

企業名平均年収
KADOKAWA約 791万円
学研HD約 932万円
インプレスHD約 847万円
ぴあ約 655万円

出版社の年収は、年代やスキルによって大きく変動します。
一般的に、年収は30代で大きく伸び、40代でピークを迎える傾向があります。また、管理職や編集長クラスでは、年収1,000万円超の水準も珍しくありません。

さらに、デジタル対応力や語学力を備えた方は、年齢に関係なく高年収オファーを受けやすく、電子書籍やグローバル展開を重視する企業から高く評価されます。こうしたスキルは、キャリア形成と年収アップの両面で重要な要素です。

出版業界の求人情報

JACでは、出版社に関する多数の求人を取り扱っています。ここではその一部をご紹介します。

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●株式会社ダイヤモンド・デジタル&クリエイターズ:WEBエンジニア
●外資大手総合エンタメ企業:【同業種内時価総額1位】シニアアニメプロデューサー(製作)
●株式会社KADOKAWA:システム開発プロデューサー/PMO
● 株式会社マンガボックス:コンテンツプロデューサー(アニメ化・IP展開)

※求人の募集が終了している場合もございます。ご了承ください。(2025年12月最新)

JACでは取り扱う求人の約7割が非公開求人であり、本章で紹介している求人は、JACが取り扱う求人の一部です。非公開求人も含め自身の適性やキャリアビジョンに合う求人の紹介を受けたい方は、ぜひJACにご登録ください。転職支援のプロであるコンサルタントが、丁寧なヒアリングを通じて適性やご希望に沿う求人をご紹介いたします。

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出版社で年収アップを目指すには

出版社で年収アップを実現するには、企業が評価するスキルとキャリア戦略を理解することが不可欠です。厚生労働省や出版科学研究所のデータによると、紙媒体市場の縮小とデジタル化の進展で、企業が求める要件は変化しています。

ここでは年収アップに直結する3つの重要スキル「デジタル対応力」「語学力」「企画・編集力」を取り上げ、キャリア形成に役立つ実践的なポイントを解説します。

デジタル対応力

電子書籍や動画配信、SNSマーケティングなど、出版業界の成長領域に直結するスキルです。総務省のICT白書によると、デジタルコンテンツ市場は年々拡大しており、出版社も紙媒体依存から脱却するためにDXを加速中。データ分析やSEO、SNS運用の経験は、マーケティング部門や編集部で高く評価されます。

特に、電子書籍の制作や配信プラットフォームの運用経験は、年収交渉において強力なアピールポイントとなります。

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語学力+国際対応力

出版科学研究所の調査では、海外市場や翻訳事業の拡大が続いており、英語や中国語などの語学力をもつ方は高評価。国際出版やライツビジネスに関わるポジションでは、契約交渉や海外パートナーとのコミュニケーションが必須で、語学力は年収アップに直結します。

特に、グローバルIP展開や海外版権管理の経験がある場合、管理職クラスで1,000万円超のオファーも珍しくありません。

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企画力・編集力

厚生労働省の統計でも、編集職は専門性の高さが評価される職種です。ヒットコンテンツを生み出す企画力や編集力は、依然として出版社の収益を左右する重要な要素。近年は、紙媒体だけでなく、デジタルや動画、SNS連動型の企画が求められており、クロスメディア展開に対応できる編集者は高年収を実現しやすい傾向です。

実績を職務経歴書で具体的に示すことで、転職市場での競争力が高まります。

参照:総務省「ICT白書」

   出版科学研究所「出版月報」

   JETRO(日本貿易振興機構)海外ビジネス動向レポート

   厚生労働省「賃金構造基本統計調査」

出版社の転職ならJAC Recruitment

出版社で年収アップを目指すなら、専門性と市場動向を理解し、戦略的にキャリアを設計することが重要です。

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この記事の筆者

株式会社JAC Recruitment

 編集部 


当サイトを運営する、JACの編集部です。 日々、採用企業とコミュニケーションを取っているJACのコンサルタントや、最新の転職市場を分析しているJACのアナリストなどにインタビューし、皆様がキャリアを描く際に、また転職の際に役立つ情報をお届けしています。