臨床検査技師の年収ガイド|平均年収・役職別・成功事例を解説

  1. メディカル(医療)業界
  2. 転職マーケット×メディカル(医療)業界
  3. 転職市場

公開日:2025/12/10 / 最終更新日: 2025/12/10

医療の高度化、治験・臨床開発の拡大、診断薬・医療機器の進化――こうした医療業界の変化とともに、臨床検査技師の活躍の場は病院にとどまらず、製薬企業やCRO、CSO、医療機器メーカーなどの企業領域へと広がっています。特に専門性の高い職種「臨床開発」「品質管理」「安全性情報」などの分野では、高年収を実現するケースも増加中です。

本記事では、JAC Recruitment(以下、JAC)の実績と厚労省の統計(令和6年の賃金構造基本統計調査)をもとに、臨床検査技師の平均年収や年代別・役職別の年収傾向、企業タイプ別の違い、年収アップを実現した転職成功事例などを解説します。

医療業界のプロがあなたにあった転職支援を行います

今現在、

  • 今よりも大きな裁量権を持って働きたい
  • 業界内でより自分にあった企業へ転職したい
  • より年収を上げたい

上記のようなお困りごとがございましたら、私たちJACへ相談してみませんか?

医療業界に特化した転職コンサルタントが、あなたの転職をサポートします。 業界における市場価値はもちろん、レジュメの効果的な書き方、面接対策、企業傾向の情報収集など、JACのコンサルタントにご相談ください。

登録してプロの転職支援を受ける

臨床検査技師の平均年収は688.1万円、年代別年収なども解説

臨床検査技師の平均年収は、令和6年の賃金構造基本統計調査によると541.3万円。一方、JACの実績では688.1万円と、企業転職者の方が高い傾向にあります。年齢別では、統計調査では50代後半がピーク(701.2万円)であるのに対し、JACでは30代後半〜40代前半(757.0〜869.6万円)にピークが見られ、比較的早い年齢で高収入を実現している点が特徴です。

また、JACでの転職成功者の多くはCROや製薬企業、医療機器メーカーなどで臨床開発・品質管理・安全性情報業務に従事しており、英語力やマネジメント経験、臨床開発スキルが評価される傾向があります。
病院勤務から企業への転職により、年収が1.5倍以上に増加した事例も複数あり、キャリアの選択次第では、大きな年収アップも望める職種となっています。

年代別平均年収

年代平均年収(万円)
25歳未満520.6
25〜29歳632.8
30〜34歳757.0
35〜39歳869.6
40〜44歳779.4
45〜50歳705.1
50歳以上520.6
  

役職別年収

役職区分平均年収(万円)
メンバー(課長未満)601.5万円
管理職(課長以上・部長以上)1047.1万円

領域別年収(日系/外資)

企業区分平均年収(万円)
日系604.2万円
外資781.9万円

>>>参照元:令和6年賃金構造基本統計調査

臨床検査技師の最新求人情報

JAC では、数多くの臨床検査技師の求人情報をお預かりしています。ここではその一部をご紹介します。

●非公開:臨床検査技師 検査スタッフ

● aiwell株式会社:臨床検査技師  施設管理者

●アイデックス ラボラトリーズ株式会社:一般検査技師(PCR担当) 

●ライフサイエンス企業:臨床検査員(遺伝子検査)

※求人の募集が終了している場合もございます。ご了承ください。(2025年11月最新)

JACでは、上記以外にも多数の求人を取り扱っています。取り扱い求人の約7割は、ご登録いただいた方のみご紹介可能な非公開求人です。


>>非公開求人について詳しく知りたい方はこちら

臨床検査技師で年収アップを目指すには

臨床検査技師として年収を高めるには、専門性の深化だけでなく、企業領域への転職やスキルの拡張が重要です。JACの実績をもとに、年収向上につながりやすいキャリア戦略や評価されやすい経験・スキルを、5つのポイントに分けて具体的に解説します。

医療機関から企業領域へ 専門性を事業価値へ転換する

臨床検査技師としての専門性は、CROや製薬企業、医療機器メーカーなどの事業領域で高く評価されます。検査技術を「臨床開発」「品質保証」「安全性情報管理」などの業務に応用することで、事業成長や医療の質向上に貢献できる方として評価され、年収レンジも大きく変化します。特に外資系企業では、グローバル対応力やプロジェクト推進力が加味され、ハイクラスポジションへの登用も期待されます。

臨床検査技師の資格を軸に、多職種へ展開する

臨床検査技師の資格は、企業側の専門職へのキャリア展開にも幅広く活かすことができます。たとえば、アプリケーションスペシャリスト(学術職)やCRA(臨床開発モニター)、MRなどの職種では、検査機器や診断薬に関する技術的理解を背景に、顧客対応や製品導入支援を担うポジションで臨床現場での経験が強みとなります。実際、MR職の平均年収は臨床検査技師よりも高く、企業視点で医療に貢献するという新たな価値軸を持つことで、年収だけでなくキャリアの選択肢も広がります。

ただし、企業転職には業界特有の知識やコミュニケーション力などが求められるケースも多く、事前の準備や対策が重要です。

  • 臨床検査技師の転職|他職種への転職や成功のポイントを解説

    社会において欠かせない仕事である臨床検査技師。近年では、その多岐にわたる業務内容の一部として、新型コロナウイルスの流行でPCR検査が一般的に知られるなど、少し前からは想像できない世の中になりました。 そんな医療検査の専門… 続きを読む 臨床検査技師の転職|他職種への転職や成功のポイントを解説

NGS・PCRなどの専門技術を“事業貢献力”として打ち出す

遺伝子検査や病理検査領域では、NGSやPCRなどの技術経験が高く評価されます。「NGSを用いた菌叢解析」「PCR検査の立ち上げ経験」など、具体的な成果を記載することで、専門性が事業貢献に直結することを示せます。特にバイオベンチャーや新規検査事業では、技術力と実行力を兼ね備えた方が求められており、年収交渉にも有利に働きます。

  • バイオの転職事情|年収相場や求められるスキル経験を解説

    バイオとは、バイオロジー(生物学)とテクノロジー(技術)を掛け合わせたバイオテクノロジーの略語です。バイオは、近年、医薬品開発をはじめとする医療分野やライフサイエンス、農業、食品製造など、さまざまな分野で積極的に活用され… 続きを読む バイオの転職事情|年収相場や求められるスキル経験を解説

品質管理・精度管理の経験を“組織運営力”として昇華させる

検査精度や品質保証に関する経験は、マネジメント職や新規事業の立ち上げにおいて重要な評価軸となります。「精度管理責任者として検査体制を構築」「衛生検査所の登録業務を担当」など、責任あるポジションでの実績は、組織運営力として言語化することで、管理職ポジションへの登用や年収アップにつながります。

予防医療・新規事業への関心を“成長志向”として示す

予防医療や新規検査法の開発に対する関心は、成長企業やバイオベンチャーで歓迎される姿勢です。「予防医療に貢献したい」「新しい検査法の社会実装に携わりたい」といった志向性を明確にすることで、企業との親和性が高まり、将来的なポジション提案にもつながります。

臨床検査技師の年収アップ転職成功事例

医療関連サービス業から予防医療領域へ──専門性を社会課題の解決に生かす

Sさん(男性/20代後半)

業種職種年収
転職前医療関連サービス業臨床検査技師400万円
転職後予防医療・ヘルスケアサービス
臨床検査
480万円

Sさんは、大学院卒業後、臨床検査技師として約3年半のキャリアを積み、遺伝子検査を中心に活躍されてきた方です。現職ではNGSやPCRなどの技術を活用し、検査精度の向上に貢献。業務効率化にも積極的で、独学でVBAやマクロを習得し、ラボ内の業務改善にも取り組む姿勢が現職でも評価されていました。

転職のきっかけは、「培った技術をより広い領域で活かしたい」という思いから。JACとの面談では、NGSを用いた菌叢解析の経験や、検査体制の改善に関する取り組みを丁寧に言語化。予防医療領域で事業拡大を進める企業の臨床検査ポジションをご提案しました。

選考では、技術力だけでなく「予防医療への関心」「自ら考え行動する姿勢」が高く評価され、東証プライム上場グループ企業への転職が決定。新たな職場では、検査キットを用いた疾病リスクの測定や、NGSによる遺伝子解析などを担当し、社会課題の解決に直結する業務に携わっています。

臨床検査技師からアプリケーションスペシャリストへ──専門性を多職種へ展開

Oさん(男性/30代前半)

業種職種年収
転職前医療機関臨床検査技師500万円
転職後外資系大手医療系メーカー
アプリケーションスペシャリスト
580万円

臨床検査技師としてキャリアを積んできたOさんは、将来の展望に漠然とした不安を感じていました。「検査業務以外で自分の専門性をどう活かせるのか」――その問いに向き合う中で、JACに登録。コンサルタントとの面談を通じて、専門職経験の棚卸しからキャリアの可能性まで丁寧に整理しました。

JACのコンサルタントから紹介された企業の中で、Oさんが惹かれたのは、臨床検査機器や試薬の導入支援を担うアプリケーションスペシャリストという職種。臨床現場で培った技術知識を、顧客支援という形で活かせる、というのが理由でした。

職務経歴書では、扱ってきた機器の特徴や課題解決の実績を具体的に記載。面接では、検査体制の改善経験やコミュニケーション力を前面に押し出し、企業側から高く評価されました。また、JACのコンサルタントは、臨床検査技師としてのキャリアとアプリケーションスペシャリストとしての将来像を比較し、長期的な視点でのキャリア設計を支援しました。

結果として、外資系ヘルスケア企業への転職が決定。Oさんは現在、医療機関への技術支援や製品導入サポートを通じて、専門性を顧客価値へと転換する新たなキャリアを歩んでいます。

内資系製薬企業から外資系グローバルファーマへ──臨床試験運営力を高める

Bさん(男性/30代後半)

業種職種年収
転職前医薬品製造・販売業臨床検査技師1,000万円
転職後外資系医薬品輸入・製造・販売業臨床検査リーダー1,100万円

Bさんは、国内製薬企業にてCRAとして消化器・がん領域のモニタリング業務を担当。国立大学病院やがんセンターなどでの経験を重ねた後、国内試験のモニタリングリーダー、さらにグローバル試験のサブモニタリングリーダーとしてCROやベンダー管理を含む試験運営に携わってきました。

転職のきっかけは、「より大規模な試験やグローバル案件に挑戦したい」という思いから。JACとの面談では、固形がん・血液がん領域での試験運営経験や、TOEIC855点の英語力、クロスファンクショナルチームとの連携実績を丁寧に言語化。グローバルスタディの推進力を求める外資系製薬企業の臨床試験マネージャーポジションをご提案しました。

選考では、治験の立ち上げからモニタリング、監査対応、CAPA策定まで一貫して担える実務力が高く評価され、年収アップとともにマネージャーポジションでの採用が決定。現在は、国内治験の運営責任者として、複数のステークホルダーを巻き込みながら、品質・予算・納期のすべてを管理する役割を担っています。

臨床検査技師の転職ならJAC Recruitment

JACでは、医療・バイオ・ヘルスケア業界に精通した専任コンサルタントが、臨床検査技師のキャリア展開を支援しています。NGSやPCRなどの先端技術、予防医療への関心、マネジメント経験を活かし、企業での事業開発や専門職への転職をサポート。非公開求人を含むハイクラスポジションのご提案も可能です。

年収アップだけでなく、将来を見据えたキャリア設計を重視した支援を行っています。

  • 医療業界転職情報

    医療業界転職市場においても、JAC Recruitmentは多くの方々の転職を成功させてきました。JACは業界専任制のコンサルティングを行っているため、高い専門性や業界の知識を豊富に蓄積しており、市場動向についても常に把… 続きを読む 医療業界転職情報

この記事の筆者

株式会社JAC Recruitment

 編集部 


当サイトを運営する、JACの編集部です。 日々、採用企業とコミュニケーションを取っているJACのコンサルタントや、最新の転職市場を分析しているJACのアナリストなどにインタビューし、皆様がキャリアを描く際に、また転職の際に役立つ情報をお届けしています。




  • Step 1ご登録

    まずはご登録ください。弊社コンサルタントから、ご連絡いたします。

  • Step 2面談・求人紹介

    業界・職種に特化したコンサルタントが、複数人であなたをサポート。
    最適な求人・キャリアプランをご提案いたします。

  • Step 3応募・面接

    ご提案求人の中から、ご興味いただいた企業へ、あなたをご推薦します。
    レジュメ添削、面接対策、スケジュール調整は、コンサルタントにお任せください。

  • Step 4内定・入社

    条件交渉や入社日の調整などをお手伝いいたします。
    ご要望によって、円満退社に向けたアドバイス等も行っております。

  • Step 5アフターフォロー

    ご入社後も、キャリアについてご相談がございましたら、お気軽にご連絡ください。
    人生を共に歩むパートナーとして、あなたのキャリアをサポートし続けます。