リサーチャーへの転職は未経験でも可能?転職市場動向や最新求人を解説

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公開日:2025/05/23 / 最終更新日: 2025/06/19

さまざまな定性・定量情報を収集・分析し、課題解決や戦略策定に役立つ価値あるインサイトを導き出す専門家である、リサーチャー(マーケティング・リサーチ)。 本記事では、リサーチャーの転職市場動向や転職で求められる、経験・スキル・マインド・資格をJAC Recruitment(以下、JAC)が解説いたします。

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ここでは、リサーチャーの転職市場動向を、次の2つの観点から解説します。

• テクノロジーの進化・ビッグデータ分析への適用が求められる
• リモートワーク可能なリサーチャーの求人も増加中

リサーチ業界は、テクノロジーの急速な進化とデータ量の爆発的な増加によって、大きな変革期を迎えています。従来のアンケート調査やインタビューなどの調査手法に加え、Webサイトのアクセスログ、SNS上のテキストデータ、購買履歴、位置情報など、多種多様なビッグデータを活用した分析の重要性が高まっています。
とりわけ、マーケティング・リサーチの現場では、膨大な非構造データを扱う場面が急増しており、高度な統計知識やデータサイエンススキルが求められる局面が増加している状況です。

企業もこの変化に対応するべく、SQLやPythonなどのプログラミングスキルを有し、BIツールを駆使してインサイトを導けるリサーチャーを歓迎する傾向が顕著に現れています。
特に、広告代理店や戦略コンサルファーム、SaaS系のスタートアップなどでは、テクノロジーとマーケティングを融合させた「マーケティングテクノロジスト」としての役割が求められるケースが増えており、リサーチャー職の再定義が進んでいるともいえるでしょう。

このような背景から、テクノロジーを活用してデータから新たな価値を創出できるリサーチャーは、今後も高い需要が見込まれ、転職市場でも長期的に活躍できるポジションに就けたり、採用選考時に優遇されたりする可能性が期待できるでしょう。

近年、働き方の多様化が進むなかで、リサーチャー職においてもリモートワークを導入する企業が増加しています。
企業も地理的な制約を受けず優秀なリサーチャーを確保できることから、フルリモートやハイブリッド型勤務を積極的に取り入れています。都市圏以外に居住するリサーチャーや、子育て・介護などでフルタイム出社が難しい層も、キャリアを継続できる環境が整いつつあるといえるでしょう。
加えて、デジタル化が進展したことで、クライアントとのやり取りもオンラインが主流になっており、遠隔環境下でもプロジェクトを円滑に推進できるリサーチャーへの需要がいっそう高まっています。


ここでは、リサーチャーが求められる、次の3つの主な転職先候補について解説します。

• 市場調査を受託するリサーチ企業
• コンサルティングファーム・シンクタンク
• 事業会社(インハウスリサーチャー)

リサーチャーの代表的な活動の場として、クライアント企業から市場調査業務を受託するリサーチ企業が挙げられます。
リサーチ企業では、クライアント企業からの依頼に基づき、消費者調査やブランド認知度調査、商品満足度調査など多様なテーマの調査を実施し、企業が抱える課題解決のヒントとなるデータや調査結果を提供します。
具体的には、クライアントが抱える課題をヒアリングし、最適な調査手法を企画・設計する段階から関わります。その後、収集されたデータの集計・分析を経て、分析結果や考察をまとめた報告書をクライアントに提出します。

業種・業界ごとに特化した専門部署を持つ大手調査会社や医療、IT、自動車など特定の業界に特化したリサーチ企業の場合、特定分野に精通したリサーチャーを歓迎する傾向があります。
一方、特定の調査手法に特化した専門リサーチ会社では、より深い専門性を追求できるでしょう。

戦略系や総合系のコンサルティングファーム、そして官公庁や企業向けに調査研究を行うシンクタンクでもリサーチャーが求められています。
コンサルティングファームやシンクタンクでは、単なる調査実施にとどまらず、調査結果をもとにした戦略的提案や、意思決定の材料となる資料作成なども業務に含まれます。そのため、論理的思考力やビジネス課題への深い理解力が求められるでしょう。特に戦略系ファームや政策提言を行うシンクタンクでは、社会的影響の大きいテーマを扱うことも多く、調査設計段階から課題の本質を捉える力が重視されます。また、海外市場や国際案件を担当する部署やポジションでは、語学力や国際情勢への理解も必須となるでしょう。

コンサルティングファームやシンクタンクでは、コンサルタントやアナリスト職へのキャリアパスも開けているため、リサーチ業務を通じてキャリアの選択肢を広げたいと考える人に適しています。

  • コンサルティングファームの転職情報

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近年、自社内に専門のリサーチャー(インハウスリサーチャー)を配置する事業会社が増えています。
インハウスリサーチャーの役割は多岐にわたり、製品開発や販促施策の立案に向けたニーズ調査、ブランドイメージの把握、競合分析などを担い、外部調査会社と連携しながらプロジェクトを推進します。また、調査の企画・設計から外部のリサーチ会社への委託管理や社内データの分析、そして分析結果に基づく具体的な施策提言まで、一貫して関与し、社内の意思決定を支えます。

特にBtoC事業を展開する企業では、ユーザーの声を反映した商品改善やプロモーション効果の検証など、成果に直結する業務が多く、インサイトの質が業績に直結する場面も少なくありません。自社のビジネスや成長に直接貢献する手応えを感じたいと考える方にとって、魅力的な選択肢といえるでしょう。


リサーチャー職は、ほかの専門職と比較して未経験者に対する門戸が広く開けており、キャリアチェンジを考える方にもチャンスがある分野といえます。
その理由として、情報収集の方法やデータ分析の基本的な考え方、報告書のまとめ方など、リサーチ業務の多くがOJTや社内研修、実務を通じて習得できるからです。また、リサーチ業務を進める際は、業界独自の市場構造や消費者行動の把握が求められることもあり、前職で培った業界知識や顧客接点の経験が高く評価されることもあります。例えば、消費財業界の営業職出身者であれば、現場視点から消費者ニーズを捉えることができるでしょう。
そのため、論理的な思考力や仮説構築力などの素養が備わっていれば、異業種出身でも十分活躍できるでしょう。


ここでは、リサーチャーの最新求人・転職情報を紹介します。

本記事で紹介している求人は、JACが取り扱う求人の一部です。JACでは取り扱い求人の大半が非公開のため、非公開求人も含めリサーチャーの求人紹介を受けたい方は、ぜひJACへご登録ください。
転職支援のプロであるコンサルタントが、丁寧なヒアリングを通じて適性や希望に沿う求人を紹介いたします。

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非公開:マーケティング・リサーチャー
人・組織分野に特化したシンクタンク企業:リサーチャー・研究員
三井住友カード株式会社:【マーケティング本部】マーケティング・リサーチャー
株式会社Quest Research:リサーチャー
株式会社インテージ:グローバルリサーチャー ※東証1部のHDグループ企業、26期連続増収
株式会社SUBARU:[SUBARU Lab]MLリサーチャー
非公開:営業兼リサーチャー【メディカル領域】
非公開:【マーケティングリサーチャー】不動産テック上場企業/フルフレックス
QO株式会社:【リモートワーク頻度高】マーケティング・リサーチャー
株式会社エム・シー・アイ:マーケティングリサーチ コンサルタント候補

※求人の募集が終了している場合もございます。ご了承ください。(2025年5月最新)


ここでは、リサーチャーへの転職で求められる次の4つの要素について解説します。

• 情報収集力・分析力・レポーティングスキルが業務の土台になる
• 分析に必要なプログラミング言語やBIツール活用経験が役立つ
• 顧客によっては、英語力・提案力なども含めて総合的なビジネススキルも求められる
• 必須資格はないが、統計検定やマーケティング・ビジネス実務検定があるとよい

リサーチャーの業務を推進するにあたって、情報収集力・分析力・レポーティングスキルは、欠かせない基盤となるスキルです。

情報収集力とは、調査課題や目的に応じて、どのような情報を、どこから、どのように集めるのが最も効率的かつ効果的かを判断し、実行する能力を指します。インターネット検索や専門データベースの活用、文献調査、アンケートやインタビューの実施など、多様な手法の中から最適な方法を選択し、信頼性の高い情報を迅速に収集するスキルが求められます。
分析力は、収集した情報を鵜呑みにせず、その意味合いを解釈し、データ間の関連性や傾向、パターンを見つけ出し、課題解決につながる示唆(インサイト)を導き出す能力を指します。統計的な知識はもちろん、批判的思考力や仮説構築力も求められるでしょう。
また、レポーティングスキルとは、分析によって得られた結果や考察を、報告書やプレゼンテーション資料に論理的かつわかりやすくまとめる能力を指します。読み手が分析結果や報告内容を理解できるよう、グラフや図表を効果的に用い、要点を的確にまとめる構成力や文章力が必須となります。

これら3つのスキルは、リサーチャーとしての価値を左右する要素にもなるため、日々の業務を通じて研鑽を積むことが大切です。

AIやテクノロジーが進展する昨今においては、リサーチ業界でもRやPythonなどのプログラミング言語、TableauやPower BIをはじめとするBIツールを用いたデータ可視化・解析業務が増えつつあります。
プログラムによる効率的な処理やインサイトを直感的に伝えるグラフ化のスキルは、リサーチャーとしての付加価値を高める要素にもなるでしょう。
さらに今後は、データドリブンな意思決定がいっそう求められるようになると予想されることから、分析に必要なプログラミング言語への理解やBIツールを活用できるスキルは、「あるとよいスキル」から「身に付けておくべきスキル」へと変化していくでしょう。

リサーチャーとして活躍するには、英語表記の文献を読み解いたり、英語を用いた報告書を作成したりできるレベルの語学力、クライアントや社内の意思決定者に対して具体的な課題解決策や戦略を提言する提案力も必要とされます。

加えて、複数のプロジェクトを同時に推進するプロジェクトマネジメント能力、クライアントや社内外の関係者と円滑な関係を築くコミュニケーション能力、そして分析結果を効果的に伝えるプレゼンテーション能力なども、リサーチャーとして成功するためには欠かせないビジネススキルといえるでしょう。

リサーチャーは、ビジネス課題の解決に貢献するパートナーとしての役割を期待されるため、単なる分析スキルに限らず総合的なビジネススキルを持ち合わせておくことが望まれます。

リサーチャー職に就くために、法律上必須になる資格はありませんが、統計検定やマーケティング・ビジネス実務検定などの関連資格を保有していることで、採用選考で優遇されたり、クライアントに安心感を与えられたりするでしょう。

統計検定は、データ分析の基礎となる統計学の知識を持ち合わせている旨を証明する資格であり、回帰分析や分散分析などへの理解が問われます。マーケティング・ビジネス実務検定は、消費者心理や広告手法など、マーケティングの包括的理解が問われる資格であり、特に調査対象がBtoC領域となる企業への転職を検討する際に有効です。

各資格の保有は、業務に対する基礎的な理解や向上心を示す手段になることから、異業種からリサーチャーへの転職を目指す際は、取得を目指すのもよいでしょう。


リサーチャーに転職した後の年収相場は、転職先の企業や役職、経験年数、そして個人の能力や実績によって異なります。厚生労働省の職業情報提供サイト「job tag」によると、マーケティング・リサーチャーの全国平均年収は約690.7万円とされており、比較的高水準に分類されるといえるでしょう。

年代別にみると、年収は20代前半から着実に上昇し、30代半ばから40代にかけては600〜700万円台で安定します。その後、50代後半にピークとなる約851万円に達します。60代以降の年収は急減する傾向にあり、再雇用契約やプロジェクトベースの働き方へのシフトが影響していると思われます。
また、経験年数別にみると、初年度の月給は35万円程度からスタートし、経験年数5〜9年で39万円前後、10〜14年で43万円前後と段階的に上昇します。15年以上リサーチャーとして経験を積み重ねると、月額47万円を超える水準も期待できます。

リサーチャー職は経験によるスキルの蓄積と信頼性が年収に直結しやすく、経験や年次を重ねることで着実に年収を高められる職種といえるでしょう。

出典:「マーケティング・リサーチャー」(job tag:職業情報提供サイト(日本版O-NET))

なお、JACが提供する転職支援サービスを利用し、リサーチャーに転職した方の平均年収は750万円前後であり、最高年収は、1,650万円程(役職:部長以上)でした。

年代別・役職別の平均年収は、次のとおりです。

【リサーチャーに転職した方の年代別平均年収】

年代 平均年収
20代 550万円程度
30 700万円程度
40 850万円程度
50 1,300万円程度

【リサーチャーに転職した方の役職別平均年収】

役職 平均年収
課長未満 650万円程度
課長以上 950万円程度
部長以上 1,300万円程度

※当社実績(2019年1月~2025年4月分データ)より


ここでは、JACが提供する転職支援サービスを利用し、リサーチャーへの転職を成功させた事例を紹介します。

  業種 職種 年収
転職前 メディカル・バイオ プロダクトマネージャー・ブランドマネージャー 950万円
転職後 メディカル・バイオ リサーチャー 1,150万円

外資系製薬メーカーにてマーケティングおよびリサーチ業務に携わっていたYさんは、市場調査担当として新製品のローンチに参画した経験を持ちます。マーケティング部門への異動後は、希少疾患領域における戦略立案や疾患啓発にも貢献してきました。前職では、ビジネスレベルの英語力と、常にチャレンジを恐れないタフな精神力が高く評価されており、多様な功績を残してきたとのことです。

市場分析やフォーキャストなど、意思決定に資するインサイトを提供する役割にやりがいを感じていたため、自身の専門性をより生かせる環境を求めたことが転職のきっかけとなりました。転職活動では、マーケティングではなくリサーチ職への回帰を志向していたそうです。

自身のパフォーマンスを最大限に引き出すための最適な環境を追求し、前向きに転職活動を進めるなか、専門性の高い希少疾患領域での経験を評価。前職と同業界のマーケットリサーチ部門にて、戦略的意思決定を支援するポジションへの転職を果たしました。

※事実をもとにしておりますが、プライバシー保護のため、個人が特定されないように内容を一部変更しています。

  業種 職種 年収
転職前 流通 事業企画・事業開発 1,100万円
転職後 消費財 リサーチャー 1,300万円

Oさんは、これまでのキャリアのなかで、多様な業界のマーケティング・リサーチ経験に加え、広告・広報領域におけるオフラインメディアの運用など、多面的にマーケティング施策に携わってきた実績を持ちます。また、柔和で誠実な人柄ながらも、自らの手で変革を起こすなど、目標達成に向けて周囲を巻き込む推進力も持ち合わせていました。

転職活動では、過去に経験した業務を単に繰り返すのではなく、これまで培ってきた経験を新しいフィールドで再構築したいという強い意向を示しており、より大きな裁量とスピード感を持って取り組める環境を求め、転職を決意しました。

最終的に、これまでの調査設計スキルに加え、部門を越えたプロジェクト推進力や実行フェーズまで踏み込んだマーケティング施策の経験が高く評価され、消費財企業のリサーチャー職への内定を獲得。年収面も希望を上回る額を実現しました。

※事実をもとにしておりますが、プライバシー保護のため、個人が特定されないように内容を一部変更しています。

  業種 職種 年収
転職前 シンクタンク・総研・リサーチ リサーチャー 950万円
転職後 商社 リサーチャー 1,150万円

長年マーケティング・リサーチ業務に従事していたAさんは、定量・定性の枠を越えた調査設計から分析までを担い、クライアント企業に対する質の高いアウトプットを提供してきました。

一方、日々の業務に物足りなさを感じるようになり、戦略の立案から実行まで施策に深く関与できる環境を求め、転職を検討し始めました。転職活動では、戦略立案から関わることが可能な環境を重視し、応募先企業やポジションを絞り込んでいきました。最終的に、事業の根幹から貢献できるリサーチャーポジションへの内定を獲得しました。

これまで培ってきた専門性を強みに、その専門性を存分に発揮できる要職を得られた好例であり、「業務領域を広げたい」「仕事にやりがいを見いだしたい」と考える方にとって、示唆に富む事例といえます。

※事実をもとにしておりますが、プライバシー保護のため、個人が特定されないように内容を一部変更しています。


本章では、リサーチャーから描ける、次の2つのキャリアパス例について解説します。

• 他業界・企業規模が異なるリサーチャーへの転職
• 事業会社のデジタルマーケティング職・事業企画職への転職

より自身の志向やキャリアプランに合った環境を求めて、ほかの企業のリサーチャー職に転職するケースは珍しくありません。
リサーチャーのコアスキルである情報収集力や分析力、レポーティングスキルは、業界や企業規模が異なっても基本的に共通しているため、比較的スムーズな転職が可能です。例えば、医療や金融、ITなど特定の業界に特化した専門リサーチ会社で専門性を深めた後、より幅広い業界の案件に携われる大手総合リサーチ会社に移籍したり、反対に大手で多様な経験を積んだ後に、特定の分野に絞って専門性を追求できるブティックファームに転職したりするケースが例として挙げられます。
また、リサーチ会社でクライアントワークを経験した後、事業会社のインハウスリサーチャーへと転職し、自社のビジネスに直接貢献する道を選ぶ人も少なくありません。

転職では、目先の給与や働き方だけに捉われず、自身が求める働き方や役割を明確にし、希望に即した企業を選ぶことが大切です。

リサーチャーから事業会社のデジタルマーケティング職や事業企画職に転職するケースもあります。
デジタルマーケティング職のデータ分析や効果検証などの業務は、リサーチャー時代に培った知見をそのまま応用できるため、即戦力として活躍できると高く評価されるでしょう。また、事業企画職では、新規サービスの立ち上げや既存事業の改善に際して、マーケットの潜在ニーズを把握し戦略的な仮説を立てる力が重要視されるため、調査のバックグラウンドを持つリサーチャーが重宝されます。
このように、事業会社のデジタルマーケティング職や事業企画職は、リサーチャー時代の経験を直接生かせる場面が多々あります。

事業会社のデジタルマーケティング職や事業企画職への転職を目指す際は、自身の強みを再定義し、どのような価値を提供できるのかを明確にしておきましょう。

  • 事業企画への転職は未経験でも可能?最新求人や転職市場動向を解説

    ベンチャー企業・大手企業に関わらず、新規事業への取り組みが活発化。大手企業においては、これまで築き上げた事業についても、時代の変化に合わせて刷新を図っています。特にDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進が加速するなか、事業企画職の… 続きを読む


ここでは、リサーチャーに転職する際によくある次の2つの質問を紹介します。

Q.リサーチャーへ転職したら激務になるんでしょうか?

A. リサーチャーの業務は常に多忙というわけではありませんが、繁忙期と閑散期の差が大きく、時期によって業務量に偏りが生じることがあります。

特に、クライアントワークが中心となるリサーチ会社では、複数のプロジェクトを同時に担当することも珍しくなく、クライアントの要望に応じて急な対応が求められることもあります。また、企業の四半期決算前や年度末、新商品・サービスのローンチ前などは、クライアントからの依頼が集中しやすくなります。一方、プロジェクトの合間や調査の設計段階、データ収集期間などは、比較的落ち着いて業務に取り組めます。

最近は、働き方改革の流れを受けて、業務効率化や労働時間管理に取り組む企業も増えています。また、リモートワークの普及により、通勤時間の負担が軽減されるなど、働き方の柔軟性は向上しています。
労働環境は企業の体制や方針によって大きく異なるため、転職を検討する際は、企業の評判や口コミ、面接などを通じて、実際の労働環境や繁忙期の状況について確認しておきましょう。

Q.リサーチャーになるにはどのような学歴が必要ですか?

A. リサーチャーは、特定学部や教育機関の履修が求められる職種ではありません。しかし、厚生労働省の職業情報提供サイト「job tag」によると、最終学歴が大卒のリサーチャーは全体の87.0%を占めており、実質的には大卒以上の学歴が一般的といえます。

また、統計学や社会調査法、経済学、経営学、マーケティングなどの分野における学びは、リサーチ業務で必要となる基礎的な知識を培えるため、実務に役立つこともあります。さらに、理工系の学部出身者であれば、数理的な素養や考え方、プログラミングスキルなどを実務に生かすことができるでしょう。

大卒以上の学歴が一般的ではありますが、リサーチャーは入職後にOJTや実務を通じて専門知識やスキルを習得できるため、学歴以上にポテンシャルが重視されることもあります。採用選考では、新しい知識を積極的に習得する姿勢や論理的に物事を考える力も同等に求められることを理解しておきましょう。


リサーチャーへの転職を目指す方は、ぜひハイクラス・専門職への転職支援に強みを持つJACをご利用ください。

JACはグローバル展開している大手調査会社や戦略マーケティングを重視する外資系企業などと長期にわたり関係を築いています。そのため、案件紹介では、希望やこれまでの経験などを丁寧にヒアリングしたうえで、非公開求人を含め、最適なキャリアをさまざまな角度から提案することが可能です。加えて、書類添削や面接対策などのサポート体制も充実しているため、初めての転職や異業界・異業種からのキャリアチェンジでも安心して転職活動を進められるでしょう。

JACでは、リサーチャー転職を検討する皆さまの質の高い意思決定をサポートし、納得のいく転職実現を支援いたします。

この記事の筆者

株式会社JAC Recruitment

 編集部 


当サイトを運営する、JACの編集部です。 日々、採用企業とコミュニケーションを取っているJACのコンサルタントや、最新の転職市場を分析しているJACのアナリストなどにインタビューし、皆様がキャリアを描く際に、また転職の際に役立つ情報をお届けしています。