法務職の年収ガイド｜平均年収・年代別・役職別・成功事例を解説  

企業法務のキャリアを次のステージへ進めたいと考えるとき、多くの方が気にするのは「自分の経験やスキルが、法務市場でどのように評価されるのか」という点ではないでしょうか。特に、契約審査・コンプライアンス・M&A・知財・ガバナンスなど、専門領域の深さや企業規模による役割の違いは、年収にも大きく影響します。

JAC Recruitment（以下、JAC）は、管理職やスペシャリスト層の法務職に特化した転職支援を行っており、豊富な年収データと成功事例を蓄積しています。本記事では、年代・役職・企業規模別の年収傾向に加え、年収アップを実現した転職事例や最新の法務求人情報をご紹介します。

法務職の平均年収と年代別年収

JACが支援した転職の実績データによると、法務職全体の平均年収は896.5万円となっています。年収の多い層（ボリュームゾーン）は600万円〜1,000万円台です。

また、役職やスキルによって年収の幅は大きく変わります。JACの支援実績によると、課長未満のポジションの平均年収は785万円、課長以上では1,041万円、特に本部長クラスでは、2,000万円〜3,000万円を超えるオファーが提示された事例も見られます。

さらに、企業規模や担当する領域、専門性の高さによっては、20代後半で1,300万円以上、30代前半で1,800万円を超える年収が提示されたケースもあり、若手でも高年収のオファーを受ける事例が複数見られます。

下記の表は年代別の平均年収を示していますが、40代前半から50代以上まで年収が高水準をキープする特徴があります。

役職	平均年収
メンバー（課長未満）	784.9万円
管理職（課長以上）	1,042.2万円

企業属性	平均年収（万円）
日系企業	885.4万円
外資系企業	1015.7万円

業種（大分類）	平均年収
金融	916.8万円
Web	903.0万円
メディカル・バイオ	903.0万円
マスコミ	893.3万円
IT・通信	877.8万円
コンサルティング・シンクタンク・事務所	877.5万円
流通	862.9万円
建設・不動産	854.5万円
EMC（電子・素材系）	849.1万円
商社	848.7万円
消費財	830.6万円
サービス	824.0万円

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JACでは、数多くの法務職の求人を取り扱っています。ここではその中から一部をご紹介します。

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法務で年収アップを目指すには？

企業が求めるスキルや経験を身につけることで、年収1,000万円以上のポジションも、スキルや経験次第で十分に狙える範囲です。JACの成約データや求人票分析から見えてきた、年収アップに直結するポイントを以下にまとめます。

高度な法務実務の経験

契約リスク管理、コンプライアンス体制の構築、情報セキュリティ対応など、複雑かつ多岐にわたる法務業務の経験は、年収アップにつながりやすい傾向です。特に、以下のような実務経験をおもちの方は、スタートアップ企業やグローバル展開企業で即戦力として高く評価されます。

英語力・国際業務経験

TOEIC900点以上、または「中級以上」「上級以上」と明記された英語力をおもちの方は、年収が平均よりど高くなる傾向があります。海外赴任経験や、外資系企業・グローバル展開企業での契約交渉・法務支援経験も、年収アップの大きな要素です。

上場企業・外資系企業での経験

企業のステージや属性によっても、年収には差が生じることもあります。上場企業（特にプライム市場）や外資系企業では、平均して年収が100万～150万円ほど高くなることもあります。

付加価値を生むスキル・知見

法務領域にとどまらず、以下のようなスキルや知見をおもちの方は、戦略的なポジションでの採用が進んでいます。

法務の年収アップ転職成功事例

欧州赴任・DX支援経験を武器に、外資系法務で年収3倍に

Cさん（男性／30代後半）

	業種	職種	年収
転職前	自動車メーカー（国内大手）	グローバル法務（PL訴訟対応）	650万円
転職後	電機メーカー（外資系）	インハウスロイヤー	1,800万円

Wさんは、自動車メーカーでグローバル法務として6年間勤務。PL訴訟や労働訴訟などのトラブル対応に加え、欧州赴任中にはGDPR対応も経験。帰国後は、社内のデジタル変革プロジェクトにおいて契約法務を担当し、法務の枠を超えた事業支援にも積極的に関与してきました。

JACとの面談では、これまでの経験を「経営に寄り添う法務」という観点から整理・言語化。訴訟対応力だけでなく、GDPRやDX関連の知見、経営層との対話力を強みとして再定義しました。これにより、グローバルEC企業の新規事業立ち上げフェーズにおける法務ポジション（インハウスロイヤー）をご紹介。選考では、契約法務の実務力に加え、事業推進における法務の役割を理解し、組織横断的に動ける点が高く評価されました。

結果として、年収は650万円から1,800万円へと大幅にアップ。現在は、海外展開を見据えた法務体制の構築や、AI・データ活用に関する契約スキームの整備にも取り組んでおり、法務領域から事業成長を支える役割を担っています。

法務職の転職ならJAC

JACでは、法務分野に精通した専任コンサルタントが、専門性やキャリア志向を正確に把握し、企業のステージや業界動向に応じて最適なポジションをご紹介します。EMC、医薬、金融、コンサルティングなど、成長分野における法務機能の高度化に対応した求人を多数取りそろえており、未公開求人や非公開ポジションへのご案内も可能です。 キャリアの棚卸しから選考対策、条件交渉に至るまで、転職プロセスを一貫して支援します。