機械設計の年収ガイド|平均年収・年代別・役職別・成功事例を解説

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公開日:2025/12/12 / 最終更新日: 2025/12/12

製造業の高度化により、機械設計職は図面作成にとどまらず、製品性能や開発効率に直結する業務を担っています。構想設計から量産化までを統合する専門性に加え、IoTやAIとの連携力、グローバル対応力、プロジェクト推進力が求められる中で、年収水準にも明確なトレンドが見られます。こうした専門性や幅広い経験のある方は、より多様なキャリアパスや高水準のオファーを得やすくなっています。

本記事では、JAC Recruitment(以下、JAC)が、メーカー業界における年収の特徴を年代別・役職別・企業タイプ別の視点から整理し、年収アップを実現するための戦略と成功事例を紹介します。

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機械設計の平均年収は617.1万円、年代別年収も解説

JACの実績では、機械設計職の平均年収は617.1万円。ボリュームゾーンは550万~740万円で、年代が上がるにつれて水準は上昇し、40代後半でピークを迎えます。

特徴的なのは、年収を左右する要因が単なる年齢や役職ではなく、担当領域の広さや技術の深度にある点です。構想設計から量産化まで一貫して対応できる経験や、CAE解析・3D-CADなどの高度なスキル、さらに海外案件や複雑なプロジェクトへの対応力が評価されやすく、その結果、30代でも高水準のオファーが提示される事例もあります。

特に半導体製造装置、FA、EV、宇宙関連などの成長分野では、技術革新に対応できる方ほど高年収を実現しやすい傾向が顕著です。年収を高めるには、設計スキルに加え、解析や量産対応、海外案件など幅広い経験を積むことが有効です。

年代別平均年収

年代平均年収
20代後半558.3万円
30代前半608.2万円
30代後半655.1万円
40代前半588.3万円
40代後半748.5万円
50代以上626.4万円

役職別平均年収

役職平均年収
メンバー(課長未満)604.3万円
管理職(課長以上)776.8万円

日系/外資別平均年収

区分平均年収
日系616.1万円
外資680.9万円

業界別平均年収(抜粋)

業種平均年収
エネルギー・プラント688.7万円
コンピュータハード・周辺機器731.4万円
システムインテグレーター628.3万円
ソフトウェア630.0万円
医療機器・用具620.8万円
化学718.5万円
機械・装置623.2万円
金属・素材702.7万円
商社(工業系)669.9万円
電気・電機648.1万円
半導体603.0万円

機械設計の最新求人情報

JACでは、機械設計に関する多数の求人を取り扱っています。ここではその一部をご紹介します。

●株式会社Mujin Japan:機械設計エンジニア ‐ 機構設計
●エネルギー系エンジニアリング会社:機械設計
●株式会社Liberaware:メカ設計エンジニア(自律飛行ドローン)
●グローバル医療機器メーカー:機械設計エンジニア
●大手メーカー系エンジニアリング会社:機械設計エンジニア
●非公開:機械設計【フルリモートワーク/フレックスタイム制】~工作機械・産業機器の受託開発エンジニアリング会社~
● 非公開:【製品企画・開発】機械設計

※求人の募集が終了している場合もございます。ご了承ください。(2025年12月最新)

JACでは取り扱う求人の約7割が非公開求人であり、本章で紹介している求人は、JACが取り扱う求人の一部です。非公開求人も含め自身の適性やキャリアビジョンに合う求人の紹介を受けたい方は、ぜひJACにご登録ください。転職支援のプロであるコンサルタントが、丁寧なヒアリングを通じて適性やご希望に沿う求人をご紹介いたします。

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機械設計職で年収アップを目指すには

機械設計で年収を高めるには、企業が評価するスキルを計画的に磨くことが重要です。特に「3DCAD+CAEスキル」「構想設計~量産までの一貫経験」「海外プロジェクト対応力」は、報酬に直結する要素として注目されています。

「3DCAD+CAEスキル」を磨く

3DCADのモデリングは機械設計における必須スキルです。SOLIDWORKSやCATIAなど主要ツールの習熟に加え、CAE解析やFAの経験を積むことで、設計から解析まで対応できる方として評価されます。

特に、製品の軽量化や耐久性向上など、設計段階でのシミュレーションを行えるスキルは、開発スピードや品質改善に直結するため、企業側からの需要が高い領域です。こうしたスキルを備えることで、専門性を証明でき、年収交渉においても有利に働きます。

「構想設計~量産までの一貫経験」をアピール

高年収事例に共通するのは、製品開発の全フェーズを担った経験です。構想設計から試作、量産設計、品質管理まで一貫して対応できる方は、企業にとって競争力強化の要となります。特に、量産化に向けたコスト最適化や工程改善に関する知見をもつ場合、単なる設計者ではなく、事業価値を高める存在として評価されます。

こうした経験は、管理職やプロジェクトリーダーへの登用にもつながり、結果として年収レンジを大きく押し上げる要因となります。

「海外プロジェクト対応力」を身につける

海外駐在やグローバル案件への対応経験は、希少性が高く、外資系や大手メーカーでの採用に直結します。英語力は必須ではないものの、初級~中級レベルの英語力を備えることで、海外拠点との調整や技術文書の読解が可能となり、選択肢が広がります。

特に、海外生産ラインの立ち上げや現地パートナーとの協働経験は、企業にとって即戦力として評価されやすく、年収交渉においても強いアピールポイントになります。グローバル対応力は、今後さらに重要性を増すスキルです。

「プロジェクトマネジメント力」を強化する

機械設計では、設計スキルに加えてプロジェクトを円滑に進める力が評価されます。複数部門や外部パートナーを調整し、開発スケジュールやコストを管理しながら品質を確保する経験は、管理職やリーダーポジションへの登用に直結します。

特に、製品開発の全体像を把握し、リスクを予測・回避できる能力は、企業にとって重要な付加価値となり、年収レンジを押し上げる要因となります。

「品質保証・安全規格対応の知見」をもつ

ISOやIECなどの国際規格、製品安全基準への対応経験は、グローバル展開を視野に入れる企業で高く評価されます。設計段階から品質保証や信頼性評価を組み込めるスキルは、製品リスクを低減し、企業の競争力を強化するため不可欠です。

こうした知見は専門性の証明となり、年収交渉でも有利に働きます。特に、海外市場向け製品や安全認証が必須の分野では、希少性が高く、採用条件に直結するケースもあります。

機械設計の年収アップ転職成功事例

ここでは、機械設計職の転職成功事例をご紹介します。

解析スキルとグローバル案件対応力が高く評価され、年収200万円アップ

Yさん(男性/40代後半)

業種職種年収
転職前精密機器・情報機器メーカー商品開発900万円
転職後精密機器・電子機器メーカー(ハイテクソリューション)機械設計(光学検査装置)1,100万円

Yさんは精密機器メーカーで20年以上、光学技術や構造解析、3D設計を軸に研究開発から商品開発まで幅広く経験。新規事業立ち上げや環境配慮型製品開発にも携わり、技術力と企画力を兼ね備えた方です。しかし、現職の方針転換によりハードウェア中心の開発領域が縮小する見通しとなり、技術を活かせる場を求めて転職を決意されました。

JACでは、面談を通じてYさんの強みを徹底的に言語化。「構想設計から量産化までの一貫経験」「光学機器の専門性」「プロジェクト推進力」を整理し、非公開求人の中から半導体検査装置の機械設計ポジションをご提案しました。

選考では、解析スキルとグローバル案件対応力が高く評価され、年収は900万円から1,100万円へアップ。新天地では、光学検査装置の設計をリードし、最先端半導体分野で技術革新を支える役割を担っています。

重機械メーカーから産業機械メーカーへ

Lさん(男性/30代前半)

業種職種年収
転職前重工業メーカー商品開発760万円
転職後産業機械メーカー機械設計820万円

Lさんは大学院で機械工学を専攻後、半導体製造装置メーカーで機械設計を担当し、流体解析・電磁気解析・強度解析など幅広い技術を習得。その後、重工業メーカーで商品開発に従事し、顧客対応や評価基準策定などプロジェクト推進にも関わってきました。しかし、現職の将来性に不安を感じ、より成長性の高い分野でキャリアを築きたいと考え転職を決意されました。

JACでは、面談を通じてLさんの強みを「解析スキル」「大型装置設計経験」「顧客折衝力」として整理し、非公開求人の中から半導体製造装置の機械設計ポジションをご提案しました。

選考では、設計から検証まで一貫して対応できる実務力と、海外顧客対応のポテンシャルが評価され、年収は760万円から820万円へアップ。新天地では、めっき装置の新機構設計や顧客技術サポートを担い、将来的には設計リーダーとして管理職候補へのキャリアパスが期待されています。

機械設計への転職なら、JAC Recruitmentへ

JACは、機械設計分野の転職支援で豊富な実績を誇ります。業界に精通した専門コンサルタントが在籍しており、設計現場ならではの技術的な側面やキャリアに対する理解力が強みです。

コンサルタントは一人ひとりにきめ細かなヒアリングを実施し、スキルや希望に応じて多様な選択肢をご提案します。書類作成や面接対策もプロの視点でサポート。設計職ならではの専門性や経験を十分に活かせる転職活動が可能です。

また、JACは企業の採用責任者と強い信頼関係を築いてきたため、価値ある非公開求人や最新の業界動向に触れる機会も得やすいのが特徴です。安心してキャリアプランを相談できる環境が整っています。機械設計の転職をご検討の方は、ぜひJACにご相談ください。

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この記事の筆者

株式会社JAC Recruitment

 編集部 


当サイトを運営する、JACの編集部です。 日々、採用企業とコミュニケーションを取っているJACのコンサルタントや、最新の転職市場を分析しているJACのアナリストなどにインタビューし、皆様がキャリアを描く際に、また転職の際に役立つ情報をお届けしています。