臨床検査技師から転職したい方へ|主な転職先や評価されやすい経験を解説

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公開日:2025/09/30 / 最終更新日: 2025/09/30

臨床検査技師は、医療機関で患者の血液や尿などの検体検査、生理機能検査、検査結果の分析など、診断や治療を支える重要な役割を担う専門職です。近年「今の専門技術や経験を活かして新しい環境でチャレンジしたい」と転職を考える方も増えています。

本記事では、臨床検査技師が理想のキャリアを実現するための主な転職先や評価されやすい経験・スキルについて、JAC Recruitment(以下、JAC)が解説します。医療機器メーカーや製薬会社、品質管理、治験関連の業界など多彩な選択肢や、転職市場で活かせる強みを整理し、より良いキャリア形成のヒントをお伝えします。

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臨床検査技師からの転職を検討する理由

臨床検査技師としての専門性を磨いてきた方々が、次なるステージを模索する背景には、いくつかの共通する課題があります。ここでは、転職を検討する主な理由を以下の3点に分けて解説します。

・心身への負担やワークライフバランスへの不安

・キャリアの将来性や成長機会の限界

・より幅広い分野でスキルを活かしたいという志向

心身への負担やワークライフバランスへの不安

夜勤や休日出勤、長時間労働が常態化しやすい臨床検査技師の職場環境では、心身への負荷が蓄積しやすく、生活との調和に不安を抱く方も少なくありません。感染症リスクを伴う現場での緊張感や、医師・看護師との連携に起因するプレッシャーが重なり、「自分らしい働き方」や「整った生活リズム」を求めて転職を志す動きが見られます。

キャリアの将来性や成長機会の限界

専門職としての技術力は高くとも、組織の規模や制度によっては昇進や報酬の伸びに限界を感じることがあります。検査技術の精度を高める一方で、キャリアパスの選択肢が狭まり、「自身の成長の土壌を広げたい」「多様な経験を積みたい」といった思いが、異業種への転身を後押ししています。

より幅広い分野でスキルを活かしたいという志向

分析力や観察眼、緻密なコミュニケーションスキルなど、臨床検査技師として培った力を、医療の枠を超えて活かしたいという志向も高まっています。製薬企業、医療機器メーカー、CRO(治験受託機関)など、活躍のフィールドが広がる現代において、自身の可能性を試す新たなキャリアの選択肢として転職を検討する方が増えています。

臨床検査技師経験者の主な転職先

臨床検査技師経験者の主な転職先は、以下のとおりです。

・医療機器メーカー(営業・学術・技術職)

・製薬会社・CRO(治験関連業務)

・品質管理・品質保証(食品・医薬品・化粧品業界)

・病院・クリニック・検査センター(異なる専門領域・管理職)

・介護・福祉施設(健康管理・施設運営)

ここから、各転職先の内容を解説します。

医療機器メーカー(営業・学術・技術職)

医療機器メーカーへの転職では、「営業」「学術」「技術サポート」などの職種で臨床検査技師経験が活かされています。

・営業:臨床現場での機器使用経験や医療従事者視点が強みとなり、導入提案やアフターフォローで高評価を得る事例が多数あります。

・学術・技術サポート:製品説明会や勉強会の運営、トラブル発生時の技術支援、操作指導などの役割を担い、専門知識を生かしたサポート業務に従事します。

  • 医療機器業界の転職市場動向

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製薬会社・CRO(治験関連業務)

製薬会社やCROでは「治験コーディネーター(CRC)」「治験モニター(CRA)」などの職種で活躍するケースが目立ちます。

・CRC:臨床現場での患者対応力や正確なデータ収集スキルが評価され、医師や被験者の調整役として活躍が期待されます。

・CRA:治験の進捗管理やデータチェック、症例報告書の作成など、検査業務で培った高い事務処理能力が活きる仕事です。

  • 製薬業界の転職市場動向

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品質管理・品質保証(食品・医薬品・化粧品業界)

品質管理・品質保証分野では、「食品」「医薬品」「化粧品」など広い業界で臨床検査技師の分析力が活かされています。

・品質管理:原材料や製品の検査・分析、衛生管理業務に携わり、正確性や注意深さが評価されます。

・品質保証:製造工程や出荷前の製品検証、記録作成、クレーム対応など、法令遵守と分析力の両方が求められる重要な役割です。

病院・クリニック・検査センター(異なる専門領域・管理職)

医療機関内でも「異なる専門領域」や「管理職」として新たな道を選ぶケースがあります。

・スペシャリスト:特定領域の臨床検査や検体管理、専門技術の指導員として活躍できます。

・管理職:チームリーダーや責任者として、検査部門のマネジメントや教育、業務効率化などを担う事例が見受けられます。

介護・福祉施設(健康管理・施設運営)

介護・福祉施設では、「健康管理」や「施設運営」において臨床検査技師の視点が役立っています。

・健康管理:入居者の日常健康チェックや健康相談を担当し、医療機関と連携しながら暮らしの質向上に寄与します。

・施設運営:衛生管理やスタッフ教育、安全管理など、医療現場での安全意識と観察力を活かした役割も期待されています。

臨床検査技師からの転職で強みとなる経験・スキル

臨床検査技師経験者は、転職時に以下の経験・スキルを取得しておくと有利です。

・プロジェクトマネジメント力

・検査オペレーション(NGSを含む分子診断技術)

・品質保証・品質管理(GMP/GQP対応)

・英語力(文献読解・国際共同試験対応)

・医療関連資格(臨床検査技師・細胞検査士・臨床検査専門医など)

ここから、それぞれについて解説します。

プロジェクトマネジメント力

臨床検査技師としての業務にとどまらず、研究開発や臨床試験、検査センターの運営など、複数の部署や外部機関と連携する場面ではプロジェクトマネジメント能力が求められます。進捗管理やリスク対応、チームマネジメントなどを通じて、検査や開発プロセスを円滑に進められる方は企業から高い評価を得られる傾向です。特に、医療機器メーカーやCROなどでは、試験計画から報告書作成まで全体を俯瞰し推進できる力が必須となります。

検査オペレーション(NGSを含む分子診断技術)

近年の臨床検査では、遺伝子解析や分子診断など高度な技術を用いた検査オペレーション経験が重視されています。特に、NGS(次世代シーケンサー)を活用した検査は需要が拡大しており、正確な実験手技やデータ解析のスキルをもつ方は、研究機関や検査会社、創薬企業での転職で強みに。精度管理や安全管理の知識も含めた総合的な検査オペレーション能力が期待される傾向にあります。

品質保証・品質管理(GMP/GQP対応)

医薬品や医療機器分野では、品質保証・品質管理(QA/QC)の知識と経験が不可欠です。臨床検査で培った精度管理のスキルはGMPやGQPに直結し、データ信頼性の担保や監査対応にも活かせます。特に製薬会社や診断薬メーカーでは、試験結果の一貫性・再現性を確保できる能力が評価され、キャリア転換時の強力な武器となるでしょう。

英語力(文献読解・国際共同試験対応)

臨床検査や臨床開発の領域では、国際的な共同研究や外資系企業とのやり取りも多く発生します。英語での文献読解、試験プロトコルの理解、報告書作成、メールや会議でのコミュニケーション能力は必須スキルです。特に、CROや外資系医療機器メーカーでは、ビジネスレベル以上の英語力を備えていると転職先の選択肢が広がりやすくなります。

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医療関連資格(臨床検査技師・細胞検査士など)

国家資格である臨床検査技師免許はもちろん、分野特化型の資格(例:細胞検査士、遺伝子分析科学認定士など)があると専門性がより際立ちます。また、データ解析や臨床研究に関連する資格(CRCなど)も評価対象です。資格は専門知識の裏付けであると同時に、即戦力であることを示す証拠となり、転職活動において大きなアピールポイントになります。

【年代別】臨床検査技師からの転職事情

臨床検査技師の転職事情は、年齢やキャリアの段階によって大きく異なります。20代は経験の広がり、30代はキャリア構築、40代は専門性の深化、50代は豊富な経験の発揮と、それぞれの強みや課題を抱えながら新たな道を模索しています。以下に、各年代の特徴と転職傾向を解説します。

20代臨床検査技師からの転職事情

キャリアの柔軟性が高く、未経験領域への挑戦がしやすい20代は、「自分に合った働き方を見つけたい」「より広い視野で経験を積みたい」といった探索型の転職が主流です。特に、エコー(超音波)検査や遺伝子検査などの専門スキルを身につけたいという志向が強く、CRO(治験受託機関)や健診センターなど、教育体制が整った職場への関心が高まっています。若さゆえの吸収力と再チャレンジのしやすさが武器となる年代です。

30代臨床検査技師からの転職事情

30代は、これまでの実績や専門スキルを活かしつつ、キャリアの方向性を定める重要な時期です。エコー検査の実務経験や、検査部門でのリーダー経験が評価されやすく、医療機器メーカーのアプリケーションスペシャリストやCRA(臨床開発モニター)など、企業側の専門職への転身も視野に入ります。

また家庭やライフスタイルの変化に応じた職場選びも増えており、ワークライフバランスと専門性の両立がキーワードとなります。

40代臨床検査技師からの転職事情

40代は、即戦力としての専門知識とマネジメント経験が強みとなる年代です。検査センターや中規模病院での主任・技師長経験を活かし、後進育成や品質管理のポジションでの採用が増加傾向にあります。また、検査精度管理やISO対応の知識をもつ方は、製薬・医療機器業界でも高く評価されます。現実的なキャリア設計と、柔軟な働き方の両立を重視する傾向が強まっています。

50代臨床検査技師からの転職事情

50代は、豊富な経験と安定感、判断力が評価される年代です。検査部門の統括経験や、複数領域(生化学・血液・微生物など)の横断的な知識をもつ方は、品質保証(GMP・GQP)や教育担当としてのニーズが高まっています。医療現場の人材不足を背景に、安心感のあるスペシャリストとして歓迎されるケースも多く、「意義ある職場での貢献」を重視した転職が主流です。

臨床検査技師からの転職を成功させるためのポイント

臨床検査技師経験者が転職を成功させるためには、以下の5つのポイントを押さえることが重要です。

・専門性の再定義と“応用力”の打ち出し

・多職種連携・調整経験の具体化

・課題発見・改善への主体性

・キャリアストーリーの前向きな設計

・転職エージェントの活用

ここから、各ポイントについて解説します。

1.専門性の再定義と“応用力”の打ち出し

臨床検査技師としての専門性を単なる「検査実務」にとどめず、「データ解析力」や「精度追求」「機器管理」といった応用力として棚卸ししましょう。これらを、研究開発や品質保証、製薬・医療機器業界の技術職などにも通用するスキルとして言語化することで、異業界でも自分の武器が伝わります。独自に積み重ねた「現場対応力」も積極的にアピールしましょう。

2.多職種連携・調整経験の具体化

医師や看護師、患者、管理部門などとのコミュニケーションや調整経験は、多職種が関わる業界や職種で高く評価されます。自ら発信し、意見調整し、業務を円滑に進めてきた具体例をもち出しましょう。「多職種チームで課題を解決した」「現場の調整役を担った」経験は、治験や営業、企業での中核職でも強みとなります。

3.課題発見・改善への主体性

日々の業務改善や新規手順の導入など、小さな「創意工夫」や「問題解決の実践」を積極的にアピールしましょう。例えば「検査効率化のためのプロセス改善」「安全性向上のための研修実施」など、主体的に動いたエピソードは、管理職や現場リーダー職への転職時に特に評価されます。職場をより良くしようとした姿勢も好印象です。

4.キャリアストーリーの前向きな設計

転職理由は「現職に対する不満」ではなく、「自らの専門性や志向をさらに伸ばす」「新たな領域で社会貢献したい」など、建設的なストーリーとして整理するのが効果的です。「臨床現場で得た分析力を他分野で活かしたい」「新しい環境で専門性をさらに伸ばしたい」といった前向きな意欲を伝えましょう。

5.転職エージェントの活用

転職エージェントを活用することで、非公開求人や業界動向、応募書類の添削や模擬面接など、総合的なサポートを受けられます。自身の市場価値や希望条件に合う企業を効率良く見つけ、的確なアドバイスを受けることで転職の成功率を高めることが可能です。経験を活かした最適なキャリア設計に、プロの視点を取り入れましょう。

臨床検査技師からの転職事例

ここからは、JACを活用して臨床検査技師から転職した事例をご紹介します。

Nさん(男性/30代後半)

業種職種年収
転職前病院臨床検査技師400万円
転職後医療機器販売会社フィールドクリニカルエンジニア750万円

Nさんは専門学校卒業後、臨床検査技師として病院で生理検査や検体検査を幅広く担当してきました。勤務先以外にもクリニックでアルバイトを行い、さまざまな症例を経験することで臨床現場での知見を積み上げています。穏やかな人柄でコミュニケーション能力に優れ、どの年代とも円滑に関係を築ける点が評価されました。

転職に際しては、これまで培った医療知識や臨床経験を活かしながら、企業側で新しいキャリアを積みたいと考え、JACに相談。結果、医療機器販売会社におけるフィールドクリニカルエンジニア職に内定しました。このポジションでは、不整脈領域の治療機器や3Dマッピングシステムに関する技術支援を医師や営業チームに提供し、症例サポートや院内トレーニングなども担います。

実際、臨床検査技師出身者はどのような業種/職種に転職している?

ここからは、臨床検査技師出身者が転職先として選んだ業種のトップ4と職種のトップ6をご紹介します。

【臨床検査技師出身者が転職先として選んだ業種トップ4】

臨床検査技師の転職先は圧倒的に「メディカル・バイオ」分野が多く、全体の9割を占めています。製薬、CRO、医療機器といった関連産業が中心で、これまでの専門知識や経験が活かしやすいことが背景です。一方で少数ながら、ITや建設・不動産といった異業種への転職も見られ、スキルの汎用性が一部で評価されていることが伺えます。

順位業種割合(%)
1メディカル・バイオ90.9
2EMC4.5
3建設・不動産2.3
4IT・通信2.3

【臨床検査技師出身者が転職先として選んだ職種トップ6】

職種別では研究開発や品質保証、臨床開発モニターといった「メディカル・バイオ」系の専門職が中心です。次いで「医療・介護・福祉」分野への転職も一定数あり、医療従事者としての基盤を活かしたキャリアチェンジが進んでいます。また、「営業」「人事・労務」「マーケティング」など、異業種の事務系・ビジネス系職種への転身も見られ、スキルの応用範囲が広がっている点が特徴です。

順位職種割合(%)
1臨床開発モニター27.3
テクニカルサポート・アプリケーションスペシャリスト15.9
3臨床検査技師11.4
創薬・テクニシャン6.8
4クリニカルスペシャリスト6.8
4医療機器営業6.8
5サービルエンジニア4.5
6マーケティング・商品開発2.3
その他4.6

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この記事の筆者

株式会社JAC Recruitment

 編集部 


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