総務から転職したい方へ|主な転職先や評価されやすい経験を解説

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公開日:2025/08/18 / 最終更新日: 2025/08/18

転職をする際には、前職の経験を活かせる職種や分野に転職するケースがほとんどです。では、総務の仕事を経験した方が転職する場合、どのような企業や職種に転職するケースが多いのでしょうか。

本記事では、総務から転職をしたい方向けに、総務経験者の主な転職先や評価されやすい経験などについてJAC Recruitment(以下、JAC)が解説します。

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総務からの転職を検討する理由


総務経験者が転職を目指す主な理由をご紹介します。

  • ●総務の経験を活かし、より専門性を高めたい
  • ●異なる環境や業種を経験したい
  • ●適正な評価を得られる環境に転職したい

総務の経験を活かし、より専門性を高めたい

総務は会社全体の円滑な運営を支える部門であり、契約管理や業務効率化などの専門業務から、備品・施設・福利厚生の管理といった幅広い業務を担います。そのため、より専門性を高められる職種に就きたいという希望から転職を検討する人が多くいます。

異なる環境や業種を経験したい

どの企業においても総務の業務は必要であり、総務で習得したスキルは汎用性の高いスキルだといえます。総務の仕事に不満はないものの、会社の体制に疑問を感じる場合や業界の将来性などに不安を感じる場合などもあるでしょう。そのような場合、現在の環境ではなく、新たな環境で総務の職に就きたいと考え、転職を検討することが多くなります。

適正な評価を得られる環境に転職したい

総務の仕事は、営業職のように業務の成果が明確な数字で示されるわけではありません。成果を数値化することが難しい職種であることから、適切な評価を得られていないと感じるケースも少なくないようです。仕事の成果やパフォーマンスを正しく評価される環境を求め、総務から異なる職種に転職する事例もあります。

総務経験者の主な転職先


総務経験者の主な転職先には次のようなものがあります。

  • ●EMC業界
  • ●サービス業界
  • ●総務・広報
  • ●経理・財務
  • ●人事・労務

EMC業界

EMC(電気・機械・化学)業界は、現在、積極的に求人を募集している業界です。そのため、経験を活かし、EMC総務職として転職する事例が多く見られます。そのほか、EMC業界において経理や人事などのバックオフィス業務、営業、IT系の技術職など、新たな職種に挑戦するケースも多く見られます。

  • メーカー転職情報

    メーカーの転職市場においても、JAC Recruitmentは多くの方々の転職を成功させてきました。JACは業界専任制のコンサルティングを行っているため、高い専門性や業界の知識を豊富に蓄積しており、また市場動向についても… 続きを読む メーカー転職情報

サービス業界

総務経験者がサービス業界に転職する事例も多く見られます。JACのサポート事例を見ると、サービス業界においては総務のほか、人事・労務、経理・財務などへの転職が多く、サービス業界の中でも特にホテル・旅行などの観光業、人材派遣・人材サービス業への転職が多くなります。

  • サービス/物流/商社転職情報

    サービス(HR・教育研修/商社・海運/リテール・フードサービス)の転職市場においても、JAC Recruitmentは多くの方々の転職を成功させてきました。当社のコンサルティングは1人のコンサルタントがご登録者と企業の両… 続きを読む サービス/物流/商社転職情報

総務・広報

総務で培ったスキルは会社が変わっても活用できるケースが多く、総務の仕事にやりがいを感じている場合は、環境を変えることを目的に転職を検討するケースが多くなります。また、総務の中でも株主総会関連業務やサステナビリティ関連の業務など、特に関心の強い業務を目指して転職する事例も見られます。

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経理・財務

経理・財務は、総務経験者が目指しやすい職種の一つです。経理・財務には簿記や会計の専門的な知識が求められますが、総務では取締役会や株主総会用の資料を取りまとめるため、ある程度、財務諸表などに関する知識を保有しているケースもあります。そのため、経理・財務の職は総務からのキャリアチェンジをしやすい職種だといえます。

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人事・労務

人事・労務も総務経験者がキャリアチェンジをする際に目指すことが多い職種です。企業によっては、総務と人事が明確に区分されていない場合もあり、総務担当者が人材採用や労務管理などに関与するケースも少なくありません。給与計算や社会保険の手続きに関わった経験は、人事・労務部門でも大いに活かせる経験です。

また、総務では各部門や経営層などとの関わりも大きいため、さまざまな立場の人と円滑な関係を構築するコミュニケーションスキルや、経営の立場からの視点なども習得できます。これらの経験も人材採用や人材育成に役立てることができるでしょう。

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総務からの転職で強みとなる経験・スキル        


JACが取り扱っている求人情報を見ると、総務経験者が転職をする場合、次のような経験やスキルが評価される傾向にあります。

  • ●プロジェクトマネジメントの経験
  • ●法律に関連する知識と経験
  • ●ビジネスレベルの英語力

プロジェクトマネジメントの経験

総務では社内環境や業務効率の改善などを目的としたプロジェクトを実行するケースがあります。プロジェクトにメンバーとしてではなく、マネージャーとして携わった経験がある場合、転職時にはプロジェクトマネジメントの経験が高く評価される傾向にあります。メンバーの管理はもちろん、リスク管理、多方面と折衝する能力が求められるプロジェクトマネジメントの経験は、総務だけでなく、幅広い業務において活かせるものです。

法律に関連する知識と経験

企業によっては、総務部内で契約書のリーガルチェックや取引に関する審査などを行っているケースもあります。また近年、企業には、法令や社会的な規範などを遵守する姿勢が強く求められているため、総務部内でも法務に関連する業務に携わった経験を求める求人が増加中です。特にグローバル事案における法務関連のバックオフィス経験は、転職時に高く評価される傾向にあります。

ビジネスレベルの英語力

経済のグローバル化にともない、海外進出する企業が増え、ビジネスレベルの英語力を求める求人が増加中です。国際ビジネスにおいて契約を締結する際には、契約書は英語で作成されます。そのため、読み、書きの能力を中心に英語力を保有する方を求める求人が多くなっています。

【年代別】総務からの転職事情   


総務経験者の転職事情を年代別に分けてご説明します。

20代で総務からの転職事情

20代であれば企業も実績よりもポテンシャルを重視する傾向にあるため、自身の目指す方向に合わせて自由に業種や職種を選びやすい状況です。さまざまな部門や立場の人と関わることで培った高いコミュニケーションスキルや調整スキル、事務処理能力など、総務で培ったスキルを積極的にアピールするようにしましょう。

30代で総務からの転職事情

30代になると、実務経験重視の採用が行われる傾向にあります。しかし、30代前半の場合は、20代と同様、未経験の分野へ転職できる可能性が高いです。JACのサポート事例を見ても、社内SEやITプロジェクトマネージャー、研究開発職、海外営業などの職に就いた方がいらっしゃいます。

しかしながら、異なる職種へのキャリアチェンジを図る場合は、総務でのDX推進経験をIT系業務で活かすなど、これまでの経験を新たな環境でどのように活かせるのかを具体的に示す必要があります。また、30代後半になると、転職後も総務のほか、人事、経理、法務など、経験を活かし、総務に近いバックオフィス業務に就く傾向が高くなります。総務と親和性の高い職種を目指す場合でも、総務の経験の中で、目指す職種に関連する業務の経験をアピールすることが大切です。

40代で総務からの転職事情

40代では、実務経験をより重視した採用が行われるため、総務とは異なる職種への転職難易度は非常に高くなる点に注意が必要です。総務以外の職を目指す場合でも、人事・労務や経理・財務など、総務業務の中で関わってきた業務に関連する職を選ぶ必要があるでしょう。また、40代では、総務において培ってきた経験に加え、マネジメントの経験が求められるケースが非常に多くなります。マネージャーやマネージャー候補の求人に応募する際には、マネジメントした人数なども含め、マネジメントによる組織やチームの具体的な成果をアピールすることが大切です。

50代で総務からの転職事情

50代の転職となると、未経験の職種への転職は非常に厳しくなり、40代以上にマネジメント経験が重視される傾向が強まります。スタートアップやベンチャー企業では、総務責任者のポジションが募集されることもあります。総務部門におけるマネジメント経験のほか、財務に関連する知識や経験など、特定の分野における専門的な知識や豊富な経験を求める求人があった場合には、好条件の採用につながる可能性もあるでしょう。

いずれの場合も、50代での転職の場合、長年、総務で培ってきたスキルや経験をどのように活かすことができるのか、応募先企業の状況に置き換えてアピールすることが重要になるでしょう。

総務からの転職を成功させるためのポイント


総務経験者が転職を成功させるために重要となる3つのポイントをご紹介します。

  • 総務で培った自身の強みを明確にする
  • 具体的な経験や成果をアピールする
  • 総務経験者のサポート実績が豊富な転職エージェントの活用

総務で培った自身の強みを明確にする

総務の業務は幅広く、人によって担当した業務は変わってきます。施設管理や備品管理のほか、経理や財務に近い業務、人事や労務管理に近い業務などを担当するケースもあります。そのほか、業務効率改善のため、総務が中心となり社内のDX化推進プロジェクトを主導するケースもあり、担当してきた業務内容によって、強みは人それぞれ異なります。総務から転職をする場合には、自身の経験分野や強みを明確に把握し、総務で培った経験を存分に発揮できる応募先を選ぶことが重要です。

具体的な経験や成果をアピールする

JACのサポート事例を見ると、プロジェクトマネジメントの経験や法務関連業務の経験、英語の実務経験をもつ方を歓迎する求人が多くなっています。転職を成功させるためには、関わったプロジェクトや業務の内容を具体的に示すとともに、業務を推進するうえで意識したポイントや取り組んだ工夫、そして得られた成果についても併せてアピールすることが大切です。

総務経験者のサポート実績が豊富な転職エージェントの活用

転職エージェントの活用は、転職を成功させる重要な手段の一つです。企業の中には、求人を転職エージェントからの紹介に限定しているケースも少なくありません。事実、JACが保有する求人情報の約7割は、一般に募集を行っていない非公開求人です。そのため、転職エージェントを活用することより豊富な選択肢の中から自分の希望に合った求人へ応募することができます。

ただし、転職エージェントによって得意分野は異なります。総務経験者が転職する際には、総務経験者のサポート実績を豊富にもつ転職エージェントを選ぶようにしましょう。

>>JACの転職コンサルタント一覧(管理部門)

総務からの転職事例


実際にJACが転職をサポートし、総務からの転職を成功された方の事例を3つご紹介します。

総務から法務への転職事例①

Bさん(男性/40代前半)

 業種職種年収
転職前製薬メーカー総務部部長1,000万円
転職後PR会社法務部シニアマネージャー1,300万円

Bさんは、法務や財務などの業務経験を積んだ後、製薬メーカーの総務部長として活躍された方です。総務部門全般に加え、法務や人事労務、広報IRなど幅広い業務にも携わり、豊富な経験を積んでこられました。一方で、より法務分野に専念できる環境でキャリアを築きたいという思いが強まり、転職を決意されたとのこと。

当社からご紹介したのはPR会社の法務部シニアマネージャー職です。部長職候補としての求人であり、厳しい条件が求められていましたが、Bさんの豊富な経験が高く評価され、すぐに採用が決定しています。

総務から業務企画への転職事例②

Lさん(男性/30代後半)

 業種職種年収
転職前陸運会社総務750万円
転職後エネルギー関連会社業務企画950万円

Lさんは、陸運会社の総務部でリスクマネジメントやシステム改革、株式実務など多岐にわたる業務に従事してきた実績をおもちの方です。これまでの経験を活かして新たなキャリアに挑戦したいという思いから、転職を決意されました。

当社では、エネルギー関連会社の業務企画職をご紹介。総務として業務システムの改革や構築に携わった経験や、他部署との折衝経験が高く評価され、双方の合意のもと入社が決定しています。

総務から食品メーカーへの転職事例③

Nさん(男性/40代前半)

 業種職種年収
転職前地方自治体総務1,000万円
転職後エネルギー関連会社コンサルティング営業1,300万円

Nさんは、地方自治体の総務室において、脱炭素化や省エネ推進業務に携わってきた経験をもつ方です。専門性をより活かせる職場を希望され、当社に相談くださいました。

当社からご紹介したのは、再生可能エネルギーのコンサルティング営業職です。営業職は未経験だったものの、行政の立場から多くの企業との交渉経験をおもちだったこと、脱炭素化に関する専門的な知識などが高く評価され、見事入社が決定しています。

実際、総務出身者はどのような業種/職種に転職している?


JACが転職をサポートした総務出身者は、どのような業種や職種に転職しているのでしょうか。総務出身者の転職先の業種と職種のトップ10を以下の表にまとめました。

【総務出身者が転職先として選んだ業種トップ10】

総務経験者の転職先を見ると、最も多いのはEMC業界です。しかしながら、2位以降を見ると、建設・不動産業界、消費財業界、IT業界、サービス業界と続きますが、割合に大きな差があるわけではありません。どの業種にも総務部門はあることから、総務経験者の場合、特定の業種だけに転職しやすいのではなく、どの業種でも活躍できる可能性があるといえます。EMC業界は求人数も多かったため、転職割合が最も高くなったと考えられます。

順位業種割合(%)
1EMC42.9%
2建設・不動産9.8%
3消費財7.7%
4IT・通信サービス6.9%
5IT・通信7.1%
6メディカル・バイオ6.1%
7商社5.1%
8流通4.7%
9金融2.6%
10コンサルティング・シンクタンク・事務所2.4%

【総務出身者が転職先として選んだ職種トップ10】

総務出身者が転職した職種を見ると、最も多い職種は経験を活かせる総務・広報の仕事です。しかしながら、総務・広報の職に就いた方の割合は、26.6%であり、全体の1/4程度にとどまり、それほど偏っているわけではありません。また、総務に近い分野である経理・財務、人事・労務へキャリアチェンジされた方も多くなっています。

順位職種割合(%)
1総務・広報26.6%
2経理・財務19.9%
3人事・労務15.2%
4経営・事業企画7.9%
5技術系5.7%
6秘書・アシスタント・事務・顧客対応5.3%
7法務・知財5.1%
8営業3.5%
9IT3.1%
10購買・物流2.4%

総務からの転職なら、JAC Recruitmentへ


JACでは、これまでに数多くの総務出身者の転職活動を多数サポートしてきた実績があります。当社では、採用を行う企業と転職希望者の双方を、同じコンサルタントが一貫して担当いたします。そのため、求人募集の背景や企業の雰囲気など、求人紹介の際には、求人票だけでは把握できない詳細な情報まで提供することが可能です。加えて、面接を希望される転職希望者の強みや魅力を的確に応募企業へ伝えることもできます。

JACが取り扱う求人の約7割は、一般には公開されていない「非公開求人」です。これらの求人は、ご登録いただいた方にのみご紹介可能な特別な情報です。理想のキャリアを実現するためには、できるだけ多くの選択肢をもつことが重要です。非公開求人を含む豊富な案件の中から、最適なポジションに出会うためにも、総務職からの転職をご検討の際は、ぜひJACにご相談ください。

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この記事の筆者

株式会社JAC Recruitment

 編集部 


当サイトを運営する、JACの編集部です。 日々、採用企業とコミュニケーションを取っているJACのコンサルタントや、最新の転職市場を分析しているJACのアナリストなどにインタビューし、皆様がキャリアを描く際に、また転職の際に役立つ情報をお届けしています。