宇宙関係業界全体の平均年収と年代別年収

宇宙産業は民間企業主導で急成長しています。宇宙ステーション構想、衛星通信、宇宙輸送に加え、宇宙ベンチャーやJAXA連携プロジェクトも活発になっています。宇宙関連の求人は、年収アップやキャリアの可能性が期待できる成長市場で、業界未経験の方にもチャンスは広がりを見せています。

本記事では、JAC Recruitment（以下、JAC）が宇宙業界の平均年収や年代別年収、最新の求人情報など、転職を検討されている方に役立つ情報をご紹介します。

宇宙関係業界の平均年収と年代別年収

JACの実績※によると、宇宙業界全体の平均年収は809.4万円です。年収が最も多く分布しているのは、750万円～900万円のレンジです。事業企画や経営企画などの職種に関しては、転職によって高い年収を得ているケースが多く、30代で約1,700万円の年収で転職したケースもあります。

役職別年収

役職	平均年収
メンバークラス	736.6万円
管理職	1163.0万円

※当社実績（2023年1月～2025年9月、想定年収）より

企業別年収目安

主要な宇宙関連企業の平均年収は以下のとおりです。各企業の年収は2024年度の有価証券報告書などをもとに記載しています。

• ●三菱重工株式会社-平均年収：約1,017.7万円
• ●株式会社ispace-平均年収：約978.5万円
• ●三菱電機株式会社-平均年収：約869.5万円
• ●イーグル工業株式会社-平均年収：約834.3万円
• ●株式会社IHI-平均年収：約813.5万円
• ●川崎重工業株式会社-平均年収：約793.0万円
• ●株式会社SUBARU-平均年収：約730.8万円
• ●株式会社QPS研究所-平均年収：約681.6万円
• ●株式会社ミクニ-平均年収：約598.2万円

宇宙関連事業を営む主要な企業の平均年収をご紹介しました。ただし、宇宙事業以外も展開している企業が含まれるため、宇宙事業部門に特化した情報など、さらに詳しい内容をご希望の場合は、JACのコンサルタントまでお気軽にご相談ください。

宇宙関係業界の最新求人情報

JACが取り扱う宇宙関連求人の中から、最新の求人をいくつか厳選してご紹介します。

●宇宙ベンチャー：エンジニア

●株式会社IHI：宇宙機/人工衛星/宇宙用機器/推進装置等の新規設計・開発

●株式会社デジタルブラストコンサルティング：【宇宙事業×ITコンサルティング】コンサルタント

●非公開：事業開発

●成型加工メーカー：人事（育成・研修）/マネージャー候補　

●株式会社IHI：航空機向け新規FRP製品及びシステムに関する新事業の製品設計

●宇宙産業を創出するスタートアップ企業：教育事業開発

●株式会社三菱UFJ銀行：事業開発推進(GX領域/宇宙）

現在、宇宙産業は新たなビジネスチャンスとして、多くの業界から注目を集めています。大手重工業メーカーや自動車メーカー、素材メーカー、商社、IT企業など、幅広い業界が宇宙産業への参入を進めています。また、各企業が取り組んでいる事業分野は、人工衛星やロケット開発、通信技術、AI、地理空間情報画像解析など多岐にわたり、さまざまな角度から宇宙産業へのアプローチが進められています。

そのため、技術力が求められるエンジニアだけでなく、事業企画や営業、品質保証、研究開発、データサイエンス、プロジェクトマネージャーなど、幅広い職種で募集が行われています。

JACでは、上記以外にも多数の宇宙関連求人を取り扱っています。しかし、当社が取り扱う求人の7割超は、詳細を公開できない非公開求人です。宇宙関連事業への転職を検討の際は、ご自身のスキルや経験を生かせる企業を見極めることが非常に重要です。転職エージェントを活用することで、理想に近い求人の選択肢を広げることができます。

当社へご登録いただくと、非公開求人も含め、多彩な求人の中から希望に合った求人をご紹介します。現在、宇宙関連事業では積極的に採用が進められており、未経験の方にも挑戦の機会が増えつつあります。宇宙関連事業への転職をご検討の際には、JACにご相談ください。

>>非公開求人について詳しく知りたい方はこちら

宇宙関係業界で年収アップを目指すには

JACがサポートし、宇宙関係事業への転職で年収アップを実現された方の傾向を見ると、以下の点が年収アップのポイントであると考えられます。書類を作成する際や面接に臨む際に重要となる主な4つの要素をご紹介します。

事業企画や事業開発の経験をアピールする

宇宙産業は成長段階にあり、かつて国主導だった宇宙開発は、現在では民間市場が中心となっています。世界の宇宙産業の市場規模は2024年時点で約54兆円ですが、2040年には約140兆円にまで拡大すると予測されています。

日本における2024年の宇宙産業の市場規模は4兆円です。政府では、2030年代早期までの倍増を目指しており、日本の宇宙産業を率いてきた大手重工メーカーや電機メーカーに加え、約100社の大学発のスタートアップ企業も市場に参入しています。

歴史が浅く、多様な新規市場が拡大している今だからこそ、新規事業企画や事業開発の経験者は、高く評価される傾向が見られます。

宇宙関連産業の経験がない場合でも、市場調査から収益モデルの構築、事業計画の立案といった一連のプロセスに携わった経験がある場合には、具体的な成果をアピールすると評価されます。

コンサルタントとしての実績と入社後のアイデアの提示

JACのサポート事例では、戦略コンサルタントやITコンサルタントの経験者も、高い年収での転職に成功しています。

先述のように宇宙産業は、これから成長が期待される新しい分野であり、まだ開拓されていないビジネスチャンスが多いと考えられています。そのため、戦略コンサルタントとして培った市場調査や成長戦略立案のスキルは、宇宙関連業界への転職時に大きなアドバンテージとなります。

また、衛星データを活用したソリューション開発や実証、AIなどと組み合わせた社会実装プロジェクトなどを推進できるITコンサルタントの実績も、高く評価されるものです。

面接時には、コンサルタントとしての実績や、応募先企業の事業に合わせたアイデアを提示すると、より即戦力としての印象を高めることができ、年収提示にも良い影響を与えるでしょう。

大規模プロジェクトを率いた経験やリスクを回避できる専門性のアピール

技術開発職においては、プロジェクトマネージャーとして大規模プロジェクトを率いた経験が評価につながりやすい傾向が見られます。宇宙関連のプロジェクトは、大規模かつ長期に渡るものが多く、官庁や国際機関など、さまざまなステークホルダーとの折衝が欠かせません。従って大規模プロジェクトを率い、メンバーをまとめ、関係各所と連携しながら、品質やコスト、納期を管理してきた経験は評価が高くなります。

また、宇宙産業では計画の失敗や遅延は大きな損害につながる恐れがあるため、事前にリスクを捉え、適正な対処を行う技術者との視点も必要です。これまでに大規模なプロジェクトをマネジメントした経験をもつ方は、積極的にアピールしましょう。

ビジネスレベルの英語力や海外企業との折衝経験の強調

宇宙関連産業では、国際共同プロジェクトを実行するケースも少なくありません。国際プロジェクトでは、多国籍チームによる開発に参加する必要があり、ビジネスレベルでの英語力が必須となります。また、海外企業とパートナーシップを締結する事例も多く、契約交渉やスケジュール調整などを行う際にも高い英語力が必要です。

あらゆるポジションにおいて英語力が求められるケースが多いため、どの職種においても国際プロジェクトに参加した経験や海外企業との折衝経験を有する場合は、大きなアピールポイントとなります。業務における英語の使用頻度や具体的な英語の活用シーンなどを説明し、自身の英語力の高さを示すことが大切です。

宇宙関係業界の年収アップ転職成功事例

JACのサポートによって宇宙関係業界に転職された方の中から、年収をアップさせ、転職を成功させた3名の事例をご紹介します。

自動車部品メーカーの製品設計から宇宙関連事業のPMへ、年収200万円アップ

Sさん（男性/40代前半）

	業種	職種	年収
転職前	自動車部品メーカー	製品設計	700万円
転職後	総合重工業メーカー	プロジェクトマネージャー	900万円

Sさんは、技術職として自動車部品の製品設計や関連業界の設備設計、樹脂材料の成形開発や組み立て生産技術など、幅広い技術分野で経験を積んでこられた方です。大きなやりがいを感じてはいるものの長時間労働が常態化しており、ワークライフバランスの見直しをしたいとの気持ちが強くなり、転職を決意。

設備設計や生産技術など、経験を生かせる職のほか、技術面の知見を生かした営業職にも関心を示していたSさんに、JACが提示したのは総合重工業メーカーの宇宙関連事業の技術プロジェクトのマネージャー業務です。

転職にあたって、高い評価を得るためにはこれまでの経験を存分に生かせる職へ応募することが何より重要になります。Sさんの場合、長年、培ってきた製品設計や設備設計などの経験が大きな強みです。紹介した求人では、プロジェクトマネージャーとして社内の各部署や共同開発企業、顧客との調整や折衝など、営業的な役割も求められます。そのため、Sさんの強みを生かしつつ、転職の目的も達成できるポジションであると、JACのコンサルタントは判断しました。

その結果、Sさんの豊富な経験と高い技術的な知見、前職でのマネジメント経験が評価され、面接後すぐに採用が決定しています。

経験を活かし宇宙関連スタートアップ企業へ、年収250万円アップ

Aさん（男性/50代前半）

	業種	職種	年収
転職前	衛星地球観測事業	エンジニア	700万円
転職後	宇宙事業	衛星システムエンジニア	950万円

Aさんは、研究所や研究機構などにおいて、衛星データの解析や衛星センサの開発、化学センサの設計など、多岐に渡るプロジェクトの経験者です。長年、衛星技術の発展に携わってこられたものの、専門外の業務にも関わるポジションへ異動となり、これまでの経験をさらに生かせる環境への転職を希望され、JACに登録しました。

博士号も取得されており、ソフトウェアや機械・電機のハードウェアに関する知見、ビジネスレベルの英語力も有するなど、宇宙産業のさまざまな分野での活躍が期待できる方でした。また、常に新しい知識を習得しようとする高い向上心を備えておられ、JACのコンサルタントは宇宙事業を展開するスタートアップの求人をご紹介しました。これは、Aさんであれば、その衛星関連の豊富な経験やビジネスレベルの英語力、新しい分野に積極的に挑戦する姿勢を存分に生かせると判断したためです。

面接の結果、実直で誠実なお人柄、衛星に関する十分な実績が評価され、見事250万円の年収アップで採用が決定しています。

宇宙関連事業にかかわりたいという強い思いで転職に成功

Gさん（男性/40代後半）

	業種	職種	年収
転職前	機械専門商社	営業・事業開発・システム開発	1,000万円
転職後	総合重工業メーカー	事業企画	1,150万円

Gさんは、人工衛星開発プロジェクトに従事されたあと、海外の研究所において宇宙物理学の博士号を取得されるなど、人工衛星や宇宙関連分野に造詣が深い方です。

機械専門商社では、人工衛星関連分野の営業や、人工衛星やAIを活用した新規事業の開発にも従事。しかし、異なる分野への業務に携わるようになり、再び宇宙関連事業に関わりたいという思いから転職を決意されました。

JACでは、Gさんの人工衛星に関する豊富な知識、宇宙関連事業における営業経験を生かせる、大手総合重工業メーカーの宇宙空間を利用した新規事業企画の業務を紹介。

Gさんは、衛星・宇宙利用分野での技術開発、新規事業開発、営業など、応募先企業が求める経験をすべて満たしており、面接の結果、すぐに採用したいとの連絡を受けました。Gさんの宇宙利用に関する先進的な考え方が応募先企業の方針と一致したことも高い評価につながり、前職を150万円上回る年収での入社が決定しています。

宇宙関係業界への転職ならJAC

宇宙関連産業は、あらゆる業界から注目を集めている、将来性の高い分野です。官から民に主導権が移行し、大手企業はもちろん、大学発のスタートアップ企業なども積極的にプロジェクトをスタートさせています。未経験者を受け入れる企業も多く、宇宙関連ビジネスに関心のある方にとっては転職の好機です。

JACはこれまで、宇宙関連事業への転職を希望される方を多くサポートしてきた実績があります。当社には、業界専任のコンサルタントが多数在籍しており、転職希望者の経歴や適性、転職にあたっての希望を踏まえたうえで最適な求人を紹介しています。

宇宙関連事業への転職をご検討の際は、豊富な実績をもつJACまで、お気軽にご相談ください。