品質管理から転職したい方へ|主な転職先や評価されやすい経験を解説

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公開日:2025/10/09 / 最終更新日: 2025/10/09

自社の製品やサービスの品質を管理する品質管理の仕事は、企業の信頼度を高めるやりがいのある大きな仕事です。しかし、さまざまな理由から新たな環境への転職を検討するケースもあるでしょう。では、品質管理の方は、どのような業界や職種に転職されるケースが多いのでしょうか。

本記事では、JAC Recruitment(以下、JAC)が品質管理から転職をしたい方向けに、主な転職先や評価されやすい経験などについて解説します。

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品質管理からの転職を検討する理由

品質管理経験者が転職を目指す主な理由をご紹介します。

  • ・責任が重く、プレッシャーが大きい
  • ・成果が見える仕事にキャリアチェンジをしたい
  • ・品質保証に関わる業務に就きたい

責任が重く、プレッシャーが大きい

品質管理は、製品の品質をチェックする仕事です。万が一、品質管理に問題があり、製品に不備があった場合は企業の信用問題に発展し、業績にも大きな影響を与える恐れがあります。このような背景から品質管理は緊張感が求められる業務であり、責任の大きさからプレッシャーを感じ、ほかの職種への転職を考えるケースは少なくありません。

成果が見える仕事にキャリアチェンジをしたい

製品やサービスの品質を確保する品質管理の仕事は、業績の安定に貢献する重要な仕事です。しかしながら、品質管理の目的は不良品を防ぐことですが、営業や製造などの職種と比べて成果が目に見えにくく、評価が曖昧になりがちです。成果が分かりにくい分、評価が曖昧になるケースなどもあり、業務の成果を実感できる仕事へのキャリアチェンジを希望される方もいらっしゃいます。

品質保証に関わる業務に就きたい

品質管理と品質保証は、いずれも製品やサービスの品質に関わる業務です。しかし、品質管理は製造過程における管理を対象とするのに対し、品質保証では製品の企画から販売後までの品質を管理するといった違いがあります。品質管理経験者の中には、より業務範囲が広がる品質保証の業務を目指すケースも見られます。

品質管理経験者の主な転職先

品質管理経験者の主な転職先には次のようなものがあります。

  • ・EMC業界
  • ・メディカル業界
  • ・消費財業界
  • ・品質管理・品質保証
  • ・生産技術エンジニア

メーカー(電気/機械

品質管理の経験は、メーカー(電気/機械)で生かしやすくなります。取り扱う製品が変わる場合でも、品質管理の一連の流れは把握しているため、転職後もスムーズに業務に対応できるケースが多くなるでしょう。

JACのサポート事例を見ても、品質管理経験者はスキルを生かせるEMC業界へ転職された事例が最も多くなっています。

  • メーカー転職情報

    メーカーの転職市場においても、JAC Recruitmentは多くの方々の転職を成功させてきました。JACは業界専任制のコンサルティングを行っているため、高い専門性や業界の知識を豊富に蓄積しており、また市場動向についても… 続きを読む メーカー転職情報

メディカル業界

製薬企業や医療機器メーカーなどでも、品質管理は必要です。そのため、メディカル業界も品質管理の経験を生かしやすい業界だといえます。ただし、メディカル業界の品質管理は、EMC業界の品質管理とは異なる知識が必要です。そのため、メディカル業界の経験や医薬品などに関する知識が求められる傾向にあります。

  • 医療業界転職情報

    医療業界転職市場においても、JAC Recruitmentは多くの方々の転職を成功させてきました。JACは業界専任制のコンサルティングを行っているため、高い専門性や業界の知識を豊富に蓄積しており、市場動向についても常に把… 続きを読む 医療業界転職情報

消費財業界

食品メーカーや飲料メーカー、化粧品メーカー、トイレタリーメーカーなどが属する消費財業界も品質管理が重要な役割を果たす業界であり、品質管理経験者が転職しやすい業界です。しかしながら消費財は、口に入れたり、肌に触れたりする製品を製造する業界であるため、EMC業界の品質管理とはまた異なる知識が求められるケースがあります。

  • 消費財(コンシューマー)業界転職情報

    変動する消費財(コンシューマー)業界の転職市場においても、JAC Recruitmentは多くの方々の転職を成功させてきました。食品・飲料、化粧品・トイレタリー、宝飾・アパレル(繊維)・スポーツといった、さまざまな業種の… 続きを読む 消費財(コンシューマー)業界転職情報

品質管理・品質保証

職種別の転職先を見ると、品質管理経験者が転職する職種としてはやはり、経験を生かせる品質管理や品質保証への転職が多くなります。品質管理の経験を生かして同職種に転職するほか、より広範な業務に携われる品質保証職へのキャリアチェンジも多く見られます。

生産技術エンジニア

生産技術エンジニアは、製造過程において製品を効率よく生産できるよう、材料の調達から出荷にいたるまでの生産プロセスを改善する役割を担います。品質管理で培った知識を生かせる職種であり、生産技術エンジニアも品質管理から転職しやすい職種です。

  • 生産技術職の転職事情|難易度や成功のポイントとは

    本来製造業においては、「保守的」な印象を受ける生産技術職。しかし現代においては、スマートファクトリーやデジタルツインといった最新のDXへの対応を求められるようになり、即戦力となる人材を多くの企業が求めるようになっています… 続きを読む 生産技術職の転職事情|難易度や成功のポイントとは

品質管理からの転職で強みとなる経験・スキル        

品質管理経験者が転職をする場合、次のような経験やスキルが評価される傾向にあります。

  • ・業界の品質管理に関する専門的な知識
  • ・データ分析を活用したリスクマネジメントスキル
  • ・高いコミュニケーション能力と品質への責任感

業界の品質管理に関する専門的な知識

品質管理に必要な知識は、業界ごとに変わってきます。例えば、自動車業界であればIATF16949、メディカル業界や化粧品業界であればGMPに関する知識が必要です。品質管理は、業界の品質基準の把握が必要であることから、転職時には同業界での実務経験が重視されます。そのため、転職する際には、応募先企業が属する業界の品質管理についての専門的な知識や実務経験は、大きなアドバンテージとなるでしょう。

データ分析を活用したリスクマネジメントスキル

製品やサービスの品質を一定に保つためには、問題が起きている箇所を特定しなければなりません。近年、従来の品質管理法だけではなく、データ分析による課題解決手法が注目を浴びています。データに基づきリスクを評価し、抑制するリスクマネジメントスキルは、転職時に高い評価につながるでしょう。

高いコミュニケーション能力と品質への責任感

高い品質を維持するためには、さまざまな部門の関係者との連携が必要です。問題点を把握するためにも、問題点を改善するためにも、関係者との円滑なコミュニケーションは欠かせません。また、品質管理は企業の信頼に関わる重要な役割を担う職種です。そのため、業務に対する強い責任感こそが品質の維持につながるものであり、仕事に対する誠実な姿勢はあらゆる業界から歓迎されるでしょう。

【年代別】品質管理からの転職事情     

品質管理経験者の転職事情を年代別に分けてご説明します。

20代で品質管理からの転職事情

20代はまだ若く、新しいことに対する吸収力も高い世代のため、ポテンシャルを重視した採用が行われる傾向にあります。そのため、品質管理以外の職種への転職も可能であり、JACのサポート事例を見ても事業企画や営業、技術系職種などへの転職事例が見られます。

ただし、品質管理職から異なる職種への転職を希望する場合は、品質管理の職で得た知識や経験を希望する職種でどのように活用できるのかのアピールが重要になります。

30代で品質管理からの転職事情

30代になると、業界についての専門的な知識や品質管理のスキルも深まってくるため、実務経験を生かせる品質管理や品質保証の職に転職する事例が増えてきます。一方で、技術面でのスキルを生かした職への転職を希望する人が増える時期でもあります。JACのサポート事例では、サービスエンジニアやプロセスエンジニア、研究・開発職、生産技術エンジニア、製造オペレーターなどへの転職が見られます。

40代で品質管理からの転職事情

一般的に、40代では、未経験の職種への転職は厳しくなります。品質管理職の場合も、ほとんどの方は実務経験を生かせる品質管理や品質保証の職への転職となり、さらに、良い条件での転職を希望される場合にはマネジメント経験が求められます。

40代での転職では、マネジメント経験の有無と実務経験を生かせる業界への転職が転職成功のカギになるといえます。

50代で品質管理からの転職事情

50代の転職では、40代よりも実務経験が重視され、さらにマネジメント経験が求められるようになります。JACのサポート事例では、50代の品質管理経験者のほとんどがマネジメントのポジションで転職を決定されています。また、多くの方が品質管理・品質保証職に転職していますが、製造管理や製造技術など、製造工程に関わるマネジメント職への転職事例もあります。

品質管理からの転職を成功させるためのポイント

品質管理経験者が転職を成功させるために重要となる3つのポイントをご紹介します。

  • ・業界に関わる品質規格の知識と業務経験
  • ・海外拠点や海外顧客との連携経験
  • ・品質管理経験者のサポート実績が豊富な転職エージェントの活用

業界に関わる品質規格の知識と業務経験

JACが取り扱う求人を見ると、ISO900014のほか、IATF16949、VDA6.3、GMP、ISO1348など、各業界に関わる品質規格や品質基準に関する知識と対応経験を求める求人が非常に多く見られます。品質管理の経験者であっても、同業界での知識、経験をもつ即戦力を求める傾向が強く見られ、特定分野の専門的な知識は転職時の大きな武器となるでしょう。

海外拠点や海外顧客との連携経験

製造業や製薬業界などでも、グローバル化が進められており、日本国内だけでなく、海外拠点での品質管理に関わる実務経験を求める事例が少なくありません。また、グローバル展開をしている企業では、海外の顧客からの問い合わせ対応が必要になるケースも多く、グローバルビジネスに関わった経験やビジネスレベルの英語力をもつ方への評価が高まっています。

品質管理経験者のサポート実績が豊富な転職エージェントの活用

転職を成功させるためには、転職エージェントの活用も検討すべきです。一人での転職活動では、求人情報の収集から応募書類の作成、面接の調整までを、すべて一人で行わなければなりません。しかし、一人で得られる情報量には限界があり、理想に近い求人に出会えない場合、徐々に転職の目的が変わってくる恐れがあります。

企業の中には一般に求人を公開せず、転職エージェントのみに条件に合った方の紹介を依頼しているケースも見られます。選択肢は多い方が自身の可能性を広げられるはずです。転職時には品質管理経験者のサポート実績が豊富な転職エージェントの利用をおすすめします。

品質管理からの転職事例

実際にJACが転職をサポートし、品質管理からの転職を成功された方の事例を3つご紹介します。

品質管理から品質管理への転職事例

Kさん(男性/30代後半)

 業種職種年収
転職前電気機器メーカー品質管理・品質保証750万円
転職後電気機器メーカー品質管理・品質保証800万円

Kさんは、新製品の検証・社内検査、子会社の検査工程や工数管理、エンドユーザーからのクレーム対応など、品質管理に関わる一連の業務に従事してきました。自動検査ツールの考案・実現にも関わるなど、検査業務の効率化と精度向上に貢献された経験があります。

よりキャリアアップを目指したいというKさんの意向を尊重し、当社では各事業部門の品質戦略の策定や支援、前者の品質マネジメントシステムの整備や管理などを担当する求人をご紹介しました。Kさんの品質管理業務の十分な経験や海外プロジェクトの参画経験が評価につながり、見事、採用が決定しています。

品質管理から技術系プロジェクトマネージャーへの転職事例

Yさん(男性/50代前半)

 業種職種年収
転職前電気機器メーカー品質管理・品質保証850万円
転職後電気機器メーカー技術系プロジェクトマネージャー1,000万円

Yさんは、商品設計や品質保証、技術営業など、幅広い業務に携わり、豊富なマネジメント経験がある方です。一社で長く就業されていたため、新たな環境にチャレンジしたいとの思いが強くなり、転職を決意。

当社からは、電気機器メーカーで受注生産のオーダーメイド品を取り扱う事業部のグループマネージャーの仕事をご紹介しました。エンジニアの育成や組織管理、業務進捗管理や、社内各部門との調整、顧客との打ち合わせなどを担当します。

Yさんの電気機器に関する豊富な知識と長年のマネジメント経験は、応募企業でも存分に生かせるものであり、面接後、すぐに採用が決定しています。

品質管理からサービスエンジニアへの転職事例③

Eさん(男性/30代後半)

 業種職種年収
転職前エネルギー関連品質管理800万円
転職後電気機器メーカーサービスエンジニア870万円

Eさんは、風力発電設備の保守業務や作業指示、計画立案、人材育成などに関わってこられました。経験と知識をより生かせる技術系の職種に就きたいと考え、転職を決意。

当社からご紹介したのは、再生エネルギー関連機器のサービスエンジニアの仕事です。オンコール対応でトラブルシューティングと復旧方針を決定し、必要な物品の手配と技術者の派遣などを行います。また、技術者教育も含め幅広く取り組む業務ですが、Eさんの豊富な知識、人材育成に携わった経験が評価につながり、見事、採用が決定しています。

実際、品質管理出身者はどのような業種/職種に転職している?

JACが転職をサポートした品質管理出身者は、どのような業種や職種に転職しているのでしょうか。品質管理出身者の転職先の業種と職種のトップ10を以下の表にまとめました。

【品質管理出身者が転職先として選んだ業種トップ10】

品質管理経験者の転職先を見ると、最も多いのはメーカー(電気/機械)です。また、メディカル・バイオ業界、消費財業界も多く、品質管理のスキルや経験を生かしやすい業界への転職が目立ちます。

順位業種割合(%)
1メーカー(電気/機械)61.9
2メディカル・バイオ15.9
3消費財10.6
4商社4.1
5建設・不動産1.6
5コンサルティング・シンクタンク・事務所1.6
5IT・通信1.6
8サービス0.9
9金融/流通0.6
10その他0.6

【品質管理出身者が転職先として選んだ職種トップ10】

品質管理出身者が転職した職種を見ると技術系の職に就いた方が約7割を占めています。品質管理・品質保証関連の業務だけでなく、研究職やセールスエンジニア、技術マネジメント、製造関連の職への転職も多く見られます。

順位職種割合(%)
1技術系71.6
2メディカル・バイオ14.7
3営業2.8
4購買・物流・生産管理2.2
4経営・事業企画2.2
6総務・広報1.3
7IT0.9
7マーケティング・商品開発0.9
9建築系0.9
10法務・知財0.6

品質管理からの転職なら、JAC Recruitmentへ

品質管理は、製品やサービスの信頼性を支える重要なポジションであり、企業のブランド価値にも大きく影響する責任ある仕事です。高い専門性と達成感が得られる一方で、キャリアの方向性や働く環境の変化を求めて転職を考える方も少なくありません。その際には、品質管理職の転職支援に豊富な実績をもつJACにぜひご相談ください。

当社では、これまで数多くの品質管理経験者の転職をサポートしてまいりました。品質管理業務を通じて培った、論理的な思考力やデータ分析力、社内外のステークホルダーと良好な関係を構築するコミュニケーション能力はさまざまなシーンで活用が可能です。当社では、一人ひとりの経験やビジョンをお伺いしたうえで、理想のキャリアを実現できる求人をご紹介しています。

品質管理経験を最大限に生かせる転職をお考えの際には、ぜひJACにお任せください。

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    メーカーの転職市場においても、JAC Recruitmentは多くの方々の転職を成功させてきました。JACは業界専任制のコンサルティングを行っているため、高い専門性や業界の知識を豊富に蓄積しており、また市場動向についても… 続きを読む メーカー転職情報

この記事の筆者

株式会社JAC Recruitment

 編集部 


当サイトを運営する、JACの編集部です。 日々、採用企業とコミュニケーションを取っているJACのコンサルタントや、最新の転職市場を分析しているJACのアナリストなどにインタビューし、皆様がキャリアを描く際に、また転職の際に役立つ情報をお届けしています。