製品や設備、建物などに必要な電気回路やシステムを設計する専門職である電気設計は、EVや再生可能エネルギー、IoTの普及により需要が急増しています。
本記事では、電気設計の転職市場動向や最新求人情報に加え、未経験からの転職難易度や成功のポイント、求められるスキル・資格について、JAC Recruitment(以下、JAC)が詳しく解説します。
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目次/Index
電気設計の転職市場動向
電気設計の転職市場動向は、新製品開発や技術的革新のデジタルトレンドにともない高い需要と持続的な成長が見込まれます。その理由を、次の2つの観点から解説します。
- ● 電気設計の需要は量的拡大のみならず質的変化をともなう
- ● 電気設計市場は、グローバルなメガトレンドにより今後も持続的な成長が見込まれる
電気設計の需要は量的拡大のみならず質的変化をともなう
電気設計職の転職市場は、現在全体的に活況であり、特に特定の産業や技術分野に需要が集中しています。製造業の中でも機械・装置業界、自動車・自動車部品業界、電気・電機業界での求人が増加傾向にあり、これは国内製造業が生産能力の増強や新製品開発に注力していることの表れです。
また、半導体業界やエネルギー業界も堅調であるものの、多くの企業が電気設計関連職の獲得に苦慮する状況が見られます。
市場は活況を呈していますが、単なる求人数の増加ではなく、求められるスキルや役割の質的な変化が進んでいます。市場における求人数の増加は特定分野での需要拡大と既存産業におけるデジタル化、および高付加価値化へシフトしている状況です。全ての電気機械器具製造業が均等に成長しているわけではない点に注意しましょう。
従来は経験者を即戦力として採用する動きが中心でしたが、長期的な採用戦略の観点から若手や第二新卒の育成採用を強化する企業も増えています。電気設計者の総数自体が多くないため、経験者は企業規模を問わず引く手あまたであり、特にデジタル技術に対応できる転職希望者にはオファーが集中している状況です。
また、新技術の導入や製品高度化にともない、単に回路を設計するスキルだけでなく、プロジェクトを牽引できるリーダーシップや関連部門と協働できるコミュニケーション力も重視される傾向が強まっています。
電気設計市場は、グローバルなメガトレンドにより今後も持続的な成長が見込まれる
電気設計の将来的な需要は、単一の技術トレンドではなく地球規模の環境課題と経済合理性という二大潮流によって形成されています。政府の政策支援と技術革新がこれらを加速させており、電気設計エンジニアへの需要拡大を後押ししている状況です。
その最たる例が電気自動車(EV)市場の急拡大です。EV化の進展により、従来の自動車部品は不要になる一方で、モーター・バッテリー・インバーターなどEV特有の部品が重視され、開発・設計ニーズが急増しています。
また、地球温暖化対策のために再生可能エネルギーの普及も顕著であり、太陽光・風力発電設備の設計・施工・運用など新たな職務領域が次々と生まれています。それ以外にも、スマートグリッドの推進やIoT・スマート家電や産業機械の自動化といった新しい技術が、電気設計に関連する主なトレンドです。
これらのトレンドにより、電気設計エンジニアには新しい技術領域への適応力や、システム全体を俯瞰する視点がより一層求められるようになっています。
例えば、EV関連では高電圧回路やパワーエレクトロニクスの知見、再生エネルギー分野では電力系統や蓄電システムの知識、AIを活用した電力予測などへ適応する技術が重宝されます。
また、全固体電池や水素エネルギーなど次世代技術の台頭により、研究開発要素の強い設計業務も増えているのが現状です。
電気設計が求められる主な転職先候補
電気設計が求められる主な転職先候補としては、以下のような部門や企業が挙げられます。それぞれの転職先の主な業務について解説します。
- ● 大手電気工事会社
- ● 総合電機メーカー
- ● 半導体製造装置メーカー
- ● 自動車メーカーや関連サプライヤー
- ● 再生可能エネルギー分野
- ● IoT/AI分野
大手電気工事会社
大型プロジェクトを多数抱える大手電気工事会社は、電気設計者にとって主要な転職先の一つです。これらの企業では、オフィスビル・病院・工場などの大規模建築物や公共インフラにおける電気設備設計を担当します。具体的な業務の一例は次のどおりです。
- ● 高電圧受変電設備の設計
- ● 非常用発電機や無停電電源装置の配置計画
- ● 照明/動力/空調設備の電源系統設計
- ● BIM/CADを用いた施工図作成
こうした電気工事会社では第一種電気主任技術者などの有資格者が重宝され、設計と施工管理の知識を併せもつスペシャリストは、特に評価が高い傾向です。
建築物の高度化・大規模化にともない、電気設備の設計は安全性・効率性の両面で高度な専門性が求められます。大手電気工事会社は東証プライム上場企業も多く、平均勤続年数が長い安定企業が目立っている状況です。その背景には、受注案件の継続的な存在と盤石な財務基盤があり、エンジニアにとって腰を据えて専門性を磨ける環境が整っているためです。
最近ではZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)の普及や災害時のBCP対策需要により、建物全体のエネルギー最適化や非常電源システムの設計ニーズが増えており、電力制御の知見がありIoT技術の理解がある電気設計者への引き合いが強まっています。
大手電気工事会社での電気設計者は、ゼネコンや設備メーカー、自治体担当者など多岐にわたる関係者と協働する機会があります。そのため、純粋な技術力だけでなく、プロジェクトを調整・推進するマネジメント力やコミュニケーション力が必要です。
また、施工現場を意識した施工性・保守性を考慮した図面作成が求められるため、現場経験のある設計者は重宝されます。設計部門に籍を置きつつ、現場との橋渡し役としてプロジェクト全体を見渡せるゼネラリスト的ポジションに就くケースも多く、スペシャリストとプロジェクトマネージャー双方の資質が養われる環境といえます。
電気工事会社への転職を目指す場合、保有資格やこれまで手がけたプロジェクト規模などを具体的に示し、自身が即戦力として貢献できる点をアピールすることが肝要です。
そのうえ、「安全第一」の文化が根付く業界であるため、設計段階から安全・品質に留意してきた経験や工夫も評価されます。
大手企業ではキャリアパスも明確で、設計の専門職を極める道とプロジェクト全体を束ねる管理職への道が用意されています。自身の志向に合わせたキャリア形成を展望できる点も魅力となるでしょう。
総合電機メーカー
総合電機メーカーは、電気設計者にとって伝統的かつ魅力的な転職先です。取り扱う製品は家電・産業機器・エネルギー機器・防衛装備品など多岐にわたります。電気設計者の役割も広範で、家電分野では電源回路や基板設計、防衛分野ではレーダーや通信装置のアナログ/デジタル回路設計などが含まれます。FPGAや高周波回路、EMC対策など高度な技術を磨ける環境です。
近年はハードウェアにソフトウェアやサービスを組み合わせた新ビジネスの展開が進み、組み込みソフトや通信、AI・データ解析などへの理解が求められる場面が増えています。上流から下流まで一貫して携わることで、システム全体を見渡す設計能力を養えるだけではなく、異動やプロジェクト単位の配置転換により多様な製品・技術経験を積む機会も豊富です。
総合電機メーカーでの転職を成功させるには、自身の専門分野を明確に示しつつ汎用性の高さをアピールすることが有効です。複数分野での経験や大規模プロジェクトでの部門横断的な調整経験も評価されやすく、幅広い製品開発に携わりたい技術者に適した環境といえます。
半導体製造装置メーカー
半導体製造装置メーカーは、世界的な半導体需要の高まりを背景に業績好調であり、電気設計者の採用にも積極的です。装置の電源回路や制御回路設計、センサー・アクチュエータの統合、制御盤設計など、上流から下流まで関与できる業務範囲が特徴になっています。海外売上比率が高い企業では、海外顧客との折衝や現地対応も求められます。
装置は精密機械と高度な電気制御の融合であり、高度な回路設計能力が不可欠です。特にインバータ制御、アナログ回路のノイズ・EMC対策、高電圧・大電流を扱うパワーエレクトロニクスの知見が重宝されます。規模の小さい開発チームでは、他分野エンジニアと密に連携し、製品全体を最適化する視点が求められています。
半導体装置メーカーへの転職では、自身の強みを装置開発のどこに活かせるかを明確にすることが重要です。具体的な技術経験とともに、納期管理や問題解決の実績を示すことで評価されやすくなるでしょう。
自動車メーカーや関連サプライヤー
自動車メーカーや部品サプライヤーは、電気設計者にとって重要な領域です。EVのモーター制御回路やバッテリー監視システム、ADAS向けセンサー回路設計、ECUハードウェア設計などが代表的な職務です。サプライヤーではインバータ、DC/DCコンバータ、車載充電器、車載電子機器、ワイヤーハーネス設計など幅広い役割があります。
CASEの進展により車両の電子化比率が急増し、高電圧回路やパワーエレクトロニクス、ISO 26262等の機能安全規格対応力が求められます。自動車業界では、開発から試作評価、量産やフィードバックまで製品ライフサイクル全体に関与できるのが特徴です。
転職にあたっては、自動車特有の基準や開発プロセスへの理解、車載機器のEMC規格や耐環境試験対応経験が強みになります。
再生可能エネルギー分野
再生可能エネルギー分野は、太陽光・風力発電や蓄電池システム開発など、クリーンエネルギー関連プロジェクトの増加にともない電気設計者の需要が高まっています。発電所ではパネルレイアウト設計、高圧受変電設備設計、変圧器や制御システム設計、系統連系に関する設計などのスキルが必要です。
政策的後押しや技術コスト低減により新規参入が相次ぎ、電気主任技術者や電力系統工学の知識をもつスペシャリストが不足しています。プロジェクトでは土木・建設部門との協業や、発電効率の最大化、コスト削減を見据えた設計最適化が重要です。
再生可能エネルギー分野への転職では、プラントや受変電設備設計経験、系統連系知識、関連資格の保有が有利になるでしょう。
IoT/AI分野
IoT/AI分野では、IoTデバイスやAI実装ハードウェアに必須の電気電子回路の設計が求められます。スマート家電やウェアラブル機器では低消費電力マイコン回路やワイヤレス通信モジュールの設計、産業IoTではセンサネットワークの信号処理回路やゲートウェイ装置のボード設計、AI分野ではGPU/FPGAボードやエッジAIデバイスの電源・メモリ周りの設計などが該当します。
IoTの普及により、超小型・低電力化や安定した通信のための高周波回路設計、AIチップを実装するハードウェアの放熱・電源設計の重要性が高まる一方です。既存設備のIoT化や、AI搭載組み込み機器のハードウェア最適化など、ハードとソフトの境界領域でのスキルがあるとなお評価されます。
IoT/AI分野への転職では、電気設計経験をデジタル領域に結びつけてアピールすることが重要です。無線通信、高周波回路、AIアクセラレータの電源設計など具体的な経験は強みになります。ポテンシャル採用も多いため、新技術への学習意欲や柔軟性も評価対象になるでしょう。
電気設計の最新転職・求人情報
電気設計分野の求人動向は、「電動化」と「デジタル化」という2つの大きな流れに集約されます。自動車(EV)、半導体、再生可能エネルギーなど、電気が中核となる分野で求人数が増加。
特に「組み込みエンジニア」「ハードウェア設計」「パワーエレクトロニクス」などの電気設計の専門性が活かせる職種が多く、AIやIoT、DXといったデジタル技術との融合も顕著です。
ハードとソフトの境界領域である「組み込み」だけでなく、電力制御の中核となる「パワーエレクトロニクス」の重要性も高まっています。複合的なスキルがあるスペシャリストは、市場価値や希少性が高く、高年収を得られる可能性が高まっているといえます。
●株式会社ROMS:電気設計 / Electrical Engineer
●三菱電機株式会社:防衛装備品の電気設計・開発【鎌倉製作所】
●シシド静電気株式会社:電気設計【国内シェアNO.1静電気除去機器メーカー】
●外資系プラント関連設備メーカー:Electrical Engineer / 電気設計エンジニア
●株式会社Mujin Japan:電気設計エンジニア – 制御設計
●外資系機電メーカー:民生品電気開発エンジニア(電気・電子回路設計)
●日系大手医療機器メーカー 領域トップシェアの上場企業:電気設計エンジニア
●プライム上場企業:電気設計【東証プライム上場/平均勤続年数17.1年】
●株式会社リガク:【東京/昭島】電気設計(在宅勤務可)EL02 ※X線回折のトップメーカー(官民需要多く堅実経営)
上記は公開求人の一例であり、実際には非公開求人も多数ございます。JACでは企業戦略上、公表できない非公開求人も豊富に取り扱っています。より多くの選択肢を知りたい方は、転職コンサルタントにご相談いただくことをおすすめします。
※求人の募集が終了している場合もございます。ご了承ください。(2025年8月最新)
未経験から電気設計に転職できるのか
未経験から電気設計への転職も可能ですが、バックグラウンドや年齢によって難易度は大きく異なります。工業高専や大学の電気系学科卒業者は基礎知識を有し、第二新卒など若年層であれば他職種からでも転職できる可能性は高いです。
未経験可の企業では、人柄やコミュニケーション能力を重視し、育成前提の採用を行うケースも見られます。電気工事士の資格についても、入社後の取得を認めている企業もありますから、資格がないことを理由に諦める必要はありません。
電気電子系の学校卒業者は、需要に対して供給が少ないため、実務未経験でもチャンスがあります。未経験から電気設計への転職活動では、企業の若手不足や指導者不足という構造的課題を理解し、自らがその解決の一助となる姿勢を示すことが有効です。基礎知識や学習意欲、チームワークへの貢献意欲をアピールすることで経験不足を補い、転職可能性を高めらるでしょう。

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電気設計の職務経歴書サンプルと書き方
「電気設計職」の職務経歴書を作成する際に役立つサンプル・テンプレートをご用意。職種別の書き方ポイントも解説しています。 電気設計職の職務経歴書の書き方についてご紹介いたします。書類選考を行う採用担当者が知りたいのは、何を… 続きを読む 電気設計の職務経歴書サンプルと書き方
電気設計への転職で求められる経験・スキル・マインド・資格
電気設計への転職で主に求められるのは、次のような経験やスキルです。
- ● 電気・電子工学や回路設計・制御設計の知識や経験
- ● CADやシミュレーションツールといったデジタル設計ツールの習熟
- ● 技術力だけでなく、変化に対し柔軟に対応し多様な関係者と協調できる人間力
- ● 電気主任技術者(電験)や電気工事士など
電気・電子工学や回路設計・制御設計の知識や経験
電気設計職で求められる基礎は、電気・電子工学の知識と、それを活用した回路設計・制御設計の経験です。アナログ・デジタル回路の設計手法、マイコンやFPGAを用いた制御システム、ノイズ対策や高周波特性の考慮といったスキルは、製品の安全性・信頼性を確保するために不可欠。制御設計の経験は、PLCやマイコンによる制御プログラミングなど、生産設備や産業機械分野で、特に評価されます。
CADやシミュレーションツールといったデジタル設計ツールの習熟
電気設計業務では各種設計ツールの使用が必須です。
OrCAD・EAGLE・AutoCADなどのEDAツール、AltiumやKiCadなどの基板設計ツール、SPICE系シミュレーションやEMC解析、熱解析ツールの使用経験があれば、設計効率と精度が向上します。
また、3D CADやBIMを活用した設計、筐体との干渉検討などのスキルも、求められる場面が増えています。
技術力だけでなく、変化に対し柔軟に対応し多様な関係者と協調できる人間力
電気設計職は他部門や外部企業との連携が不可欠であり、適応力やコミュニケーション力も重視されます。
また、仕様変更や課題発生時に柔軟に対応できる能力、部門横断で調整する力、チームを牽引するリーダーシップなども重視されるところです。現場経験を踏まえた実用性の高い設計ができれば、信頼性の高い設計者として認知されるでしょう。
電気主任技術者(電験)や電気工事士など
電気主任技術者は事業用電気工作物の管理に必要な国家資格であり、特に第一種・第二種の保有者は高く評価されます。
電気工事士資格は現場理解をともなう設計に役立ちます。エネルギー管理士、計装士、技術士(電気電子部門)なども業界で評価される資格です。資格は専門知識の証明であると同時に、学習意欲や勤勉さを示す要素になります。
電気設計へ転職した場合の年収相場
2023年~2025年にJACが支援した電気設計エンジニアの転職事例を見ると、年収の平均は719万円前後となっています。特に30代前半でも1,000万円を超えるオファーを獲得した例があり、40代以降の管理職や高度専門職クラスでは1,300万~1,700万円規模の提示も複数あります。
50代後半で1,700万円超の事例も見られ、経験とスキルを積み重ねた転職希望者は大幅な年収アップを実現できています。こうした実績は、外資系や半導体、自動車関連といった高収益領域に加え、医療機器・通信など技術革新が求められる産業で特に顕著です。
一般的な電気設計エンジニアの年収は、20代後半から30代前半で500万~700万円前後がボリュームゾーンとされ、企業規模や所属業界によって幅があります。大手総合電機メーカー、半導体、自動車といった高収益産業では相場より高く、外資系やインフラ系企業ではさらに高年収を狙える環境が整っています。
一方で、中小規模メーカーや下請けに近いポジションでは500万円未満にとどまる場合もあり、職務内容や残業・夜間対応の有無も待遇に影響を与えます。
年収1,000万円を目指すためには、管理職昇進や電気主任技術者一種といった上位資格の取得に加え、マネジメント経験を積むことが重要です。単に経験年数を重ねるだけではなく、どの業界・どの規模の企業で・どのような役割を担うかというキャリア戦略が不可欠となります。市場全体で見れば、電気設計は安定した収入が得られる領域でありながら、戦略次第で大きな年収上振れを実現できるポジションといえます。
電気設計の転職事例
JACが提供する転職支援サービスを利用し、転職を成功させた電気設計の転職事例を紹介します。
半導体製造装置メーカーの電気設計エンジニアへ転職した事例
Sさん(30代前半/男性)
| 業種 | 職種 | 年収 | |
|---|---|---|---|
| 転職前 | 重電・重機械メーカー | 回路設計 | 700万円 |
| 転職後 | 半導体製造装置メーカー | 電気設計エンジニア | 1,150万円 |
Sさんは、大型冷凍機のコントローラ設計を中心に、インバーター回路や制御基板のアナログ回路設計、EMC試験・評価、海外規格対応など幅広い電気設計業務に従事してきました。加えて、大学院で培った光学設計の知見や新規開発案件での周辺機器選定、シミュレーション経験など、多様な技術領域に精通していました。東京への転居希望とともに、電気設計・光学技術の双方を伸ばしたいという明確な目標を持ち、転職活動を開始しました。
JACのコンサルタントは、Sさんの高い論理的思考力と回路設計・光学知見の組み合わせに着目し、半導体製造装置の上流から下流まで一貫して携われる環境を提案。結果として、グローバル展開を行う企業で専門性と裁量を高めるキャリアを実現しました。
※事実をもとにしておりますが、プライバシー保護のため、個人が特定されないように内容を一部変更しています。
工業炉メーカーの電気制御設計エンジニアへ転職した事例
Mさん(40代前半/男性)
| 業種 | 職種 | 年収 | |
|---|---|---|---|
| 転職前 | 産業用機械メーカー | 電気設計・制御設計 | 550万円 |
| 転職後 | 工業炉メーカー | 電気制御設計 | 900万円 |
Mさんは、新規受注案件の電気設計・制御設計をコアキャリアとし、大手メーカー向け数億円規模の設備導入プロジェクトを納期どおりに完遂するなど、高い実績を残してきました。現職でもラベリングマシンの新規・改造案件に携わっていましたが、評価制度の不透明さや昇給・昇格機会の欠如、将来性への不安から、キャリアアップを目指して転職を決意しました。
JACのコンサルタントは、Mさんの大型プロジェクトを完遂する遂行力と顧客志向の姿勢を評価し、仕様打合せから試運転・立会いまで一貫して携われる工業炉メーカーのポジションを提案。最先端の環境対応型製品にかかわれる新天地で、技術力をさらに高める道を拓きました。
※事実をもとにしておりますが、プライバシー保護のため、個人が特定されないように内容を一部変更しています。
防衛装備品メーカーの電気設計・開発エンジニアへ転職した事例
Gさん(40代前半/男性)
| 業種 | 職種 | 年収 | |
|---|---|---|---|
| 転職前 | 電機メーカー | テクノロジー開発 | 850万円 |
| 転職後 | 電機メーカー(防衛装備品事業) | 電気設計・開発 | 900万円 |
Gさんは、10年以上モバイルデバイスのデジタル回路設計や評価に従事し、近年はウェアラブルカメラなど社会課題解決型のソリューション開発にも取り組んできました。会社都合による退職を機に、ハード技術者としてのキャリアをより先端分野で活かす道を模索していました。
JACのコンサルタントは、Gさんの高度な回路設計経験と安定したマネジメント力に加え、防衛事業の先端技術開発に適合する実務スキルを高く評価。結果として、防衛装備品の電気設計・開発に携わるポジションを提案し、国防に関わる社会的意義の高い業務で技術を発揮できる環境への転職を実現しました。
※事実をもとにしておりますが、プライバシー保護のため、個人が特定されないように内容を一部変更しています。
電気設計へ転職後のキャリアパス
電気設計へ転職後のキャリアパスとして、主に次の3つに分かれます。それぞれのキャリアパスについて、どのような道があるのかを解説します。
- ● 企業内でスペシャリストもしくはゼネラリストとしての道
- ● プラント電気設計・建設・電気設備設計などのコンサルタント
- ● 電気主任技術者や電気工事士として独立開業
企業内でスペシャリストもしくはゼネラリストとしての道
企業内でのキャリアは、特定分野の専門家であるスペシャリスト、または複数領域を横断するゼネラリストの2方向があります。
スペシャリストは高周波回路、パワーエレクトロニクスなど特定技術に深く精通し、技術顧問やフェローとして社内外で価値を発揮します。ゼネラリストは設計に加えマネジメントや部門間調整を担い、組織運営に携わる道です。デュアルラダー制度を設定している企業では、どちらの方向でも評価と処遇が得られます。

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プラント電気設計・建設・電気設備設計などのコンサルタント
プラントや電気設備設計の豊富な経験を活かし、エンジニアリングコンサルタントとして独立や専門企業への転職も可能です。転職後は、クライアントの設備更新計画策定、基本設計指針の提示、施工業者評価などを行います。
省エネ計画や公共インフラ設計基準策定など、高度な技術力と提案力も必須。資格や法規制の知識更新も不可欠で、実績に応じて高収入も期待できます。

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電気主任技術者や電気工事士として独立開業
第一種・第二種電気主任技術者は、電気保安管理事務所を開設し、ビルや工場の設備管理を請け負う道があります。電気工事士は、住宅・店舗の工事や再エネ設備設置などで事業展開できるでしょう。
また、フリーランス設計者としてCAD業務を請け負う働き方も増えています。独立には営業力と経営力が必要ですが、自由度が高く技術力を直接市場に提供できる魅力があります。

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電気設計への転職なら、JAC Recruitment
JAC はメーカー業界やエンジニア職に精通したコンサルタントを多数擁し、電気設計分野の産業動向や企業の技術戦略に深く通じています。単なる求人紹介にとどまらず、スキル評価や志向に沿ったキャリア提案、専門用語の効果的なアピール方法、技術成果の伝え方まで支援します。応募企業との条件交渉や日程調整も一貫して行い、在職中や初めての転職でも安心できる体制です。
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メーカー転職情報
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