日本と比べて、海外の年収水準はどの程度高いのでしょうか。グローバル化が進む中で、海外で働くという選択肢は一部の限られた方だけのものではなくなりつつあります。
特に専門性やマネジメント経験をもつ方にとっては、国や地域を変えることで年収やキャリアの広がりが大きく変わる可能性があります。
本記事では、世界各国の年収ランキングや日本の年収・賃金が伸び悩む要因を整理したうえで、地域・国別に高年収を実現しやすい職種・ポジションを解説します。海外転職による年収アップやキャリアの選択肢を具体的に検討したい方に向けて、JAC Recruitment(以下、JAC)がわかりやすくお伝えします。
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目次/Index
世界各国の平均年収ランキング2024
本章ではまず、OECDが公表する「Average annual wages」の内容を整理したうえで、2024年時点の世界各国の平均年収ランキングを確認します。上位国は高付加価値産業と高い生産性を背景に高水準を維持し、日本は中位グループに位置しています。
OECDの平均年収は、フルタイム就業者を中心とした賃金を購買力平価(PPP)で調整した数値です。単純な為替換算ではなく物価水準を加味しているため、生活実感に近い形で国際比較ができます。
以下は、OECDが公開しているグラフをもとに、1位のルクセンブルクから最下位のメキシコまでを並べた平均年収ランキングです。
| 順位 | 国名 | 平均年収 |
|---|---|---|
| 1位 | ルクセンブルク | 94,446.7ドル |
| 2位 | アイスランド | 89,946.9ドル |
| 3位 | スイス | 87,468.2ドル |
| 4位 | アメリカ | 82,932.9ドル |
| 5位 | ベルギー | 76,108.8ドル |
| 6位 | オーストリア | 75,767.2ドル |
| 7位 | オランダ | 75,370.1ドル |
| 8位 | ノルウェー | 74,863.7ドル |
| 9位 | デンマーク | 74,208.6ドル |
| 10位 | ドイツ | 73,687.6ドル |
| 11位 | カナダ | 72,237.0ドル |
| 12位 | アイルランド | 71,608.9ドル |
| 13位 | オーストラリア | 70,791.1ドル |
| 14位 | フランス | 63,749.1ドル |
| 15位 | イギリス | 63,093.5ドル |
| 16位 | フィンランド | 61,134.7ドル |
| 17位 | 日本 | 50,352.3ドル |
| 18位 | イタリア | 49,311.6ドル |
| 19位 | 韓国 | 48,922.8ドル |
| 20位 | スペイン | 47,379.8ドル |
| 21位 | スロベニア | 46,204.9ドル |
| 22位 | リトアニア | 45,602.6ドル |
| 23位 | エストニア | 44,809.2ドル |
| 24位 | ポルトガル | 41,760.9ドル |
| 25位 | ポーランド | 41,575.2ドル |
| 26位 | ラトビア | 41,192.5ドル |
| 27位 | チリ | 40,462.8ドル |
| 28位 | イスラエル | 40,125.6ドル |
| 29位 | チェコ | 38,488.5ドル |
| 30位 | スロバキア | 36,105.4ドル |
| 31位 | ハンガリー | 34,995.8ドル |
| 32位 | ギリシャ | 32,257.1ドル |
| 33位 | メキシコ | 20,422.9ドル |
出典:OECD「Average annual wages」(2025年11月25日閲覧)
このランキングからは、地域ごとの構造的な違いが明確に読み取れます。上位にはルクセンブルク、スイス、北欧諸国が並び、高付加価値産業の集積と高い労働生産性が賃金水準を押し上げています。例えば、ルクセンブルクの約9万4,000ドルは、1ドル=150円で換算すると約1,400万円に相当します。
一方、日本は5万ドル前後で中位に位置しています。東欧や南欧、ラテンアメリカ諸国ではさらに水準が下がり、産業構造や付加価値創出力の違いが賃金格差として現れています。こうした国際比較は、国内市場にとどまらず、どの地域でキャリアを築くかを考えるうえでも重要な視点になります。

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日本の年収・賃金が海外と比較して伸び悩む要因
日本の年収や賃金水準は、主要先進国と比べて長期的に伸び悩んでいます。この傾向は一時的な景気変動ではなく、構造的な要因が重なった結果として説明できます。本章ではまずG7各国との比較から日本の位置づけを確認し、そのうえで背景にある要因を整理します。

厚生労働省が示す「G7各国の賃金(名目・実質)の推移」を見ると、日本の特徴は明確です。名目賃金は緩やかに上昇していますが、他国と比べ伸びが弱く、実質賃金は横ばい〜微減傾向が続いています。アメリカやドイツ、フランスでは名目賃金の上昇が物価上昇を一定程度上回り、実質賃金も中長期的には増加傾向にあります。一方、日本は名目賃金の伸びが弱く、物価上昇の影響を受けやすい構造にあるため、実質ベースでの改善が進んでいません。このため、日本は「賃金が伸びない国」と評価されています。
この背景として第一に挙げられるのが女性や高齢者の労働参加の進展です。就業者数の拡大自体は経済にとってプラスですが、その多くがパートタイムや非正規雇用として労働市場に加わりました。結果として、平均賃金を押し下げる方向に作用し全体の賃金上昇率を鈍化させています。
第二に産業構造の変化があります。製造業を中心とした高付加価値分野の比重が相対的に低下し、サービス業の中でも生産性が上がりにくい分野の雇用が増えました。労働生産性の伸び悩みは、賃金に直接反映されやすく、結果として年収水準の停滞を招いています。
第三に物価上昇の影響です。近年はエネルギーや食料品価格の上昇が家計を直撃していますが、賃金の伸びがこれに追いついていません。名目賃金がわずかに上がっても、実質賃金では目減りする状況が続き、生活実感として「豊かさが増えない」状態が固定化しています。
このように、日本の賃金が伸び悩む要因は単独ではなく、労働参加の形態や産業構造・物価動向が重なり合って生じています。海外との比較から現状を正確に把握することは、自身のキャリアや市場価値を考えるうえでも欠かせない視点といえるでしょう。
出典:厚生労働省「令和4年版労働経済の分析─労働者の主体的なキャリア形成への支援を通じた労働移動の促進に向けた課題─」(p.99〜107 コラム1-3)
【地域・国別】海外で高年収を実現しやすい職種・ポジション
海外で高年収を実現しやすいかどうかは国の平均賃金水準だけで決まりません。実際には「高付加価値産業の集積」「専門性の需給」「マネジメント登用のスピード」「言語と就労要件」の掛け算で決まります。本章ではJACが各国で取り扱う求人の傾向をもとに、地域別に高年収を実現しやすい職種と、求人上の年収レンジや求められやすい要件を整理します。
- ●ヨーロッパで高年収を実現しやすい職種
- ●アメリカで高年収を実現しやすい職種
- ●アジアで高年収を実現しやすい職種
ヨーロッパで高年収を実現しやすい職種
ヨーロッパで高年収を実現しやすいのは、製造業を中心としたマネジメント職、IT・ERP領域のプロジェクト推進職、金融・プロフェッショナルサービス分野です。特にドイツとイギリスは、日系企業とローカル企業の双方でスペシャリストの需要が安定しています。
ドイツでは、製造業の拠点責任者やSCM・品質領域の統括職で年収EUR 50,000〜60,000(約800万〜960万円)が目安です。ITエンジニアやデータ職はEUR 50,000〜80,000(約800万〜1,280万円)と専門性が報酬に直結しやすい市場です。要件としては、5年以上の実務経験に加え、チームリードやプロジェクト管理の経験が重視されます。ドイツ語はB2以上が望ましいものの、英語のみで対応可能な求人も一定数あります。
イギリスではロンドンを中心に、金融、コンサルティング、IT領域で年収レンジが大きく広がります。金融やITではGBP 50,000〜80,000が一般的で、日本円では約975万円〜1,560万円に相当します。上位層ではGBP 100,000超、つまり2,000万円前後に達するケースも珍しくありません。会計・財務領域では有資格者やマネージャークラスが高く評価され、専門資格とグローバル環境での実績が重要になります。
アメリカで高年収を実現しやすい職種
アメリカは、成果と専門性が年収に最も直接的に反映される市場です。高年収を実現しやすいのはIT・テクノロジー、金融、法律、経営幹部クラスであり、日系企業関連ではITや事業企画、プロジェクトマネジメント職が現実的な選択肢になります。
IT・テクノロジー分野では、ソフトウェアエンジニアやデータサイエンティストでUSD 80,000〜150,000が一つの目安です。日本円では約1,240万円〜2,325万円に相当し、シニアクラスやプロダクト責任者になると、さらに上振れします。金融や投資銀行、法律分野ではボーナス込みで数千万円規模になることもあり、日本との年収差が最も顕著に表れやすい領域です。
日系企業の求人では、製造業やIT企業でのプロジェクトマネージャー、ビジネスアナリスト、プロダクトマネージャーなどが多く、年収USD 70,000〜120,000(約1,085万円〜1,860万円)が中心です。要件としては、英語での業務遂行能力に加え、専門領域での5年以上の経験、そしてビザ取得を前提とした専門性の証明が求められます。成果主義への適応力も重要な評価軸になります。
アジアで高年収を実現しやすい職種
アジアでは高年収を実現するルートが二つに分かれます。一つは、シンガポールなどの金融ハブで絶対額の高い年収を狙うルート、もう一つは、新興国でマネジメントの希少性を生かすルートです。
シンガポールでは、上級管理職や金融・ITの専門職で年収SGD 100,000〜150,000が一般的です。日本円では約1,150万円〜1,725万円に相当し、経営層や金融専門職ではSGD 200,000超、つまり2,300万円以上に達するケースもあります。所得税率が低い点も、実質的な手取りを押し上げる要因です。
一方、新興国では絶対額こそ先進国に及ばないものの、日系企業のマネージャー層は現地水準を大きく上回ります。タイでは管理職でUSD 30,000〜50,000(約465万円〜775万円)、インドネシアではUSD 25,000〜45,000(約388万円〜698万円)が目安です。インドでは営業やITマネージャーでUSD 20,000〜50,000(約310万円〜775万円)が提示されることもあります。現地購買力を踏まえると、高い生活水準を維持しやすい点が特徴です。要件としては、多国籍チームのマネジメント経験、英語力、現地スタッフの育成経験が重視されます。
海外転職の主な方法別の年収事情
海外で高年収を実現する方法は一つではなく、選択するルートによって年収の構造やリスクの取り方は大きく異なります。「安定性を重視するか」「上限の高さを狙うか」「リスクと待遇のバランスを取るか」によって最適解は変わります。本章では、海外転職における代表的な3つの方法について、それぞれの年収事情とメリット・留意点を整理します。
- ●海外駐在で日本企業の給与体系+海外手当を比較的安定的に得る
- ●現地採用で現地水準の高い給与を狙う
- ●年収水準が高い外資系企業の日本法人でインターナルモビリティを活用する
海外駐在で日本企業の給与体系+海外手当を比較的安定的に得る
海外駐在は高年収と安定性を両立しやすい方法です。日本本社の給与を基準とし、海外勤務手当・地域手当が加算されます。住宅補助や教育費補助など福利厚生が厚く、額面以上の生活水準を確保できます。
例えば、日本で年収1,000万円前後の管理職が海外駐在となった場合、各種手当を含めた実質的な可処分価値は、日本国内での年収1,200万〜1,400万円相当に感じられるケースもあります。特に家賃やインターナショナルスクールの学費が会社負担となる地域では、生活コストの上昇を気にせず業務に集中できます。
一方で、留意すべき点もあります。給与のベースはあくまで日本基準であり、現地の高給与水準がそのまま反映されるわけではありません。そのため、アメリカやシンガポールなど、現地で2,000万円超の報酬が一般的な市場と比べると年収の上限には差が生じます。また、駐在期間は数年単位で区切られることが多く、長期的に海外でキャリアを積みたい方にとっては、将来の選択肢をどう描くかが課題になります。
現地採用で現地水準の高い給与を狙う
現地採用はリスクを伴う一方で、現地の高い給与水準をダイレクトに享受できる方法です。給与は現地法人または現地企業の賃金テーブルに基づいて決まり、職種や成果によっては日本を大きく上回る年収を得ることも可能です。特にIT、金融、コンサルティング、経営管理などの専門職では、現地水準で1,500万円〜2,000万円超の提示が出ることもあります。
このルートの最大のメリットは、年収の上限が高い点です。成果や役割拡大がそのまま報酬に反映されやすく、転職を重ねることでさらなる年収アップを狙うことも現実的です。一方で、住宅補助や教育補助といった福利厚生は限定的になることが多く、生活コストは自己負担になります。そのため、額面年収だけでなく、税制や物価を踏まえた実質的な生活水準の見極めが欠かせません。
現地採用を目指すうえで不可欠なのが、語学力と専門性の掛け合わせです。英語での業務遂行は前提条件となり、加えて「何ができるスペシャリストなのか」を明確に示せる経験が求められます。成果や再現性を説明できる方ほど、好条件のオファーに近づきやすくなります。
年収水準が高い外資系企業の日本法人でインターナルモビリティを活用する
三つ目の方法は年収水準の高い外資系企業の日本法人に入社し、社内公募制度やグローバル異動制度を活用して海外へ移るルートです。この方法はリスクを抑えながら高待遇を維持しやすい現実的な選択肢といえます。
外資系企業の日本法人は、国内企業と比べて給与水準が高く、管理職や専門職では1,200万円〜1,800万円程度が一つの目安になります。この水準を保ったまま、社内異動として本国や他国拠点へ移ることができれば、現地でも同等以上の待遇が継続されるケースがあります。ビザや就労許可も会社主導で進むため、現地採用と比べて制度面の不確実性が低い点も利点です。
ただし誰でもこのルートに乗れるわけではありません。グローバル共通で評価される専門性や、複数拠点と協働した実績が求められます。また、社内での評価とタイミング次第では、異動までに時間を要することもあります。それでも、安定した高年収と海外キャリアを両立したい方にとっては、検討価値の高いルートといえるでしょう。
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