営業コンサルタントの転職動向や最新求人、未経験からの転職難易度も解説

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公開日:2025/12/03 / 最終更新日: 2025/12/03

営業戦略の立案から組織変革、データドリブンな営業体制の構築までを担う営業コンサルタントは、企業成長を加速させる重要な存在です。属人的な形式から科学的・再現性のある営業スタイルへの転換が進む中、課題を可視化し仕組みで成果を生む専門家への需要が急増しています。今、キャリアアップを目指す方にとって注目の職種です。

本記事では、営業コンサルタントの転職市場動向や最新求人情報に加え、未経験からの転職難易度も含めて、JAC Recruitment(以下、JAC)が詳しく解説します。

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営業コンサルタントの転職市場動向

営業コンサルタントの転職市場は、ここ数年で大きく拡大しています。背景には、企業の営業組織が「経験や勘に頼る属人的なスタイル」から「データとテクノロジーを基盤にした科学的営業」へと転換を迫られていることがあります。デジタル技術の進展や顧客接点の多様化により、営業活動を再設計できるプロフェッショナルへの需要が高まっているのです。特に、SFA(営業支援システム)やCRM(顧客管理システム)、MA(マーケティングオートメーション)の導入を軸にした「セールストランスフォーメーション(SX)」を推進できる方が注目されています。

採用ニーズは大きく二極化しています。一つはSaaSやサブスクリプションモデルを展開する成長企業です。営業プロセスをデータで可視化し、LTV最大化やCAC最適化を実現するために、分析視点と実行力を併せもつ方が求められています。もう一方は成熟した大手企業です。既存の営業組織を再構築し再現性のある成果モデルを確立するため、経営層と現場の両方に深く関与できる方が採用の中心となっています。

また、営業コンサルタントに求められる役割も変化しています。従来は営業研修や商談スクリプト改善など、「一部の課題解決」が主流でした。しかし、現在では戦略策定から運用定着までを一貫して支援する「実行型(ハンズオン)」のアプローチが主流です。戦略を提示するだけでなく、KPI設計や営業プロセスの標準化、データ活用体制の構築、インサイドセールス組織の立ち上げなど、成果に直結する支援が重視されています。

特に評価されやすいのは、SFA/CRM導入の定着化をリードした経験や、データを用いて営業戦略を実行に落とし込み、組織として成果を出した実績を有する方です。なかでも、営業部門とマーケティング、カスタマーサクセスなど複数部門を巻き込んだプロジェクトを推進し、組織変革を成功に導いた経験があれば、さらに高く評価されます。

今後は、AIの活用が営業コンサルティングの標準機能になると考えられます。AIによる需要予測や顧客離脱率の分析、最適なアプローチ方法の提案などが実用段階に入りつつあり、データをどう読み解き、戦略に落とし込むかがコンサルタントの付加価値になると考えられます。データサイエンスへの理解と、現場での実行力を兼ね備えた方は、これからの市場でより幅広いキャリアの選択肢を得られるでしょう。

営業コンサルタントが求められる主な転職先候補

営業コンサルタントが活躍できる転職先は、多岐にわたります。近年は「営業を科学する」動きが業界を超えて加速しており、従来の営業スキルだけでなく、戦略・データ・テクノロジーを融合して営業組織を変革できる方への期待が高まっています。ここでは、転職市場において特に需要の高い3つの領域について、それぞれの特徴と求められる役割を解説します。

  • ●総合系・戦略系コンサルティングファーム
  • ●営業・マーケティング特化型コンサルティングファーム
  • ●SaaS企業のカスタマーサクセス・コンサルティング部門

総合系・戦略系コンサルティングファーム

総合系・戦略系コンサルティングファームでは、営業コンサルタントが「企業の収益構造そのものを設計し直す役割」を担います。クライアントは製造業、金融、通信、サービス業など大手企業が中心であり、営業活動を単なるフロント業務ではなく、経営戦略の実行基盤と位置づけるケースが増えています。

この領域では営業改革プロジェクトの中核として、営業戦略の立案、KPI体系の再設計、販売チャネル最適化、SFA/CRM導入支援などを包括的に手がけます。特に近年は、「Revenue Growth Management(RGM)」や「Commercial Excellence」といった収益の最大化を目的とした支援が重視されています。データサイエンスやマーケティング分析の知見を組み合わせ、売り上げの伸びしろを特定し、営業プロセスを再構築するアプローチが求められます。

こうした案件では、経営層と現場をつなぐ推進力や複数部門を巻き込んだ合意形成力が重視されます。営業経験があるだけでなく、事業戦略や組織設計の理解がある方ほど、プロジェクトリーダーとしての活躍余地が広がります。大手コンサルティングファームでは、営業組織変革を専門とするユニットが新設される動きもあり、営業コンサルタント経験者の採用がいっそう進んでいます。

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営業・マーケティング特化型コンサルティングファーム

営業・マーケティング領域に特化したコンサルティングファームでは「戦略構築から現場実行までを一気通貫で支援する力」が評価されます。クライアントは業界を問わず、営業効率の改善やリード獲得強化を目的とする企業が中心です。

業務内容は、営業プロセスの可視化、インサイドセールスやフィールドセールスの体制構築、顧客セグメント別の営業戦略立案など、多岐にわたります。特に、SFA/CRMやMAツールを用いた営業データの分析と活用は標準的な業務領域となっています。こうした企業では、営業組織の課題を特定しKPI設計から運用定着までを自ら主導できる実行力を備えていることが重視されます。

また近年は、「アドバイザリー」型支援にとどまらず、クライアント企業の中に入り込み、営業マネージャーやトレーナーとしてチームを伴走支援する「ハンズオン型プロジェクト」が増えています。営業現場を理解し、データ分析に基づく改善提案を行う実践的なスタイルが評価されているのです。

この分野では、営業現場出身でコンサルティング的思考を身につけた方、またはデータドリブン営業やデジタルマーケティングの実務経験者が高く評価されます。特化型ファームでは、現場経験と理論の両方を備えた方が即戦力として歓迎されているのです。

SaaS企業のカスタマーサクセス・コンサルティング部門

SaaS企業では、営業コンサルタントが「導入後の成功を設計するパートナー」として活躍します。製品の提供だけにとどまらず、顧客の業務プロセスを変革することが重視されるため、従来のプリセールスや営業支援とは異なる高い専門性が求められます。

カスタマーサクセス部門におけるコンサルティング業務は、導入初期の業務設計、データ移行、運用フロー構築、利用促進施策の企画、ROIの定量化など、多岐にわたります。製品の利用支援を行うだけでなく、顧客企業の「営業組織をどう変えるか」という課題を、ともに解決することが使命です。そのため営業活動の構造理解や、成果を出すためのKPI設計・改善提案のスキルが欠かせません。

SaaS市場の成長にともない、こうしたカスタマーサクセス領域では営業コンサルティング経験者への需要が急速に高まっています。特に、CRMやSFA導入プロジェクトの主導経験がある方は、顧客課題のヒアリングからシステム活用提案までを包括的に支援できる即戦力として評価されやすい傾向です。

今後は、AIを活用した顧客データ分析やリテンション戦略の立案など、カスタマーサクセスの役割自体がより戦略的な領域へと拡張していく見込みです。顧客の成功を長期的に伴走支援できる営業コンサルタントの価値は、SaaS企業を中心にいっそう高まっていくでしょう。

営業コンサルタントの最新転職・求人情報

営業コンサルタントの求人情報では、「営業経験×変革推進力」を重視するポジションが目立つ状況となっています。掲載数そのものが増加しており、求人サイト上では「営業コンサルタント」の名称が登場しています。 

求人で重視されるのは、営業/営業企画の実務経験に基づく成果実績やSFA・CRMなどのツールを活用した改善推進力、そして現場での実行支援までを担える実行力です。実際に「営業経験を生かしてコンサルタントに転じる」求人特集も増加しています。 

また、求人環境の特徴として「勤務地・勤務条件の柔軟化」「デジタル・リモート対応ポジションの増加」も挙げられます。いくつかの募集では、在宅勤務やフレックス制度、副業併用可といったアレンジが見られ、働き方に対する価値観の変化を反映していると捉えられます。さらに、業界・サービス領域としては、SaaS/ITコンサル/デジタル変革支援を手がける企業の求人が目立ちます。

ここから読み取れるのは、営業コンサルタントとして転職を検討されている方にとって、「営業経験の深さ」「変革を主導した実績」「ツール・データ活用を含む仕組み設計力」がますます重要になってきているという点です。

ここからは、営業コンサルタントの最新の求人・転職情報を紹介します。

なお、本記事で紹介している求人は、JACが取り扱う求人の一部です。JACが取り扱う求人は、大半が非公開となっています。そのため、非公開求人も含め営業コンサルタントに関する求人の紹介を受けたい方は、ぜひJACにご登録ください。
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未経験から営業コンサルタントへの転職は難しいのか

営業コンサルタントは戦略設計や組織改革、データ活用を担う専門職であり、未経験からの転職は難易度が高い職種です。特に大手の総合系・戦略系コンサルティングファームでは、論理的思考力や課題設定力などの基礎能力が重視されます。

未経験でも転職は可能ですが、営業経験を単なる「実績」として示すだけでは不十分です。成果を出したプロセスを定量的に説明し、再現性のある戦略として体系化できる力が求められます。営業職や事業企画職など、関連性の高いキャリアを有する方は採用の可能性があります。

例えば、特定業界でトップセールスとして実績を残し、営業プロセスを仕組み化した経験がある方は評価されやすい傾向です。現場起点の知見を活かし、営業組織改革に貢献する専門家として認知されます。また、事業会社で営業企画や事業開発に携わり、KPI設計や収益構造の分析を通じて営業戦略を立案してきた方も、コンサルティング業務に直結するスキルを備えているといえます。

さらに、SFAやCRMの導入・運用プロジェクトをリードした経験も高く評価されます。テクノロジーを活用した営業改革の経験は、デジタル領域に強いコンサルティングファームとの親和性が高く、採用の優先度が上がる傾向です。

評価されやすいポイントは、営業プロセスの仕組み化、KPI設計や収益分析を通じた戦略立案力です。加えて、SFAやCRM導入を主導した実績や、デジタルを活用した営業改革の経験は、特に強みとなります。

近年では、SaaSやIT企業出身で営業とデータ分析の両面に関わった方が、営業コンサルタントへキャリアチェンジする事例も増えています。

総じて、未経験から営業コンサルタントを目指すには、「成果を出すための思考プロセスを言語化できるか」「戦略を現場に実装する視点をもてるか」が重要なポイントになります。単なる営業実績ではなく、再現性のある営業改革経験を提示できる方にとっては、十分に挑戦可能なキャリアパスといえるでしょう。

営業コンサルタントへの転職で求められる経験・スキル・マインド・資格

営業コンサルタントとして活躍するためには、戦略的な思考力と変革を推進する実行力が求められます。企業は、営業組織を再現性のある仕組みに変えることを目的にコンサルタントを採用しており、経験・スキル・マインドのいずれも高い水準が必要とされます。ここでは、特に重視される4つの要素について整理します。

  • ●定量的な成果を伴う営業課題解決実績
  • ●論理的思考力と高度なコミュニケーション能力
  • ●圧倒的な当事者意識と知的好奇心
  • ●経営学修士(MBA)やPMPなど

定量的な成果をともなう営業課題解決実績

最も重視されるのは、営業課題を特定し改善策を実行して成果を出した経験です。具体例として、KPI再設計やSFA/CRM導入による受注率改善など、定量的な成果を示すことができる実績が評価されます。営業活動を構造的に分析し、再現性のある仕組みに落とし込める能力がコンサルティング業務の基礎となります。

論理的思考力と高度なコミュニケーション能力

営業コンサルタントは、経営層から現場の営業担当者まで異なる立場の関係者と議論を重ねながら変革を進めます。そのため課題を分解し因果関係を明確に整理する論理的思考力と、複雑な内容をわかりやすく伝えるコミュニケーション力の両立が不可欠です。論理構築力が弱いと提案の説得力を欠き、逆に対話力が不足すれば現場の合意形成が難しくなります。特に、営業経験者がコンサルタントへ転じる際には、実務知識を客観的なフレームワークに変換できる力が求められます。

圧倒的な当事者意識と知的好奇心

営業コンサルティングは、単なる提案にとどまらず、実際の成果につながる実行支援までを担う仕事です。そのため課題を「自分ごと」として捉える当事者意識が何よりも重要です。現場に入り込み、仕組みが定着するまで粘り強く支援できる姿勢が、成果の成否を左右します。また業界動向や新しい営業手法、AI・データ分析などの最新トレンドに関心をもち、知識を更新し続ける知的好奇心も不可欠です。営業の科学化が進む中で、学び続ける姿勢をもつ方ほど市場価値が高まっています。

経営学修士(MBA)やPMPなど

資格は必須ではありませんが、理論と実務を結びつける補強要素として有効です。MBAは経営戦略や財務、組織論を体系的に理解できるため、営業改革を全社視点で捉える力を養うことができます。また、PMP(Project Management Professional)などの資格は、大規模プロジェクトを推進する際の管理能力を示す指標として評価されます。加えて、データ分析やDXに関わる資格(例:Salesforce認定資格、データアナリティクス関連資格)をもつ方は、デジタル営業改革を担う上で強みを発揮できるでしょう。

参照:PMP(Project Management Professional)

営業コンサルタントの転職事例

ここでは、JACが提供する転職支援サービスを利用して、営業コンサルタントが転職を成功させた事例を紹介します。

経営企画から営業コンサルタントへ、専門性を磨き直した転職事例

Xさん(30代後半/男性)

業種職種年収
転職前写真撮影・販売サービスマーケティング責任者・経営企画650万円
転職後監査・コンサルティング営業コンサルタント550万円

写真スタジオチェーンでマーケティング責任者兼経営企画を務めていたXさんは、データ分析力と戦略立案力を強みとする方です。同社で店舗運営から新規事業の企画、商品開発、販売促進まで幅広く経験。特に、SQLを用いたデータ抽出・分析や、定量・定性調査をもとにしたマーケティング戦略の立案を得意としていました。高いコミュニケーション能力で社内外との信頼を築き、プレイヤーとして成果を上げながらチームを牽引するマネジメント力も評価されていました。

しかしXさんは、1社に長く勤める中で事業の成長性や自身の専門性の深化に限界を感じ、新たな環境でキャリアの幅を広げたいと考えるようになりました。そこでJACに相談し、マーケティングと営業企画の両面で培ってきた経験を、より体系的な形で企業成長に還元できる職種を模索しました。

JACのコンサルタントは、Xさんの「課題を構造的に捉える力」と「人を動かすコミュニケーション力」に注目。営業組織の課題をデータで可視化し成果創出まで伴走する営業コンサルタント職をXさんに提案しました。特に研修から予材管理の導入・定着支援までを一貫して担うポジションであれば、Xさんがこれまで培ってきたデータ分析・企画設計・マネジメントスキルを生かせると判断したためです。

転職後、Xさんはコンサルティングファームで複数企業の営業改革プロジェクトを担当。年収は一時的に下がったものの「成長を支える専門性を磨くための投資」として捉えています。今回の転職は単なる職種転換ではなく、“営業とデータをつなぐ専門家”としてキャリアの再構築に成功した好例です。

※事実をもとにしておりますが、プライバシー保護のため、個人が特定されないように内容を一部変更しています。

個人営業から営業コンサルタントへ、挑戦を通じてキャリアの幅を広げた転職事例

Pさん(20代半ば/男性)

業種職種年収
転職前IT・通信個人営業350万円
転職後IT・通信営業コンサルタント400万円

携帯キャリアの販売代理店に勤務していたPさんは、店舗での個人営業を通じて多くの顧客に信頼され全国上位の営業成績を残してきました。お客さまの生活に寄り添い、通信回線やスマートフォンに加え、関連サービスの提案まで行う中で、営業としての基礎力と粘り強いコミュニケーションスキルを磨いてきました。一方で同じ業務領域の繰り返しに成長の停滞を感じ、より幅広い業界・顧客層を相手に提案力を高められる環境を求め、転職を決意されました。

JACのコンサルタントは、Pさんの誠実な人柄と学習意欲そして目標達成に向けてやり抜く力に注目。個人営業で培った対人スキルと課題把握力を法人支援へ転用できる可能性を見出し、スタートアップ企業の営業支援を行う営業コンサルタント職を提案しました。営業代行プレイヤーとして複数業界の新規事業の立ち上げを支援しながら実践的にコンサルティングスキルを習得できる環境であることが、Pさんの成長志向に合致しました。

選考過程では、未経験ながらも「現場課題を自ら掘り起こし、顧客に最適な提案を行う姿勢」が高く評価され、内定を獲得。入社後は営業コンサルタントとしてスタートアップ企業の営業戦略の策定や実行支援を担当しています。これまでの販売経験を基盤に法人営業・プロジェクトマネジメント・データ分析など、新たなスキルを吸収しながら活躍の幅を広げています。

複数業界の経営層と直接対話できる環境が、Pさんにとって大きなキャリア価値となりました。今回の転職は、個人営業で培った顧客志向と粘り強さを新たなステージで生かし、コンサルタントとして成長を実現した好例といえます。

※事実をもとにしておりますが、プライバシー保護のため、個人が特定されないように内容を一部変更しています。

営業コンサルタントへ転職後のキャリアパス

営業コンサルタントとしてキャリアを積むことで、その後の選択肢は大きく広がります。営業戦略の立案から組織改革、データ活用による生産性の向上まで幅広く経験が積めるため、事業の中核を担う職種へのステップアップが可能です。ここでは、代表的な3つのキャリアパスについて整理します。

  • ●コンサルティングファーム内で昇進
  • ●事業会社の営業企画・事業企画職への転職
  • ●カスタマーサクセス職(B2B・SaaS系)への転身

コンサルティングファーム内で昇進

営業コンサルタントとしてのキャリアをファーム内で継続する場合、典型的なステップは「コンサルタント」から「シニアコンサルタント」「マネージャー」「パートナー」への昇進です。プロジェクト推進力、クライアントの信頼獲得、チームマネジメントの実績が昇格の主な判断軸となります。

初期段階では、営業データ分析や現場ヒアリングを通じて課題を可視化する「実務遂行型」の役割が中心です。次第に提案設計・組織変革の設計・KPI管理など、戦略設計と実行支援を統合的に担う立場へと移行します。マネージャークラスになると、複数案件を統括し、クライアントの経営層と直接協議する機会が増えます。営業領域の専門性を深めるか、業界別の知見(製造・IT・金融など)を伸ばすかによって、キャリアの方向性が分かれます。

近年は、「Revenue Growth Management」や「Commercial Transformation」といった収益拡大の支援を専門とするユニットも増えており、営業改革に特化した専門職として昇進を重ねることも可能です。営業現場と経営戦略を橋渡しできる存在として評価される方ほど、ファーム内でのキャリアの展望は明るいといえるでしょう。

事業会社の営業企画・事業企画職への転職

営業コンサルタントとして身につけた戦略的な思考力とデータ分析力は、事業会社の営業企画や事業企画職と非常に相性が良いスキルです。また、コンサルティングで培った「営業を仕組みで動かす発想」を、自社のビジネスに根付かせたいと考える方にとって、最適なキャリアパスといえます。

営業企画職では営業戦略の立案、ターゲット市場の分析、KPI設定、SFA/CRMを活用した営業データ管理など、コンサルティング業務と共通する要素が多くあります。また、営業プロセス改革の主導経験者は、社内の複数部門を巻き込む推進力やコミュニケーション力を生かすことができます。

一方、事業企画職に転じた場合は、営業を起点に事業全体の構造を設計する役割を担います。市場戦略、収益構造の最適化、新規事業立ち上げなど、より経営に近い領域での意思決定を支える立場です。コンサルタント時代に培った「課題を数値で捉える力」や「仮説検証のプロセス設計力」が、この職種での成功を後押しします。営業を超えて事業全体を動かす視点を備えた方にとっては、次のキャリアとして自然なステップといえるでしょう。

カスタマーサクセス職(B2B・SaaS系)への転身

営業コンサルタントのスキルは、SaaS企業のカスタマーサクセス職でも高く評価されます。両者に共通するのは、「顧客の成果にコミットする姿勢」と「仕組みで継続的な成果を生み出す発想」です。特に、営業データの分析やCRM運用の知見をもつ方は、導入後の顧客支援フェーズで強みを発揮します。

カスタマーサクセス職では、製品の利用促進やアップセル戦略の立案、解約率改善など、顧客の成果最大化を目的とした支援を行います。営業コンサルタント出身者は、課題の特定から改善策の実行までを伴走できる実行力を評価され、クライアントの「信頼されるパートナー」として長期的な関係を築くことができます。

また、営業改革プロジェクトを通じてデータ活用やKPI運用に関わった経験は、SaaSモデルの顧客成功を支えるロジックと親和性が高く、即戦力としての採用につながります。さらに、AIを活用したリテンション施策や利用データの分析など、営業領域のテクノロジーへの理解が深い方は、カスタマーサクセス組織のマネージャーやコンサルティングリードとしてのキャリアも視野に入ります。

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営業コンサルタントとしてキャリアを築くには、「自身の経験や強みを企業変革にどう結びつけるか」を明確にすることが重要です。営業戦略の立案からデータドリブンな営業組織の構築、AI活用による営業効率化まで、求められるスキルは多岐にわたります。そのため企業の採用背景や事業課題を正確に把握し、どのような役割が期待されているのかを読み解く専門的なサポートが不可欠です。

JACには、営業領域の変革支援やコンサルティングファーム、SaaS業界などの採用動向を熟知したコンサルタントが多数在籍しています。コンサルタントが転職希望者一人ひとりのキャリアの軸を丁寧に整理し、営業経験・戦略構築力・データ活用力といった強みを最大限に引き出しながら、最適な企業・ポジションをご提案します。また、一般には公開されていないハイレベルな非公開求人や、営業改革プロジェクトを推進する重要ポストも取り扱っています。

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この記事の筆者

株式会社JAC Recruitment

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当サイトを運営する、JACの編集部です。 日々、採用企業とコミュニケーションを取っているJACのコンサルタントや、最新の転職市場を分析しているJACのアナリストなどにインタビューし、皆様がキャリアを描く際に、また転職の際に役立つ情報をお届けしています。