40代ITコンサルタントの転職事情|平均年収や求められるスキル経験を解説   

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公開日:2025/11/07 / 最終更新日: 2025/11/07

あらゆる業界でDX化推進の動きが高まっているものの、専門知識を保有する社員が少ないことから、外部にコンサルティングを依頼するケースが増えています。特に、幅広いIT知識を駆使し、経営視点から企業の課題解決を図る40代のITコンサルタントを求める企業は増加傾向です。

本記事では、 JAC Recruitment(以下、JAC)が、40代のITコンサルタントに求められるスキルや経験、平均年収などについて解説します。

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40代ITコンサルタント転職の現状

ITに関する幅広い知識をもち、ITを活用して企業課題の解決策を提案できるITコンサルタントは、現状ではそれほど多くありません。

なぜなら、ITコンサルタントにはITに関する知識だけでなく、経営や業界固有の事情、幅広いビジネススキルも求められるためです。まずは、JACが保有する求人の傾向を踏まえ、ITコンサルタントを目指す40代の方を取り巻く現状や転職動向についてご説明します。

コンサルティングファームへの転職が大多数

JACの転職サポート事例を見ると、半数以上となる55.8%が「コンサルティング・シンクタンク・事務所」業界へ、約38.5%が「IT・通信」業界に転職されており、合計すると94.2%がいずれかの業界に転職していることが明らかになりました。

さらに業種を細かく分析すると、コンサルティング・シンクタンク・事務所に転職された方の93.7%の方は、コンサルティングファームへ転職されています。また、IT・通信業界へ転職された方の場合は、SIerへの転職が最も多く、次いでソフトウェア開発会社への転職も見られる状況です。

ITコンサルタントに求められるニーズの多様化が促進

経営戦略や事業戦略の立案、ERPやグループ共通システムの導入、ガバナンス強化、ITリスクマネジメントの強化、サプライチェーンマネジメントの改善など、多様なプロジェクトでITコンサルタント職の募集が見られます。

また、金融機関や製造業界、流通・小売業など、特定の業界におけるDXコンサルタントを募集する求人やサイバーセキュリティコンサルタントとして、セキュリティ分野の高度な知識を求める求人なども増加中です。

事業拡大や新規拠点立ち上げ、グローバル展開に伴う募集の増加

クラウドサービスへの移行やビッグデータの解析、AIの活用など、社会全体が急速なDXを進める中、クライアントのDX化を支援するコンサルタントファームやSIerなどの業績も順調に推移しています。好調な事業の成長を受け、事業拡大や新規拠点立ち上げ、グローバル展開に向けたITコンサルタントを募集するケースが増加中です。

特に40代のITコンサルタントには、コンサルタントだけでなく、マネージャーとしてプロジェクトやチームを管理できるマネジメント経験者を募集する傾向が顕著です。また、特定領域における高度な専門性を追求するスペシャリスト職を募集する求人も見られます。

40代ITコンサルタントの転職で求められるスキル・経験・マインド

40代のITコンサルタントには、次のような経験やスキル、マインドが求められる傾向にあります。

ERPやCRM、ITSMなどの導入経験・構築経験

少子高齢化が予測を上回るスピードで進行している今、各業界においてDX化による生産性の向上が喫緊の課題となっています。

この状況を受け、経営効率の向上や業務効率の改善につながる基幹システムや顧客管理システム、ITサービス管理システムなどの導入・構築に関わった経験をもつITコンサルタントを募集する求人が増加中です。

特に、クライアントと折衝を重ね、要件定義などの上流工程に携わった経験をもつ40代のITコンサルタント経験者は優遇される傾向にあります。さらに、ERPとCRMの連携など、複数システムに精通している方は、より高く評価される傾向にあります。

特定の業界に関する深い知識

大手コンサルティングファームでは、業界ごとにチームが編成されているケースがほとんどです。金融業界や製造業界、小売業界、医療業界など、業界によって業務プロセスや適用される規制は異なります。そのため、業界特有の課題を把握しているITコンサルタントは、転職時に歓迎される傾向が強く見られます。

40代の場合、さまざまなプロジェクトを介して自身の専門領域が明確になっているケースも多く、特定業界における専門性の高さは転職時の大きなアドバンテージとなるでしょう。

語学力とグローバル対応力

さまざまな業界でグローバル展開が積極的に進められている中、ITコンサルタントにもグローバル対応力が求められています。

海外子会社に本社と同じシステムの導入や定着を目指すプロジェクトや外資系企業のプロジェクトなどでは、英語をはじめとした語学力も必要です。

特に大手のコンサルティングファームでは、ビジネスレベルの語学力や海外プロジェクトへの参画経験、海外ベンダーとの調整経験を持つ方が求められるケースが多くなっています。

40代ITコンサルタントの平均年収は1,124.8万円

JACのサポート事例を見ると、ITコンサルタントに転職をされた40代の平均年収は1,124.8万円です。40代を前半と後半に分けると、40代前半の平均年収は1,086.9万円、40代後半の平均年収は1,162.8万円となっており、40代後半の方が若干年収は高くなるものの、それほど大きな差は生じていないことが分かります。

40代平均年収40代前半の平均年収40代後半の平均年収
1,124.8万円1,086.9万円1,162.8万円

また、職位別の平均年収を見ると、一般職の平均年収は937.1万円、管理職の平均年収は1,312.6万円です。管理職と一般職の平均年収には、380万円ほどの開きがみられ、40代の方がITコンサルタントへの転職で高年収を目指す場合、管理職ポジションへの転職が大きなポイントになるといえます。

しかしながら、一般職でも年収1,700万円程度で転職を成功されている事例も見られます。AIやIoT、ブロックチェーンなど、先端技術を活用したコンサルティングを実施できる場合にはポジションに関係なく、高年収を狙える可能性が高いでしょう。

職位一般職管理職
平均年収937.0万円1,312.6万円

40代ITコンサルタントの転職を成功させる4つのポイント

40代のITコンサルタントが転職を検討する場合に考慮したい4つのポイントをご紹介します。

特定業界に関する深い知識と豊富な実務経験の訴求

システムの導入や構築の経験だけでなく、特定の業界に関する深い理解のアピールは、40代のITコンサルタントの転職において大きなポイントとなります。

40代のITコンサルタントに求められる成果は、システムの導入にとどまらず、ITを活用した業務改革や経営課題の改善を自ら推進できることです。転職時には、単にプロジェクトの参画経験を示すだけでなく、業界知識や業界特性を理解したうえで、担当したプロジェクトの成果などを具体的に示すことが重要になります。

AIやクラウド、ビッグデータ解析など技術トレンドの把握

IT業界の技術進化は急速です。40代のITコンサルタントの中には、新たな技術をキャッチアップできず、古い技術に固辞せざるを得ない状況にあるケースや、AIやビッグデータの解析など、新領域に対応できない事例も見られます。

40代のITコンサルタントにとって、年齢に応じた豊富な経験は強い武器となるものの、新たな技術への対応については不安視されるケースが少なくありません。転職時には、積極的に技術トレンドを把握し、活用するなど、変化に柔軟に対応する姿勢をアピールすることも重要です。

マネジメントや顧客折衝経験、ベンダーコントロール力のアピール

40代のITコンサルタントには、技術に関する知識だけでなく、マネジメント経験が求められるケースが多いです。

コンサルティング業務においては、顧客との信頼関係の構築が成果に大きく影響します。顧客のニーズを理解し、課題解決に向けた的確な提案を行うことで育むリレーションシップ構築力やベンダーコントロールの経験などは、具体事例を出しながら積極的にアピールすることをおすすめします。

転職エージェントの活用

40代のITコンサルタントの転職では、エージェントの活用も転職の成功に関わる大きなポイントとなります。ITコンサルタントの募集は多いものの、40代ならではの高い専門性や豊富な実務経験を生かせる求人は、一般には公開されていないケースも少なくありません。特に、マネジメントのポジションなど、高いスキルが求められる求人は転職エージェントのみが保有しているケースが多いのです。

自身のキャリアや経験を最大限に生かし、よりよい条件で転職を進めたいとお考えの際には転職エージェントの活用をおすすめします。

40代ITコンサルタントの転職成功事例       

JACのサポートによって総合電機メーカーのITコンサルタントに転職された方の事例をご紹介します。

自動車ソフトウェア会社のプロジェクトマネジメントから総合電機メーカーのITコンサルタントへの転職

Kさん(男性/40代前半)

 業種職種年収
転職前自動車ソフトウェア会社プロジェクトマネジメント1,600万円
転職後総合電機メーカーITコンサルタント2,500万円

Kさんは、大学院修了後、通信機器メーカーで無線機器のソフトウェア開発エンジニアとしてキャリアをスタートされた方です。要件定義から実装まで幅広い業務を担当された後、外資系SIerや外資系コンサルティングファームへ転職。組み込み製品のプロジェクトマネジメント、新規事業開発、製品開発、次世代向けUI/UX戦略やソフトウェアプラットフォーム戦略の評価・テスト業務、日本法人の立ち上げ、技術提案など、さまざまな業務を担当してこられました。

これまでの経験を生かし、事業会社で事業企画や事業開発の分野に貢献し、さらなるキャリアアップを図りたいとの意向が強くなり、転職を希望されたとのことです。当社では、総合電機メーカーのITコンサルタント職をご紹介しました。DX戦略の立案や上流エンジニアリングの支援などに携わり、クライアントの事業価値向上を目指すDXコンサルタントの業務です。

面接の結果、KさんのITに関する幅広い知識、豊富なマネジメント経験、新規事業開発の成果が高く評価され、見事年収900万円アップの条件で採用が決定しました。今後、ITコンサルタント部門のマネージャーとして組織のマネジメントをしながら、クライアントの新規事業開発などをサポートしていく予定です。

ITコンサルタント業界における40代の転職に関するQ&A

Q.40代でも未経験からITコンサルタントへ転職できる?

A.ITコンサルタントは需要に供給が追い付かない状況です。そのため未経験の方でも応募できるITコンサルタント求人は存在しますが、40代の場合は即戦力としての経験がより重視されるため、未経験での転職は難しいのが現状です。

ただし、ITエンジニアの経験があるなど、技術面でのバックボーンがある方は、専門領域を見極めることで転職が可能になるケースもあります。

Q.40代でITコンサルタントを目指す際に、有利な資格はある?

資格の取得が必須条件となっている求人は多くありませんが、PMPなどのプロジェクトマネジメント関連資格を持っていると、マネジメントスキルを体系的に習得している証明となり、転職活動で有利に働く場合があります。

40代ITコンサルタントの転職ならJAC       

ITコンサルタントを募集する求人は右肩上がりで増加しており、JACには多くの40代の転職志望者をサポートして実績があります。ITコンサルタントには、技術に関する高いスキルが求められるだけでなく、クライアントが抱える経営課題を正しく理解し、ITを活用した課題改善策を提案する能力が求められます。

40代のコンサルタントの転職の場合、クライアントとの信頼関係を構築する高い折衝能力や交渉能力、チームをまとめるコミュニケーション能力のアピールが重要になるでしょう。

JACには、コンサルティングファームやIT業界など、各業界に詳しいコンサルタントが在籍しています。求人企業を訪問し、求人募集の背景や求める人物像なども明確に把握しているため、求人紹介時には詳細な情報の提供が可能です。

さらに、求人企業が採用時に重視するポイントも把握しているため、折衝能力や交渉能力など、保有するスキルの効果的なアピール方法についても適切なアドバイスを行うことができます。

これまで培ってきた経験やスキルを生かし、40代の今、新たな環境へのステップアップを希望される際には、ぜひJACにご相談ください。

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この記事の筆者

株式会社JAC Recruitment

 編集部 


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