グローバル企業のエグゼクティブポジションの転職市場動向【動画解説付】

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公開日:2021/12/07 / 最終更新日: 2024/04/30

厚生労働省のデータによると、管理職の経験をもつ人の割合は40代で25~30%。その中でも、そこから更に役員へと昇進する人はほんの一握りです。しかし、そんな貴重な経験をもつ「経営人材(=エグゼクティブ)」を求める求人数は減ることがありません。


第1回のテーマは「グローバル化」。採用ニーズの背景にある「海外事業の進化」をはじめ、エグゼクティブとして活躍するために身に付けるべき要素を、動画と記事でお伝えします。

グローバル領域のエグゼクティブポジションの採用ニーズ・転職動向


今回は主に、中堅~中小規模のメーカーに見られる傾向についてお伝えします。

まず、国内より海外での売上が上回っている企業は多数あります。そして2020年以降、海外展開が一時停滞したものの、2022年下期からは海外出張なども通常に戻りつつあります。

こうしたなか、グローバル事業に関わるエグゼクティブクラスの人材採用も動いています。
求人の背景・目的には、大きく2つの傾向が見られます。

海外ビジネス戦略を推進できる経験者

海外ビジネスのマーケティング・プランニング・実行を推進できる経験者が求められています。

ある中堅メーカーを一例として挙げると、中期経営計画において海外ビジネスを強化する方針を打ち出し、まずは経営企画室が戦略を策定。具体的なプランの実行フェーズに入り、海外事業部門を独立させるため部門トップを務める経験者を求めています。

海外現地法人のトップのポジション

すでに稼働している海外現地法人のトップを務める方が求められています。2020年以降、海外現地法人に駐在している方々の多くが帰国できず、任期延長となりました。その方々の帰任にともない、現地へ送り出すポジションのニーズが高まっています。

一方で「日本人駐在員」によるマネジメントから「現地人材」によるマネジメントへのローカライズも進んでいます。「ローカライズ実現の後、日本からリモートでマネジメント」を前提とした採用ポジションも増えています。

なお対象エリアとしては、東南アジアを中心に、中東・インドなどが多く、設備・機器分野のEMS(製造受託企業)が、エマージングマーケットを狙って展開しています。

事業部長~執行役員手前のクラスの方の場合、国内勤務での年収相場は1200万~1500万円。欧米駐在で約2000万円、東南アジア駐在で1500万~1800万が目安となっています。


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グローバル領域のエグゼクティブポジションの採用で求められる人材像


グローバル領域のエグゼクティブポジションの採用においては、どのような経験・スキルが求められるのでしょうか。企業によって重視するポイントは異なりますが、以下の2点が傾向として見られます。

現地の人々とのコミュニケーション力

海外現地法人の運営を担うポジションでは、ベースとして組織マネジメントの経験が求められ、M&A・PMIなどの経験も注目されます。

ただし、ファイナンシャルに強い人材というよりは、「営業」としての接点を重視。現地の顧客・取引先・パートナー、さらには従業員などとの接点を持ち、コミュニケーションをとってきた人材を歓迎する傾向が、全般的に見られます。

「コンサルティング的な手法では、現場とのギャップは埋められない」と考えられており、現地の人々の考え方や価値観に寄り添ったコミュニケーション力が求められているのです。

●採用企業が対象とするマーケットの経験者

採用企業が対象にしているマーケット・顧客層に関わった経験が求められます。扱う商材は異なっても、「顧客を理解している」ことが重視されるのです。

展開エリアがベトナムであればベトナムでのビジネス経験者……と、経験している国・地域がマッチすることも重要です。

特に、西アジア・中東・インドなどは、今後進出を計画している企業が多く、これらの国でのマーケット開拓を手がけた経験がある方へのニーズが高まることが予想されます。

グローバル領域のエグゼクティブポジションの転職成功事例


大手機器メーカーにおいて、北米現地法人の経営トップクラスポジションに就いていたMさん(50代前半)。
自身に与えられたミッションを終え、次のキャリアを検討するためにJACに相談されました。

前職ではファイナンス関連業務が中心でしたが、「事業を推進したい」と考えていたMさん。その思いをお聴きしたコンサルタントの頭に浮かんだのが、小型機械メーカー・A社でした。

A社の売上は半分以上が海外。ニッチマーケットで高いシェアを獲得しており、欧米ではブランドも認知されています。しかし、販売店が増えすぎて整理が追い付かないという課題を抱えていました。そこで、欧州の販売チャネルの整備を現地で担える方を求めていたのです。
一方、海外の技術情報を収集して日本に導入し、顧客業界の発展に貢献するという構想も描いていました。

そこでMさんにA社の「パーパス」「ビジョン」をお話しし、「ご自身が情熱を燃やせるポイントがありそうか」を確認。興味を抱いたMさんとA社の経営陣をおつなぎし、対話をしていただきました。

JACでは、候補者の方には下記の5つポイントを意識して話し合っていただくことをお勧めしています。

  • ・なぜその企業に興味を持ったのか、なぜその企業に入りたいのか
  • ・その会社において何ができるか(付加価値)
  • ・その会社に自身が目指すキャリアはあるか
  • ・その会社に情熱を燃やせるものはあるか
  • ・カルチャーフィット/ヒューマンフィット

結果、MさんはA社が目指すビジョンに共鳴。海外現地法人で自ら「タクトを振る」役割を担えることに価値を感じ、入社を決意されました。

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グローバル領域のエグゼクティブ転職ならJAC


MさんとA社のマッチング事例にも表れているとおり、JACのコンサルタントは「志をつむぐ」「パーパスパートナー」であることを介在価値として大切にしています。

特にエグゼクティブクラスの転職となれば、50代の方々から、「ビジネス人生の締めくくりに一花咲かせたい」というご意向を伺うことも多くあります。

そこで、企業の目指すものと、転職希望者の方が発揮できる価値を見極めて橋渡しをしているのです。

具体的には次のような転職活動支援をご提供しています。

あらゆる業種・規模の企業の情報提供

JACでは業界・職種ごとに特化したチームで転職をサポート。常に、チームを横断して情報の連携をとっています。そのため、あらゆる業種・規模の企業の求人を、転職ご希望者の方の志向に合わせてご提供することが可能な体制が整っています。

経営陣から直接得た情報の提供

JACのコンサルタントは、採用企業の経営陣と日々直接コミュニケーションをとっているため、採用背景や求める人材像を把握しています。経営者からお聞きした現在の課題を、応募を検討する方にお伝えすることで、面接でのアピールポイントなどもアドバイスいたします。

転職希望者のキャリア・志向に合わせ、採用ポジションを生み出す

経営陣と直接話すことで、現在抱えている課題、描いている戦略を理解しています。それを踏まえ、「このような課題には○○〇の経験を持つ方が必要なのではないか」を想定することもできます。

転職ご希望者の方とお会いしたとき、「この方の経験・スキル・志向は、あの企業で生かせるのではないか」と判断し、企業へ提案。採用ポジションを生み出すこともあります。

経営陣の「人物像」の情報提供

エグゼクティブポジションでの仕事は、採用企業の経営陣との「相性」は非常に重要です。

JACのコンサルタントは常に経営陣の方々とコミュニケーションをとっているため、その「性格・性質」「考え方」「価値観」などを理解しています。インターネットには出ていない情報をお伝えすることが可能です。

まだ転職されるか迷っている段階でも、まずはお気軽にご相談ください。

転職するかどうかを判断するための情報をご提供いたします。

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この記事を監修した転職コンサルタント

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稲岡 英治

Executiveディビジョン 部長

【得意ポジション】部長/ダイレクターからCxOクラスの事業フロントの幹部職、およびコーポレート幹部職、社外取締役などのカバナンスポジション。
2005年よりJAC Recruitmentに中途入社。2015年より経営幹部ポジションに特化した転職支援サービスJAC Executiveに参画。
現在はその部門長として、成長企業やプライム上場企業、海外現法などのエグゼクティブポジションの転職をサポート。


JAC Executiveは企業の経営幹部と日ごろから情報を共有。
あなただけのポジションを創出し、採用企業の経営幹部へ直接ご提案いたします。



その経験値をもとに、エグゼクティブとしての活躍を実現するための情報提供・アドバイスを行い、支援いたします。

この記事を監修した転職コンサルタント

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佐原 賢治

海外進出支援室 室長


1990年同志社大学商学部卒業。2000年JAC Japan(現JAC Recruitment)入社。関東・関西・九州で主に日系製造業向け人材紹介コンサルティングを経験した後、本社人事部長職を経て2011年から現職。海外事業展開に伴う国内外での人材採用に対する助言を行なうほか、自治体、地方金融機関等主催イベントでの講演多数。日経産業新聞「HRマネジマントを考える」隔月連載中。


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