スタートアップ転職の魅力とは?知っておくべきリスクも解説

  1. スタートアップ×転職マーケット

公開日:2023/03/23 / 最終更新日: 2024/05/02

JACデジタル
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ビジネスモデルが革新的で急成長をめざすスタートアップ。
一人に与えられる裁量権も大きいことから、自身の経験を生かし、さらに成長できる場として、スタートアップ企業を転職先の選択肢に入れる方が増えています。

今回はスタートアップ企業の転職市場動向や働く魅力、スタートアップ企業に向いている人や知っておきたいリスクなど、JAC Recruitment(以下、JAC)のコンサルタントが解説いたします。

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スタートアップ企業とは何か。ベンチャー企業との違いも


世界中のIT企業が集うアメリカのシリコンバレーで生まれたといわれているスタートアップ。

そもそもスタートアップ企業とはどのような企業のことを指すのでしょうか。

下記にスタートアップ企業の特徴を挙げました。

注目度の高さ

海外諸国では、国としてスタートアップ企業の輩出を促進しようと、さまざまな支援策が取られています。日本政府は他国に負けじと、2022年にスタートアップの育成に向けた5カ年計画を発表。100社のユニコーン企業創出を目標に、2027年度には投資額を10兆円規模に引き上げることを明言しました。以前から投資家の関心を集めていたスタートアップ企業は、国の後押しによって、より注目を集める存在となるでしょう。

斬新なビジネスモデル

スタートアップ企業に明確な定義は存在していません。

しかし一つ特徴を挙げるとするならば、テクノロジーや独自のアイデアを用いて、まだ世にないビジネスの創出や業界の仕組み・構造の抜本的変革に挑む企業を指します。イノベーションを起こして社会を豊かにし、短期間で急成長を遂げる点もスタートアップ企業の特徴といえます。

多様な業種・業態

スタートアップと聞くとIT系をイメージする方も多いですが、必ずしもそうではありません。「どのマーケットに対してどれだけの影響を及ぼすか」がスタートアップビジネスの指標となるため、どの業界・業種にもスタートアップ企業は存在します。実際JACでも、物流や小売り、メーカーなど、さまざまな分野のスタートアップ企業への転職をお手伝いしてきました。そうした企業が、注目を集めるAIやSaaSといった先端技術を活用して、いかに革新を起こせるかが、スタートアップ企業の成功のカギとなるのです。

4段階の成長フェーズ

企業の成長フェーズ

スタートアップ企業には、主に4段階の成長フェーズがあります。
それぞれのフェーズは以下の通りです。

◆シード期 事業を始めるための準備段階にあります。サービスやプロダクトの構想はあるものの、まだ具体的な形にはなっていない状態です。

◆アーリー期 サービスを確立し、収益を獲得し始めた段階です。事業成長を促すために人材採用や設備投資を行ったり、より多くの顧客を得るためにビジネスモデルを軌道修正したりと、変化が多い時期です。

◆ミドル期 事業が軌道に乗り、さらなる組織拡大に注力するフェーズです。黒字化を目標に、プロダクト開発、人材、設備投資など、さまざまな面に資金を投資する時期です。

◆レイター期 再成長期とも呼ぶレイター期。事業の収益を安定的に見込める状態で、さらなる組織拡大を目指すフェーズです。拠点の増設や新規事業の立ち上げなど、新しい領域にチャレンジするスタートアップ企業が増えます。また株式上場やM&Aなどを検討し始めるのも、レイター期が多いでしょう。

スタートアップ企業とベンチャー企業の違い

スタートアップ企業とベンチャー企業は似ているようで異なる点があります。まず大きな違いがビジネスモデルです。革新的なビジネスの創出やイノベーションの創造を目的にするスタートアップ企業に対し、ベンチャー企業の多くは既存のビジネスモデルを用いて事業を展開します。

またベンチャー企業の多くは、長期的かつ安定的に会社を拡大させ、確立した組織を作ることにゴールを設定します。スタートアップ企業のように起業段階から急成長を目指し、短期的なIPOやM&Aを見据える点も、異なる点でしょう。

会社の拡大スピードや革新性の面から、スタートアップ企業とベンチャー企業は似て非なるものなのです。

「スタートアップ企業への転職に必要なスキルと向いている方の特徴」で、詳細は後述しますが、スタートアップ企業では、目まぐるしく変わる環境や予測不能な未来を楽しめる方が、より求められています。


年収別求人割合、採用企業例、転職成功事例などをご紹介  

スタートアップ企業の転職市場・求人傾向


スタートアップ

マーケットそのものが成長傾向にあるスタートアップ企業では、採用動向も活況となっていくことが予想されます。企業の業態や、成長フェーズによって募集内容は異なりますが、昨今JACで取り扱うことが増えている職種は以下の通りです。

事業開発/セールス

アーリー期や社員数50人以上のスタートアップ企業の求人で増えるポジションが、セールスです。最近では、事業開発という言葉で募集をかけるスタートアップ企業も増えています。アーリーステージはその後、会社が生き残れるか否かが決まる重要な時期でもあるため、認知度や売上向上を担うセールスは、組織にとっても不可欠なポジションといえるでしょう。

BtoBマーケティング

セールスと同様に、会社の拡大に影響を与える職種であるマーケティング職のニーズが高まっています。法人顧客向けのビジネスモデルのスタートアップ企業が多いため、BtoBマーケターを求める企業が増加傾向にあります。

インフラエンジニア/クラウドエンジニア

スタートアップの転職市場において、エンジニア職は全体的にニーズの高い職種です。なかでも、需要が高まっているのがインフラエンジニア。スタートアップ企業では、インフラ領域が整っていない企業も多く、自身でインフラ設計・構築し、さらにデプロイ運用なども含めて行う必要があります。また、クラウド技術の進化やサービスのクラウド化と共に、クラウドエンジニアの市場価値も上昇傾向にあります。

データサイエンティスト/データアナリスト

企業の経営上の課題や製品・サービスが持つ課題をデータ活用によって解決していくデータサイエンティストや、ビッグデータの解析や収集をするデータアナリストは、AIや機械学習の領域で事業展開するスタートアップ企業の増加に伴い、求人も増えています。

他にも、プロダクトマネージャーや事業責任者の求人も増えており、転職希望者からも人気を集めています。ただし、プロダクトマネージャーや事業責任者などは、同じ名称だとしても企業によって実際の業務内容は異なります。募集職種だけでは判断できない場合も、まずはJACにご相談を。JACでは専任コンサルタントが、あなたの転職希望を紐解きながら、志向にあった求人の詳しい仕事内容をご説明いたします。

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スタートアップ企業への転職に必要なスキルと向いている方の特徴


startup

企業の特色や募集職種によって、求められる経験やスキルは異なります。高いレベルの知識が必要とされるケースもあれば、経験値に重きを置かない求人もあるのが現状です。しかしどのスタートアップ企業の採用にも共通していえることは、最も重要視されるのはマインド面だということ。つまりどれだけ高い能力があったとしても、スタートアップ企業に適応できるマインドがなければ、転職は難しいと考えても過言ではないでしょう。

では、どのようなマインドをお持ちの方がスタートアップ企業に向いているのでしょうか。

予測不能な未来を楽しめる気持ち

会社規模や創業年数を問わず、あらゆる会社の将来は誰にも予測できませんが、特にスタートアップ企業は先行き不透明です。約束された未来やキャリアのない環境に耐えられる忍耐力、ひいてはそれを楽しむ気持ちは大切な要素。スタートアップ企業ならではの刺激的な経験を味わいたい方には向いています。

当事者意識

スタートアップ企業は、創業者が社会貢献や社会への価値提供をテーマに、成し遂げたい目標が明確なことが特徴。そうしたメッセージやビジョンに共感し、ボードメンバーと同じモチベーションで立ち向かえる当事者意識は不可欠なポイントです。

改革意欲

大手企業と比べて社員数が少ないスタートアップ企業は、一人に与えられる裁量権が大きく意思決定も早い場合が多いです。「会社を変えていきたい」「自分の力で会社を動かしたい」という改革意欲を実現できる舞台が整っています。

過去のキャリアを再現できる力

マインドとは少々異なりますが、それまで培った経験や知識を新しい場でどのように活かせるか、再現性を期待できる方はスタートアップ企業でも重宝されます。たとえ携わってきた領域が異なっていたとしても、自身の強みと応募企業に与えられる価値を結び付けて言語化できることは高い評価につながるのです。

スタートアップ企業の魅力


では実際スタートアップ企業で働くと、どのようなメリットを感じられるのでしょうか。
ここでは3つの観点から、スタートアップ企業の魅力を解説します。

仕組みづくりに携われる

スタートアップ企業の場合、入社時点では組織体制やビジネスモデルが未完成な状態であることも少なくありません。あらゆる面で仕組み化に着手できていない企業も多く、潜在的なニーズがあるため、ご自身の経験が活かせる領域で会社の成長への貢献を実感できるでしょう。組織体制だけでなく自社サービスのワークフローや作業プロセスをゼロイチで組み立てられる手触り感を持つことができるのは、スタートアップ企業ならではです。

喜びを社員みんなで分かち合える

会社の規模が小さければ小さいほど、社員同士のつながりが濃い印象があります。会社存続の瀬戸際では社員一丸となって力を合わせ、大きな契約を獲得できたらみんなで称え合い、喜びを分かち合う機会も多いでしょう。全社員で喜怒哀楽を共有する雰囲気は、大手企業にはなかなかない、スタートアップ企業の魅力といえます。

経営的視座を培える

社長との距離の近さはスタートアップ企業ならではの特徴。CxOを目指す方やリアルな経営戦略を肌で学びたい方には、最適な職場環境といえます。大手企業では係長、課長、部長とステップを踏まないとたどり着けないようなポジションでも、スタートアップ企業なら実績次第では初期段階でボードメンバーに就ける可能性もあります。

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スタートアップ企業で働くリスク


スタートアップ企業への転職は、収入ダウンの可能性や福利厚生の少なさによるリスクも伴います。主に倒産のリスク、想像以上のハードワークといった点には注意が必要です。

一方、大手企業と比べるとリスクは高いかもしれませんが、これらの点を踏まえて転職希望者の皆様にお伝えしているのが、「リスクがあるから辞めよう」と可能性を潰す前に、JACのコンサルタントに一度相談していただきたいということです。

JACでは企業の事業計画や成長の推移を把握した上で、転職先のご提案をしています。「年収が下がってでも経験を取りに行く」という志をお持ちであれば後押ししますし、ライフステージなどから「今はまだリスクを抱えない方がいい」と判断すれば、実情なども交えながらその旨をお伝えします。

またスタートアップ企業への転職を実現した後も、3年後や5年後など定期的なキャリアの棚卸しをおすすめしています。

スタートアップ企業で期待する実績や経験を習得できたのであれば、次のステージへ移ることも見据える必要があるでしょう。JACでは、長期的なキャリアプランもヒアリングしながら、スタートアップ企業への転職をサポートしています。

スタートアップ企業への転職ならJAC

JACではコンサルタントが企業に出向き、CEO・社長から経営課題などを直接ヒアリングしています。それを踏まえた上で、転職をご希望される方が活躍できる領域やキャリアアップできる道筋をご提案していることが、JACの強みです。スタートアップ企業の課題に対して、自身の経験がどのように生きるのか―。抽象的なイメージを可視化することで、転職成功を後押しすることができるのです。

スタートアップ企業への転職を検討している方は、ぜひJACへご相談ください。スタートアップ企業に特化したコンサルタントがサポートいたします。

土井

土井

デジタルスタートアップディビジョン 部長

【得意分野】

業種 :デジタル領域、スタートアップマーケット

職種 :Saas、DeepTech、CXO,ディレクターMgr

企業タイプ :シリーズBラウンドからIPO後のフェーズのスタートアップ企業

特に経営者の方と接点を持ちながら経営課題を踏まえて、ポジションのミッションや中長期のビジョンをお伝えできるようにしております。ポジションがなくとも課題感やミッションベースでご提案させていただくこともございます。