クラウドエンジニアとは? 年収相場や必要なスキル・資格など、ハイクラス転職のプロが徹底解説

DXやAI活用の拡大に伴い、企業のIT基盤としてクラウドサービスを活用するケースが増えています。それに伴い、クラウド環境の設計・構築から運用・最適化までを担うクラウドエンジニアの需要も高まっています。

一方で、クラウドエンジニアに求められる役割は年々高度化しており、転職市場では技術力だけでなく、設計力や改善提案力が求められるようになっています。

本記事では、クラウドエンジニアの仕事内容や転職市場動向、求められるスキル・資格、キャリアパス、年収相場、転職成功のポイントまでを、JACリクルートメント(以下、JAC)のデジタル職種に特化したコンサルタントが解説します。

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クラウドエンジニアの転職市場動向

以前はオンプレミスでの実務経験のみでもクラウドエンジニアとして採用する求人が多かったのですが、最近はクラウドエンジニアとしての実務経験を必須とする求人が大多数です。

パブリッククラウドがあらゆる企業で普及したことで、クラウドエンジニアに求められる経験やスキルも多様化し、期待される水準も年々高まっています。

例えば近年は、クラウドサービスの保守・管理だけでなく、目的に応じたクラウドサービスの選定や、予算に応じた課金体系の選定、API活用方針の検討といった業務経験を求めるケースが増えています。あわせて、クラウド上で動作するアプリケーションやDBへの理解を求める企業も増えています。さらに、アーキテクチャの検討や、事業環境も視野に入れた技術提案など、ビジネス面にも直結する提案・推進ができる方は高く評価されます。

また昨今は、単純なコスト削減を目的にクラウドを導入するのではなく、ビジネスモデルや意思決定のデジタル化を目的としたDXを実現するために、クラウドを選ぶ企業が増えています。そのため、オペレーション業務だけを淡々とこなすのではなく、事業の成長に貢献する提案ができるクラウドエンジニアのニーズは、今後一層高まります。

クラウドエンジニアの需要や将来性が高い理由

クラウドサービスのプラットフォームとしてはAWS、GCP、Azureはいずれも多くの企業で採用されています。業界や企業によって利用比率は異なるものの、近年はデータ分析やAI活用の観点からGCPの経験を求める企業も増えています。とりわけAI PlatformはAIエンジニアが不足している組織でもAI関連の機能を容易に活用できる利点があります。

クラウドサービスのプラットフォーマーは先端技術のトレンドを掴みながら、各自のサービスへの応用に注力しています。単なるITインフラではなく、データやアプリケーションと連携した「攻めのDX」を展開するためにも、パブリッククラウドの活用が欠かせません。

昨今ではデータの利活用が進んでいなかった業界でもDXが進み、システム連携のためにインフラの共通化や、社内のシステムを一元化する動きが進んでいます。製造業では調達から製造に至るまでのデータを集約し、リアルタイムでモニタリングできる仕組みを導入したり、小売業では仕入れ、在庫、配達に至るまでの商品情報を一元化したりするなど、各業界でクラウドを活用したDXが進んでいます。

こうしたインフラを支えるのがクラウドエンジニアであり、中長期的に見ても需要が大きく低下する可能性は低いと考えられます。一方でクラウドサービスが充実し、さまざまな導入事例が生まれていることから、クラウドエンジニアの数も増加しています。

そのため、単純な構築・保守・運用業務だけでは転職活動時に書類選考で不利になる可能性もあります。将来のステップアップに備えてクラウドサービス選定やクラウド戦略策定への関与、プロジェクト管理、メンバーのマネジメントなど、一歩踏み込んだ経験を積極的に積むようにしましょう。

クラウドエンジニアの業務内容

  • サーバーの負荷対策やパフォーマンス改善
  • サービスの常時安定運用を目的とした負荷分散などの対策
  • CI/CDの導入と運用
  • 上記の業務を自動化するツールの開発・運用

また、障害発生時には復旧業務や再発防止策の提案から実行までを担います。

オンプレミスのサーバーエンジニアは役割ごとに業務を分担することが多い一方で、クラウドエンジニアは一人で複数の役割を担うことが一般的です。オンプレミスからクラウドへキャリアを移行する際には、自分の得意領域に限らず未経験の業務にも積極的に携わり、後述する資格の取得などを通じてスキルの幅を広げましょう。

クラウドエンジニアが求められている業界

クラウドサービスを導入している企業であれば、業界に関係なくクラウドエンジニアの需要はあります。

その中でも主要な業界は以下の4つです。

  • 1.Webサービス事業会社…Webサービスプラットフォーマー、大手ポータルサイト、EC運営企業など
  • 2.非IT事業会社…製造業、小売、物流、金融など
  • 3.特定のクラウドサービスに特化したITベンダー
  • 4.幅広いクラウドサービスに対応したSIer

4つの業界グループ間で、年収に大きな差はありません。転職時には現在保有しているスキルや今後伸ばしたいスキル、待遇やポジションなどを考慮して最適な求人を選ぶケースが一般的です。例えば、SIerで幅広くインフラエンジニアとしての経験を積んだ方がAWSの経験と実績を伸ばすために、AWSに特化したITベンダーを経て、AWSを採用するWebサービス事業会社に転職するというケースがあります。

また、大規模なWebサービスで負荷分散やコンテナ運用の経験を積んだ方が、非IT系事業会社に転職して、クラウドサービスのプラットフォームや技術選定など上流から携わるというキャリアパスもあります。

一方で昨今は、働き方を重視して転職する方も増えています。パブリッククラウドのみを活用しているITベンダーやベンチャー企業では、フルリモートワークの求人が多数あります。一方、大手のWebサービス事業会社や非IT事業会社は出社比率が高い傾向があります。ご自身のワークスタイルを重視したい場合には、企業の勤務条件も視野に入れて求人を選ぶようにしましょう。

クラウドエンジニアのキャリアパス

クラウドエンジニアのキャリアパスは一つではなく、これまでの経験や志向性によって現実的なルートが異なります。

重要なのは「いきなり理想像を目指す」のではなく、今の経験をどう活かし、次のステップにつなげるかを整理することです。

クラウド領域は技術の幅が広いため、自身のバックグラウンドに合った入り口を選び、段階的に役割を広げていくことで、無理のないキャリア形成が可能になります。

これまでの経験に応じたクラウドエンジニア転職ルート

クラウドエンジニアへの転職は、完全未経験からでも不可能ではありませんが、実務経験の有無や内容によって難易度や選択肢は大きく変わります。ここでは代表的なケースについて解説します。

未経験から目指す場合

IT業界未経験、またはエンジニア経験が浅い場合、いきなりクラウドエンジニアとして転職するのは難易度が高いのが実情です。

そのため、まずはインフラ運用やサーバー監視、テクニカルサポートなど、基礎的なITインフラに触れるポジションで経験を積むケースが一般的です。

その過程で、Linux操作やネットワークの基礎を身につけ、AWSやAzureなどのクラウド資格を並行して取得することで、クラウドエンジニアへのキャリアチェンジが現実的な選択肢になります。

インフラエンジニア経験がある場合

オンプレミス環境でのサーバー構築・運用、ネットワーク設計、障害対応などの経験がある方は、クラウドエンジニア転職において非常に有利です。

クラウド環境でも求められる基礎概念は共通しているため、クラウド固有のサービス理解や設計経験を補うことでスムーズに移行できます。

特に、オンプレミスからクラウドへの移行プロジェクトや、自動化・効率化に関わった経験がある場合は、即戦力として評価されやすく、年収アップにつながるケースも多いでしょう。

開発エンジニア経験がある場合

アプリケーション開発の経験がある方は、クラウド上で動作するシステム全体を理解しやすい点が強みです。

近年は、インフラとアプリケーションの境界が曖昧になっており、開発経験を活かしてクラウド設計や運用まで担えるエンジニアへのニーズが高まっています。

CI/CDやコンテナ、クラウドネイティブな構成に触れてきた経験があれば、クラウドエンジニアやSREへのキャリア展開も視野に入ります。

スペシャリストかマネジメントか、大きく分けて2つの方向性

クラウドエンジニアのキャリアは、大きく分けて「スペシャリスト」と「マネジメント」の2方向に分かれます。

どちらが正解というわけではなく、志向性や強みによって選択肢が異なります。

スペシャリスト

  • クラウドアーキテクト…技術ごとの強みや特性を把握し、自社のクラウド領域の戦略策定から導入・推進までを担います。
  • フルスタックエンジニア…クラウド環境の構築・運用だけでなく、アプリケーション開発などにも携わることで設計、開発、保守・運用までを一気通貫で担います。
  • ITアーキテクト…経営戦略や事業計画に基づいて、システム全体のアーキテクチャを設計します。

高度な専門性を深めたい方にとって、スペシャリスト路線は年収・市場価値の両面で大きな伸びが期待できます。

マネジメント

  • エンジニアリングマネージャー(EM)…エンジニアの採用、育成だけでなく、技術に関する意思決定にもマネージャーとして関わります。
  • VPoE…エンジニア組織のマネジメント責任者として、円滑に業務に取り組める環境の構築、採用・育成、パフォーマンス向上のための人事体制の整備を担います。

技術を軸にしつつ、組織や事業により近い立場で価値を発揮したい方には、マネジメント系のキャリアが適しています。

目指すキャリアに応じた年収とポジション

クラウドエンジニアは、キャリアの進み方によって担う役割や年収レンジが大きく変わります。

ここでは代表的なポジションごとに特徴を整理します。

クラウドアーキテクト

クラウドアーキテクトは、システム全体の構成や技術選定を担うポジションです。

可用性・拡張性・セキュリティ・コストを考慮しながら最適なアーキテクチャを設計する役割であり、高い技術力とビジネス視点の両立が求められます。

経験を積んだクラウドアーキテクトは年収1,000万円以上を狙えるケースも多く、スペシャリスト志向のエンジニアにとって代表的な到達点の一つです。

SRE(信頼性・自動化)

SREは、クラウド基盤上でサービスの信頼性を高めるため、運用をエンジニアリングで改善する役割です。

障害対応だけでなく、再発防止や自動化、監視設計などを通じて、安定したサービス提供を実現します。

クラウドエンジニアとしての経験に加え、自動化や改善実績を積むことで、SREへのキャリア展開や高年収ポジションへのステップアップが可能になります。

EM/PM/VPoE

技術だけでなく、組織やプロジェクトをリードしたい場合は、マネジメント系ポジションへの道もあります。

EM(エンジニアリングマネージャー)やPM、VPoEなどは、技術理解を前提に、チーム運営や意思決定を担う役割です。

クラウドエンジニアとしての専門性を土台に、より経営や事業に近い立場で価値を発揮したい方に向いています。

クラウドエンジニアに求められるスキルや知識

オンプレミスのサーバーエンジニアと比較して、クラウドエンジニアが一人で担う業務は幅広く、それぞれに求められる知識や経験も異なります。

  • 1.クラウドサービスの知識や経験
  • 2.オンプレミス型サービスの知識や経験
  • 3.ネットワークやセキュリティの知見
  • 4.ミドルウェアの知識や経験

1. クラウドサービスの知識や経験

パブリッククラウドの設計から構築・運用の経験は必須です。AWSを採用している企業であれば、AWSでの業務経験が求められるなど、企業が採用するクラウドサービスによって、求められる経験も異なります。

クラウドサービスに付随するサービスやアプリケーションの経験も重視されます。

代表的なものとしてはJenkins、CI/CD構築・運用の経験、Ansible やTerraformを活用したIaCツール(インフラのコード化)の導入経験、DockerやKubernetesによるコンテナ導入や仮想化技術の知見などが挙げられます。

2. オンプレミス型サービスの知識や経験

サーバーの構築やデータセンターでの運用経験はもちろんのこと、負荷分散対策やパフォーマンス改善の経験はクラウドエンジニアとしても生かせます。また、オンプレミス環境での技術選定やITインフラ構築の要件定義に携わる経験も企業から評価されます。

3. ネットワークやセキュリティの知見

リモートワークなど働き方が多様化したことによって、ゼロトラスト・セキュリティに関する知見を持った方のニーズが高まっています。サイバー攻撃の検出や分析、対応策を行うSOC(Security Operation Center)の重要性も近年高まっていますが、現状では圧倒的に人材が不足しています。将来的なキャリアアップの一つとして、セキュリティ関連のスキルを身につけることは非常に有効です。

4. ミドルウェアの知識や経験

クラウドサービス上で使用するデータベースや、データウェアハウスの設計・構築経験や、データ分析基盤の設計・構築経験はクラウドエンジニアに欠かせないスキルになりつつあります。GCP上のBigQueryでデータウェアハウスを構築し、リアルタイムでデータを解析する動きも、さまざまな業界に広がっています。DXが進む流れを考慮すると、ミドルウェアの知識に対する重要度が下がることはありません。

スキル獲得のステップ

クラウドエンジニアとして市場価値を高めるためには、段階的なスキル習得が重要です。一般的には次のような順序で身につけていくと、無理なく成長できます。

  1. ネットワーク/Linux
    クラウド環境でも基礎となる知識です。通信の仕組みやOS操作への理解は欠かせません。
  2. クラウド設計(AWS・Azure・GCP)
    各クラウドサービスの基本構成や設計思想を理解し、用途に応じた使い分けができるようにします。
  3. IaC(Terraform等)
    インフラをコードで管理することで、再現性と効率性を高めます。自動化経験は評価されやすいポイントです。
  4. 監視・SRE
    障害を未然に防ぐための監視設計や、信頼性向上の取り組みを通じて一段上の役割を担えるようになります。
  5. セキュリティ・コスト最適化
    運用フェーズまで踏み込んだ改善ができると、アーキテクトや上位ポジションへの道が開けます。

クラウドエンジニアへ転職する際におすすめの資格

サーバーエンジニアやネットワークエンジニアから、クラウドエンジニアにキャリアチェンジする際に有効な資格を紹介します。多くの試験がオンラインに対応していますので、働きながら取得しやすいメリットがあります。

キャリアの選択肢を増やす上でも、ご自身の適性や今後のキャリアパスに見合った資格を取得しましょう。

  • クラウドサービス認定資格(AWS、GCP、Azure)
  • Linux技術者認定 / シスコ技術者認定
  • PMP(プロジェクトマネジメントプロフェッショナル)

クラウドサービス認定資格(AWS、GCP、Azure)

3大クラウドサービスであるAWS、GCP、Azureの各認定資格は、それぞれのサービスに対する知識やスキルを証明する資格であり、転職でも有効なアピール材料になります。

初心者向けから上級者向けまで幅広い資格があり、通年で受験できます。

GCP認定資格のPROFESSIONAL CLOUD ARCHITECTやPROFESSIONAL DATA ENGINEER、AWSのCertified Solutions Architect Professionalなど、クラウドサービスの認定資格は海外でも市場価値の高い資格として評価されており、日本でもこれらの資格を取得することで、今後さらに年収や待遇アップが見込めます。

Linux技術者認定 / シスコ技術者認定

Linux技術者認定はLinuxサーバーの構築・運用やクラウドセキュリティ、仮想マシンの管理についての知識を証明する資格です。シスコ技術者認定はネットワーク関連の知識を証明する資格であり、いずれの資格もクラウドインフラの設計・構築にあたって必要な知識をカバーしています。

ただし、これらの資格も保有しているだけではアピール材料としては乏しく、クラウドサービス認定資格とセットで保有することで価値を発揮します。これまでの知識や経験に偏りがある方は、これらの資格を取得することでオンプレミスからクラウドまで幅広い知識を持てるようになります。

クラウドエンジニアだからといってオンプレミス環境の知見が不要ということはありません。オンプレミス環境からクラウド環境へ移行やモダナイゼーションを目的としたプロジェクトではオンプレミス環境の知見が欠かせません。 また用途や目的、予算に応じてクラウド環境とオンプレミス環境を併用する企業も多数あります。オンプレミス環境の知見や資格も企業のアピール材料になりますので、積極的に資格を取得しましょう。

PMP(プロジェクトマネジメントプロフェッショナル)

プロジェクトマネジメントの専門家としての認定資格です。大規模プロジェクトの経験を今後積みたい方向けの資格であり、業界や業種を選ばない汎用性の高さが特徴です。

この他にも各ツールの認定資格や応用情報処理技術者試験など、さまざまな資格がクラウドエンジニア向けの資格として挙げられます。企業によっては資格取得手当やお祝い金を出すケースもありますので、社内の人事制度も確認することをおすすめします。

クラウドエンジニアの年収相場

ここからは、クラウドエンジニアの年収について詳しく見ていきましょう。

クラウドエンジニアの年収レンジ

クラウドエンジニアの年収はスキルと経験に応じて、概ね3段階に分類されます。

レベル 年収レンジ
ジュニア 500〜800万円
ミドル 700〜1,100万円
シニア/アーキテクト 1,000〜1,500万円
  • ジュニア:500〜800万円
    基本的なクラウドサービスの構築・設計、保守・運用業務に加え、ネットワークやオンプレミス環境、分析基盤の知見や、難易度の高いプロジェクトの経験があると年収も上限に近づきます。
  • ミドル:700〜1,100万円
    組織のマネジメントが業務に加わり、難易度の高いプロジェクトのインフラアーキテクトも担えるスキルや知見が求められます。またPMやアーキテクト、リードエンジニアといったスペシャリストとしてのキャリアを進める場合も、この年収帯へのステップアップが可能です。
  • シニア/アーキテクト:1,000〜1,500万円
    経営やビジネス面との結びつきも強くなり、技術のカバー範囲も広大になります。企業の経営視点も持ちつつ、最適な技術ロードマップを描ける能力が求められます。

年収が上がりやすい要因

クラウドエンジニアは、ITエンジニア職種の中でも比較的年収が上がりやすいポジションとされています。その背景には、次のような構造的な要因があります。

クラウド×自動化の希少性

クラウド環境の設計・運用が一般化する一方で、自動化や効率化まで実務で担えるエンジニアは依然として不足しています。

IaCやCI/CD、運用自動化といった領域は「触ったことがある」レベルと「設計・改善までできる」レベルで評価に大きな差が出やすく、後者は市場価値が高くなりやすい傾向があります。

事業インパクトの大きさ

クラウドエンジニアは、システムの安定稼働や拡張性、コスト効率といった事業成果に直結する領域を担います。

障害対応や性能改善、コスト最適化の判断一つで、売上や顧客満足度に影響を与えるケースも少なくありません。そのため企業側も、単なる運用要員ではなく、事業を支える技術人材として評価しやすい職種といえます。

設計・最適化を担える人材不足

クラウドサービス自体は成熟していますが、「どのサービスをどう組み合わせ、どこまでコストや可用性を最適化するか」を判断できる人材は限られています。

特に、要件に応じた設計やトレードオフを説明できるエンジニアは希少であり、設計・最適化フェーズに関われるほど年収レンジが上がりやすい傾向があります。

年収を上げる具体策(転職/スキル/役割)

クラウドエンジニアは、ITエンジニア職種の中でも比較的年収が上がりやすいポジションとされています。ここでは、年収を上げるために意識したいポイントを紹介します。

転職先選びのポイント

年収アップを狙う場合、「クラウドエンジニア」という職種名だけでなく、実際に求められる役割を見極める必要があります。
運用中心のポジションよりも、設計・改善・最適化をミッションとしている企業や、内製でクラウド基盤を運用している事業会社の方が、年収が上がりやすい傾向があります。

スキル面で意識したいポイント
ツールやサービス名を並べるだけでなく、以下のような成果ベースで語れる経験を積むことが重要です。

  • 自動化によって何を改善したのか
  • 設計変更によってどのような効果が出たのか

IaC導入、CI/CD改善、監視設計の見直しなどは、年収アップにつながりやすい代表的なテーマです。

担う役割の広げ方

年収レンジを一段上げるには、単なる実装担当から、設計や意思決定に関わる役割へシフトしていくことがポイントになります。
アーキテクト的な視点を持つ、SREとして改善を主導する、あるいはEMやPMとして技術と組織をつなぐなど、役割が広がるほど評価されやすくなります。

JACを利用して転職したクラウドエンジニアの事例

JACのサポートによって転職に成功したクラウドエンジニアの方の事例をご紹介します。

事例①:クラウド技術を軸にインフラエンジニアから転身した事例
Aさん(30代前半/男性)

  業種 職種 年収
転職前 人材 インフラエンジニア 450万円 
転職後 人材 クラウドエンジニア 600万円

Aさん(30代前半)は、SESを中心にネットワーク・サーバの運用保守から設計・構築まで幅広く経験してきたインフラエンジニアです。近年はオンプレミス環境に加え、クラウド/サーバ基盤の運用・構築案件にも携わり、AWSを中心としたクラウド領域への志向を強めていきました。

ご紹介したのは、AWSを中心に要件定義など上流工程から参画できるクラウドエンジニアポジションです。クラウド設計・構築経験や自動化への理解が評価され、年収は450万円から600万円へアップ。需要の高いクラウド技術を武器に、市場価値を高めるハイクラス転職を実現しました。

事例②:ネットワーク領域の豊富な経験を活かして転職した事例

Bさん(40代前半/男性)

  業種 職種 年収
転職前 システムインテグレーター ネットワークエンジニア 650万円
転職後 ソフトウェア クラウドエンジニア 700万円

Bさん(40代前半)は、システムインテグレーターにて長年ネットワーク・サーバ分野を中心にインフラ設計・運用を経験してきました。近年はAWSを活用したSaaS型サービスやマネージドサービスに携わり、クラウド基盤の運用・改善、自動化によるコスト削減や大規模クラウド移行プロジェクトを牽引。クラウド技術を軸に、より事業に近い立場で活躍したいとの思いから転職を決意されました。

ご紹介したのは、AWSを活用したクラウドアーキテクチャ設計やIoT領域に関わるクラウドエンジニアのリーダー候補ポジションです。幅広いインフラ知識とクラウド実務経験が評価され、年収は650万円から700万円へアップ。専門性と市場価値を高める転職を実現しました。

クラウドエンジニア転職でよくある質問

Q. クラウドエンジニアの将来性は?

A. クラウド活用とDXが進む中、業界を問わず需要は高く、将来性の高い職種といえます。

企業のIT基盤はオンプレミスからクラウドへ移行が進んでおり、システムの構築や運用だけでなく、クラウドを前提とした事業設計やコスト最適化まで担える人材が求められています。

また、AIやデータ活用、SaaSの普及により、クラウドは一時的な技術トレンドではなく、今後も継続的に必要とされる基盤技術となっています。

Q. クラウドエンジニアの年収はいくらですか?

A. 年収相場は500〜800万円が中心で、設計や改善を担えると1,000万円超も可能です。

運用・保守を中心としたポジションでは比較的レンジは落ち着きますが、クラウド設計やアーキテクチャ検討、最適化まで担える場合は評価が高くなります。
特に、事業会社や内製化を進める企業では、役割次第で年収が大きく伸びるケースもあります。

Q. エンジニアの転職は何年目がベストですか?

A. 3〜5年目はスキルと伸びしろのバランスが良く、転職で評価されやすい時期です。

この時期は、一定の実務経験がありつつも、ポテンシャルや吸収力を評価されやすいため、年収アップやキャリアチェンジが成功しやすい傾向があります。
一方で、6〜8年目以降は設計・リード経験が重視され、より高い役割を担えるかどうかが評価の分かれ目になります。

Q. クラウドエンジニアに向いている人は?

A. 仕組みで改善することや、新しい技術を学び続けることを楽しめる人に向いています。

クラウドエンジニアは、単に手順通りに運用する仕事ではなく、構成や設計を見直しながら効率化や最適化を進めていく役割です。
そのため、課題を見つけて改善することにやりがいを感じる人や、変化を前向きに捉えられる人は適性が高いといえます。

Q. クラウドエンジニアは未経験でも転職できますか?

A. 可能ですが難易度は高く、インフラ基礎経験や資格取得が現実的な近道です。

完全未経験からいきなりクラウドエンジニアになるケースは多くありません。
まずはインフラ運用やサーバー管理などで基礎を身につけ、その上でクラウド資格や実務経験を積み重ねることで、段階的に転職を目指すのが一般的です。

Q. 在宅・リモートで働けますか?

A. クラウドの導入が進んでいる企業であれば、リモート中心の企業も多数あります。

パブリッククラウドのみを使う企業の場合には、常時オンコール体制を求められないケースも多く、比較的時間の裁量が取りやすい働き方が可能な場合もあります。
また、大手SIerの場合にはクラウド特化の部署もあれば、オンプレミスにも対応する部署もあり、組織の方向性や採用する技術によってリモートや客先常駐などの就業条件も変わります。

Q. 3大クラウドサービス間のスキル・知見の応用は、どこまで可能でしょうか?

A. AWSとGCPは比較的応用が有効な一方で、Azureはエコシステムや思想に独自性があるため、AWSやGCPと比べて学習コストを感じるケースもあります。Azureの経験しかない場合には、AWSやGCPの初心者向け資格を取得するなどして、転職前にギャップを埋めるようにしましょう。

Q. オンプレミス環境の経験はクラウド環境でも活かせますか?

A. オンプレミス環境でサーバーやネットワークの基礎を把握していることは、クラウド環境でも有効です。双方の経験を持つことで、ステップアップの幅も広がります。

Q. クラウドエンジニアとSREの違いは?

A. クラウドエンジニアはクラウド基盤の設計・構築・運用を担う職種です。一方、SREはサービスの信頼性向上や運用改善をエンジニアリングで実現する役割です。クラウドエンジニアとして経験を積んだ後、SREへキャリアを広げるケースも多く見られます。

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この記事の筆者

株式会社JACリクルートメント

編集部

当サイトを運営する、JACの編集部です。日々、採用企業とコミュニケーションを取っているJACのコンサルタントや、最新の転職市場を分析しているJACのアナリストなどにインタビューし、皆様がキャリアを描く際に、また転職の際に役立つ情報をお届けしています。

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