コンサルタントの転職事情|難易度や成功のポイントとは

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公開日:2021/12/21 / 最終更新日: 2024/04/15

近年、時代に合わせて新たなコンサルティングファームの系統や企業が誕生していますが、いずれのコンサルティングファームにおいても、職種と仕事内容はある程度、共通しています。

そこで今回は、コンサルティング業界における職種や役職、仕事内容、必要なスキル・資格、給与などをまとめて解説します。コンサルティング業界に従事した経験がある方もない方も、転職時の参考になるうえ、入社後の活躍に必要なスキルや情報も把握できます。


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コンサルティングファームの職種


コンサルティングファームの職種はコンサルタントのみです。厳密には経理や人事、広報、総務といった部署の職種もあります。しかし、営業や企画、研究開発などの部署は基本的になく、職種の大部分はコンサルタントです。

したがって、営業などもコンサルタントが行います。ただし職種の階級ごとに業務が決まっており、営業などは高い職種の人が行うのが一般的です。では職種の階級について詳しく解説していきましょう。

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コンサルティングファームの職種と階級ごとの仕事内容や年収


コンサルティングファームの職種は基本的にコンサルタントのみですが、一般的に以下4つに細分化されています。

●アナリスト
●コンサルタント~シニアコンサルタント
●マネージャー
●パートナー

例えば、アナリストであれば、新卒や20代で中途入社した人が就く職種で2~4年ほど続けるのが一般的です。主な仕事内容は、次に紹介する職種であるコンサルタントから指示された情報収集や分析、資料作成などです。

このように、それぞれで異なる仕事内容や給与の詳細を解説していきます。なお、コンサルタントの仕事内容はファームの系統によっても異なります。詳細は後述の「コンサルティングファームの種類でも仕事内容は変わる」で解説しています。

コンサルタント~シニアコンサルタント

20~30代前半で中途入社した人や新卒入社から3、4年たって昇格して就く職種です。コンサルタントは、3~4年続けるのが一般的で、コンサルティングファームによってはシニアアソシエイトやシニアアナリストと呼ばれています。
仕事内容は、コンサルティング業務の遂行で、具体的には課題解決の仮説の構築や修正、情報収集の指示などです。年収は700万~1300万円、賞与は固定給の10~20%が目安となります。

マネージャー

マネージャーは、30代で中途入社した人やコンサルタントから昇進して就く職種です。次に紹介するパートナーに就ける人は限られるため、マネージャーを続ける期間は人によって大きく異なります。コンサルティングファームによっては、プロジェクトマネージャーやシニアマネージャー、プロジェクトリーダーなどと呼ばれています。

仕事内容は、プロジェクト自体や予算の管理、顧客折衝などです。コンサルタントがプロジェクトの実務を担当する一方で、マネージャーは報告会などでクライアントとコミュニケーションを取るのが主な仕事といえるでしょう。また、プロジェクトに参加するコンサルタントの管理なども行います。

年収は900万~2000万円で、賞与は固定給の10~30%が目安となります。

パートナー

パートナーは、事業会社の役員に相当する職種で、マネージャーから昇進するのが一般的です。年齢的には若くても35歳以上で、コンサルティングの経験は7年以上が対象になってきます。コンサルティングファームによっては、プリンシパルやヴァイスプレジデント、ディレクターなどと呼ばれています。

仕事内容は、コンサルティングファームの共同経営やプロジェクトの最終責任者、顧客開拓などです。顧客開拓の手段としては、個人的な人脈やセミナー開催、書籍出版などがあげられます。年収は2500万円以上で、賞与は業績次第で決まります。


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コンサルティングファームの仕事(プロジェクト)の流れ


コンサルティングファームの仕事は、クライアントの課題解決をプロジェクトとして請け負うことです。プロジェクトは複数のコンサルタントが一定期間チームを組んで対応します。その際、テーマや難易度に応じて最適な人材が集められ、クライアントの課題解決に向けて業務が進められます。

多くのプロジェクトでアサインされる人員は4~6名程度が一般的ですが、業務改革などになってくると10名前後、大規模なIT導入などになると50名近くが参加する場合も。

プロジェクトを進めるにあたり役職ごとに命令系統が整備されますが、案件が終了するとともにチームは解散し、上司・部下の関係もリセットされます。

具体的なスケジュールや仕事内容の例

6ヶ月のプロジェクトと仮定した場合の具体的なプロジェクトのスケジュールや仕事内容の例は以下の通りです。

  • 【1ヶ月目】提案のためのヒアリング
  • 【2ヶ月目】企画の提案
  • 【3ヶ月目】詳細なヒアリングや経営企画書・社内資料の調査
  • 【4〜5ヶ月目】コンサルティングの実施
  • 【6ヶ月目】フォローアップ

職種の階級ごとに仕事が決まっている一方で、スキルがあればできることをどんどんやってよい傾向が業界全体にあります。ただし、プロジェクトを獲得してくるのは、パートナーやプリンシパルなどの職種の方々です。

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コンサルティングファームの種類でも仕事内容は変わる


一口にコンサルティングファームといっても、総合系や戦略系といった種類があり、請け負っている仕事内容が異なります。つまり、職種以外にもファームの系統次第で仕事内容が変わります。主なコンサルティングファームの種類は以下のとおりです。

コンサルティングファームの種類備考
戦略系クライアントの経営・事業戦略の支援や成長戦略の立案などを行う。
総合系クライアントの課題をワンストップで解決するコンサルティングファーム。
IT系IT戦略の立案やシステムの構築や導入などを行う。
シンクタンク系経済調査や各種リサーチなどを行う。
財務系M&Aの支援や事業再生、不正調査などを行う。
組織人事系グローバル人事戦略や組織統合、風土変革などを行う。
医療系病院や医薬品メーカーに対して、ブランディングやマネジメントの効率化などを行う。
企業・事業再生系クライアントの事業再生や財務再構築などを行う。
監査法人系株式の公開支援やM&Aの支援、ガバナンス・リスク・コンプライアンス等の経営管理上のリスクマネジメントのアドバイザリ―を行う。
業務・業界特化系上記以外の業界や業種に特化して各種支援を行う。

いずれのコンサルティングファームも職種はコンサルタントがメインですが、たとえばIT系などはシステムの提案や導入などがメインになる傾向があります。また、開発系の部署や職種を設けているファームもあります。


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コンサルティングファームのやりがいと厳しさ


コンサルティング業界特有のやりがいや厳しさがあるといわれていますが、それはいったい、どのようなものなのでしょうか。

コンサルティング業界のやりがい

コンサルティング業界のやりがいとして、主に以下3つが挙げられます。

●高度な課題を解決するスキルや達成感を得られる
●さまざまな業種・規模のビジネスに携われる
●各クライアントのハイクラス・高スキルな人材と関われる

クライアントが自社内で解決できず、決まった解決方法もない課題を解決することがコンサルタントの仕事のため、課題解決に必要なスキルが身につき、解決できたときには大きな達成感を味わえます。また、さまざまな業種・規模のビジネスやハイクラスな人材と関わりを持てるのも、コンサルティング業界のやりがいといえるでしょう。独立や起業、転職をする際に役立つ知見や人脈を得られます。

コンサルティング業界の厳しさ

代表的なコンサルティング業界の厳しさは、主に以下の3つです。

●ハードワーク
●大きな成果や責任を求められる
●失敗できない雰囲気がある

解決へのアプローチが明確でない課題に取り組まねばならず、依頼を受けている以上、成果や責任が常に求められます。また、多くの人の労力や費用をかけてコンサルティングを行うため、失敗が許されない雰囲気があるのも事実です。コンサルタントに必要なスキルを持っていないと、マネージャーやパートナーといった職種に就くのは難しいでしょう。

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コンサルティングファームのコンサルタントに必要なスキルや資格


コンサルタントとして活躍するのに必要なのはもちろん、マネージャーやパートナーなどの職種に就くのに有利になり得る資格やスキルがあります。

コンサルタントに求められるスキル

コンサルタントに求められるスキルは、以下の7つです。

  • ●ロジカルシンキング
  • ●コミュニケーション能力
  • ●的確なヒアリング・プレゼンテーション
  • ●変化への対応力
  • ●ストレス耐性
  • ●経営や法律への知見
  • ●英語力

ロジカルシンキングが得意で、限られた時間内で最大の価値を生み出せる人がコンサルタントに向いているといえます。さらに、コンサルティング業務はチームで担当することが多いため、コミュニケーションスキルに長けていることも重要です。コンサルタントに求められるコミュニケーションスキルは「会話を通じて意見や意図、ニーズを汲み取ること」が求められます。

また、ヒアリングした内容をもとに、クライアントを動かすプレゼンテーションを組み立て、プロジェクトを実行するスキルが必要です。

プロジェクトごとにコンサルタントに求められることは大きく異なるため、変化への対応力はもちろんストレス耐性も欠かせません。その他にも、企業経営に関わる案件の場合が多く、経営や法律への高い知見も求められるでしょう。

転職したコンサルティングファームが外資系でなくてもグローバルな案件に関わる可能性もあるため、英語力は必須といえます。

コンサルタントへの転職や業務に役立つ資格

持っていればマネージャーやパートナーといった高い職種に必ず就けるわけではありませんが、以下の資格は役立つ傾向にあります。

●中小企業診断士
●公認会計士
●MBA

いずれも資格難易度が高く、ビジネス現場で役立つ資格です。実績や経験に加えて、昇進などに必要なスキルを資格でアピールできれば、選択肢が広がります。


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失敗しないコンサルティングファームの3つの選び方


失敗しないコンサルティングファームの選び方を3つ紹介します。

1.少数精鋭型と規模型の違いを理解する
2.年収額にこだわりすぎない
3.転職エージェントを利用する

ここではそれぞれに分けて解説しますので、詳しく見ていきましょう。

1.少数精鋭型と規模型の違いを理解する
少数精鋭型の場合、短期の案件を多数こなす傾向にあるため、より多くの業界に携わることができます。そのため、コンサルティングに必要な経験や知識をはやく身につけることができ、成長を実感できると言えるでしょう。
ただし、規模型ファームと比較すると、受注の継続獲得に不安な要素があることは否めません。
一方、規模型の場合は、獲得案件数を増加させるために、コンサルタントを大量に採用する傾向があるため、社内での競争が激化する可能性があります。もちろん、ライバルと差別化できる強みがあれば、社内競争に勝って案件にアサインされることになります。
それぞれに特徴があるため、これらの違いを理解して転職先を検討するようにしてください。

2.年収額にこだわりすぎない
転職するうえで、重要な要素の1つに年収額があります。転職を検討している多くの人が、現状よりも年収額アップすることを望んでいるのではないでしょうか。
ただ、転職の際に年収にこだわりすぎるのは危険です。役職などによって年収額の下限が定められているケースが多いため、パフォーマンスによっては、降格などの厳しい判断になる場合もあります。
一度降格してしまうと、そこから元のポジションに戻るのは容易なことではありません。入社後に少しずつ成果を挙げ、年収額をアップさせていくという考え方もあります。

3.転職エージェントを利用する
転職で失敗しないためには、経験豊富なエージェントのサポートを受けることがおすすめです。業界に精通しているエージェントに依頼することで、適切な助言や提案を受けることができます。
エージェントはこれまでの経歴や保有スキルをもとに、向いているコンサルティングファームがどこなのか、客観的なアドバイスをしてくれます。

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コンサルティングファームへの転職を成功させるにはJACへ


本記事では、コンサルティングファームの職種について解説しました。
職種以外にも総合系や戦略系といったコンサルティングファームの種類によって、仕事内容が異なってまいります。これまで身につけてきたスキルや経験が役に立つか否かで、転職の可否や入社後の活躍度が大きく異なります。したがって、スキルの棚卸しや企業研究を念入りに行う必要があります。基本的には多くの人が活用する人材紹介会社に登録するのがよいでしょう。

JAC Recruitmentはハイクラス層向けの転職で強みがあり、オリコン顧客満足度調査でも5年連続1位になっています。コンサルティングファームへの転職を希望される方は、ぜひ一度相談してみてはいかがでしょうか。

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この記事の筆者

株式会社JAC Recruitment 編集部

株式会社JAC Recruitment

 編集部 


当サイトを運営する、JACの編集部です。 日々、採用企業とコミュニケーションを取っているJACのコンサルタントや、最新の転職市場を分析しているJACのアナリストなどにインタビューし、皆様がキャリアを描く際に、また転職の際に役立つ情報をお届けしています。





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