機械学習(AI)エンジニアの転職事情|難易度や成功のポイントとは

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DXの加速に伴い、AI(機械学習)を活用した業務改善・ビジネス創出が活発化しています。

採用ニーズが高まっている機械学習(AI)エンジニアについて、2024年の最新転職市場動向を、JAC Recruitment(以下、JAC)の専門コンサルタントが紹介。求人企業のラインナップ・年収相場・キャリアパス・未経験者の転職可能性・転職成功事例などを解説します。


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機械学習(AI)エンジニアとは?仕事内容・求められるスキルを紹介


ここまで機械学習(AI)エンジニアの求人が増えている背景や企業をお伝えしてきました。では、どういった業務があり、どういった方が実際に求められているのでしょうか。詳しく見ていきましょう。

機械学習(AI)エンジニアの具体的な仕事内容・求められているスキルやマインドをお伝えします。

機械学習(AI)エンジニアの仕事内容は認知・予測するシステムの構築

機械学習(AI)エンジニアの主な役割は、新たに起こる事象について「認知」「予測」するシステムの構築です。

一例を挙げると、Webの閲覧履歴やオンラインショップでの購入履歴などから、そのユーザーの志向に合う情報や商品を予測して表示する「レコメンドシステム」について、アルゴリズムの作成を行います。

画像認識の領域では、蓄積された画像データをベースに新しく出てきたものを認知・予測するシステムを構築します。

これらのコア業務のほか、前工程として、学習させたいデータに「タグ付け」する「アノテーション」、後工程として精度のチェック・調整を行う「MLOps」などの業務もあります。

役割や業務内容は企業によって異なります。テックカンパニーでは組織が細分化されているため一部業務を担当するケースが多い一方、事業会社では前後工程を含めた幅広い対応が求められます。

機械学習(AI)エンジニアに求められるスキル・マインド

機械学習(AI)エンジニアに求められるスキルとしては、アカデミックなバックグラウンドが大きく2つ求められます。「コンピューターサイエンス」と「統計学」です。

これらを形にするため、プログラミング言語Pythonのスキルも必要とされます。

こうしたテクニカルスキル以外に、「精度を突き詰める」「論文などから最新の手法をキャッチアップし続ける」といったスタンスやマインドが欠かせません。

また、ポジションによっては、事業企画や営業などのビジネスサイドから持ち込まれた課題の分析・解決策の提案を求められるため、事業課題・目標到達などといった事業成長などの視点でも考えられるマインドが求められます。

機械学習(AI)エンジニアの転職・求人の市場動向


2024年では、機械学習(AI)エンジニアの採用ニーズが非常に高まっています。その背景と、採用を行っている業界・企業についてお伝えします。

機械学習(AI)エンジニアの求人が増えている背景|DX化により拡大

機械学習(AI)エンジニアの採用背景として、少子高齢化でマーケットが縮小していく日本において、企業は既存事業だけでは立ち行かない状況。そこで新たな価値を持つ事業・商品・サービスを生み出すため、機械学習(AI)エンジニアが求められています。

また、労働人口の減少を背景に、省人化・省力化にもAI活用に期待が寄せられています。

機械学習(AI)エンジニアの求人が増えている業界・企業

2024年では、機械学習(AI)エンジニアの求人が増えている業界・企業は、大きく以下4つに分類できます。

機械学習(AI)エンジニアを求めている業界・企業

求人が増えている業界・企業1. テックカンパニー

大手ネット企業などが、自社のサービスにAIを組み込むことでサービスの品質を高めていくことを目的に採用を行っています。

求人が増えている業界・企業2. 事業会社

あらゆる業種の事業会社のIT部門・DX部門などで、自社の業務改善や新規事業創出を担う機械学習(AI)エンジニアを求めています。

例えば製造業では、工場での不良品検知などにAIを導入することで、省人化・コスト削減を図っています。

求人が増えている業界・企業3.  SIer/ITコンサルティングファーム

事業会社のDX推進を支援する立場であるSIerやITコンサルティングファームに対し、依頼が急増。ニーズに応えるため、AIの専門部署を立ち上げ、エンジニアを拡充しています。

求人が増えている業界・企業4.  AIベンチャー

AIを活用したプロダクト・サービスを自社で開発し、BtoBビジネスを展開。SaaS・画像処理・音声認識・ロボティクスなど各社によって強みが異なり、技術・志向がマッチする人材を求めています。

機械学習(AI)エンジニアに転職した際の年収相場は約800~1,000万円


機械学習(AI)エンジニアの年収は、企業やポジションによって異なり、年収600万~2000万円ほどの幅があります。

ボリュームゾーンとしては、800万~1,000万円程度です。

採用ニーズが高い職種であるため、転職した場合は年収アップとなるケースが多数あります。年収100万円アップ程度であれば珍しくなく、なかには数百万円アップを果たす方もいます。

大学院でAIを研究し、異業界を経てAI専門企業で経験を積みコンサルティングファームに転職した方は、600万円から1,200万円への年収アップとなった事例があります。

機械学習(AI)エンジニアの転職先やキャリアパス・将来性


機械学習(AI)エンジニアとして経験を積んだ方の、キャリアパス・キャリアプランの可能性をご紹介します。

機械学習(AI)エンジニアのキャリアパスはマネジメント・スペシャリストの2つ

志向によって「マネジメント」あるいは「スペシャリスト」の道があります。

マネジメントポジションを目指す場合、プロジェクトマネジャーのほか、その先には「CEO」「CDO」「CIO」などとして迎えられる可能性があります。

一方、研究やモデル作成を続けたい方の場合、「画像認識」「音声認識」「自然言語処理」いずれかの領域を極めていく道があります。

事業会社であれば、異業界への転職もかないやすいです。 このように、全体統括をするポジションである「マネジメント」または研究をしてより深めていく「スペシャリスト」の2つの道があります。

機械学習(AI)エンジニアの将来性|技術の進化で市場は伸びていく

「ChatGPT」の登場が社会にインパクトを与えたように、この先、新たな技術やプロダクトの登場によって自身の技術が通用しなくなるのではと懸念する声も聞こえてきます。

確かにこの領域は、先を見通しづらいといえます。

しかし、労働力減少が進む日本においては、生産性の維持・向上においてAIの活用は欠かせません。現時点でもニーズは増加の一途をたどっていますので、今後数十年、採用ニーズが失われることはないと予測します。

新たな技術や手法のキャッチアップを続けていくことが、今後のキャリアにつながると考えます。

機械学習(AI)エンジニアの転職を成功させる3つのコツ


機械学習(AI)エンジニアとして転職を目指す場合、以下3つのポイントを意識することで成功率が高まります。

機械学習(AI)エンジニアに転職成功するための3つのコツ

上記はプラス評価につながるための3つの要素です。それぞれ解説します。

転職成功のコツ1. プロジェクト経験を棚卸し・言語化してアピールする

機械学習(AI)エンジニアに転職ご希望の方々は「技術」にフォーカスし、「こんなプロジェクトを手がけた」というアピールに終始する傾向が見られます。

しかし、プロジェクトの内容・プロセスを棚卸しし、「どのような課題に対して」「どのような理由でその手法を用いて解決したのか」を整理・言語化して伝えることが重要です。

課題に対してどのように取り組んだのかという「姿勢」を見られることが多く、具体的に詳しく記載することでプラス評価につながり、転職先の選択肢が増える可能性があります。

転職成功のコツ2. 「社会実装」された実績を伝える

機械学習(AI)エンジニアの採用選考において、5年ほど前までは「PoC(実証実験)」の経験」も一定の評価を得ていました。

しかしここ2~3年では「社会でどのように実装・運用されているか」が重視されるようになっています。そうした成果があれば経験を整理してアピール材料に使ってください。

転職成功のコツ3. 「論文」「Kaggle」の実績を職務経歴書に記載する

論文発表やKaggleのコンペへの参加実績などがあれば、職務経歴書に記載しておきましょう。プラス評価の対象となり得ます。

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機械学習(AI)エンジニアの転職成功事例


ここでは、機械学習(AI)エンジニアとしての転職に成功した方の事例を2例ご紹介します。

大手ネット企業からAIベンチャーへの転職で、年収400万円アップ

Nさん(30代前半/男性)は大手ネット企業の機械学習(AI)エンジニア。年収アップを図るため、転職活動を開始されました。また、現職ではその会社の独自性が強い環境にいたため「より汎用的かつ高い技術力を持つ環境で経験を積み、市場価値を高めたい」という希望もお持ちでした。

最終的に入社を決めたのは、AIベンチャー・X社です。同時にコンサルティングファームにも応募し、現年収の約2倍の年収提示を受けたのですが、年収アップより技術を追求する道を選択されました。

JACからは、X社に対して「コンサルティングファームから1,000万円以上のオファーが出ている」と、Aさんの市場価値をお伝えしたところ※、X社は通常の給与テーブルを大幅に上回る年収を提示しました。

結果、コンサルティングファームからのオファー額より低いものの、前職から400万円の年収アップを実現しています。

※他社にて内定が出たことやオファー額についてX社に開示することは、Aさんにご承諾いただいた上でお伝えしています。

>機械学習(AI)エンジニアとして転職成功したNさんの事例へ

大手総合電機メーカーから、大手の社風を持つAIベンチャーへ

Kさん(30代前半/男性)もまた、大手企業からAIベンチャーに転職した機械学習(AI)エンジニアです。新卒で入社した総合電機メーカーに勤務していましたが、会社の将来の方向性に不安を抱き、転職活動に踏み切りました。

「年収アップ」を希望軸とし、特に業種を限定せず、IT企業・事業会社・コンサルティングファームなど幅広く応募。

これまでの経験が狭い専門領域に特化していたため、「幅広さ」を求める企業にはなかなか受け入れられなかったのですが、求める経験がぴったりマッチするAIベンチャー・Z社に出合い、採用に至りました。

当初は、大手総合電機メーカーの風土とのギャップを懸念したKさんでしたが、Z社は大手企業の研究機関のスピンオフ企業であり、一般的にイメージされる「ベンチャーの社風」とは異なる落ち着いた雰囲気です。

企業の社風をご説明し、実際に職場も見ていただいた上で、安心して入社を決断されました。年収は50万円アップとなっています。

機械学習(AI)エンジニアの転職支援におけるJACの強み


転職エージェントの中でも、JACのように、データサイエンス・機械学習・AIに特化した専門チームを設けているエージェントは希少です。

日本ディープラーニング協会が認定する「G検定」を取得しているコンサルタントも複数所属。JACにはこの領域の専門知識を備えているため、機械学習(AI)エンジニアの方々のキャリアを理解でき、適正な「市場価値」の判断が可能です。

スタートアップから大手企業まで、また、テック企業から事業会社のDX部門まで、求人ラインナップも多様。一口に機械学習(AI)エンジニアといっても、業種や企業によってプロジェクト内容・期待される役割範囲や業務内容が大きく異なります。

私たちは、転職希望者の方のスキルを最大限に生かせること・キャリアの可能性を広げること・志向にマッチすることを大切に、最適な選択肢のご提案を行っています。

機械学習(AI)エンジニアの転職でよくあるQ&A


機械学習(AI)エンジニアエンジニアへの転職ご希望者から寄せられることが多いご質問にお答えします。

Q. 機械学習(AI)エンジニアとして年収アップを目指すには、どうすればいいですか?

A. 業種や企業により、給与水準が異なります。年収アップを目指す際には、給与水準の高い業種・企業を意識して応募してみてはいかがでしょうか?

給与水準が高い業種は、コンサルティングファームです。実務経験や成果をだした経験を求められるようになっていますが、大幅な年収アップが実現するケースが多く見られます。

また、これまでの実績をしっかりと言語化して伝えること、モデル作成にとどまらない経験・スキルをアピールすることで、より高い金額でのオファーをいただける可能性があります。

企業により重視するポイントは異なりますので、面接対策にJACのサポートをご活用ください。

機械学習(AI)エンジニアの転職関連情報


転職に役立つ、機械学習(AI)エンジニアの転職成功事例や職務経歴書の書き方・よくある質問も合わせてご確認ください。

この記事の筆者

株式会社JAC Recruitment 編集部

株式会社JAC Recruitment

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当サイトを運営する、JACの編集部です。 日々、採用企業とコミュニケーションを取っているJACのコンサルタントや、最新の転職市場を分析しているJACのアナリストなどにインタビューし、皆様がキャリアを描く際に、また転職の際に役立つ情報をお届けしています。





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