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急成長の息吹を感じて、自らも充実したエンジニア人生を――
チャレンジャーを受け入れるロームの魅力

ローム株式会社

※このインタビューは2023年5月に実施しました。なお、所属・肩書は当時のものとなります。
ロームは、技術が大好きな一人の大学生が1954年に小さな抵抗器を開発したことから始まった。「ROHM」という社名は、創業製品である抵抗器(Resistor)の頭文字「R」に抵抗の単位「Ω(OHM)」を組み合わせたもの。「R」は信頼性(Reliability)にも通じており、品質第一とするロームの企業姿勢を示している。

ローム株式会社の執行役員であり、WP生産本部長を務める東田祥史氏は、「ものづくりをしたい方にとって、ロームは最高の場所だ」と断言する。自身もものづくりを愛するエンジニアだという東田氏に、同社の魅力や、そこで求められる人物像について聞いた。

次世代パワー半導体SiCパワーデバイスの世界シェア30%を目指す

―半導体業界におけるロームの特徴について教えてください。

東田氏
執行役員
WP生産本部長
東田 祥史氏

東田氏:ロームは、材料の調達から組み立て、パッケージに至るまで一貫してグループ内で行う「垂直統合型生産体制(IDM)」を強みとして、世界中に製品を供給している半導体企業です。そして、「ものづくり」という業種のありとあらゆる仕事がそこに集まっているような会社です。一般的にイメージするような電子回路の設計開発だけでなく、生産装置の開発や保守改修も自社で行っており、今の日本だとあまり見かけない業態ではないでしょうか。とにかく、「ものづくりがやりたい」という方にとっては、ロームは「ほぼ何でもある環境」といえます。
ロームは、半導体の中でもパワーとアナログと言われる分野を得意としてきました。また最近では、次世代パワー半導体といわれるSiC(シリコンカーバイド)パワーデバイスに力を入れており、2030年までにSiCパワーデバイスにおいて世界シェア30%を目指しています。

私が取りまとめる「WP(ウェハプロセス)生産本部」はローム全製品における半導体ウェハ工程を担う製造管理部門です。かつては事業部ごとに担当する製品の生産体制をそれぞれ独立して管理していました。しかし、より生産効率を高めていかなければならないということで2018年に当部署が立ち上がり、横串でより高効率な生産を実現する組織体制へと変わりました。現在はSiCパワーデバイスの生産能力増強に向けて続々と装置の立ち上げを行っています。

―ロームを取り巻く事業環境やマーケットをどのように見ていらっしゃいますか?

東田氏:もともと当社はパワー半導体業界としては後発ですが、現在主流であるSi(シリコン)製パワー半導体と比較して、大電力を高効率に変換することが可能なSiCを用いた次世代パワーデバイスの開発については、業界の誰もが見向きをしていなかった時代から取り組んできました。そして業界全体としてかなり早期である2010年から、世界で初めてSiCパワーデバイスの本格量産を開始しています。

半導体業界では「SiCの波」が確実に来ています。近年、世界各国が一斉に電気自動車の普及に向けて舵を切ったことを背景に、電気自動車の搭載バッテリーの小型化や航続距離伸長に貢献するSiCパワーデバイスは、数年前までの予想を超えて、世界中で急激に需要が拡大しています。今後はSiCもSi製パワーデバイスと同様に主流となる道をたどると考えられます。ロームとしてもSiCパワーデバイスへの投資を惜しみなく行い、需要に対応していくことが重要だと考えています。

しかしながら、SiCパワーデバイスの生産能力拡大に関しては海外企業勢が巨額をつぎ込み、相当なスピード感で取り組んでいることは事実です。今後、我々がいかに生産能力を高めていくか、同時にどれほど新しいものを作っていけるか、勝負どころであり、まさしく我々の手にかかっています。

信頼があるからチャレンジできる―即断力とやりがいがロームの強み

―ロームの事業における強みを挙げるとしたら、どういったことでしょうか?

東田氏:日本企業の中では「即断力」に非常に優れていると思います。あまり多くの段階を踏むことなく、スピーディーに決断が下されています。また経営層が決断する際には、われわれ執行側(現場側)の意見を非常に信頼してくれていると感じています。
ものづくりに関しては、まず自社の中で「現場を見ながらモノを作れる」ことがロームの大きな強みです。また、材料調達から設計、生産方法まで、自分でモノが完成するまでの一通りを見渡しながら仕事ができることも良い点ではないかと思います。私自身も若手のころから今まで、そうやって仕事をしてスキルを高めてきましたし、そういうところがロームの良いところです。

例えば海外企業は水平分業をしているところが多く、ロームとは逆に、「自社で対応するところ」と「外部企業で対応するところ」が分かれています。分担することで業務効率がよく、リソースも集中しやすい面はあるかもしれません。しかし、自社の担当工程において完璧を目指しやり遂げたとしても、自分からは見えない外部企業の工程で、融通の利かないことや不具合があると、最終製品の完成度は突き詰められないと思います。そういうところでは納得のいく仕事ができないかもしれないでしょうし、そういう企業には「負けたくないな」とも思っています。

自分たちの技術をうまく使い、自分たちで一から作り上げることが、ロームの競合優位性を高め、競争力につながると信じています。一方で工場のDX化などに関わる最新技術で、他社が圧倒的に強いところは謙虚に学び、時にはそこから力を借りることも大事だとも思います。

―WP生産本部の今後の組織的な課題はいかがでしょうか?

東田氏:WP生産本部では、それぞれの生産拠点が育ててきた独自のノウハウを全拠点で共有したり、技術者を別拠点に異動させて活用したりなどの施策を少しずつ行ってきました。今後は、そうした拠点間の交流を活性化し、人材を流動的に活用する、といったことを積極的に進めたいと思います。

流動的な人材活用の主な対象は、これからの時代を担う若手です。さまざまな工場の現場を若いうちに経験し、将来、彼らがリーダーとなって流動的な人材活用を実践して、長い年月をかけてじっくりと徐々にでも、それぞれの拠点が育んできた優れたノウハウがローム全体に広がる様に、管理者が意識を持って送り出し、迎え入れることが重要だと考えています。

―現在、WP生産本部の求人は、「経験者」「即戦力」を多く募っていらっしゃいますが、その背景にあるのはどういった課題ですか?

東田氏:パワー半導体市場が活況で、SiCについてもますます需要が高まっていることから、「専門性の高い方を多く迎え入れたい」と考えています。特に半導体装置・付帯の技術のスキルを持った人を求めています。

―ロームの社風については、どうお考えですか?

東田氏:私は、90年代に新入社員としてロームに開発者として入社して以来、一貫してものづくりにかかわっています。創業者の佐藤研一郎の性格が反映されているのか、「自分がやりたいようにやりなさい」といった自由な文化であると感じます。

私がまだトランジスタの半導体開発者として若かった頃、現場(生産拠点)でものづくりをしたいと考え、「現場である工場に行かせてほしい」と申し出ました。当時、当社には「開発者が現場駐在する」という事例がなかったのですが、会社は快く聞き入れてくれたのです。それをきっかけに、開発者が現場駐在することは仕組化されていきました。

ロームという会社は、社員がチャレンジしたい仕事ができる環境を作ってくれます。私が若手であったころから今まで、ずっとです。会社が組織としてだんだん大きくなりながら、そういう環境で育ってきた世代が管理職になって、脈々と文化を受け継いでいます。「働きやすい」というよりは、「やりがいがある」という方が的確ですね。

「自分がやりたいようにできる」というのは、楽なことではありません。やらせてもらえるのだから、当然、自分自身も努力をしなくてはならないという大きなプレッシャーがかかり、結構しんどいです。ただ、それが高いスキル習得へつながっていくことは確かです。

ロームはそのように、部下のエンジニアが「やりたい!」と手を挙げたことについて、なるべくチャレンジさせる管理職が多く、そういう声を放置することなく拾えるように、自ら対話を求めていく努力もしています。ロームの管理職はみんな、「チャレンジしたいことがあったら、思いを込めて、自分の言葉で伝えてきてほしい」という思考の持ち主です。
ロームにはエンジニアが多いからでしょうか。私もエンジニア出身なので、チャレンジができない環境は実に面白くないと思っています。

ですから、私の権限で承認できることはなるべく通すようにしています。チャレンジ精神や前向きな声の放置は、会社の成長面から見ても絶対に良くありません。

―東田さんは本部長ですが、さらに下に管理職の方々がいると思います。例えば、若手社員が直属の上司を通り越して東田さんに相談することはあるのですか?

東田氏:もちろんあります。むしろ自分から勝手に、若手メンバーがいるミーティングに参加し、話を聞いています。ひょっとして、彼らの直属の上司たちには嫌がられているかもしれませんが、人づてに報告を受けるだけだと、現場の本当の姿が分からなくなります。逆に、私が伝えた言葉が、いつの間にか違う意味に変化して若手に伝わってしまう…ということもあったため、中間層だけでなく、若手メンバーにも直接聞く・伝えることを大切にしています。

―ロームでは残業時間が平均で月20~30時間と聞いています。少ない残業時間で生産性を高める工夫はどうされているのですか?

東田氏:具体的な方法があるわけではありません。やりたいことがたくさんあって、「時間が足りない!」と思っている人ほど、だらだら過ごさず、生産性が高い仕事をしています。ロームにはそういう人たちがたくさんいます。やりたいことを実現したい、強いモチベーションや仕事を面白がることが力になっているのだと私は思っています。そして、やりたいことだけでなく苦手に感じることも前向きに仕事をこなすことが、自身のスキルの向上につながっていると考えます。

意見を述べやすくチャレンジしやすい環境で働く魅力

―ロームのキャリア採用において求めている人材像について教えてください

東田氏:私は今後、国内の半導体業界はグローバル市場で戦う中で逆境を迎える可能性もあると思っています。特に若いうちから、自分がチャレンジしたいことにチャレンジできる環境に身を置き、いろいろなことを経験してスキルをどんどん高めていくことが重要と考えます。それを望む方は、ロームで実現できます。

例えばWP生産本部のファクトリー・インテグレーション推進部では、装置メーカーで生産設備の生産技術に携わった方は即戦力になります。またSiC関連の部署では、エピ(エピタキシャル、結晶成長)やサブ(サブストレート)にかかわったという人、あるいはその技術に詳しい人は業界でも希少な存在です。

また半導体装置関連で付帯設備管理が見られる技術者も、業界全体では高齢化している故に、経験者が減ってきています。技術者の若返りを図るためにも、将来の管理職候補になるような方をぜひお迎えしたいと考えています。あとは、測定技術者(テストエンジニア)も不足しているため、ご経験者はぜひご検討いただきたいですね。

ロームの拠点は全国に点在しています。出張が多くなるため、出張に抵抗がない方が望ましいですね。

―海外の出張はありますか?

東田氏:出張は国内中心ですが、今後、ドイツ出張はあり得ると思います。ドイツのものづくりを見てみたい方には、これからチャンスがあると思います。

―異動も多くなるのでしょうか?

東田氏:異動については、個人それぞれでライフタイルや考え方が異なるので、本人の意向をよく聞いて、相談しながら決めるようにしています。会社としても、本人の同意無しの異動はありません。例えば、「両親がいる実家のそばで働きたい」と九州内の拠点にUターンで異動された方も過去にいます。

―過去、キャリア入社された方は、職場についてどのように思っていらっしゃるのでしょうか?

東田氏:やはり、自分たちの意見を述べやすい環境で、仕事がしやすいと聞いています。また、「信頼して仕事を任せてくれる」と、モチベーションも高く維持できているようです。

―最後に、ロームへの応募を検討される方へ、メッセージをお願いします。

東田氏:ロームに入社すれば、自分のスキルアップがかなえられるほか、全社で推進してきた働き方改革によって多様な働き方とキャリアプランを選択でき、公私ともにモチベーションが高まると思います。当社に来ていただけたら、人生において絶対に無駄にならない経験ができます。

また、「ロームに骨をうずめなければならない」といった気持ちも、私は不要だと思っています。ロームという場所が、自身のキャリアにおける道のりの途中であったとしても構わないのです。自身のスキルアップの場所が、ロームではなくなる日が来ても、私は快く送り出します。それがひいては、この会社のためであるとも考えています。ぜひロームに、スキルを高めに来てください。

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