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「未来の価値を、いまつくる。」
120年で築いた基盤を生かし、新たな事業の創出へ

ツネイシホールディングス株式会社

※このインタビューは2023年9月に実施しました。なお、所属・肩書は当時のものとなります。
津幡靖久氏
  • ツネイシホールディングス株式会社 
    取締役 津幡 靖久氏

    広島県福山市に本拠を置き、造船・海運・エネルギー・環境・ライフ&リゾートと、幅広い事業を展開する「常石グループ」
    ツネイシホールディングス社。
    創業120周年を機にグループスローガン「未来の価値を、いまつくる。」を策定し、新たな価値の創出に取り組んでいます。

    ツネイシホールディングスの取締役として人事戦略・経営管理や事業開発をけん引する津幡靖久氏は「一見コンサバティブなイメージを持たれがちだが、新しいチャレンジに積極的な会社」と語ります。具体的な取り組みや施策・組織風土・転職ご希望者へのメッセージなどについて伺いました。

組織風土と可能性に魅力を感じ東京から移住、ツネイシホールディングス社に転職

―津幡さんは、コンサルティング会社やIT企業経営のご経験を経て中途入社されたのですね。その経緯をお聞かせいただけますでしょうか。

アクセンチュア・A.Tカーニーを経てITベンチャーの世界へ飛び込み、サイボウズでは副社長を務めました。SaaSビジネスを手がける会社を起業し、その会社がヤフーの連結子会社となってからは、ヤフーで新規事業M&A・グループ会社のマネジメントなどを行っていました。

30代から企業経営に関わってきて、40代で次のキャリアを考えたとき「これまでの経験を日本のレガシーな産業にピボットさせたら、通用するのだろうか。面白いことができるのだろうか」という興味が湧いてきたんです。

そこで、海運・造船を中心に100年以上の歴史を持つツネイシホールディングスに注目しました。「広島県福山市の非上場オーナー企業」と聞くとコンサバティブなイメージを抱きがちなのですが、実は新しい取り組みに積極的。私は東京出身で広島には縁もゆかりもなかったのですが、ツネイシの風土と今後の可能性に魅力を感じ、2015年に転職してきました。

―入社前の興味や期待に対し、実際の手応えはいかがだったのでしょう。

オーナーを含む経営陣は「会社を変化させていかなければならない」という課題意識をもっていました。とはいえ、抜本的改革などが必要だったわけでなく、これまで築いた強固な基盤を生かしながら、新たな価値をアドオンしていくという取り組みです。

その方針のもと、私は経営企画、CVC子会社の設立・代表、M&Aによる新規事業開発、ベンチャー投資などを担ってきました。8年も続けてこられているのは、「裁量権を持ち、ある程度好きにやらせてもらえる」というところが大きなモチベーションになっています。

新しいアイデアを実現していく難易度が、この企業規模にしては低い。足を引っ張るような人もいません。
そして、それは私だけに与えられた権限ではなく、会社全体の風土として「社員に任せる」「思い切ったチャレンジに対してポジティブ」なんです。

また、創業時から「人を大切にする」方針が根付いていると感じています。リストラなどの話が出ることもありません。
古くからある良い文化を守りながら、今の時流に合わせて「サステナビリティ経営」「人的資本経営」といった新たなテーマに取り組んでいます。

「新規事業開発」を学ぶ研修を始動。事業の「かけ算」「化学反応」に期待

―最近、新しいスローガンを打ち出されましたね。

2023年に創業120周年を迎えたのを機に、「未来の価値を、いまつくる。」というスローガンを掲げました。
ツネイシは明治時代の海運業創業に始まり、造船・エネルギー・環境や、最近では観光へと事業領域を拡大してきました。

しかし、コロナ禍や経済環境により、ここ何年かは思い切った取り組みができていません。そこでこのスローガンを打ち出すことで、「新たな価値を生み出そう」という気運を高めたい。新入社員も含めた若手から中堅・ ベテランまで巻き込む形で新しい取り組みを推進するスタッフを増やしていきます。

重点を置くのは、利益を挙げるというより、社会の課題を価値に変えて事業展開をしていくこと。そして私たちが拠点を置く各地域の発展にも貢献することを目指します。

この取り組みにあたり、社外からも新たな価値創造への志向をもつスタッフをお迎えし、活躍の場をご提供したいと考えています。従来はこれまでのキャリアを生かしていただく採用が多かったのですが、経験を生かすだけでなく、入社後に新たなチャレンジをしていただきたい。人の成長と会社の成長がシンクロしていくような形を目指す採用を行っていきます。

―「人・会社の成長がシンクロしていくような採用」とは具体的にはどのような施策でしょうか。

「新規事業開発」を学ぶプログラムをスタートしました。複数のグループ会社から、9名の有志が参加しています。年齢・ポジションはさまざまです。

9名を3チームに分け、外部の専門家を講師に招いて、新規事業を作るプロセスを学んでいます。方法論を身に付けるとともに事業の「種」も模索。たとえば、ハードウエアを扱う商社のメンバーとエネルギー事業会社のメンバーがアイデアを出し合い、双方が扱う商品を掛け合わせた新規事業のアイデアを生み出しています。

私たちのグループには多様な事業がありますから、今後も各社メンバーの組み合わせによって「かけ算」「化学反応」が進み、新しいものが生まれるのではないかと期待しています。

なお、このプログラム以外でも別のメンバーが、当社グループが運営する遊園地『みろくの里』のイベント企画に取り組みました。遊園地と関わりがない事業のメンバーと遊園地事業のメンバーが一体となり、コストをかけずに集客する施策に知恵をしぼるというものです。

このチームでは、50店舗を集めた「マルシェ」「貸し切り大合コン」などのアイデアが生まれ、実現しています。

いきなり多額の予算を組んで新規事業を始めるというより、低コストで実現しやすいイベントからチャレンジすることで、ノウハウの蓄積や企画スキルの向上につなげたいと考えています。

―参加されたメンバーの皆さんには、どのような変化や成長がありましたか。

参加者のフィードバックでは「今まで接点がなかったグループ会社の人と接する機会がもててよかった」「刺激になるような出会いができた」といった声が寄せられています。

新規事業を学ぶ研修は前半・後半に分けており、後半は自由参加としていますが、全員が後半への参加意思を表明しています。自身の成長を感じ、本来業務でも役立っているようで、「学びを継続したい」とのことです。

また、これまで足元の業務をしっかりこなすことに集中していたけれど、視野が広がり、外の世界への感度が上がった人が増えたと感じています。今後も、チャレンジしたい人に手を挙げてもらい「訓練」と「実践」を組み合わせるなどの工夫をしていきます。

「未来の価値を、いまつくる。」につながるように「言われてやる」「人に決めてもらう」ではなく、自律的に行動を起こせる社員を増やしていきたいですね。

もちろん、事業や職種の特性もあるので、すべての社員がアグレッシブに攻めるスタッフになれるわけではありません。しかし、そうした人たちもチャレンジする人を応援する土壌を築いていきます。

ツネイシホールディングスでは、新たなスタッフの力で「DX」「サステナビリティ」を推進

―新規事業開発以外のテーマ「DX」への取り組みについてもお聞かせください。

DXの推進にも力を入れています。

2023年6月には、キャリア採用で情報システムの担当部長をお迎えしました。
大手小売業で情報システム部門の責任者を務めていらっしゃった50代の方で、「よりダイナミックなDXに挑戦したい」という思いをもって、JAC様経由でご入社いただきました。

経験豊富な方ですが、これまでの経験の範囲内にとどまらず、新しい取り組みにも積極的にチャレンジしていただいています。

―「サステナビリティ」については、どのように取り組んでいらっしゃいますか?

「サステナビリティ」も、当グループとしては注力すべき課題です。主力産業では多くのCO2を排出しますので、脱炭素化に向けた取り組みを進めています。造船業では、再生可能エネルギーを使用するなど、国内造船業界の中でも早急な対応ができていると自負しています。

また、太陽光を中心とした再生可能エネルギーの供給拡大・社用車のEV化なども先駆けて進めていきます。

「女性活躍」のテーマについては、もともと女性比率は高め。造船事業の女性比率は低いのですが、ホテル事業には女性管理職も多く、ホールディングスでも女性比率は半分を占めます。育児支援制度を利用する社員が増えており、女性が働き続けやすい環境整備を行っています。

これらサステナビリティ関連の取り組みは、ホールディングスに「サステナビリティ推進グループ」を設け、各グループ会社の施策の推進、とりまとめを担っています。

2カ月に1回は、各グループ会社の取り組みを全社に紹介し、共有。サステナビリティ関連のオンラインクイズなども数か月に1回ペースで発信し、社員の意識向上を図っています。

遠隔地在住でも活躍できるよう、働き方の多様化にも取り組む

―全国から求人を募集されていますが、リモートワークなど新たな働き方は検討しているのでしょうか。

コロナ禍が落ち着いて出社する人が増えていますが、会議などリモートで行う方が効率が良いこともあるので、出社とリモートワークを使い分けています。フルリモートワークの制度はありませんが、たとえば東京在住の方でも入社して活躍いただくことは可能と考えています。

実際、正社員同様の業務を担っている業務委託の方は、東京で生活されていますが、1カ月のうち1週間ほど福山に来ていただいています。福山ではミーティングが中心となり、東京では協業先との協議や情報収集をしながら、新規事業企画的な仕事に従事していただいているのです。

その方を見ていると、正社員でもこうした働き方ができるのではないかと感じています。

今後は、働き方の多様性が認められる組織にしていきたいですね。行動規範を守っていただくのは前提として、アウトプットを出せば自分に向いている働き方を選べるように、検討を進めます。

―ツネイシホールディングスへの入社を検討されている方へのメッセージをお願いします。

地方に来て「何かを変えなくては」というプレッシャーを感じていただく必要はないと考えています。新たな何かを「追加」していくこと、ご自身もこの場を活用して学ぶことをしていただければと思います。

私自身、この会社に転職した8年前の時点で持っていた知識・経験以外のものを、この会社に来たことで増やすことができています。40代でも50代でも、それが可能な場所なのです。

一緒に新しいことに取り組み、一緒に成長していく意識を持って来ていただければと思います。

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