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多様な人材が集うSaaS企業に聞く。エンジニアの価値観を尊重したキャリア形成とは?

株式会社チームスピリット

※このウェビナーは2024年2月に実施しました。なお、所属・肩書は当時のものとなります。
イベントレポート

今、さまざまな企業が推進している多様性のある組織づくり。今回チームスピリット社のプロダクトディレクター白須氏と、エンジニアリングマネージャー田中氏をゲストに迎え、「エンジニアの多様な働き方とキャリア形成」をテーマに座談会を開催しました。

多様なバックグラウンドを持つ社員が数多く在籍するチームスピリットは、どのように社員のキャリア構築と向き合っているのか。また同社で働く魅力や意義は何か。お話をうかがいました。

<登壇者・登壇企業紹介>

  • 白須 礎成 氏
    白須 礎成 氏
    株式会社チームスピリット
    サービスディベロップメントDiv プロダクトディレクター
    白須 礎成 氏
    新卒でシステムインテグレーターに入社。営業職、システム開発のPMに従事したのち、関連会社のシンクタンクに出向し、サイバーセキュリティコンサルタントを経験。帰任後は自社サービスのプロダクトマネージャーを担当。
    2020年よりチームスピリットにてプロダクトマネジメント、BizDevを歴任した後、プロダクトの責任者を務める。
  • 田中 美穂 氏
    田中 美穂 氏
    株式会社チームスピリット
    サービスディベロップメントDiv エンジニアリングマネージャー
    田中 美穂 氏
    新卒でシステムインテグレーターに入社しJavaエンジニアとしてtoB向けのWebシステム開発に従事。
    2018年にチームスピリットにエンジニアとして入社しプロダクト開発チームにジョイン。現在は開発チームのリーダー業に従事している。

1.年齢、性別、国籍問わず。さまざまなバックグラウンドを持つ社員たち

JAC:まずはチームスピリットについて教えてください。

白須氏:1996年に設立した当社は、受託業務を手がけていた時期を経て、2012年にSaaSプロダクト「チームスピリット」の開発・運営をスタートしました。このプロダクトは、小規模のお客様から徐々に規模を広げていき、今ではエンタープライズのお客様にもご利用いただいています。昨年、創業CEOが退任し、2代目のCEOが就任しました。社員一同、新たな気持ちでチーム一丸となって取り組んでいます。
当社は、ミッション・ビジョン・コアバリューを大事にしている会社です。ミッションには「すべての人を、創造する人に」を掲げています。日本の労働人口が減少している中で、一人ひとりの価値を高め、新たな可能性を拓くため、創造性を向上させることが大切だと考えています。ICTの力を駆使し、このミッションを実現できるよう、尽力しているところです。

JAC:「チームスピリット」はどのようなプロダクトなのでしょうか?

白須氏:勤怠管理や工数管理といったバックオフィスの業務をカバーするプラットフォームをSaaS形式で提供しています。特徴はセールスフォースのアプリケーションを活用していることです。セールスフォースといえば、CRMやSFAとして広く知られていますが、私たちはそれをプラットフォームとして用いており、その上に独自のアプリケーションを構築しています。

セールスフォースが提供するインフラやミドルウェアに頼ることで、私たちはアプリケーションの開発や改善に集中できます。ビジネスロジックやUI/UXの部分に特化することで、お客様に対してより価値の高いサービスを提供できるのです。また、セールスフォースの基盤は世界中で幅広く利用されており、セキュリティや安定性、拡張性、カスタマイズ性などの側面で高い信頼性を持っています。

お客様にとっても非常にメリットが大きいと思っており、現在、導入社数1800社、契約ライセンス数45万IDと、順調に成長をしてきました。この領域でリーダーシップを確立し、トップを目指しています。

JAC:社員の方の雰囲気や社内の風土についても教えてください。

白須氏:「マジメでオトナなベンチャー企業」と称し、上場企業ではあるものの、まだまだスタートアップというマインドで、さらなる発展や新たな挑戦をしていこうという気概をもっています。とはいえ、社内の雰囲気は落ち着いています。ベンチャー的なチャレンジ要素と地に足の着いている落ち着き感、両方が良いバランスで保たれている会社だと思います。
直近の3年間でかなりの成長を遂げ、現在の従業員数は200人ほど。割合としては男性社員が多いですが、女性もチームの中核を担って活躍しています。

JAC:チームスピリットは海外にも拠点を持っているとうかがいました。

白須氏:はい。基本的に東京を拠点としていますが、シンガポールにも現地法人があり、そこでも開発・QAメンバーが十数名在籍しています。国籍や多様性を尊重しており、私のチームにも中国や韓国出身のメンバーが在籍しており、多様性に富んでいます。
福利厚生の面では、特に開発エンジニアにとって働きやすい環境を整えています。私たち自身が、生産性向上や働きやすさを促進するツールを開発している以上、自社でも体現することが重要です。リモートワークを含むさまざまな施策を試しながら、この3年間で多くの取り組みを行ってきました。

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2.エンジニアが気持ちよく働けるように。柔軟な働き方を実現

JAC:ここからは、「エンジニアの多様な働き方とキャリア形成」をテーマにお聞きしていきます。まず、チームスピリットて働く魅力や意義について、白須さんはどのように考えていますか?

白須氏:魅力の一つは、安定した環境の中で挑戦を続けられることです。当社は、上場企業でありながらも、まだまだ成長の余地を感じる活気ある会社です。解決すべき課題もたくさんある。過去12年間の経験を生かしながら、新規顧客の獲得や競合他社との競争などに挑んでいかなければなりません。エンジニアにとって、チャレンジできることと安定した環境が両立していることは魅力だと思います。

また、直接顧客に製品を提供できることも、魅力の一つです。顧客から時に厳しい要求をいただくこともありますが、しっかりと応えることで、成長を遂げていると自負しています。
さらに、自社製品を提供できることも強みです。多くの企業にフィットする汎用性の高い製品を提供できるよう、エンジニアをはじめ、メンバーは日々努力を続けています。より良い製品を作り続けることが、私たちの醍醐味であり、魅力であると考えています。

JAC:エンジニアがSaaS企業を選ぶ際の重要なポイントとして、ユーザーとの距離感を挙げることが多いです。その点について、チームスピリットはいかがでしょうか?

白須氏:弊社では、カスタマーサクセスのメンバーや営業メンバーが顧客に対応しているため、開発のメンバーが顧客と直接やり取りするケースは多くはありません。ですが、カスタマーサクセスや営業メンバーとの関係が密接であるため、直接対話しているのと同等の解像度で顧客とコミュニケーションが取れている実感があります。

JAC:田中さんはチームスピリットで働く魅力や意義についてどのように考えていますか?

田中氏:魅力と感じるのはプロダクトに集中して取り組める環境です。
SIerでは、プロジェクト型の開発を行う中で、自社サービスの開発に片手間で取り組むことはあるかもしれません。しかし、チームスピリットでは、10年以上にわたりこのプロダクトだけに集中して、開発に取り組んできました。創業者の荻島に追随したメンバーが、「プロダクトを良くしていきたい」「顧客に最高の製品を提供したい」という思いで集まっています。そのため、チーム内ではプロダクトの改善に情熱を持つ社員が多いです。エンジニアにとって、そうした環境で働けることはとても魅力的だと思います。

JAC:チームスピリットでは、違うチームのメンバーが座談会をする機会などもあるとうかがいました。座談会を始めたきっかけを教えてください。

田中氏:座談会を始めた背景には、コロナの影響で顔を合わせる機会が減り、他の部署の人との情報共有が難しくなっているという課題感がありました。社内の人に向けても情報を伝える必要があると感じ、座談会を企画して実行し、情報を発信しています。
座談会は好評で、社内だけでなく社外の人にも見てもらえている実感があります。以前は外部からはどのように働いているかが伝わりにくかったのですが、座談会を通じてその一端が見えるようになったのだと思います。

JAC:女性エンジニアとしてのキャリア形成についてもお聞きします。田中さんはどのようにエンジニアとしてのキャリアを築いてきましたか?

田中氏:私は文学部出身で、いわゆる文系エンジニアとしてシステムインテグレーターに採用されたのがキャリアの始まりでした。SIerとしてプロジェクト型の開発に従事し、お客様にオーダーメイドの開発を提供してきました。プロジェクトが終了するたびにチームが解散し、新たなチームを再編成するというサイクルです。前職では、エンジニアは最終的にプロジェクトマネージャーになることが期待されていたのですが、私はまだ実務を磨きたいという思いがあり、転職を考えるようになりました。

転職を考えていた時期と同じ頃、父親が病気になり、一度転職活動は先送りに。結局、父親の病状は改善しなかったのですが、自分の人生の選択は自分でしたいと思い、転職活動しチームスピリットに入社しました。誰にでもこうした突発的なライフイベントは起こるでしょうし、その時選択肢が限られることもありますが、自らの責任を持って行動することが重要だと感じています。

JAC:ありがとうございます。女性が働くうえでの支援体制例についても教えてください。

田中氏:育児や出産に関する休暇や手当に関して、一般的な制度は当社でも用意されています。私たちのチームも含め、会社全体での平均年齢は高い傾向にありますが、子どもを持つ社員は男女問わず多いです。
そのため、突然の子どもの発熱や学校行事などによる休暇や、急な対応が必要な場合にも、みんなが相手の状況を理解し、お互いサポートしながら仕事を進めています。そうした雰囲気が当たり前のようにあるのは当社の良いところではないでしょうか。

白須氏:早朝から働いて早めに仕事を終えるなどフレックスタイム制度を利用し、柔軟に働ける環境があります。そういった柔軟な働き方ができて助かっているという声も挙がっています。

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3.会社の価値観に共感できる方を採用することが、多様性につながる

JAC:管理職から見たエンジニアのキャリア形成に関して、白須さんはどのように考えていますか?

白須氏:エンジニアという職種には、さまざまなタイプが存在します。例えば、コーディングに没頭し、美しいコードを書くことに喜びを感じる人もいれば、設計やアーキテクチャに興味を持ち、そちらの分野に進みたいと考える人もいます。多様なタイプのエンジニアが存在することは、チームの多様性という観点からも非常に重要だと考えており、そうした多様性があるからこそ、豊かなチームが形成されると思います。

そのため、会社としては、それぞれのエンジニアのキャリアをしっかりとサポートすることが大切です。制度や日常的なコミュニケーションを通じて、各エンジニアが自身のキャリアを生かし、成長できる環境を整えられるよう努めています。
弊社には、新卒からシニアまでさまざまなバックグラウンドを持つエンジニアがいます。それぞれのエンジニアがより充実したキャリアを築いていけるようサポートしたいです。

JAC:あらゆるキャリアやバックグラウンドの方が活躍できる環境なのですね。田中さんの考えもお聞かせください。

田中氏:私も特定のポジションや役割にとらわれず、柔軟にさまざまな仕事に取り組みたいと考えているので、自分の特性に合った働き方を見つけられる当社の環境はありがたいです。
以前は、自分はプロジェクトマネージャーには向いていないと思っていましたが、今エンジニアリングマネージャーとしてパフォーマンスを発揮できていると感じています。さまざまな業務や役割に関わる中で、自分なりのやり方で頑張っていけるのはチームスピリットのいいところだと思います。

JAC:管理職が社員のキャリア形成についてヒアリングする場などもあるのでしょうか?

田中氏:上司とは1on1で目標管理やキャリアプランを共有することが多いです。お子さんのいる社員が多いので飲み会は少ないのですが、その分ランチ会でコミュニケーションを図っています。

白須氏:私は必ずしもキャリアの話をするわけではなく、全然違う話題をしてそこから視野を広げたり、新しい視点を得たりするきっかけになればいいと考えています。キャリアに悩む社員もいますが、課題設定ができている人は成長するので、悪いことだとはとらえていません。いろんなバックグラウンドの社員がいるので、いろいろな答えが聞ける機会があると思います。

JAC:白須さんがおっしゃるように、さまざまな経歴や経験を持つ方が多いとのことですが、なぜ多様性のある人材がチームスピリットに集まると感じていますか?

田中氏:求人を出す際、性別や国籍などの個人の属性ではなく、こちらが提示している経験やスキル面での条件に当てはまっていればどなたでも選考を進めることが、一つの理由でしょうか。
企業やプロダクトを成長させるために、必要な能力を持つ人材を集めることに軸足を置くことが、多様性につながっているのかもしれません。

白須氏:確かに、企業の目的や価値観にマッチする方を採用することが重要ですね。当社では明確にミッション、ビジョン、バリューを掲げており、そこに共感した人が入社しているので、異なるバックグラウンドを持っていても、しっかりとコミュニケーションを取りながらお客様に価値提供できているのだと思います。

JAC:多様性があることで、どのような効果をもたらしていると感じていますか?

田中氏:人数が少ない時は、業務も考え方も固定化してしまいがちですが、新しいメンバーが増えてくると、新しい風が取り込まれ、既存メンバーにない視点やアイデアが生まれることも多いです。それによって、小さな改善や新しい取り組みが生まれ、組織全体が活性化されます。若手やシニアなど、異なるバックグラウンドや経験を持つメンバーが集まることで、シナジーが生まれていると実感しています。

白須氏:長く同じ組織にいると、固定観念が生まれてしまうことがあります。しかし、外部から新しいメンバーが加わることで、組織内の慣習や習慣にとらわれることなく、斬新なアプローチを提案してくれることもある。その結果、組織はより強固になっていくと思います。

JAC:一方、多様性があることで感じている課題はありますか?

白須氏:多様性があるとは言っても、やはり硬直化している部分もあるので、いかに新しい価値を生み出せるかは常に課題だと思っています。
世の中の技術は常に進化しており、組織もそれに追いついていかなければなりません。研究活動や新しい取り組みを積極的に行い、お客様に価値として提供していく。組織全体でこの目標に向かって努力し、異なる視点や価値観から生まれるアイデアや技術を駆使して、成長を遂げていくことが重要だと思います。

JAC:本日は貴重なお話をたくさん聞かせていただきました。ありがとうございました。

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