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アジャイル手法を駆使した「実践性」「スモールスタート・クイックウィン」でDXを支援するRidgelinez株式会社

Ridgelinez株式会社

※このインタビューは2024年1月に実施しました。なお、所属・肩書は当時のものとなります。
鬼束 孝則 氏 三上 裕子 氏 伊藤 清隆 氏

写真左より
Ridgelinez株式会社 執行役員Partner 鬼束 孝則 氏
Ridgelinez株式会社 Senior Manager 三上 裕子 氏
Ridgelinez株式会社 執行役員Partner 伊藤 清隆 氏

2020年、富士通100%出資により、総合プロフェッショナルファームとして設立されたRidgelinez。ベンチャー企業としての柔軟性と富士通グループの強固な基盤を兼ね備えている強みを生かし、戦略からテクノロジーの実装までEnd-to-Endのコンサルティングを手がけています。

複数のPractice(専門領域ごとに分かれたコミュニティ。従来の組織体よりも組織間の壁が低い)のうち、Enabling & Integration Practice(以下、E&I)では、DX/ITに関わるガバナンス・コンプライアンス支援をスピーディに実現するための各種ソリューション・コンサルティングサービスに加え、チェンジマネジメント、伴走型DX内製化人材育成支援サービスなどを提供しています。

執行役員Partnerの伊藤清隆氏、鬼束孝則氏、Senior Managerの三上裕子氏に、参画の経緯・動機、E&Iの特徴・強み、案件例などについてお話をうかがいました。

ゼロの状態から、ビジネスモデルを立ち上げる

――伊藤さんは新卒から富士通で活躍され、Ridgelinezの立ち上げを手がけられたとうかがっています。現在の役割とこれまでのご経歴・役割をお聞かせください。

伊藤氏:執行役員PartnerとCIOを兼務し、Enabling & Integration Practice Leaderを務めています。
富士通時代はSEとしてメガバンクのお客様を20年以上担当した後、富士通のデジタルビジネスの先駆けとして、金融ソリューション「Finplex(フィンプレックス)」の立ち上げに携わりました。

富士通が「出島」としてのコンサルティングファーム・Ridgelinezを立ち上げることになり、創立メンバーに任命されたときは、想定外のキャリアチェンジに驚き、戸惑いもありました。創立メンバーは5人ほどで、誰も「コンサルタント」の経験がなく、ビジネスモデルもまったくない状態からのスタートでしたから。最初の1年半ほどは成果も上がらず、苦しい時期が続きました。

それでも「この会社をどう強くしていこうか」と議論を重ねるうちに仲間としての連帯感が生まれ、「メンバーとその家族が将来に安心感を持てる会社を作っていきたい」という想いがどんどん強くなっていったのです。
その後、ビジネスが続々と立ち上がり、E&Iは社内でもトップクラスの売上を上げるほどの成長を遂げることができました。1年半の苦労も無駄ではなかったと思っています。

――鬼束さんは、IBMから転職され、伊藤さんと一緒にRidgelinezの立ち上げを担われたのですね。新たなキャリアのステージとして、なぜRidgelinezを選んだのでしょうか。

鬼束 孝則 氏

鬼束氏:IBMでは33年間、ハードウエアエンジニアから始まり、SE、プロジェクトマネジャー、ソリューション推進・サービス企画開発部長、グローバルプロジェクト、アーキテクト兼ソリューションコンサル部長などを務めてきました。

次のキャリアとしてRidgelinezが選択肢に挙がったとき、伊藤さんとの面談で言われた「あなたが持っているものを、部分的ではなく全部生かしてほしい」という言葉が響きました。グローバル企業では役割が細分化され、限定されています。異なる領域に対しては、なかなか手が出せない。なので、「この会社は、制約なく自分のスキルを出し切って活躍できる場なのだな」と期待しました。

もう一つの魅力は「ベンダーニュートラル」「プロダクトフリー」です。特定のソリューション・製品に縛られず、お客様の課題に対してベストなソリューションを突き詰められる。広くアンテナを張って、さまざまな業界やテクノロジーを学ぶ機会を得られるわけです。
そして、ベンダーニュートラル・プロダクトフリーでありながら、富士通というバックグラウンドがあり、豊富なリソースを活用することもできるという、まさに「いいとこ取り」だと思いました。

また、伊藤さんは面談で「課題だらけです」とおっしゃったのですが、その点にも魅力を感じました。会社のルールやプロセスを一から作る機会はそうそうないので、そこに携われることが嬉しかった。当然苦労は伴いますが、「きっと楽しい」と思いました。会社とともに自身も成長していけるだろう、と。

伊藤氏:確かに、ゼロから生み出す苦しみはありましたが、振り返ってみると結構楽しかったですね。何もないところからアイデアを出し、一つひとつ試しては新しい発見をしていく。成熟したモデルで大規模なビジネスを行う組織の中では得にくい、貴重な体験だと思います。
これからも新たな技術が出てくるので、新しいビジネスモデルにトライしていく楽しみが尽きることはありません。

鬼束氏:まだルールができていない部分も多いので、自分の手でルールを作り上げていけるところも醍醐味の一つです。今後も新たな仲間を迎えるにあたり、「ない状態」に不満や不安を抱くのではなく、楽しめる方に来ていただければと思います。「自分はこうしたい」という思いを尊重し、歓迎します。

「21年間・1社経験」「キャリアチェンジ」への不安を乗り越えて転職

――三上さんはSIerから転職し、Senior Managerとして活躍されているのですね。Ridgelinezへの転職を決めた理由をうかがえますか。

三上氏:前職のSIerでは金融系SEとして、大手保険会社などの基幹システム構築に携わっていました。業務分析から要件定義、開発、導入まで経験し、100名規模の大規模プロジェクトのプロジェクトマネジャーも務めました。子会社のリーダー育成、オフショア子会社の開発プロセス構築なども経験しています。

「PMI Japan Festa」の講演に登壇した際、ボランティアでPMI日本支部の理事を務めている鬼束さんと知り合い、後にスカウトの声をかけていただきました。

鬼束氏:三上さんは当時の会社で社長賞を獲得され、大規模プロジェクトに長けていらっしゃるとお見受けしました。講演を聴いたとき、とても「人間味あふれる方」だと感じ、ぜひお迎えしたいと思ったのです。

三上氏:最初は不安でした。SEとコンサルは大きく違うので「本当に通用するのだろうか」と。しかも、21年間、1社で過ごしてきたので、外に出ること自体が大きなハードルです。でも、鬼束さんは1社に33年所属された後にキャリアチェンジを果たされているので、「大丈夫かも」と思えました。

それに、これをきっかけに自分の市場価値を客観的に見つめてみるのもいいかな、と思いました。外の世界に目を向けた時点で、「前進する」と私は決めていたのだと、今になって思います。一歩踏み出すと歯車が回り始めた感じで、「もしダメなら戻ればいい」と突き進むことができました。

鬼束氏:三上さんが入社したときの、Slackでの自己紹介の言葉を覚えていますよ。『仕事も変えて、家も変えて、人生攻めしかありません』。笑ってしまいました。

三上氏:フルリモートになるタイミングだったので、もともと畑を持っていた田舎に移り住むことにしました。転職しなければ特に変化のない人生が続いていたと思いますが、「やってみる」と決断したら面白い人生になっていくし、自分の成長にもつながると思います。Ridgelinezは、変化を楽しめる人にマッチする環境ですね。

それと、面接の際に今後のライフプランについて話し、受け入れてもらえるかどうかを聞きました。その回答からD&I(ダイバーシティ&インクルージョン)にも力を入れている会社と分かり、自由度の高さに魅力を感じたことも入社を決断できたポイントです。実際、個々がプロフェッショナルとして自分の働き方をマネジメントしています。

鬼束氏:キャリアチェンジのタイミングがライフステージの切り替わりのタイミングと重なると大変ですよね。特に、エンジニアからコンサルタントへの転換となると、「苦しまないかな」と気にかかります。挑戦したことで生活基盤が壊れてしまうといけないので、採用候補者の方との面談では、ライフステージを含めたキャリアについて一緒に考えています。

伊藤氏:今、1年間の育休中の女性や、これから2回目の育休に入る男性もいますし、男性Senior Managerも育休を取得しています。ライフステージとのバランスを取りながら働ける環境はしっかり整えています。

三上氏:ライフステージも仕事も変えたいという波がたまたま同時に来てしまったのであれば、100%じゃなくてもチャレンジしてみればいい、できる範囲で変化してみればいい。「何とかなる」と私自身が思えたので、あきらめるのはもったいないと思います。

アジャイルの手法による「実践性」「スモールスタート・クイックウィン」が強み

――Ridgelinez、E&Iの特徴とはどこにあるのでしょうか。他のコンサルティングファームと異なるポイントをお聞かせください。

伊藤氏:創業時、ビジネスモデルゼロの状態でスタートした段階からこだわったのは、「アジャイル」の手法によって短期間でバリューを出すことです。「クライアントファースト」は大前提として、Ridgelinez、E&Iの特徴は「実践性」「スモールスタート・クイックウィン」です。小さく、早く、動くものをクライアントにお見せして成功体験を得ていただく。成功体験を積み重ねていくことでクライアント企業内の共感を広げていき、これが全社的なTransformationに繋がっていくものと考えています。

それを実践するために、先駆けて社内で実践しています。また、私たちのバックでは、富士通という大きな IT カンパニーが DX に懸命に取り組んでいます。以前は縦割り組織だった富士通が、自身を変革する全社DXプロジェクト「フジトラ(Fujitsu Transformation)」を推進中。グローバルで業務とシステムを標準化していく「OneERP+」など、経営層の強いリーダーシップによって世界でも例を見ないほどの数のプロジェクトを立ち上げています。

そうした取り組みに対し、富士通自身での遂行が難しい部分を私たちが支援しています。たとえば「全体最適」を見据えてビジネスにつなげていくのは、Ridgelinezが強みを発揮できるところ。その経験が、私たちの成長に向けたアセットになっていると言っていいでしょう。富士通のDX支援を通じ、実践知を積み上げることで、フィジビリティに裏付けられたコンサルティングにつながっていくと考えています。

鬼束氏全社員約12万人規模の日系企業に対してコンサルティングができ、その知見を蓄積できるのは、コンサルティングファームにとっては喉から手が出るほど欲しい環境なのではないでしょうか。

伊藤氏:なぜグループで「自前」で実践ができるのか。富士通にしても、鬼束さんが在籍されていたIBMにしても、プロマネの手法、開発の手法、品質管理基準といったものをしっかり受け継ぎ、数字として積み上げてきたからです。E&Iの根幹にいるメンバーはそうしたバックボーンを持ち、体感してきています。その意識が高く、チームで高いパフォーマンスを出せるところは他社との決定的な違いであり、外資系コンサルティングファームから来たコンサルタントにも驚かれる部分です。

――具体的な案件例を挙げていただけますか。

三上氏:私はESGの案件に携わっています。サステナビリティ経営の実現に向けて、非財務情報と財務情報の関連分析やGHG(温室効果ガス)を含むESG情報の可視化が可能なシステム構築を通じて経営陣の判断を支援しています。

――ESG、サステナビリティの領域には、多くのコンサルティングファームが取り組んでいますが、御社がクライアントから選ばれる理由はどこにあるのでしょうか。

三上氏:表面上の業務改善やシステム構築ではなく、そのクライアントに合った本質的なシステムの構築を一緒に検討している点に、期待いただいているのだと思います。
提案段階から、最初に聴き取りをした情報を可視化・議論して課題をクリアにしていくため、「自社を分かってくれている」と安心いただけているのではないでしょうか。

鬼束氏:正解がない状態のなか、クライアントに寄り添って困りごとを一つひとつ拾い、End-to-Endで伴走していく姿勢がクライアントに刺さっているのでしょう。三上さんは全ての人に愛情を持って接するので、多様なステークホルダーから頼られていると感じます。

伊藤氏:付け加えるなら、多くの日本企業は縦割りの組織で、ESGの取り組みもCEO室、サステナビリティ推進室、コンプライアンス部門、IT部門など関係する部署や人が多く、「誰がリードするのか」がなかなか難しい。そんな時に組織の枠を越えてリードし、推進できるのは私たちのような外部のコンサルタントです。
先にも触れたとおり、私たちは富士通での社内実践をリードした実績があるので「一緒に取り組みたい」と言っていただけますね。

三上氏:私は前職でもクライアント先に常駐し、各部署に入り込んでプロジェクトマネジメントをすることが多かったので、経験を生かせています。
前職と異なるのは、エグゼクティブ層の方々向けのマネジメントに入り込んでいくというチャレンジ。また、E&IにとどまらずRidgelinezの他のPracticeとも協働しながらお客様に対応していくのは、仕事の進め方として非常に面白いです。

「生成AI」のコンサルティングサービスも先駆けて開始。新たなフェーズへ

――今後はどの分野を伸ばし、どのような展望を描いているのでしょうか

鬼束 孝則 氏 三上 裕子 氏 伊藤 清隆 氏

伊藤氏現在のトレンドは「生成 AI」 に関わるコンサルティングです。2023年5月にE&I含むRidgelinezの3 つのPractice合同でサービスのリリースを出し、半年ほどの間に数十社でのプロジェクトが立ち上がるというスピード感で取り組んでいます。
ご相談の内容としては、「ChatGPTのサービスを立ち上げてみたものの活用の仕方が分からない」、あるいは「こんなことがやりたいが、どのように始めればいいか分からない」など。
私たちは2023年2月時点で、いち早く社内での生成AIチャットボットを全社リリースし、週次で機能更新を繰り返してきました。その実践知が生かされ、スピードを評価いただいています。

現在はフェーズが変わり、導入支援というよりはビジネスで効果を出すためのユースケースを模索しています。
たとえば、製造業の現場で発生したインシデントについて、従来はベテラン社員が駆けつけて対応していたところ、生成AIに事象を問い合わせれば解決策がすぐに指示されるといった活用が可能です。タレントマネジメントの仕組みの一つとして採用いただいている事例もあります。
ベテランが引退していき、後継人材の獲得も難しい時代、有効なユースケースによって日本の企業を支えたいと思います。

今後も環境の変化が加速していくなか、企業にとってスピーディな意思決定が競争力の源泉となるでしょう。データが分散して活用できていない状況を、私たちが「全体最適」の視点で、テクノロジードリブンによって支援する。本当の意味でのDXに貢献していきます。

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