御社の新サービスであれば、ドクターとのやりとりの効率化や情報の整備など、IT化によってMRの生産性を上げることが可能だということですね。御社の強みと具体的なメディカル・マーケターの役割を教えてください。
まず、我々エムスリーマーケティングは、グループ会社の強みがあります。エムスリーでは日本のドクターの会員数約25万人を有するサイト『m3.com』を運営。このサイトは最新の医療情報を提供すると同時に、ドクターとのコミュニケーションの場でもあります。コミュニケーション以外にも、アンケートを実施したり、ドクターがどのような薬を、どういった理由で、どれくらい使うのかなど、ドクターの指向や行動に関するきめ細かいニーズを収集しています。製薬メーカーが必要とする情報がすでにあるのです。
メディカル・マーケターはこれらのビッグデータを活用してMR活動に新たな価値を加え、生産性の高いMR活動を実現します。複雑な分析は当社のデータサイエンティストがサポートしますが、メディカル・マーケターは分析結果を元に、アプローチするドクターの優先順位を整理したり、何を伝えるべきなのかを考えます。
例えばあるドクターが特に気にしているのは薬の効用、またあるドクターは副作用と、気になるポイントが違う。ドクターのニーズを事前に分析することで、どこを強調すれば理解が進んで薬を使っていただけるか想定できます。