採用企業インタビュー
IT戦略・サイバーセキュリティの「両面型ブティックファーム」として急成長
――アイディルートコンサルティング
アイディルートコンサルティング株式会社
- アイディルートコンサルティング株式会社
代表取締役社長 松本 忠雄氏 -
アイディルートコンサルティングはIT戦略や情報セキュリティコンサルティングなど、デジタル領域に特化したコンサルティングファームです。2016年にデジタルアーツコンサルティングとして設立・拡大し、2024年にチェンジグループへ移行。同時期にアイディルートコンサルティングに社名を変更し、「世界で勝てる日本発のグローバルコンサルティングファーム」を目指し、企業戦略のデジジタル化推進とリスク管理強化に長けたファームとして急成長を遂げています。
第3回は代表取締役社長の松本忠雄氏に、日系・外資系双方のコンサルティングファームでのキャリアや「世界で勝てるファーム」を目指す理由、チェンジホールディングス参画の経緯について伺いました。
コンサルティングは人の成長に寄与できるビジネス
―― 松本様が現職に就くまでの経緯をお聞かせください。
高校生の頃からビジネスや経営に関心を持っていました。自分なりに考えた中で、社会課題を解決する事業を通じて、多くの人に価値を提供できる人間になりたいと思うようになりました。
大学では経営学部に入り、人的資源管理論を専攻する中でコンサルティングという世界を知りました。誰かに価値を提供できる人間になるためには、専門的知見はもちろんのこと、視座を高く持ちながら、人に良い影響を及ぼせる能力が必要だと思ったからです。就職活動では自分の夢を語り、コンサルティング業界に入りたいという熱意をアピールしました。当時を振り返ると、いかにも夢見がちな大学生の振る舞いだったなと思います。
―― 新卒で入社されたのは、日系のコンサルティングファームですよね。
入社後はSEとしてIT案件に携わり、3年が経つ頃には一通りの経験を積み、国内エンタメ大手の情報システムを任されるようになっていました。
その頃になると、同社はコンサルティングファームとしてリブランディングを強化し、コンサルティング案件を安定的に獲得できるようになっていました。
私が「コンサルティングに携わりたい」と異動の希望を出した際には、3年間の成果を認めていただき、ビジネスコンサルティングのチームに異動しました。ITからコンサルティングまでの経験を積んだこと、この時期が、起業につながるキャリアの礎になっています。
―― その後、外資系のコンサルティングファームを2社経験されていますね。
はい。外資系のコンサルティングファーム2社で事業戦略やマーケティング戦略の立案、DX推進など多くのプロジェクトを経験しました。とりわけ、20代で売上高数千億円規模の企業の構造改革プロジェクトに従事したことが印象に残っています。重責を感じながら寝る間も惜しんで働き、組織の中核まで踏み込んだ提案をするなど、私にとっては「コンサルタントとしてやりきった」と思えるほどの達成感がありました。
しかし同時に、外資系企業で働くにつれて、これまでになかった危機感を覚えるようになりました。
「このままでは、未来がない」日本発のグローバルファームを目指して
外資系のコンサルティングファームの日本法人は、海外で培われたメソッドを輸入して日本の顧客企業に展開していました。この状況が続くと日本のコンサルティングファームのイニシアティブによる独自の成長がなくなり、国内のコンサルタント人材の価値も下がっていくと痛感しました。
「このままでは日本のコンサルティング業界に明るい未来はない」と感じ「メソッドやテクノロジーを輸入に頼るのではなく、国内から海外に輸出できるようなコンサルティングファームを作りたい」と考えていた際、元の上司の紹介で、デジタルアーツ株式会社の代表取締役社長とお会いする機会がありました。
その当時、デジタルアーツはファイル暗号化・追跡ソリューションの「FinalCode」を世界展開するに当たって、顧客の業務課題を解決する機能の必要性を感じていました。代表との会談の中でコンサルティング会社設立の機会をいただいた私は「ぜひやらせてください」と申し出て、2ヶ月後の2016年4月1日にデジタルアーツコンサルティングを設立しました。
当時は国内におけるサイバーセキュリティの認知度が高くない一方で、大規模な個人情報漏えい事件がいくつも起きていた時期でした。まずは国内でサイバーセキュリティコンサルティングのサービスを展開して市場での立ち位置を確立し、「FinalCode」を足掛かりにグローバル展開に打って出れば、日本発の企業として海外で結果が出せる見込みが高いのではないかと考えていました。
―― コンサルティング事業は、どのように拡大していったのでしょうか。
弊社の前身であるデジタルアーツコンサルティングの創業当初からIT戦略コンサルティングの「CIOサービス」と、セキュリティコンサルティングの「CISOサービス」を展開しています。
CIOサービスは私が外資系のコンサルティングファームにいた際の同僚だった本吉(CIOサービス事業部長 本吉康治氏)が創業時から事業部長として牽引しています。創業時は私も本吉も経営者としては未熟でしたが、デジタルアーツで「経常利益率5割」を目標に掲げて高い利益率を維持する企業のトップから経営の基礎を直に学んだことで、一歩ずつ着実にCIOサービスが成長できたと思います。
一方のCISOサービスは、セキュリティの専門家として2019年に入社した吉田(CISOサービス事業部長 吉田卓史氏)が担っています。創業当初からセキュリティサービスの責任者を確立できないまま事業を展開しており、エキスパート採用を最優先に取り組んでいた時に吉田と出会いました。吉田にはセキュリティ関連のコンサルタントとして20年近いキャリアがあり、CISOサービスを成長させる上で欠かせない経験を持った人材でした。
市場で成長するということは、競合との戦いを意味します。そういった環境で「人材が採用できなかったから、売上が伸びなかった」という言い訳は通用しません。業績が伸び悩んだことを機に事業や採用方針を見直した結果、吉田との出会いがあり、CIO、CISO両サービスとも現在は右肩上がりで成長し続けています。
チェンジホールディングス参画の経緯
―― 貴社は2024年3月に親会社がデジタルアーツからチェンジホールディングス(以下、チェンジHD)に替わり、同年4月には社名をアイディルートコンサルティングに変更しました。この経緯についてお聞かせください。
創業当初から私と共に事業を成長させてきた本吉と、私には無いバックグラウンドと技術を持った吉田を中心に事業展開を進めた結果、2021年度に売上が10億円を突破しました。上場を視野に入れる段階が来たことを感じた一方で、当初の事業計画とのギャップが課題になりました。
先述の通り、デジタルアーツコンサルティングはFinalCodeなどの自社ソリューションを展開する子会社として設立しました。しかし、実際には特定のベンダーにこだわらずソリューションを扱い、デジタルアーツと親和性の低い事業やソリューションも手掛けていました。また、市況の変化もあり国内市場を志向するデジタルアーツと、当初からグローバル展開を目指していた私たちとの間に考え方の相違が顕在化してきた時期とも重なりました。
こうした状況からM&Aのプロジェクトを2023年に発足させ、さまざまな企業と交渉を進める中で合意したのがチェンジHDでした。
―― チェンジHDへの参画を決めたポイントについて教えてください。
チェンジHDは国内の社会課題に対して感度が高い企業です。また、サイバーセキュリティ対策についても大きな課題意識を持っており、「自国のサイバーセキュリティを中長期的に維持するためには、外資系企業に依存するのではなく国内の企業を育成していくべき」という考えに基づく経営戦略を持たれていました。「国内のセキュリティ事業者を集結し、日本のサイバーセキュリティ対する能力を高めていく」という構想をチェンジHDが描いていた中で、当社の事業を高く評価いただいたことが第一の要因に挙げられます。
また、「海外で戦えるコンサルティングファームを目指して、将来的には上場したい」という私の希望を汲んでもらえたことが二つ目の要因です。企業としての独立性や意思に余地を残してグループに参画することを認めてもらえた点が大きかったと思います。
チェンジHDはDXをはじめとする日本が抱える課題に実直に取り組み、実績を積み重ねてきた企業です。面談した経営層の方々と我々との思いが一致したこともあり、2024年3月に参画を決めました。もちろん、M&Aの背景にはデジタルアーツ社の代表が「行きたいと思う会社を選びなさい」と背中を押してくれたことも大きな要因の一つです。
目指すは「両面ブティック型ファーム」で世界進出
―― 今後の展望についてお聞かせください。
上場の実現に向け、現在は土台を構築している状況です。開拓を目指す市場はグローバルですが、一定の成果を挙げるには相応の労力と資本が必要になります。その布石として、前の親会社であるデジタルアーツとFinalCodeの海外市場向けの販売総代理店契約を結びました。まずはFinalCodeの商流を活かしつつ、営業圏と取り扱う製品の幅の拡大を目指します。また、海外拠点を持つ兄弟会社のイーガーディアンと連携し、現地リソースを活用しながら海外事業も拡げる計画です。
一方で、創業以来の事業の中で、特に注力しているのはセキュリティコンサルティングです。インターネットだけでなく、工場やプラントなどのクローズドな制御機器ネットワーク(OTネットワーク)のセキュリティに巨大な市場があると見込んでいます。一般的なIT領域と比較するとセキュリティ対策そのものが十分ではないのが実情です。今後、OTネットワークのソリューションとなる製品群も増やして、新たな市場を開拓する予定です。
―― さまざまなデジタル系のコンサルティングファームがある中で、貴社の強みはどこにあるとお考えでしょうか。
IT・デジタル領域に特化する中で「CIOサービス」と「CISOサービス」という真逆のサービスを持つ、両面型かつブティック型コンサルティングファームという点ですね。セキュリティ面でインシデントが起きた際に、スムーズに経営の意思決定まで繋げられるソリューションが提供できている企業は、ほぼ存在しないといって良いでしょう。
例えば、工場が外部からインターネットを介して攻撃されていて、生産ラインを止めなくてはいけない状況になった場合が来たとします。「工場の稼働を止める」という意思決定をする際には、取引先やサプライチェーンへの影響の予測、生産ラインを止める期間の決定など、経営に紐付く判断も必要になります。多くの企業はIT戦略のみ、セキュリティのみのファンクション単位での支援しかできない状況に対して、当社は両面を支援していることで、お客様に対して他社には無い価値を提供できます。
私たちはブティック、そして輸出を目指す企業ですから、国内でナンバーワンといえるサービスを確立し、市場に対して価値を発揮していく企業でありたいと考えています。
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