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日本最大級の陸上・洋上風力発電所を実現したグリーンパワーインベストメント社。再エネを起点として地域・社会の課題解決を目指す

株式会社グリーンパワーインベストメント

※このインタビューは2023年12月に実施しました。なお、所属・肩書は当時のものとなります。
幸村 展人氏
株式会社グリーンパワーインベストメント 代表取締役副社長 幸村 展人氏

2004年に創業し、再生可能エネルギー事業の開発・建設・運営を手がけるグリーンパワーインベストメント。
日本最大となる青森県つがる市における陸上風力発電所を運営し、2024年1月からは石狩湾新港洋上風力発電所も商業運転を開始。2023年にはNTTアノードエナジーとJERA共同の大型出資により両社がパートナーとなったことが注目を集めました。

これまでの歩み、今後のビジョン、組織風土などについて、創業者であり代表取締役副社長を務める幸村展人氏にお話をうかがいました。

純国産エネルギーを作り、日本の安全保障を支える

――創業の経緯や現在取り組まれている案件について、幸村副社長ご自身の歩みと合わせてお聞かせください。

グリーンパワーインベストメント(以下、GPI)は2004年、総合商社・トーメン(現・豐田通商)の常務執行役員であり、トーメンと東京電力の合弁子会社ユーラスエナジーホールディングスの代表取締役会長であった堀俊夫(現・GPI名誉会長)と二人で創業しました。

私はトーメンで風力発電所への投資を手がける部門に所属し、20代前半から本部の子会社所長として米国サンディエゴに駐在していました。その当時の上司が堀です。
堀からは「商社マンではなく『デベロッパー』になれ」と言われ、最初はピンと来なかったのですが、現地のデベロッパーと付き合ううちにその意味が分かりました。自分の中で「デベロッパーでありたい」「何もないところから創り上げたい」という気持ちが強くなり、2001年に退社して株式会社ウインネックス (以下、ウインネックス )という会社を立ち上げました。

退社する際、堀に「堀さんの性格ならいずれ起業したくなるはず。そのときはぜひ声をかけてください。必ず役に立てるように自分を鍛えておきます」と伝えました。私はまだ30代前半、堀は当時トーメンの常務を務めていたころですので、「若造が何を言ってるんだ」と思われたかもしれません。それでも数年後に堀が「起業するから一緒にやろう」と電話をくれて、2004年、GPIの創業に至りました。

風力発電の開発は短くても5~6年かかるのですが、ウインネックス時代から3年ほど開発をしてきたので、GPI創業から2年後の2006年にはGPIの1号案件の商業運転を開始できました。堀に伝えた「役に立ちます」という約束を少しは果たせたかな、と思います。

ウインネックス時代の2001年から仕込んできた案件が形になりつつあります。 現在、日本最大の陸上風力発電所は当社が運営している「ウィンドファームつがる」(青森県つがる市)で約121MW。それを凌駕する発電所を、2024年末から2025年初頭に着工することを予定しています。

さらには、石狩湾新港洋上風力発電所も2024年1月1日に商業運転を開始。洋上風力発電に取り組み始めたのは2007年です。現在、当社は開発部隊だけでも100人以上の規模ですが、当時は私を含め4~5人の開発チームでスタートしました。
発電所の開発とはそれほど時間がかかるものです。それでも最後まで成し遂げるのがGPIのスピリッツです。

――創業当時、どのような思いを抱いていたのでしょうか。

「この国を支えるエネルギーを自分達が作るんだ」ということです。

昨今は「脱炭素」の観点で再生可能エネルギーが注目されていますが、私たちが目指したのは「純国産エネルギーを生み出し、日本のエネルギーの安全保障を支えること」。

その実現のためには、一つ一つの発電所ができるだけ大きくあるべきです。風が吹く場所を選んで大きな発電所を作る必要があります。
しかし、開発に着手した当時は「土地の規制があってできるわけがない」「送電線も道もないのに、どうやって作るんだ」と言われていました。でも、理解を得られれば、規制は変更できるし、道も送電線もなければ作ればいい。「風が吹く」という点で最適な土地を確保し、実現に向けて歩み始めることが、この国のために我々がやるべきことだという確信がありました。

また、国土事情を考えれば、陸地には限界があり、いずれは必ず洋上スペースを使う必要がありました。だったら1日も早く始めた方がいい……と、2007年から洋上風力発電の開発に取り組みました。
組織は小さく、資金力もありませんでしたが、大義を胸にチャレンジすべきだと考えていました。


「成すべきこと」を追求していれば、理解者が集まり、欠けたピースが埋まっていく

――人員も資金もないところからスタートされ、実際に大規模事業を実現していらっしゃいます。なぜできたと思われますか。

この国・世界で「何が成されるべきか」を見据え、それに対して限界を取っ払い、長い時間がかかってもあきらめずに取り組み続けたことだと思います。あきらめないマインドを持つ社員たちと共に、できない理由を探すのではなく、どう解決すべきかを考え、行動し続けました。

そうしたまっすぐな気持ちは、自ずと人を動かします。漁協さんなど地域の皆さんに賛同いただき、霞が関でも理解を得て、「実現のために制度を作ろう」と、歯車が一つずつ動き出していった。すると資金が集まってきて、仲間がついてきて、欠けていたピースがどんどん埋まっていきました。これまで資金提供してくださった方々にも、政策論にお付き合いいただいた中央省庁の方々にも、本当に感謝しています。

――2023年8月、株主が変わりました。NTTグループで電力事業を担うNTTアノードエナジー、東京電力フュエル&パワーと中部電力との合弁会社であるJERAの出資を受け、両社がパートナーとなったことによって、今後どのような展開が考えられるでしょうか。

高いビジネスシナジー効果への期待から出資していただいたので、当然私たちも新たな付加価値創出への期待を持っています。

再生可能エネルギーは自然の力を利用していることから、予測が難しいといわれています。発電所の運営にあたっては、発電量と需要をうまくマッチさせること、ムダを極力省いて余剰電力を活用していくことが課題となります。今後更に再生可能エネルギーの導入拡大を推進していくためには、これまでの電力業界にある知見に加え、非常に高い水準でのICT活用が不可欠だと考えています。

そうした課題に向き合うにあたり、NTTグループという巨大ICT企業がこの領域に参入し、かつ当社を事業パートナーに選んでくださったわけです。このご縁により、ICT技術を生かしたイノベーションを起こせると考えています。
そしてJERAは言わずもがな、大規模発電所の安定運営・維持管理に関して高い知見と実績をお持ちです。私たちも今後積極的に洋上風力発電に取り組んでいくにあたり、そのノウハウを活用できるのは心強いですね。

エネルギー専業会社としての拡大にとどまらず、事業範囲を広げていく

――将来的にはどのようなビジョンを描いていらっしゃいますか。

実は、創業当初から「エネルギー専業会社」としての拡大を目指していたわけではありません。構想としてあったのは、「一次産業」とのシナジーです。

私がトーメンを退社・帰国してすぐに起業し、東北の山中に入って適地を探していたとき、「日本の土地はすごく肥沃なんだな」と気付きました。サンディエゴ駐在時、1週間の出張から帰ったら、庭のスプリンクラーが壊れていて緑だった芝生が一面茶色になっていたことがありました。かたや、何もしなくても緑を維持できる国土、四季折々の自然、そのまま飲めるほど綺麗な渓流の水が日本にはある。
私はエネルギーのことを考えながらも、「日本の国力として活かすべきは、肥沃な国土であり、そこで営まれる「一次産業」なのではないか、再エネは純国産エネルギーとして一次産業は自国食料としてそれぞれの安全補償を担う存在足りえる」と思ったのです。

しかし、日本の一次産業はご存じの通りの状況です。再生可能エネルギーの発電所は、山であれば林業、平地では農業、洋上であれば漁業と、この国の一次産業とフィールドを共有する事業です。地域の皆さまに再生可能エネルギー事業を受け入れていただき、それを起点として一次産業を含む地域の産業育成や地域振興に発展させていけばいいのではないかと考えました。

再生可能エネルギーはあくまで入口であり、その思想は創業時から今に至るまで変わっていません。

今後、地域の皆さんと共に新しいビジネスを創っていきます。たとえば、洋上風力発電所のある石狩といえば鮭の遡上で知られています。もしかすると将来、地元の漁協さんと一緒に高付加価値の鮭を販売していることもあり得ると思います。

地域振興の可能性は、一次産業だけに限りません。たとえばデータセンターなども、再生可能エネルギーで運営するなら都心より再エネ電源に近い方が効率的ですし、東北や北海道の寒冷な気候はデータセンターの運営に適しています。このように、再エネを起点とした地元の産業構造の構築ができればとも考えています。

事業エリアを広げていくなかでは、意外な領域でも「これができるのではないか」というものが出てくるでしょう。同心円状にじわじわと染み出していくように、事業を拡大していく。その事業範囲は制約なく自由ですし、時代と共に変わっていきます。

それを推進していくことで、東京・大阪・名古屋・札幌・福岡といった一極集中の生活形態を変えることにもつながります。豊かな自然を有する国土を隅々まで活用できれば、その自然の中で豊かに暮らす選択もできるようになるでしょう。

「シュワシュワしたコーラ」であり続けたい

――GPIの組織カルチャーについてお聞かせください。また、どのような人がマッチして活躍できるとお考えでしょうか。

幸村氏

「パッション」という言葉を恥ずかしげもなくカジュアルに皆が使っている。そんな風土です。
私はよく皆に「シュワシュワしたコーラでいよう」と言っています。たとえば、緑茶などはぬるくてもそれなりに飲めるものですが、コーラはキンと冷えてシュワシュワしているからこそ美味しい。一人ひとりの気持ちがいつもシュワシュワとしたワクワク感に満たされていて、それが故に組織としてもキンと冷えたシュワシュワのコーラの様に絶妙なバランスを維持しチャレンジ精神に満ち溢れた組織でありたいと思っています。

また、非常にフラットな組織です。社長や部長に対しても、肩書ではなく「○○さん」と呼んでいます。志を同じくする仲間として対等であるという文化から、自然にそうなっていますね。
これから入社される皆さんにも、相手が経営陣でも尻込みなどせず、フランクにオープンに話していただきたいです。

そして、「なぜこうなのか」「なぜやるのか」をとことん考え抜ける人を求めています。「なぜ」を突き詰めていくと本質が見えてきます。突き詰めた先に、世の中にとって必要なものだと思えば、「難しくてもやってみよう」というマインドでチャレンジできる人に仲間になっていただきたいですね。
自分の立場や役割に囚われることなく、やるべきことが目の前にあれば率先して自らが動くような姿勢で取り組んでくれることを願っています。

――入社を検討されている方へのメッセージをお願いします。

転職を検討されている方はキャリアアップや収入アップを考えているかもしれませんが、まず社会のために自分は何を成すべきかという「大義」を見据えることをおすすめします。その方向が的を射ていて、そこに強い思いと努力があれば、キャリアアップも収入も自ずとついてくるものです。世の中から「ありがとう」と感謝されることが、報酬にも会社の成長にもつながりますから。一緒にこの国の「エナジートランスフォーメーション」を実現しましょう。一緒に面白いことをして、この国をもっと良くしていきましょう、とお伝えしたいです。

一緒にこの国の「再エネへのエナジートランスフォーメーション」を実現しましょう。それを起点に更に面白いことをして、この国をもっと良くしていきましょう、とお伝えしたいです。

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