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アジアNo.1を目指すグロービスの
グローバル組織変革・グローバルリーダー育成事業
~「志」こそが、日本のみならず世界で通用するリーダーの要件~

株式会社 グロービス

※このインタビューは2019年8月に実施しました。なお、所属・肩書は当時のものとなります。
  • GLOBIS Global Education
    GLOBIS Asia Campus Pte. Ltd./GLOBIS Thailand Co. Ltd.

    マネージング・ディレクター
    高橋 亨 氏

1992年に渋谷の貸し教室でスタートしたグロービス。2006年MBA学位を授与できるグロービス経営大学院を開学。ベンチャーキャピタル事業にも乗り出し、運用総額は約1000億円に。また、創業以来、組織開発・人材育成コンサルティングも提供しており、100万人を超えるリーダ-にも研修を実施。2011年からは海外展開をし、中国・シンガポール・タイに法人も設立。近年は、日本人に向けた研修だけではなく、日系企業のグローバル化を牽引するための組織開発コンサルティング・グローバルリーダー育成にも力を入れている。その旗手である高橋亨氏にお話を伺いました。

グロービスというと学校というイメージを持つ方も多いですが、高橋さんが管轄されている事業部は対企業へサービスを提供する部門。そのミッションを教えてください。

高橋 亨 氏
GLOBIS Global Education
GLOBIS Asia Campus Pte. Ltd.
GLOBIS Thailand Co. Ltd.
マネージング・ディレクター
高橋 亨 氏

まずグロービス全体が目指しているのは、「ヒト・カネ・チエの生態系を創り、社会の創造と変革を行う」こと。その一部に私が統括しているGLOBIS Global Educationという部門があります。
サービスは、クライアント企業の組織の変革や事業戦略達成をお手伝いすることです。事業を成功に導くには人という要素が非常に大事になります。具体的には、企業研修など、様々なプロジェクトを実施し、創造と変革の志士を育てて、グローバルで活躍する能力を身につけ新しいミッションを見つけてもらう。そういう目的があります。会社としては他にベンチャーキャピタル事業などもありますが、我々の部門の最終的なプロダクトは企業研修。
しかし、ただの企業研修ではありません。お客様のビジネスを成功に導くために、外部環境の変化やマクロのトレンドについても理解して、この業界は今後どんな方向に向かい、お客様はどう進んで行くべきなのかの検証に時間をかけています。

どんなクライアントが多いですか?

我々は2020年までは日系企業を中心にサービス提供をして、それ以降は外資系にも積極的に拡大していく計画です。今は日系企業がクライアントの大半です。その中の半数ぐらいは製造業ですが、金融、商社、サービスなど様々な業界とお付き合いをしています。特に限定はしておらず、創造と変革をしたい企業は全てお客様です。現状でも日系企業がグローバル化しているので、そこにフォーカスするだけでも、海外やあらゆる業界とのビジネスが生じています。

海外進出する企業が多い中で、グロービスの強みはどこでしょう。

大きく3つあります。1つは企業の発展を考えるときに、我々はまず個からアプローチします。一人一人がリーダーシップを発揮して強くならないと組織は強くならないからです。例えばワークショップで一人一人の能力を上げたり、個々で準備をしたり、ファシリテーションしていただきます。
2つ目はグロービスの教育理念でもある「志」を大事にすること。グロービスは知識を共有するサービスですが、より重要なのは志だと思っています。
3つ目は我々のインストラクターやコンサルタントから教わるだけではなく、参加する側の方々が自ら考えて自ら回答を出し、実行していただく形を取っています。自ら活躍する状態に持っていくいわば「セルフスタート」です。ここは他社との大きな差別化にもなっています。

「志」は大事ですが、教えるのは難しいのではないでしょうか。どんな取り組みをしていますか?

おっしゃる通り志は教えられるものではありませんが、志を持っている人に触れて刺激を受けるというのが一番有効です。志をもっているビジネスパーソン、教員、リーダーと触れる機会を多く設けて刺激を受けた後に考えていくプロセスをとります。
もう1つは、自分の価値観を意識して、どこからきているか考えることから志を見出すこと。それは自分1人で考えても見えない。たくさんの人と話すと見えてきます。その中で何故こういう意思決定をするのか、何にこだわっているのか掘り下げていく。そうすると価値観が見えて、自分のこだわりがクリアになってくると、志に結びつきやすくなり、次はどう活かしていくかを具体的に考えられます。

なるほど。「志」の考え方は、海外の人にも伝わりますか。

やってみたら、逆に日本だけでなく世界どこでも通じる考え方は「志」だという確信を持ちました。例えば、多くの日系企業の海外拠点では、現地スタッフのポテンシャルを活かすのに苦労されています。いわゆる「現地化」のマインドセットがうまくいっていない。特に製造業などは「現地化」というと、日本でやっていることを現地でも同じようにうまくやること、という感覚の企業が見受けられます。
しかし今、必要なのは、海外で採用した優秀なスタッフの持っている力をうまく活かすこと。現地と共創していくのが大事だと思います。この課題に対して我々は成果を上げています。

例えばアジアに拠点を持つ会社なら日本で5日間研修をして、拠点であるベトナムやシンガポール、中国、またはオンラインも交えるなどして5日間研修をする。大事なのは国で人を分けずに一緒にやること。現地の環境をお互いが見ることで、日本側はアジアのめまぐるしい発展を目の当たりにし、海外スタッフは日本の環境を理解する。そこで一緒に研修に参加することで、日系企業からは「現地の人はこんなに高い志があり、ポテンシャルがたくさんあったのに我々が使えていなかった」という感想が出てくる。現地の人も「今までは聞いてもらえないと思っていたけど、自分たちが発信していなかったからだ」と気づく。過去の刷り込みで思い込んでいる部分を、人間同士のコミュニケーションで払拭して、新しいステージに行ける。そのキーワードになるのが個々の持つ「志」でもあるのです。

また、こんな例もあります。シンガポールの製薬業界の人たちに志について掘り下げたところ、「命を救う仕事なので、人について考えを深めたり、特別な想いを持ったりしないといけないのに、我々はいつも売上のことや、新しい薬を出さなければ、とばかり考えていた」という気づきから新しいミッションを見いだすことができました。

国を問わず志を語って互いに理解し合えると。その深いコミュニケーションにはスタッフの語学力も必要ですね。

そうですね。また注意しなければいけないのは、グローバルでは英語が共通言語ですが、英語が母国語の人はそんなに多くない。多くの国で英語は第二言語です。同じ日本語で話している日本人なら複雑な話も説明しやすいですが、お互い第二言語だとそこが壁になる。そこで英語を使いグローバルで活躍するには、なるべく物事をシンプルに落とし込む力が必要になります。長々と説明してはダメで、まずシンプルに言いたいことを表現する。日本では深掘りして、具体的に言う方がいいことがありますが、海外ではまず端的に伝える。この能力は多くの日本人が身に付けるべきだと思います。欧米人などもうまいですね。例えばフレームワークの「3C」は「市場(customer)」「競合(competitor)」「自社(company)」の頭文字をとった略語ですが、3Cというキーワードにすることで、その後のコミュニケーションが早くなります。海外では特に言いたいことを端的に伝える力が大切だと思います。

言葉足らずで伝わっていないと思うと、もっと説明しなければ、と思いがちですが、逆ですね。グローバルでの経験と、教育のエキスパートとしての知恵がビジネスに生きてくる。ところで研修を行う中で、人は変われると思われますか?

高橋 亨 氏

先天的な要素より後天的な要素のほうが大きいと思います。繰り返しやればできるようになるというのが我々の考え方です。できないのは繰り返さないから、イチローをはじめ、どのスポーツチームでもエースが一番練習している。繰り返すから上手くなると考えます。そこが人間のいいところです。
ただ繰り返しやれるかは性格と環境にもよるので難しい。その観点からも環境をマネジメントするのは大事。環境を変えると促されて人も変わります。我々はトータルで考え、クライアントの産業の特性や組織のあり方、参加者の志向性の違いに合わせて考えます。できないことを批判するのは簡単。あの環境ならこうなると理解したら、じゃあどうするかと考えます。それは参加者自身が議論して解決策を見出す礎となります。人は自分で考え抜いたことはやってみたくなるものです。考え抜く思考力はそういう意味でも大事。言われただけのことや、適当に考えたことは長続きしません。
そしてもう1つ言えるのは、グロービスを経験すると元気になりますよ、ということ。人は議論をすると元気になり、さらに議論でいい結果が出ると元気になります。人間が原始時代から生き抜くために、話し合って連携してきたDNAなのではないでしょうか。

今後の事業のビジョンを教えてください。

グロービスには、アジアナンバーワンのビジネススクールになるという目標があります。
世界に通用する組織になりたい。そのために、2021年までに、まずは日系企業でナンバーワンに。その後はアジアのナンバーワンを目指しています。そのためにしなければいけないことは2つ。
1つは、人のグローバリゼーション。例えば私のチームに外国人が6、7名いますが、さらに対応性を強めグローバルに対応できる体制を整えることです。
もう1つは知恵のグローバリゼーション、多様化です。グロービスだけでなく同じ志をもった仲間を外に増やしていく、アジアには同じような機関がたくさんあるので、連携して、アジアンアドバイザリーボードを形成しようとしています。シンガポールなどに拠点を置いて知恵をグローバライズする。元々、欧米でできたMBAを日本のカルチャーと融合してできたのがグロービスです。そこにアジアの知恵を加えて、本当の意味でアジア発のリーダーシップを醸成するような組織にしたいですね。たとえばインド、中国はこういう考え方をする、というアジアの知恵を提供したい。そうなれば我々と仕事したいと思ってくれる日系以外の企業も増えると思います。それをあと3年後に達成したい。

ワクワクするような大きなビジョンですね。そんな目標に向かう御社にはどんなメンバーがいるのでしょう。

例えば私のチームにいるメンバーは、研修で育成したい人間像と同じで、どの国出身の人も志があり、考える力があり、自ら動けるメンバーです。仕事としては経営論を使ってロジックで資料を作成するというのもありますが、研修など人との接点が多いので、面倒見のいいメンバーが多いですね。お客様に頼まれたことを、なんとかして実現しようと本気で取り組む。もちろん様々な業種、様々な国の人をマネージしないといけないので、色々なタイプがいます。出身業界は事業会社の種類も多岐にわたるし、教育系出身もいます。お客様は千差万別なので、どの経験も活かせるからです。私自身、商社で海外赴任を8年勤めた後、グロービスに入社しています。

高橋さんが大手商社からグロービスに入社された決め手は何だったのでしょう。

高橋 亨 氏

業界にもよると思いますが、日系企業の商社は新卒入社して10〜15年くらいは結構チャレンジさせてくれると感じていました。私も若くして様々な国に行き、海外駐在など様々な経験をしました。
しかしヨーロッパや中東などのビジネスパーソンと仕事して、30代40代でも海外にガンガン行くのを見て、このままでは勝てないなと思いました。海外駐在で8年間濃密なビジネスの世界を見てしまったので、この後成長のスピードを上げるにはどうしたらいいだろうと。でも当時は日本に帰った後、35歳くらいから50歳くらいまでの成長スピードが遅くなるような感じがした。帰ってきたのは「失われた10年」の真っただ中。景気もよくなく、多くの経営者の話もネガティブでした。その中で当社代表の堀はポジティブだった。
彼の「3つの可能性を信じよう」という言葉が刺さりました。まず自分の可能性を、そして自分の組織の可能性を信じる。そして私が入社するきっかけになったのは「社会の可能性を信じる」ということ。この時代にこう言える経営者は凄いなと思いました。ここならスピード感を持って成長できると感じました。

商社の経験と、グローバルでの知見が活かせる仕事であり、しかもその「志」に共感されたのですね。

はい。個人的にも、同じ業界の中で転職していくという既存のキャリアパスだけではなく、別の軸もあるのではと感じています。今までの職種ではくくれない仕事も多く生まれています。そこでフックになるのはやはり志です。特に今の時代、従来型の資本主義だけでは解決できない環境破壊や貧富の差などがクローズアップされ、企業も利益だけではなくソーシャルな動きが強まっています。また遺伝子組み換えやAIの進化など、科学技術の発展に倫理観が追いついていない部分もあります。そこにどう志をもって舵取りをしていくか問われていると思います。

御社には利益のためだけではないソーシャルな取り組みもありますね。

はい。代表の堀が代表理事を務める、各界のリーダーが集うコミュニティ「G1」や、有望なスタートアップへの支援「G-STARTUP」など、社会へのアプローチは大事にしています。

そんなグロービスに今、必要な人材を教えてください。

優秀な人は世の中にたくさんいるのですが、本当にやりたいことのある人は優秀な人でも少ない印象です。何か自分の想いに基づいたやりたいことを持ち、そのために自己投資できる人。また我々のビジョンに興味を持ってくれそうな感度をもっている人。あとは学ぶ力があり、一度やってみよう、聞いてみよう、見てみようと思う人ですね。そういう人はいいものは受け入れて自分の中に融合させられる。そんな人が、お客様企業と一緒に新たな価値観を作り上げていくことができると考えます。

若手に対して「日本の若者は…」と揶揄されることが多いですが、グローバルからの観点ではどう見ていますか。

私は日本の若者には全然違うイメージをもっていて、積極的に人や社会に貢献している人が日本でも海外でもたくさんいます。考え方がしっかりしている人を見ているので ものすごく期待をしています。
むしろ、古い世代の方が時間を無駄にしている人が多いと感じています。グロービスでも若いメンバーが活躍しています。「日本の若者は…」というのは、一部を切り取ったマスコミが面白おかしく言っているだけなのではないでしょうか。例えば同じ事件のニュースでも日本、アメリカ、ロシア、フランス、カタールなど解釈は色々。一つの報道だけを見て判断しない方がいいと思います。メディアに影響されすぎず、自分の意見を持つ人と仕事をしたいと思います。

転職を考えている人にメッセージをお願いします。

自分のやりたいことを、やっていける環境をぜひ選んでください。そして我々の価値観に共感や興味を覚えた方は、ぜひチャレンジしてみてください。私自身が「セルフスタート」を大事にしているので、問題意識を持って何かやりたいことがあって、それを爆発させたい人には大きなやりがいのある会社です。皆さんにお会いできる事を楽しみにしています。

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