※このインタビューは2025年6月に実施しました。なお、所属・肩書は2025年7月1日時点のものとなります。
採用企業インタビュー
会計×ITで企業変革を支援
――EY新日本が目指す、次世代のプロフェッショナル像とは
EY新日本有限責任監査法人
- EY新日本有限責任監査法人 FAAS事業部財務会計アドバイザリー シニア 朽方 恒介氏
- EY新日本有限責任監査法人 FAAS事業部財務会計アドバイザリー プリンシパル 矢野 卓氏
- EY新日本有限責任監査法人 FAAS事業部財務会計アドバイザリー スタッフ 齋藤 有輝氏
- デジタル化の波が経理財務領域にも押し寄せる中、会計とITの両方に精通したプロフェッショナルの需要が急速に高まっています。
EY新日本有限責任監査法人のFAAS事業部FO&DX(Finance Optimization & DX)チームは、まさにこの希少価値の高いスタッフが集まり、日本企業の競争力強化を支援しています。
多様なバックグラウンドをもつメンバーが活躍、専門性を深められる環境――そのような同チームの実態と魅力について、プリンシパルの矢野卓氏と朽方恒介氏、齋藤有輝氏に伺いました。
写真左から
会計×ITの交差点で、企業の変革を推進する
―― まず、FAAS事業部FO&DXチームではどのようなプロジェクトを担っているのでしょうか。
矢野氏:FAAS事業部は「Financial Accounting Advisory Services」の略で、財務会計アドバイザリーサービスを提供する事業部です。事業部全体では大きく4つのサービスラインがあります。1つ目は会計基準対応やレポーティングプロセスの支援、2つ目はM&AやPMI、IPOなどのトランザクション系の支援、3つ目は管理会計やトレジャリー、ガバナンス領域。そして4つ目は私たちが担う「Finance Optimization & DX(FO&DX)」です。私たちはお客さまの経理財務機能をあるべき姿に向けて、DXを交えて変革していくサービスを提供しています。
―― 具体的にはどのような案件があるのでしょうか。
矢野氏:主に会計とシステムにまたがる領域のサービスをご提供しているのですが、そのサービスにつながる入口は多岐にわたります。例えば、会計基準適用の際には、会計の影響だけでなく業務やシステムへの影響も考慮する必要があります。私たちは会計とITそれぞれに精通したメンバーが協働し、会計×ITの観点からシステムの対応方針を策定し、実装まで一気通貫で支援します。事業再編やIPOといった企業自体の構造変化に伴うサービスをご提供しています。レポーティングすべき対象や内容が変わることで、対応すべき基準や規制も変化する可能性があります。これに対応するため、必要なシステム構成、システム方針(既存活用/新規導入など)、また業務プロセスのデザイン及び構築、を支援します。
生産性向上を目指すという目的からあるべき業務プロセス・システム構想を企画するといったプロジェクトも存在します。デジタル技術が進化する中で、より付加価値の高い業務にシフトしながら生産性を向上させるための変革を支援しています。
齋藤氏:私は現在2つの案件を担当しています。1つはIFRS導入に伴うシステム対応のサポートです。会計基準の変更が、クライアントが使用しているシステムにどう影響するかを調査しています。FO&DXチームとして5〜6名が参加し、別途会計チームとも連携しています。
もう1つは、連結システムの入れ替えに伴うPMOと、経理のBPRを同時に進める案件です。
朽方氏:私は主にシステム導入支援を担当しています。制度会計システムの導入支援や、ERPの外で経理決算業務をDX化するシステムの導入などです。最近では、システム導入の前段階である現行プロセスの課題整理や改善提案にも携わっています。
多様なバックグラウンドが強みに変わる環境
FAAS事業部財務会計アドバイザリー プリンシパル 矢野 卓氏
―― チームにはどのような経歴の方がいらっしゃるのでしょうか。
矢野氏:もともと、監査部門から独立して非監査アドバイザリー部門ができた経緯があるので、会計士の比率は高い傾向にあります。ただし、会計士以外のメンバーも多く在籍しています。JCPAやUSCPAの資格保持者はもちろん、事業会社で経理実務を経験した方や、経営企画やIT企画部門出身者、財務会計システムを扱うベンダー出身者、コンサルティングファームから転職した方など、実にさまざまです。目指すべき姿は、それぞれの領域の強みを活かしながら、クロス領域での対応力を高めていくことです。ただし、誤解しないでいただきたいのは、最初から必ずしも会計とITの両方に深く精通している必要はないということです。一人で全てを一気通貫で対応できる人材は、世の中にそう多くはいません。だからこそ、チームとして機能することが重要と弊法人では考えています。
例えば、会計に強いメンバーとITに強いメンバーがタッグを組んでプロジェクトを進めます。会計士のもつ専門知識をレバレッジしながら、IT出身のメンバーがシステムの観点から実現方法を検討する。逆に、システムの制約や可能性を会計メンバーに伝え、最適な解決策を一緒に考える。こうした補完関係の中で、自然とお互いの領域への理解が深まっていきます。
実際、私たちのチームでは、それぞれの出身分野の方々が集まって、お互いの強みをカバーしながら進めているのが実態です。会計士以外のメンバーの比重を大きくしていき、チーム全体としてできる幅を広げていく。それが今まさに進めている取り組みです。
ですから、「会計は詳しいけれどITはさほど詳しくない」という方でも問題ありません。一つの専門性をしっかりもっている方が、もう一方の領域に興味をもって学んでいく姿勢があれば、それが理想的だと考えています。
IT出身の方であれば会計知識を深め、会計出身の方であればシステムへの理解を深める。一つの領域にとどまらず、経理財務という幅広い領域で専門性を高めていただきたいと考えています。
―― 朽方さんと齋藤さんは、それぞれどのような経歴をおもちですか。
朽方氏:私は会計とITの両方のバックグラウンドをもっています。中小監査法人で法定監査やショートレビューと呼ばれるIPO準備企業の支援を経験したほか、大学に社会人として入り、産学連携プロジェクトでAI関連の研究に携わりました。データ分析やシステム構築の面でITのバックグラウンドがあります。監査を続ける中で、指摘をする側ではなく、クライアントの業務効率化を支援する側に回りたいと思うようになり、会計とITの両方を活かせる場所を探してEY新日本有限責任監査法人に入社しました。
齋藤氏:私は新卒で金融系企業に入社し、IT部門でコールセンターシステムの運用保守を担当していました。ベンダーコントロールやユーザー部門との調整、新商品対応時のシステム要件定義など、プロジェクトマネジメント業務が中心でした。
その後、社内のジョブポスティング制度でファイナンス部門の企画部署に異動しました。そこでUSCPAの存在を知り、異動と同時に勉強をはじめて約2年で取得しました。その際にキャリアの幅を広げられる環境を求めた結果、EYへの転職を決めました。
想像と違った、監査法人のアドバイザリー業務
FAAS事業部財務会計アドバイザリー シニア 朽方 恒介氏
―― 実際に入社されて、どのようなギャップや苦労がありましたか。
朽方氏:監査はできあがったものをチェックする仕事ですが、アドバイザリーでは作る側の支援になります。私は入社当初は経理実務の経験がなかったので、どこが実務における困りごとなのかよくわからないという点で苦労しました。ただ、チームには多様なバックグラウンドの方がいるので、内部で相談しながら理解を深めることができました。また、入社後3週間の研修で例えばIFRSなど高度な専門知識を要する領域についてもしっかり学べました。
齋藤氏:事業会社とコンサルティング業務の違いは、クライアントが社外の方になることです。求められる期待値が非常に高く、最初は事業会社と同じ感覚で資料を作っていたところ、上司から厳しいフィードバックがありました。
ただ、それも「どうすればクライアントにより高い価値を提供できるか」という視点からのもので、チーム全員がクライアントに向いて仕事をしているので、プレッシャーというより一緒に成長できる環境だと感じています。
矢野氏:監査法人のアドバイザリーという立ち位置は、一般的なコンサルティングファームと文化や価値観の点で異なる部分があると考えています。品質とクライアントからの信頼を主に大事にしながら、お客さまのためになることを第一に動いていく文化が染み付いています。
キャリア形成支援と相互尊重の組織文化
FAAS事業部財務会計アドバイザリー スタッフ 齋藤 有輝氏
―― コンサルティング業界はハードワークのイメージがありますが、実際はいかがでしょうか。
齋藤氏:転職の際、家庭との両立を図っていきたいという思いがありました。弊法人では在宅勤務制度、シフト勤務制度、中抜け制度があり、柔軟な働き方が可能です。私には2歳の子どもがおり、保育園の送り迎え、夕方からは家族一緒に食卓を囲み、子どもの寝かしつけを行っています。上司や先輩含め、皆さん家族との時間を大事にされている方が多いので、プライベートと両立できないようなハードワークの心配は、あまりしなくていいと思います。朽方氏:業務効率化を支援する立場として、自分たちもワークライフバランスを実現できているのは重要だと思います。
矢野氏:さまざまなファームが存在していますが、EYの特徴は人を大事にする組織だと実感しています。自分がほかの人を大事にすれば、自分もほかの人に大事にされる。プロジェクト中はディスカッションで議論が白熱することもありますが、それはお客さまのためという共通の目的があるから。メンバー同士は本当に仲が良いです。
先週もFAAS事業部全体で約200名が参加する懇親会がありました。年に数回こうしたイベントを開催していて、横のつながりを作る機会を大切にしています。
―― キャリア形成についてはどのような仕組みがあるのでしょうか。
矢野氏:カウンセリングファミリー制度があり、パートナーやアソシエートパートナーがカウンセリングファミリーリーダーとなって定期的にキャリアの相談を行っています。各メンバーにはそのカウンセリングファミリー内でカウンセラー(上位職階でカウンセリング・コーチングを主に担う)、バディ(近い職階で過ごし方や社内各制度、システム・ファシリティなどもろもろの相談先)がつき、本人サポートする形をとっています。また、社内で「クイックジョブポスティング」という案件募集情報が定期的に流れてきて、自分から手を挙げて新しい案件に参加することも可能です。重要なのは、入社時にまったく経験のない領域の案件にアサインするというような方針はとっておらず、本人と相談しながらまずは経験を活かせる案件から始めて、徐々に領域を広げていくことを意図した方針をとっているということです。
例えば、実務寄りの方なら実務からBPRへ、システム寄りの方ならシステム企画から会計とのつなぎへ、といった形でストレッチしていけます。1年目は土台を作り、2年目、3年目でどう展開するかは個別に相談しながら決めていきます。
朽方氏:私も最初はバックグラウンドに近い案件に入りました。しばらくして「違うこともやってみたい」とカウンセラーに相談し、新しいタイプの案件にも関わるようになりました。日頃から自分の希望を発信していれば、新しいことにチャレンジできる機会が増すような仕組みになっています。
齋藤氏:案件が囲い込まれている感じはまったくありません。上司から「今度このような案件があるのだけれど、興味はありますか?」と相談ベースで声をかけてもらえます。プロジェクトへのアサインの仕方も、関与割合として100%コミットする大型案件もあれば、50%を2つといった形で複数に携わることもあり、自然に経験の幅が広がります。
―― ほかのコンサルティングファームとの違いは何でしょうか。
矢野氏:私たちは経理財務領域に特化していることが大きな特徴です。多くのコンサルティングファームは幅広い領域を扱いますが、私たちは経理財務という軸をぶらさずに、その中で幅広いサービスを提供しています。また、多くのファームでは特定のサービスラインごとに専門チームが固定されがちですが、私たちはプール制です。経理財務領域の中で、特定のテーマに縛られることなく、さまざまなプロジェクトに携わることができます。
私自身、複数のコンサルティングファームを経験してきましたが、監査法人のアドバイザリーという立ち位置は独特です。中でもEY新日本のFAAS事業部は、品質・チームでの価値提供を重視する文化があります。
日本企業の競争力強化に貢献できるやりがい
―― FAAS事業部の今後の展望についてお聞かせください。
矢野氏:日本企業はマクロ経済環境や世界環境の中で競争が激化する中、生産性を上げなければなりません。バックオフィスとしての経理財務は、それを支える重要な機能です。私たちは、経理財務領域でDXを推進し、日本企業の実力や基盤をより強化していきたいと考えています。現在、チームは拡大フェーズにあり、これは来年以降も続く見込みです。
DXやAIが進展しても、経理財務領域では人の判断が必要な部分が残ります。レガシーシステムと新技術をつなぎ、経理財務の専門知識をDXに落とし込める人材の価値は、今後ますます高まるでしょう。
―― 最後に、転職を検討されている方へメッセージをお願いします。
朽方氏:さまざまなバックグラウンドの方がいて、色々な案件に関わるチャンスがある環境です。自己研鑽は必要ですが、「こういうことをやってみたい」というチャレンジ精神のある方には良い環境だと思います。齋藤氏:キャリアの幅を広げたい方や会計×ITという希少価値の高い専門性を身につけたい方であれば、FAAS事業部はベストな環境と感じます。私自身、成長の密度が圧倒的に高いと感じています。自分から動ける方なら、いくらでも成長の機会があります。プロフェッショナルとしての自覚をもって、常に学び続ける姿勢があれば、必ず活躍できる環境だと思います。
矢野氏:会計財務領域に特化して専門性を深めたい方には理想的な環境と表現して差し支えないものと考えています。経理実務出身の方も、コンサルティングに携わった経験がなくても大丈夫です。むしろ実務がわかっているからこそ、私たちとは違う角度からマッチする可能性があります。
大切なのは、お客さまのために価値を提供したいという思いと、周りのメンバーと協力して成長していく姿勢です。
FAAS事業部 FO&DXチームは以下のVISIONを掲げています。このVISIONに共感し、相互に尊重しながら共にクライアント企業へ貢献していくメンバーを募っています。
【FAAS事業部 FO&DXチームVISION】
現代の競争社会において、経理・財務業務に求められる機能も変わり、より高い付加価値と高い生産性が求められています。
一方、少子高齢化の進行に伴い、労働人口が年々減少する現代社会において、スキルフルな経理・財務人材を継続して確保していくことが困難になってきています。
「IT×会計」のプロフェッショナルによって構成される強力なチームがクライアントの経理・財務機能の変革を支援し、成功に導くことをサポートしていきます。
ハイクラス転職を実現する
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