ログアウト

ログアウトしますか?

ログアウト

閉じる

One BBAJ オンリーワン企業を目指す――自分らしい環境を尊重するビー・ブラウンエースクラップ

ビー・ブラウンエースクラップ株式会社

※このインタビューは2025年4月に実施しました。なお、所属部署名・ポジションタイトルは当時のものとなります。

丸上琢也氏 長嶌菜穂子氏 田原一彦氏

写真左から

ビー・ブラウンエースクラップ株式会社 代表取締役社長 丸上 琢也 氏
ビー・ブラウンエースクラップ株式会社 人事総務本部 本部長 長嶌 菜穂子 氏
ビー・ブラウンエースクラップ株式会社 栃木工場 工場長 田原 一彦 氏

ドイツに本拠を置く医療製品メーカー「B. Braunグループ」の日本法人として1986年に設立されたビー・ブラウンエースクラップ。同社は外資系企業としては珍しく日本に製造拠点を持ち、世界で使用される局所麻酔針の約35%(※)を栃木工場で製造しています。

世界の医療に貢献する同社の企業カルチャーや働き方について、JAC Recruitmentのコンサルタントがお話を伺いました。

B. Braunグループの企業カルチャー「Trust(信頼)・Accountability(責任)・Diversity(多様性)」を軸に、「わたしたちは、世界の人々の健康を守り、向上させていきます。」というVisionを掲げ、世界の医療に貢献

丸上 琢也 氏

―― まずは貴社の事業と特徴について教えてください。

丸上氏:当社は、1839年にドイツで創業したB. Braunグループの日本法人として1986年に設立されました。ファミリーカンパニーとして今なお経営が続いており、長期的な視点で物事を判断することが大きな特徴です。社会貢献や環境への配慮を重視しながら、最先端の技術と知見を世界の医療現場に届けることを使命としています。

当社の特徴としては栃木県に工場を持っており、ここでは局所麻酔針を製造しています。B. Braunグループの中で栃木工場は、世界の局所麻酔針需要の35%(※)を製造しており、もしこの工場が止まれば世界の医療に影響が出る重要な拠点です。

当社では「わたしたちは、世界の人々の健康を守り、向上させていきます。」というビジョンを掲げ、社員一人ひとりが働きがいを感じられる環境づくりにも力を入れています。

―― 栃木工場の位置づけについて、工場長の立場からはどのようにお考えですか?

田原氏:弊社の栃木工場で生産されている局所麻酔針が、世界中の医療現場で使用されていることは大きな誇りです。国内外に出荷する製品を量産する一方で、国内のお客さま向けに「カスタムキット」という、お客さまのニーズに合わせてカスタマイズされたキットも少量多品種で生産しています。

以前に社内のタウンホールミーティングで、実際にカスタムキットを使っている医師から「非常に使いやすい」「愛情を持って作られている」というコメントをいただいた際は、現場のスタッフ全員が感激し、大変やりがいを感じました

また、2025年、B. BraunグループのCEOであるAnna Maria Braunが栃木工場を訪問した際には、栃木工場がグローバル戦略の中でも非常に重要な位置づけであると国内の社員に直接伝えられました。こういったお客さまや経営トップらの声が社員のやりがいにもつながっています。

丸上氏:栃木工場の価値は、製造だけではありません。外資系企業ではあまり見られないことですが、当社はエースクラップテクニカルサービスセンターという修理・メンテナンス部門を持ち、手術器具などのメンテナンスサービスも展開しています。手術器具は繰り返し使用されることで徐々に劣化しますが、当社ではそれらを専門スタッフが点検・修理しています。修理担当者はドイツ本国で研修を受け認定を取得しており、高品質な修理を標準納期3週間で提供しています。

また、高い品質を保つために、修理工程では多くのチェック項目を設けており、例えば、剪刀(はさみ)修理の工程では15以上のチェック項目をクリアしながら、丁寧に修理を行っています。
このような厳格な品質管理により高品質な修理を提供し、新品同様の状態でお客さまへお返しする修理技術はグループ内でも高い評価を受けており、海外からも栃木での修理依頼がくることもあります。

社員一人ひとりが「リード」する企業カルチャーの醸成

長嶌菜穂子氏

―― 貴社では企業カルチャーを重視されていると伺いました。具体的にどのような取り組みをされていますか?

長嶌氏:当社の企業カルチャーは「Trust(信頼)」「Accountability(責任)」「Diversity(多様性)」の3つを軸にしています。企業カルチャーは日々社員がどのような行動をとり、どのようなコア・コンピテンシー(言動)を発揮するかによって形成されるものです。

2年前には、「Amazing B. Braun Culture」の頭文字をとった、ABCトレーニングを実施しました。これはアジアパシフィック全体16カ国で展開されたもので、日本では対面でのワークショップ形式を実施し、2カ月間で全450名の社員に対して20回以上のトレーニングを行いました。社員同士がディスカッションしながら、どのような言動が企業カルチャーを醸成するのかを考えました。コア・コンピテンシーの意味を理解し、自分たちの言動を日々の業務にどう落とし込むのか、ディスカッションしながら考えました。

特に印象的だったプログラムは、職場におけるコミュニケーションスタイルを4つの鳥(ワシ、クジャク、フクロウ、ハト)のタイプに分け、自分のスタイルを知り、ほかのタイプの人とどう接すればよいかを学ぶものでした。例えば、私は「ワシ」で、社長は「ハト」と「フクロウ」のタイプです。これらのタイプには良し悪しはなく、異なるコミュニケーションスタイルを知ることで、職場における多様性を尊重することの大切さを学び、相手に合わせた柔軟なコミュニケーションをとることを学んだことです。今でも「あなたは何の鳥?」というのが社内の共通言語になっています。

丸上氏:長嶌が話したようなABCトレーニングを通じて、社員同士の相互理解が深まりました。例えば「ワシ」の人から「フクロウ」に対しては、「早く決めてほしい」と思われるかもしれませんが、「フクロウ」の人は「少し立ち止まって冷静に考えたい」という特性があります。こうした違いをお互いが理解することで、コミュニケーションが円滑になりました。

また、もう一つの共通言語として「1%er(ワンパーセンター)」という概念も学びました。日々の仕事をする中で「これで十分」と思うのではなく、プラス1%の価値を生み出す仕事をしようという考え方です。営業・マーケティング社員、バックオフィスや工場の社員も、自分のリミットを決めず、付加価値のある仕事をしていこうという意識が育まれています。

また、当社はボトムアップのカルチャーが非常に根付いているという特徴もあります。外資系企業というと、グローバル本社で作った戦略を各国の支社がいかにうまく実行するかということが求められるケースが多いと思います。

当社の場合、グローバルは方針を示しつつも、各国の市場環境やお客さまのニーズに合わせて、現場レベルで戦略を立てて実行していく裁量があります。その中から生まれたベストプラクティスが共有され、逆に日本発の取り組みが世界の基準になっていくこともあります

長嶌氏:カルチャーは一朝一夕で簡単にできるものではありません。だからこそ、個々の社員がどのように行動し、どのようなコア・コンピテンシーを発揮していくか、この蓄積こそがカルチャーを醸成する上で重要だと考えています。

―― 貴社では日数制限のないリモートワークも導入されていると伺いました。

長嶌氏:コロナ禍が収束し、多くの企業がオフィス勤務に戻す中、私たちは「社員それぞれが最高のパフォーマンスを発揮できる場所と時間を自身で考える」を重視しています。重要な会議があれば出社する、あるいはリモートが適している場合はリモートを選ぶ、といった柔軟な働き方を可能にしています
これが成り立つのは、お互いの信頼と、一人ひとりが強い責任感を持っているからです。社員からも好評で、特に育児や介護中の方々にとっては、プライベートと仕事のバランスをとりやすく、通勤時間の削減によって生活の質も向上していると感じています。

挑戦を評価し、成長を後押しする人事制度

―― 2030年に向けて「Lead the World」というスローガンを掲げられたとのことですが、どのような意味が込められていますか?

丸上氏:「Lead the World」には、さまざまな解釈があります。営業なら担当領域の専門知識で顧客をリードする、製造ならイノベーションや効率性で世界のB. Braun製造拠点をリードする、あるいは自分自身の成長をリードするなど、それぞれが「自分のワールド」をリードすることで、全体として大きな力になり、会社が発展し、世界の医療に貢献していくことを目指しています。

長嶌氏:このスローガンを実現するための新しい取り組みとして、先日「Challenge Yourself(挑戦プロジェクト)」を全社に発表しました。自分自身への挑戦を通じて、会社全体が活性化し、業績向上につなげるという考えです。挑戦する内容は小さなことから大きなことまで様々で、これはまさに多様な(Diversity)挑戦を社員にしてもらいたい意味があります。そして、多様な挑戦をやり遂げること(Accountability)がともない、会社がそれを認め、フィードバックすることが、社員と会社との信頼(Trust)を築くことになります。まさにB. Braunカルチャーを自分事にするプロジェクトです

私たちは、社員一人ひとりの挑戦が2030年に向けた「Lead the World」を実現する鍵だと考えています。日々の小さな挑戦を積み重ねることで、組織が活性化し、業績が向上し、会社のプレゼンスが高まっていくでしょう

さらに、個々の「挑戦」がどのくらい積み上がったか可視化できるように、「挑戦」をした社員の写真を大きなボードに貼り詰め、たくさんの「挑戦」が増えていく過程も楽しみにしていきたいと思います。

―― 新しいプロジェクトやチャレンジに対する評価はどのように行われていますか?

丸上氏:当社には「President Award」という制度があり、コア・コンピテンシーを発揮して高い成果を上げた個人やチームを表彰しています。昨年のPresident Awradでは、採用チームが特別賞を受賞しました。人事採用担当者の強いAccountability(責任) が発揮され、新しい採用チャンネルの開拓や採用システムの導入を通じて、多くの優秀な人材の獲得、採用期間の大幅短縮など、期待を大きく超える結果をもたらしたことが評価されて、受賞となりました。

また栃木工場でも、特定製品の量産化に向けて新規装置の立ち上げが遅延する中、既存機での量産を無事に開始できたことで、社員一人ひとりのAccountability(責任) が評価されて特別賞を受賞しました。

ほかにも、営業部門では「Top Sales Club」として優秀な営業社員を評価しています。条件を満たしたTop Salesと連続プラン達成5年以上が受賞対象となり、全社員の前で表彰されました。Top Sales Clubでは、表彰された社員が集まり、横断的に学び合う機会も設けています。

「どうしたらさらにモチベーションが上がるか」といった議論も行い、さまざまなアイデアが出ています。社員が成果を上げてスポットライトを浴びることが次のチャレンジにつながる好循環が生まれており、私自身、社長の仕事の中でも最も楽しみな業務の一つです。

このように、新しいプロジェクトやタスクへの挑戦については、リスクを恐れず、積極的にチャレンジしてほしいと、常日頃伝えています。

長嶌氏:給与制度についても、「Performance Culture」を重視した制度となっています。私たちは「公平」ではなく「公正」な報酬制度を目指し、業務内容と個人のパフォーマンスに応じた適切な報酬を提供できる仕組みづくりに取り組んでいます。特にハイパフォーマーにとって魅力的な報酬体系を目指して、例えば営業職のインセンティブの標準額を引き上げるなどの取り組みも行っています。
評価制度は、営業職でもバックオフィスでも製造部門でも、同じグローバル基準で評価を行い、その結果に基づいて毎年4月に定期給与改定(昇給)を実施しています。

多様なバックグラウンドを尊重し、長期的な視点で仕事に取り組める環境

丸上氏 長嶌氏 田原氏

―― 中途入社を検討している方に対して、どのようなことを求めていますか?

長嶌氏:B. Braunグループは、日本のみならずグローバルでも在籍年数の長い社員が多い会社です。だからこそ、新しく入社される方には、他社での経験を生かして積極的に発言してほしいと思っています。長く同じ環境にいると気づかないことも多いため、外部からの新しい視点・多様性は非常に貴重です。遠慮せずに意見を出し、ともに新しい会社を創っていってほしいですね。

当社のタレントマネジメントの特徴的な点として、社員のアスピレーション(希望)を最も重視していることが挙げられます。会社が一方的に何かを決めるのではなく、社員自身が何をしたいのか、どのポジションで成長できると考えるのかを必ず確認しています。

グローバルの人事基幹システムには、中長期的な観点で社員をどう育成するのか、本人・上司・人事の議論や決定内容が多く記載されていること。これも人材育成(タレントマネジメント)の重要性を意識していることの表れです。

田原氏:私自身も外部から入社しましたが、最も驚いたのは受け入れてくれる社風です。前職での経験をそのまま活かせる環境があり、やりたいことをどんどんやらせてもらえます。これは日本だけでなく、ドイツ本社も含めて現場の意見を尊重する企業カルチャーがあるからこそ。外から来た人でもすぐに能力を発揮できる環境だと思います

丸上氏:専門性を持った方に入社していただくのはもちろんですが、当社の「Trust(信頼)」「Accountability(責任)」「Diversity(多様性)」という企業カルチャーに共感して入ってほしいと思っています。入社後はお互いに信頼関係を築き、長く会社に貢献していただきたい。皆が違うという前提に立ち、チームとして取り組める方を歓迎します。

―― 貴社の魅力をひと言でお願いします

長嶌氏:「人」です。立場上、日本の社員だけでなく海外のメンバーとも仕事をしていますが、どこに行っても素晴らしい人たちがいます。そこが一番の魅力だと感じています。

田原氏:「オープンマインド」ですね。どのようなバックグラウンドを持った人でも受け入れる土壌があり、それが実際の行動や責任にも反映されています。

丸上氏:「長期思考」です。長期的な視点で物事を考え、判断するという姿勢が素晴らしいと思います。

―― 最後に貴社へのエントリーを検討している方へのメッセージをお願いします

丸上氏:それぞれの専門分野でどのような仕事をしたいかはもちろん重要ですが、どのような会社でどのような仲間と一緒に働きたいかを考えると、私たちビー・ブラウンエースクラップが必ず候補の一つになると自信を持ってお伝えします。

ですから、当社にご興味をお持ちの方であれば安心して飛び込んでください。長期的な視点で物事を考え、自分の経験を活かして課題に取り組みたいという強い意思を持った方であれば、それを実現できる環境があります。社員一人ひとりの成功が会社の成功につながるという考えのもと、しっかりサポートしていきますので、ぜひともに歩んでいきましょう。


※2023年9月時点の数値です。

ハイクラス転職を実現する
「コンサルタントの提案」
をぜひご体験ください


ハイクラス転職で求められることは、入社後すぐにビジネスを牽引する存在になること。
そのために「コンサルタントの提案」を聞いてみませんか?
ご経験・ご経歴・ご希望などから、転職後のご活躍イメージを具体的にお伝えします。

コンサルタントの提案を受ける (新規登録無料)

はじめに、あなたが
スキルを活かしたい
「ご経験業種」
お選びください

転職支援サービスお申込み