ログアウト

ログアウトしますか?

ログアウト

閉じる

「サステナビリティ」の意識が根付いたフランスに本社を置くダッソー・システムズ
――国籍・性別を超えて強みを発揮できる組織の仕組みとは

ダッソー・システムズ株式会社

※このインタビューは2025年8月に実施しました。なお、所属・肩書は当時のものとなります。

高嶋 章代氏
ダッソー・システムズ株式会社 マーケティング本部 ディレクター 執行役員 高嶋 章代氏

製造業をはじめあらゆる業界におけるDXの重要な鍵となる「バーチャルツイン」技術で強い存在感を放つダッソー・システムズ株式会社。仏大手グループ・ダッソーの一員である同社は、製造開発のあらゆるプロセスを統合するプラットフォーム「3DEXPERIENCE」を提供しています。サステナビリティへの意識が強いヨーロッパの企業ならではの特徴として、「人」の面でもサステナビリティを重視しており、国籍や男女問わず多様な人が活躍できる環境があります。

2024年にキャリア入社し、執行役員としてマーケティング部を率いる高嶋章代氏に、同社の事業・風土・環境の魅力、女性活躍推進の取り組みなどについてお話を伺いました。

製造業をはじめ、ライフサイエンス&ヘルスケアや都市・インフラ領域へも展開

―― ダッソー・システムズの事業概要と、その特徴・強みをお聞かせください。

フランスに本社を構えるグローバル企業「グループ・ダッソー」の一員として、ソフトウェアの開発・販売を手がけています。もともとは製造業を対象とした製品設計用のソフトウェアからスタートし、製造業全体のプロセスを支える方向へと広がり、現在では製品設計・開発・製造プロセスの統合プラットフォーム「3DEXPERIENCE(3Dエクスペリエンス)」を提供しています。その仕組みは製造業以外の分野でも活用できるため、ライフサイエンス&ヘルスケア、建設業や行政を含む都市・インフラの領域にも展開。多岐にわたるお客さまを抱え、幅広いインダストリーを支える存在となっています。

事業の方針は「パーパスドリブン」であることです。製品・自然・生活が調和する持続可能なイノベーションを現実の世界にもたらすため、デジタルやバーチャル技術を駆使してお客さまに価値を提供し続けてきました
そして、パーパスを実現するために明確なロードマップをもっています。お客さまへの価値提供のために必要な製品をもつ会社の買収・統合を繰り返し、発展を遂げてきました。研究・開発を重視し、それが強みとなっています。

―― どのような組織体制なのでしょうか。

ダッソー・システムズでは、GEOと呼ばれる(Geography単位)組織となっており、日本・中国・アメリカなど、売り上げ、社員数ともに大きい国は1つの国でGEO組織を運営しています。現在全世界でGEO組織は11あり、どのGEOも基本的に同じ組織形態をしています。他社様同様に、営業部門(直販営業とパートナー営業)、技術部門(プリセールス部門とサービス部門)そして、人事、財務、法務、マーケティング、パブリックセクター(官公庁・自治体・商工会議所など)などの専門部門で構成されています。営業部門と技術部門はそれぞれの専門的な知識をもち寄り、プロジェクトチームを構成してお客さまに対応しています。

多様性を重視し、個々の特性とチャレンジを大切にする風土

高嶋 章代氏

―― ダッソー・システムズの風土・カルチャーとはどのようなものでしょうか。高嶋さんは2024年にキャリア入社されたとのことですので、他社でのご経験も踏まえてお聞かせください。

ダイバーシティが進んでいて、多様性に富んでいる。それを重視している企業文化があります。日本支社においても、国籍も、日本だけでなく、フランスを始め、ヨーロッパ各国、中国・韓国などアジア出身の方など多岐にわたり、共通言語である英語で自然にコミュニケーションを取っています。

↓ そうした企業文化は、私が転職先としてダッソー・システムズを選んだ大きな理由でもあるのです。経営層としての経験を積むにあたり、どの会社で第一歩を踏み出すべきか、かなり悩んでいました。そこで出会ったのがダッソー・システムズです。面接の段階から、インタビュアーである日本の人事役員と社長、本社の上長、採用窓口の方々の国籍がさまざまで、男性も女性もいらっしゃったので、「色々な方がいる会社なのだろう」と感じました。一人ひとりの特性やダイバーシティを重視し、個々のチャレンジを大切にしてくれる風土に魅力を感じ、入社を決意したのです

実際に入社してみて、そうした企業風土があるからこそ、同じチームでもほかのチームでも助け合う、サポーティブな環境であると実感します。そのような風土に感謝しています。

―― そのような風土の中で、女性も多く活躍しているとお見受けします。

当社内で、「女性だから」という言葉を聞いたことがありません。男女の区別なく活躍でき、平等に評価されます。ヨーロッパの企業らしく、「サステナビリティ」の観点からも組織における女性の活躍が重視されています

「女性」に視点を当てると、日本の経営陣の約4割が女性、私が所属するマーケティング部門の半数を女性が占めており、マネージャーも半数が女性です。直接的にお客様とかかわる営業・技術でも女性が活躍しています。全社として、管理職30%・経営陣40%を女性とする達成目標が設定されており、本社経営陣も3分の1は女性です。日本支社としても、本社方針に基づき、日本市場における女性活躍の場や制度の推進に取り組んでいます。
私も入社するにあたり、社長から「経営陣に女性が増えることも重要だが、それにより社員を鼓舞することにもつながるので頑張ってもらいたい」という期待を寄せていただき、それに応えたいと思っています。

ダッソー・システムズには、「WIN(Women’s INitiative)」という組織があります。世界各国で、女性をはじめとする全ての社員が輝かしく働くことを目指す、社員で構成する組織です。WINの主催で、「国際女性デー」(※)に社内イベントを開催しました。100名以上が参加しましたが、参加者には男性社員も多かったことが印象的でした。女性の活躍について、男性も一緒に考える文化があるのです。また、「国際ガールズ・デー」には若い世代の女性の育成を支援するプログラムも設けていますが、こちらも多くの男性が参加しています。

(※)国際女性デー/女性の地位向上、女性差別の払拭を目指し、国際的に制定された日。毎年3月8日。

ライフイベントにも対応できる柔軟な働き方を、チーム全体で支える

―― 男女の区別がない活躍を後押しする制度やプログラムとしては、どのようなものがあるのでしょうか。

「WiLD」という女性社員のためのイニシアチブがあります。女性自身が「自分たちは何をやりたいのか」「将来どうなりたいのか」「そのために何が必要なのか」を考える場です。女性社員が自発的に集まって悩みを共有し、先々の姿を具体的に考えるのは、大変良い活動だと思います。

また、男女ともに、ライフイベントを迎えたときに支え合う仕組みが整っています。私のチームは20代~30代が多く、男女にかかわらず毎年のように産休・育休を取るメンバーがいます。しかし、その方のポジションがなくなることはなく、復帰しやすいよう柔軟に体制を変えています。例えば、数カ月で復帰する場合は上司がカバーしたり、1年もしくはそれ以上の期間取得する場合はチーム皆で分担するとなど、柔軟に対応しています。上の世代では、家族の介護・看護にも柔軟に対応できる体制があります。

日常的にも、フレックスタイム制度(コアタイム/11:00-15:00)(※)やリモートワークの組み合わせと休暇の取得により、育児や家庭の事情に合わせた働き方が可能となっています。

(※)職種により勤務形態は変わります。

―― キャリア構築においては、どのような選択肢や会社側のサポートがあるのでしょうか。

キャリアを歩んでいく中では、「管理職」と「スペシャリスト」との分岐点があるかと思います。私自身は「管理職」のキャリアを選びましたが、社内にはもちろん「スペシャリスト」もいて、それも素晴らしいキャリアだと考えています。現場でお客さまに向き合い続ける営業・技術の社員もいれば、自身の専門領域を生かして本社や海外で活躍する社員も。自らシンガポールでの勤務を希望し、実現した社員もいます。

当社は社員に対し、「この会社の中で色々なキャリアを経験してほしい」という基本的な考え方をもっているのです。オープンポジションが出た際には社員に公開し、社員からの「手挙げ」を最優先。受け入れ先のチームが了承すれば、現在所属しているチームには原則的に拒否権はありません。実際、社員の希望により、年間数名の異動による人財の流動化も実現しています。

自分ならではの強みや誇りをもち、生かしていけばいい

―― 高嶋さんご自身は、キャリアを築く過程で「女性」であることの難しさや障害を感じることはありましたか。あれば、それをどのように乗り越えてこられたのでしょうか。

最初に就職した企業では、営業からスタートしました。地方拠点だったのですが、私以外の営業社員は全て男性、お客さまも全員男性だったので戸惑いもありました。「やはり男性主導の社会なのだ」と。とはいえ、外資系企業だったので、「女性だから」とマイナスに扱われたり負い目を感じたりしたことはありません。

ただし、体力面など、どうしても越えられないもの、及ばないものはあります。しかし、どうしても勝てない部分で、無理やり平等でいる必要はないと思っていました。役割分担ができれば、それでいいと思うのですね。違いを受け入れ、それぞれの多様性においての強みを発揮できればいい。自分ならではの強みに誇りをもち、それを生かせばいいと考えています。そのように、対抗意識をもつのではなく、「一緒に頑張る」という考え方でやってきました

―― アメリカの企業も経験され、現在はフランスの企業ですが、アメリカや日本の企業との違いをどのように感じていますか。

ヨーロッパではさまざまな面で「サステナビリティ」が重視されるため、それが色濃く表れていると思います。「人」もサステナブルでなければならないという考えが根底にあるのではないでしょうか。アメリカの企業に在籍していたときと比較すると、フラットであると感じますね。

私はマーケティングを担っていますが、「日本の市場に合わせたらこうだ」と伝えれば、理解して尊重してもらえます。必ずしもトップダウンで全てが決まるわけではない。その柔軟性が、フランスの企業らしいと思います

―― 転職を検討している方々にメッセージをお願いします。

私は2回の転職経験がありますが、会社を選ぶにあたり、仕事内容だけでなく「働く環境」「会社の風土」「目指すビジョン」を重視してきました。自分らしさを発揮でき、自分がやりたいことを実現できる環境を選ぶことは、望むライフスタイルを実現する上で大切だと思います。その点で、私は今の会社を選んで正解だったと確信しています。チームが垣根を越えてつながり、サポーティブな環境で働ける。人生の多くの時間を過ごす職場だからこそ、そうした観点を大切にするといいのではないでしょうか。

当社では、キャリア育成にも力を入れており、成長するために必要な日々の業務でのサポート、トレーニング、育成プログラム、メンター制度などが整っています。また、私自身が入社して感じたのは、グローバルのチームからのサポートの手厚さです。グローバルとの距離が非常に近く、本社や他国のメンバーと直接コミュニケーションを取る仕組みがあります。重要なキャリアの転換期を迎える際には、ぜひダッソー・システムズの環境を活用していただきたいと思います

ハイクラス転職を実現する
「コンサルタントの提案」
をぜひご体験ください


ハイクラス転職で求められることは、入社後すぐにビジネスを牽引する存在になること。
そのために「コンサルタントの提案」を聞いてみませんか?
ご経験・ご経歴・ご希望などから、転職後のご活躍イメージを具体的にお伝えします。

コンサルタントの提案を受ける (新規登録無料)

はじめに、あなたが
スキルを活かしたい
「ご経験業種」
お選びください

転職支援サービスお申込み