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工場の現場データが社会に大きなインパクトを生む

オムロン株式会社

※このインタビューは2023年6月に実施しました。なお、所属・肩書は当時のものとなります。

ものづくり現場のFAを支える、オムロン独自の共通コア技術「センシング&コントロール+Think」。「センシング」とは「現場の知見に基づき、人やモノの状態・情報から必要なデータを取得すること」。

「コントロール」とは、「センシング情報を基に、モータやロボットなどアウトプット機器を制御し、現場のものづくりを革新するアプリケーションに変えること」です。さらに「+Think」が示すのは、「人の知恵を機械に入れ込み、より高度な制御を行うこと」です。

これらのアプリケーションと、それらを支える商品の事業を展開するのがオムロンIABの商品事業本部です。その中でもアプリケーションを最も支える制御コントローラを担うのが、コントローラ事業部です。

今回は、センシング&コントロール+Thinkの技術を取り扱う、IAB商品事業本部コントローラ事業部 朴(パク)氏に、同事業部での業務内容や、そこで働く「面白さ」などについて尋ねました。

製造業の課題にソフトとハードの両面で寄り添う

―オムロン IAB商品事業本部やコントローラ事業部では、どのような事業を行っていますか?

朴(パク)氏
オムロンIAB商品事業本部
コントローラ事業部長 
朴(パク)氏

朴氏:IABは、「Industrial Automation Business」の略で、IAB商品事業本部は制御機器事業を取り扱う部門です。
「オムロン」というと健康機器のイメージを抱く方も少なくないかもしれませんが、オムロンとしての事業の中心となるのはIABで展開するFactory Automation(工場自動化)の事業になります。

コントローラ事業部は、工場の設備で使用するセンシングやロボットなどの制御を行うコントローラの事業を行う部門です。コントローラは工場の生産性を高めるアプリケーションを実現する核となる存在です。

以前のオムロンでは、センサやロボットなど製品(モノ)を売っていましたが、最近は複雑になってきた顧客の課題に対応するために、2016年からi-Automationというモノづくり革新コンセントを掲げ、製造業の経営課題を解決するアプリケーションを提供しています。

要は、「お客様と一緒になって、どう解決しようかと悩む」のが私たちの仕事ですね。

―IAB商品事業本部では顧客のどのような課題に着目されていますか?

朴氏:ご存じかと思いますが、製造業では、これまでの業界の成長を支えてきたベテラン技術者が次々と定年退職し、人材不足への対応や技術伝承をいかに行うかが課題になっています。

そこがわれわれにとってビジネスチャンスでもあり、社会的責務であると考えています。

顧客企業の保全や生産技術などの現場では、経験の積み重ねによる勘を働かせて業務を行ってきました。その中で、例えば「最適な温度」の判断は感覚的にできるものの、「それは何度ですか?」と尋ねると答えられないといったことがよく起こります。

このように感覚や勘だよりでやってきた業務を、技術資産(ナレッジ)として、これからの担い手に継承することで、長年にわたり制御技術で工場の現場支援を行ってきたわれわれだからこそお役に立てると思っています。

また今後は「データ化」が重要であると考えています。これまで生産現場で起こるトラブルの多くが「予測不可能」とされてきました。それをFAの制御データを用いて予測ができる未来に変えていきたいのです。

―そうした課題解決に取り組むにあたり、オムロンとしての強みは?

朴氏:これまでのオムロンは「幅広い製品ラインナップ」や「現場を熟知したエンジニア」が強みといえました。

そして、これからは、「センサでセンシングして現場のデータを取得する」だけではなく、「現場のデータを整理して後から利用しやすい形にして、可視化したり分析したりできる」ところまで強みとしていくべきだと考えています。

しかしながら近年、製造業の課題は、生産性の向上という経済的な側面だけはなく、環境還元、従業員の働き甲斐など、社会的側面にまで拡大しており、その課題がより複雑・高度化されています。

このような課題を解決するには、工場の現場から経営層まで、経営の目標設定から現場のオペレーションまでを一気通貫で繋げるデータを基にしたソリューションが必要になってくると考えています。

―「現場のデータを整理して後から利用しやすい形にして、可視化したり分析したりできる」シーンで活躍できる方を、中途採用で募集しているということでしょうか?

朴氏:はい、お客様が、ソフトウェアを中心とした意思決定やマネジメント、生産性向上などの実践、つまりソフトウェアドリブンなビジネスが行えるプラットフォーム開発をしていくにあたり、戦力になっていただける方を求めています。

これまでは、ハードウェアやファームウェアでお客様のかなえたいことを実現してきましたが、これからはそれを、データを基にオムロンのハードウェアで動くアプリケーションのソフトを提供していくことになります。



年齢や経験に関係なく、「やってみたい」を尊重する組織文化

―コントローラ事業部の職場の雰囲気は、いかがでしょうか?

個性豊かな技術者がたくさん集まっています。良い意味で、「変わっている」。

コントローラにはOSもCPUも組み込まれていますし、部品点数が多く、検証項目も多岐にわたります。開発の業務そのものも複雑です。そうした事情から、コントローラはほかの分野に比べて開発工数も多く、開発コストも相対的に高いのが事実です。

これは、一方ではプレッシャーになることもありますが、それよりも“顧客課題解決のアプリケーションのど真ん中”という自負心と責任感に溢れて仕事をしています。
そして、自分の意見を率直に言える雰囲気ですね。私自身、皆が多様な意見を交わしあえる環境作りをしているというのもあります。
コントローラ事業部は、ごく一部のスーパーエンジニアのような人がものすごいアイデアを出して引っ張るということはなくて、チームの中でいろいろな人が意見を交わしあいながらイノベーションを生み出して成功してきたからです。

―そのように自由闊達に意見が交わされる中で、若手のアイデアが採用され、責任を持つといったこともよくあるのですか?

結構あります。若手かどうかなど、年齢やキャリアはあまり関係なく、その人が「やってみたいこと」はすごく尊重する文化ですね。

それに、アイデアは完ぺきである必要もない。「とりあえず、検証してみなさい」と。その後、ある程度のフェーズまできたら事業性もしっかり検討して、そこをクリアすればリーダーとなってその事業をリードする、といった流れですね。

実は、最近もまさにそういう事例があって、若手から新しいビジネスのアイデアが出て、「これは面白い!」と私がIABの役員に話を通しました。検証を進めるうちに、開発パートナが必要そうだと分かると、私自身がパートナ企業を紹介したりしました。

特に、「新しいことをやってみたい」「やってみたいことがある」という人には、チャンスがここにたくさんあるといえますね。

―コントローラ事業部に、組み込みソフトウェアの開発者として入社した場合、どのようなキャリアパスが考えられますか?

オムロンでは、技術者のキャリアパスは大きく3つあります。より高度な技術専門職、組織マネジメント、現場担当として継続して活躍するといって3つのキャリアパスです。

コントローラ事業部に関していえば、開発しているものが、PLCもありますが、ロボットやNC制御のコントローラ、3Dシミュレーションのソフトウェアなど多岐にわたるため、非常に多くの組み込み技術にかかわりながらスキルを身に着けていけます。

―ワークライフバランスや在宅勤務の取り組みはいかがでしょうか?

オムロン全体としては、今は「出勤と在宅のハイブリット勤務」を採用しています。当部署では、「週に必ず何日出社・在宅勤務」といったルールがあるわけではなく、あくまでワークライフバランスと業務効率の最大化を目的として、個々に判断を任せているといったところです。

私自身は、在宅であろうと出勤であろうと、「コミュニケーションを大事にして、生産性を落とさないでね」とメンバーにいつもいっています。

例えば、出勤したとしても会議室にこもって仕事をしてWeb会議でほかのメンバーと会話をしていたら、在宅勤務と同じです。せっかく出勤したなら、ほかのメンバーとたくさんしゃべってほしいですよね。



国内外問わず、社会に貢献できる環境がある

朴氏

―JACには、「海外で働きたい」「海外の仕事にかかわりたい」という求職者の方がよくいますが、コントローラ事業部の仕事ではそういう機会はありますか?

海外企業の方々とコラボレーションして開発する機会はたくさんあります。コントローラの開発部隊は、オランダや上海、アメリカの拠点があるので、海外のかかわりは多いと思います。

―オムロンのコントローラ事業部で働く魅力には、どういったことがありますか?

オムロンの企業理念である「企業は社会の公器である」が表すように、「社会や生活を豊かにすることに貢献できるチャンスがたくさんあること」でしょうか。

例えば、半導体製造装置のメーカーであれば、そこにいる限りずっと半導体製造装置の開発を突き詰めることになると思います。

一方、オムロンが生業とするFAの世界は、自動車、PC、食品など、あらゆる業界のものづくりにかかわることになります。

仕事の幅が広い分だけ、われわれの生活をよりよくするために貢献できるチャンスが増えるので、日々の仕事の中でやりがいが非常に感じられますよ。

―朴さんご自身は、オムロンには新卒で入社されたと聞いていますが、なぜオムロンを選んだのですか?

今お話ししたところにやはり近いのですが、「世の中にまだない新しい技術を、少しでも早く、世の中のたくさんの人に使ってもらえるようにする仕事をしたい」と思っていたところに、オムロンと縁がありました。

―過去に、「仕事が面白い!」と思ったエピソードは、何かありますか?

昔、あるお客様から「検査システムが故障して止まってしまった」と緊急な電話がかかってきて。

正直、最初は「そろそろ業務が終わる時間なのに……」という気持ちはわいたものの、ラインが止まってしまいお客様も困っているだろうし、万が一検査ができないことが原因で不良品が市場に流れ、事故でも起こってしまうのは大問題だと思いました。

それに、自分がその製品を使用する当事者だったら、けがをするかもしれないし、かなり嫌だなぁと。そうした出来事があり、ふと「自分がかかわっているセンサは、小さくて地味だけれど、これほどまでに社会や生活に大きなインパクトを与えているんだ!」と実感して、「面白い」と感じました。

私は営業職からキャリアがはじまったのですが、仕事を通じて、お客様と意気投合したり、仲良くなれたときも嬉しかったですね。

コントローラ事業部に来たらハッピーになれそうな人は、どのような人ですか?

家電や車だけなど一部の業界でしかかかわりがない方にとっては、さまざまな業界とかかわれるので刺激が多くて魅力的ではないかと思います。

あとは、これまで製造業でベテランエンジニアの方々が育ててきた素晴らしいものづくり技術を途絶えさせたくない人、ものづくりの現場をもっと安全に、そこで働く人を幸せにしたいと思う人ですかね。

われわれのFAやITの力があれば、人手不足の問題を解消したり、働き方に多様性を持たせたりなどの支援もできます。

オムロンで取り組んでいるITとOTの融合が目指すところもそうです。労働生産性も高めながら働き甲斐も高めるといったことと合わせ、さらに省エネルギーまで目指すといったことまで、オムロンのIT/OTでかなえられます。

また、IT/OTによる製造業の「つながる技術」のセキュリティーの課題はまだたくさんあります。そうしたチャレンジングな課題に取り組みたい方も、モチベーションが高まると思います。

―最後に、転職活動中の方にメッセージをお願いします。

「ぜひ来てください!」が心からの本音なのですが、とにかく「自分のやりたいこと」「自分の理念」とマッチする職場をぜひ選んでいただきたいです。

そこが、コントローラ事業部であれば非常にうれしいのですが、まずはぜひ話を聞きにきていただきたいです。

ここが、あなたのやりたいことが実現できる場所であるか、ぜひ一緒に話しましょう。

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