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規格外の急成長でインボイス管理のスタンダードへ――
新たな市場を創出したSansanの新サービス「Bill One」

Sansan株式会社

※このインタビューは2023年10月に実施しました。なお、所属・肩書は当時のものとなります。
大西氏
Sansan株式会社
執行役員/Bill One事業部 事業部長 大西 勝也氏

契約書や請求書のペーパーレス化がコロナ禍で加速し、電子帳簿保存法などの税制改正やインボイス制度開始を背景に急成長しているSaaSがあります。それがSansanのインボイス管理サービス「Bill One」(ビルワン)です。

Bill Oneは、郵送やメールなどで届く請求書をオンラインで受領し、データ化・一元管理ができるインボイス管理サービスとして、2020年5月に提供開始。3年目にしてARR(年間経常収益)37億円、導入社数は1500社※を突破しています。

※いずれも数字は2023年5月通期決算時点

日本に新たな市場を創造し、ARR100億円規模の成長を目指すBill Oneの戦略と、最前線で活躍する人材像について、Sansan株式会社 執行役員/Bill One事業部 事業部長 大西 勝也氏にうかがいました。

高精度な技術を応用し、新しい市場を創出するBill One

―リリースから急成長を果たしているBill One事業ですが、どのような経緯で誕生したのでしょうか。

アイデアの発端は当社の経理担当でした。「Sansanが持つ技術アセットを活用すれば、経理業務の負担を削減でき、経営に資する分析業務など優先度の高い業務に集中できる」と、当社の寺田(代表取締役社長/CEO/CPO 寺田 親弘氏)に提案があったのでした。

経理担当が言う「技術アセット」とは、99.9%の精度とスピードの両立を実現する、独自のOCR※エンジンと人力を組み合わせたデータ化技術です。
この技術は、営業DXサービス「Sansan」や名刺アプリ「Eight」の提供を通して、当社が長年データ化に向き合い培ってきたものです。サービスを提供する組織体制を、請求書のデジタル化にも応用できると見込んでの提案でした。

※OCR…光学文字認識。手書きの文字や印刷の文字をスキャナーなどで認識し、文字データに変換する技術。

Bill Oneをリリースした2020年5月は、コロナ禍で多くの企業がリモートワークを導入していた時期です。経理担当者は紙で届く請求書を処理するためだけに出社しなければならず、経理業務の非効率性が露呈したタイミングでした。その状況が最初の追い風となりました。

その後、電子帳簿保存法などの税制改正やインボイス制度の導入など、更なる追い風もあり業績を大きく伸ばしてきましたが、これらの要因はあくまでもきっかけに過ぎません。社会から真に求められているのは、当社の経理が最初に提案した点にあります。
それは、業務をDXによって効率化し、貴重な人的リソースを確保するということです。
この本質的なニーズを満たすサービスを実現したことで、事業開始から3年目にして導入社数が1500社を突破しました。

―3年目で30億円超のARRを達成と、国内では類を見ない成長速度だと思いますが、今後の売上目標についてもお聞かせください。

SaaSスタートアップが目指すべきベンチマークとして「T2D3」※という言葉があります。この成長曲線に沿って5年でARR72倍を達成したプロダクトは、日本のみならずグローバルでも数えるほどしか存在していません。Bill Oneは既にT2D3を超えるスピードで成長しており、5年目にはARR100億円超を目指しています。

※Triple 2 Double 3の略。サービス開始からの売上が前年を基準に毎年3倍、3倍、2倍、2倍、2倍と上昇し、5年で72倍の売上規模に成長することを指す。

請求書をオンラインで受領するサービスの市場はBill Oneによって新たに誕生しました。日本には200万社を超える法人があり、そのすべてがBill Oneの顧客になり得ることを踏まえると、伸びしろは十分にあります。市場もプロダクトも始まったばかりの状況です。

あらゆる業界の大企業から中小企業までカバーする巨大新興市場

大西 氏

―規模に関係なく、あらゆる企業をBill Oneのターゲットと捉えているのですね。

業種や規模に関係なく、請求書による取引がある企業は全てターゲットと考えています。ただ、大企業と中小企業ではアプローチを変えています。従業員100名未満の中小企業のお客様にはセールス担当は付かず基本機能を無料で提供しています。

当社には「請求書を送る・受け取る」というフローにおいて、Bill Oneの利用を当たり前にしたいという目標があります。日本の99.7%を占める中小企業のお客様に一軒ずつ営業していくのも手ですが、それよりも速くサービスを届けられる方法があるのではないかと検討しました。
そこで現在は、名刺管理アプリ「Eight」で培ったPLG※のノウハウを活用し、中小企業のお客様とコミュニケーションを取っています。

※「Product-Led Growth(プロダクトレッドグロース)」の略語。ユーザーに無料でプロダクトを利用することで接点を作り、適切なタイミングで有料化や購入を促すことで、SaaSの成長を目指す戦略

一方で、それよりも大きい企業規模のお客様には営業DXサービス「Sansan」で培ったBtoBセールスの知見を活用することで、日本全体にBill Oneを通じたインボイスネットワークを最速で立ち上げようとしています。

また、場合によっては、Bill Oneを会社として導入する前から利用していた、というケースもあります。
というのも、Bill Oneを導入した請求書を受け取る側の企業は、請求書をBill Oneで一元管理するために、取引先に請求書の送付先をBill Oneに変更するよう依頼します。 これにより、請求書を送る側の企業はBill Oneを導入していなくてもBill Oneというプロダクトの一部を体験することになるわけです。

そして、そうした送付側企業の中には、自社で受け取った請求書の処理業務を改善したいと考えたときに、これまで取引先の請求書送付に利用していたBill Oneを請求書を受け取る側として導入するという事例も実際に出ています。

― あらゆる企業をカバーするためにも、請求書を送付する側のシステムや業務フローに依存しないような設計になっているのでしょうか?

はい。Bill Oneを導入いただいたお客様のお取引先に負担をかけないサービス設計を行っています。
Bill Oneを導入する際、取引先に請求書を発行する方法や請求書のフォーマット変更の要請をしていただく必要はありません。これまでPDFで請求書を作成していたのであれば、送り先をBill Oneに変えることで即座に受領側に届きます。郵送の場合も宛先をBill Oneの窓口に変更するだけです。

到着した請求書は当社のOCRエンジンとオペレーターによってデータ化が行われます。99.9% ※の精度を担保しながらシームレスに業務改革ができる点が強みとなっています。

※Sansan株式会社が規定する条件を満たした場合のデータ化精度

求めるのは、急成長中の新興市場をリードできる方

―5年で72倍の成長スピードを目指すうえでは、キャリア採用による組織強化も欠かせないと思います。Bill One事業部ではセールスのキャリア採用を強化しているとのことですが、どういったマインドを持った人材を求めていますか?

一言で申し上げるならば、Bill One事業を牽引する方です。
プロダクトも市場も組織も誕生して3年目という状況なので、個々が機動力を持ち、事業成長のために主体的に考えて行動できる方が必要です。

Bill Oneに限らず、当社のプロダクトで特徴的なのは今まで存在していたものの在り方を変えるという点です。営業DXサービスのSansanであれば、個人で管理していた名刺を組織で共有するように変え、Bill Oneではアナログが前提だった請求書関連の業務をデジタル中心に変えました。

お客様も導入までのステップを明確にできていないケースが多いため、新しい価値を持つサービスを提案し、導入いただくためにはお客様をリードしていく必要があります。そのためにも主体性を持ち、高い機動力で動ける方を求めています。

―入社後のキャリアパスについても教えてください。

主に三通りのキャリアパスがあります。
一つ目はセールスのプロフェッショナルとしてスキルを磨き上げていくキャリアです。 例えば、最初は100名以上の中小企業のお客様を担当した後に、エンタープライズ領域のお客様との商談で大きなディールを決めていくプロフェッショナルとしての道を歩みます。

二つ目がマネジメントへ進むキャリアパスです。 Bill Oneは現在も組織が大きくなっていく過程 にあり、マネジメントのポジションが不足している状況です。自分自身の強みを活かしながら、チームで効果を最大化していくポジションへと進むキャリアパスが考えられます。

そして三つ目がキャリアの幅を広げていくパターンです。 プロダクトマネジャーやマーケティング、人事など、当社にはさまざまなキャリアパスがありますので、それぞれのキャリアの幅を広げていきながら活躍するパターンがあります。

―二つ目に挙げられたマネジメントに関して、求める資質があれば教えてください。

当社が掲げるValuesの一つに「強みを生かし、結集する」という言葉があります。チームとしてのアウトプットを最大化するために、個々の強みをどのように掛け合わせるかという課題をマネ ジャーは担っています。緻密にKPIを管理する方法を得意とするマネ ジャーもいれば、新しい打ち手をどんどん考えながら、メンバーのモチベーションを高めていくマネ ジャーもいて、取り組み方は人それぞれです。結果として、個々の強みを生かしながら、事業の成長に貢献できるアウトプットが出せるマネジャーを、当社では求めています。

―キャリア採用で入社して、貴社で活躍している方の事例についてもうかがいます。 急成長している背景には、さまざまなスキルや経験を持つ方の活躍があると思います。どのような方がBill One事業部で活躍されているのでしょうか。

さまざまな業界にいた方が当社に入社しています。その中で活躍している人材の共通点としては、事業成長のために過去の取り組みや手法は参考にしつつも、自ら新しいアイデアを考えて行動に移していることです。その中には失敗するケースもありますが、試行錯誤の中から新しい正解を見出せる方は、事業の成長と共に活躍している印象があります。

もちろん、セールスでの採用の場合は前職での法人営業の経験なども選考時にうかがいますが、与えられた課題に対して、どのようにやり抜いてきたかといった要素を重点的に確認しています。

成長中のBill Oneに転職する魅力

― 現在のBill One事業部で働く魅力を教えてください。

これまでお伝えしたとおり、Bill Oneは今も成長を続けています。T2D3を超えた成長が見込めるポテンシャルが市場とプロダクトの双方にあり、Sansanがこれまでに培ったアセットを活かして急成長しています。ベンチャーとして組織と事業を自らの手で成長させながら、Sansanが持つ豊富なアセットを活かすかけ合わせが、この事業の醍醐味だと思います。

― 既に海外への進出も進めているそうですね。

創業時から海外への進出は視野に入れていましたが、当社の事業の中でもBill Oneは海外での可能性が大いに見込めることから、現在はアジア圏にもサービスを広げようとしています。
特に注力しているタイは、日本同様に請求書の受領業務がアナログです。一方で現地に合わせたローカライズも必要なので、タイでの事業を伸ばすために優先順位を決めながら開発を進めています。それと同時に、タイ向けに開発した機能を日本に逆輸入するような動きも既に起きています。

― キャリア採用で入社した方も、海外事業にチャレンジできるのでしょうか。

その可能性は十分あります。現在、海外事業に従事している社員もキャリア採用で入社し、当初は国内企業の営業を担当していました。Bill Oneは世界中にインボイスネットワークを構築するというビジョンを掲げています。その達成のためには、日本だけでなく世界中で当たり前のようにBill Oneが使われるための取り組みが欠かせません。

ワンチームで世界の企業間決済インフラを目指すBill One

―今後の展望と、Bill One事業部に興味を持っている方へのメッセージをお願いします。

現在の請求書受領業務に関連する機能の改善を継続していく一方で、その先のプロセスである法人間決済を次に取り組むべき課題と捉えています。

コロナ禍以降にZoomやChatGPTなど海外のサービスをクレジットカード決済で利用するケースが増え、これまでの請求書払いとは異なる業務フローが発生しています。当社では既に法人向けのクレジットカード「Bill Oneビジネスカード」を提供しており、Bill Oneの中でカード決済も一元管理できる機能を実装しています。

Bill One事業は誕生して間もないこともあり、セールスとエンジニアがプロダクトを通じて密接に関わっています。お客様からのフィードバックやセールスからのプロダクトに対する要望は常に受け付けていますし、その内容をプロダクトマネジャーが見て、開発の優先順位付けをしています。また、エンジニアが新しい機能を説明する社内向けデモンストレーションの場が毎週あり、事業部全体がワンチームとなって成果の最大化に取り組んでいます。

「請求書はBill Oneでいいですか?」というやりとりが当たり前の世界を作るべく、積極的にキャリア採用を進めていますので、ご興味を持たれた方は是非エントリーしてください。

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