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【2021年最新】コロナ後の転職市場を占う、海外駐在経験の活かし方

新型コロナウイルス感染拡大に伴い大幅に減少した海外事業関連の求人も、年が明け、輸出を含む日系各社の海外事業の活発化に伴い増加に転じています。特に半導体や電子部品、工作機械などのメーカーでは中国の生産拠点の拡大や、ベトナムなどアセアンへの進出計画を再開、また食品や衣料の分野でも欧州やアジア向けの販路開拓を進める企業は増えています。 人口減少や高齢化に伴い国内市場が縮小する一方、やや成長は鈍化しているとはいえ、さらに拡大を続けるアジア消費市場を睨んだ時、日本企業の海外事業展開が縮小に転じるとは考え難く、日本企業にとって今後も海外事業要員としてのグローバル人材確保が課題である状態が続くことは間違いありません。

では各社は、具体的にどのような課題に見舞われているのでしょうか。昨今のグローバル市場における日本企業の動きから、占っていきます。

コロナ禍で再認識された課題、「現地拠点の自立化」

コロナ禍によって多くの日本人駐在員が帰国を余儀なくされ、またそれまでは必要に応じて出張で現地の支援にあたっていた本社スタッフの渡航が制限される中で、多くの日本企業が改めて現地の事業や組織が日本人に依存し過ぎていることに危機感を強めています。昨年、当社が当社の取引先企業を対象に行なった聞き取り調査では、多くの企業がこの「自立化」という言葉を使って現状の課題を語りました。現地の自立化には、現地に仕事やマネジメントを任せることができる有能なナショナルスタッフの存在が欠かせないとともに、日本本社側にも、日本にいながらにして現地を管理、指導、支援できる体制が不可欠です。多くの企業ではその役割をかつて海外拠点に赴任していた帰任者が担っていますが、企業によってはその陣容に限りがあり、管理や支援が不充分であることも少なくありません。

新興国市場の成熟と外資進出の増加

日本企業の主戦場ともいえるアセアン諸国には、中国や韓国、欧米などからの企業の進出が増加しています。時にライバルとなることもありますが、時に有力なサプライヤー、パートナーとして、また時には有望な顧客として、現地日系企業との関わりが増えていきます。
また、バンコクやジャカルタ、ホーチミンなどの都市部では人々の所得も高まり消費も成熟していきます。現地における嗜好やトレンドなどを正確に把握して商品やマーケティングの戦略を練ることが一層重要になります。

海外企業との関係性の変化、EV、脱炭素ビジネス

電気自動車(EV)など新たなモビリティの開発や脱炭素に向けたエネルギー関連ビジネスにおいては、日本企業が単体で世界と伍して戦っていくことは難しく、ますます企業の国際連携力が問われます。そこでは、発注者と受注者、元請けと下請け、といった関係とは異なる、対等なパートナーとしてビジネスやプロジェクトを共に進めていくような関係を築かなければなりません。
また、年始から為替相場は円高基調で推移しており、日本企業にとっては海外企業買収のチャンスです。海外への渡航が制限される中、そのチャンスを掴むことができるかどうかは、各社の国際対応力に左右されます。

オンライン化によって露呈した英語力不足

先述の通り、コロナ禍においては海外との多くのコミュニケーションがオンラインに変わりました。本来は現地に出張して行なっていたミーティングや技術指導なども、渡航制限下においては全てオンライン、すなわち言語情報だけで意思疎通を図らなければならなくなりました。
そこで新たな課題として認識されたことが英語力の不足です。特に、製造業において生産技術や品質管理などを担う技術者の英語力です。これまでは現地工場に出張し、実際に機械や製品を前にして身振り手振りを交えることでできていた意思疎通が、オンラインに変わったことで途端に不自由をきたしているのです。
これらの動向に加え、社内で海外勤務を希望(許容)する人材が減っていることも、企業の悩みです。コロナ禍を契機に既存の海外拠点に対する駐在員の派遣人数を減らすという企業は増えているように感じますが、工場の拡張や新たな顧客開拓のために新たに駐在員を派遣するケースや、現任者の帰任に伴う後任の選定に苦慮する企業は少なくありません。
では、これらの課題を解消するため、各社の中途採用募集では、どのようなスキル、経験値が求められているのでしょうか。3つに絞って解説します。

1)非日系企業を対象とする販路開拓の経験

主にアジアにおいて、対日系企業依存を脱したいとする企業が、現地企業や現地に進出する外資系企業向けの販路を開拓するための要員を求める求人募集は恒常的に行なわれています。海外の営業拠点への赴任経験や海外営業の経験をもつ人材も、多くは現地日系企業向けの営業経験であり、ベトナム政府系企業やアセアンの中華系企業など、特定の顧客層への営業経験をもつ方は、職務経歴書上にそのことを明確に示しておくとよいでしょう。

2)経営現地化の推進、サーバントなマネジメントスタイル

 前述の通り、事業や組織の現地化を進めるためには、当然のことながら現地の幹部人材が不可欠です。当社が行なった調査によると、日本人駐在員のマネジメントスタイルには圧倒的に「トップダウン型」が多く、「育成・支援型」のマネジメントスタイルが得意な駐在員は少ないことが判っています。ナショナルスタッフの中から有能な人物を見出し、根気強く育成して徐々に権限を委譲する、というように現地化を成し遂げた経験を持つ人は、海外駐在要員を求める企業の選考において、高く評価されます。
 これ以外にも、買収した海外企業の統合(PMI)の経験や、海外の企業や研究機関などとの共同プロジェクトをマネジメントした経験などが、中途採用市場において価値を発揮する経験です。海外駐在経験をもつ方は、海外におけるご自身の経験がどのような成果を産み、どのようなスキルを養うことに繋がったかについて、棚卸しをしておくとよいでしょう。

3)オンラインコミュニケーションの技術

コロナ禍によって国内でも一気に普及したオンラインコミュニケーションは、コロナウイルスが沈静化したとしても、今後の海外事業にとって欠かせないツールとなるでしょう。それはすなわち、オンラインによるコミュニケーションが、今後グローバル人材にとって不可欠なスキルになることを意味します。 日本人同士であっても話すタイミングや表情の読み取り方など難しいことが多いオンラインコミュニケーションで、海外の人と円滑な意思疎通を行ない良好な関係を築くためには、訓練が必要です。たかが連絡手段と侮らず、誰と、何を目的にどのくらいの頻度でオンラインミーティング(商談、交渉)を行なっていたか、そこでどのような成果を出し、またご自身のコミュニケ―ションスキルがいかに向上したかを棚卸ししてみてはいかがでしょうか。

日本企業の海外事業のトレンドが時代によって変化するように、中途採用市場において海外事業要員に求めるスキルも時に変化します。これまでの経験によって何を身に着け、その後それをどう活かしているかについて折に触れて棚卸しを行なうとともに、将来に向けてさらに身に着けるべき経験値とは何かについて常に情報をアップデートしながら、自律的なキャリア設計を行なっていってください。

この記事の著者

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佐原 賢治

海外進出支援室 室長

2000年1月入社。大阪、東京、福岡でコンサルタント(および管理職)として人材紹介に携わった後、2011年11月より現職

日経産業新聞コラム「HRマネジメントを考える」連載中



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