FX業界の転職動向や最新求人、未経験からの転職難易度も解説

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公開日:2025/10/29 / 最終更新日: 2025/10/29

グローバル経済の潮流を最前線で体感できるダイナミックさから、転職先として魅力的なFX業界。特に近年は、AIをはじめとするテクノロジーの導入が加速しており、金融とITが融合した新しい領域で自らの専門性を試したいと考える方にとって、大きなチャンスが広がっています。

本記事では、FX業界の転職市場動向や最新求人情報に加え、未経験からの転職難易度などをJAC Recruitment(以下、JAC)が解説いたします。

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FX業界の転職市場動向

FX業界の転職市場は、国内外の経済動向や金融テクノロジーの発展を背景に、近年ますます活発化しています。

一般社団法人金融先物取引業協会の統計によれば、国内の店頭FX業者は45社存在し(2025年7月時点)、同期間における月間の取引金額は約1.17京円に達しています。この数字は、個人投資家層の拡大に加え、法人の為替リスクヘッジ需要が増加していることを示しており、転職市場におけるポジションの多様化と求人件数の堅調な推移を裏付けています。

FX業界は、転職希望者にとって、個人の成果やスキルが報酬に反映されやすく、実績に応じて高い報酬も期待できる業界です。また、商品価格や世界各国の金利動向と連動する、グローバル経済のダイナミズムをリアルタイムで体感できる環境は、金融プロフェッショナルとしてのキャリアを磨く絶好の機会といえるでしょう。

一方で、求められる専門性は高度化しており、多くの企業が即戦力を求めています。JACが取り扱う求人を分析すると、技術革新、DX推進を目的とした既存システムの刷新や、新規事業展開にともなう新しいサービスやプロダクトの立ち上げ、さらには海外市場の拡充といった、企業の成長戦略に直結する採用が中心です。

このように、FX業界では、金融スキルに加え、IT、語学、マネジメントなど、経営戦略や事業企画に役立つ能力がより求められていく傾向にあります。

出典:「店頭FX月次速報」(一般社団法人金融先物取引業協会)(2025年9月7日閲覧)

FX業界の主要企業と特徴

FX業界は、主に次の4つの業態に区分されます。

  • ●ネット証券系FX会社
  • ●銀行・信託銀行系FX部門
  • ●証券会社系FX部門
  • ●FX取引システム開発会社

本章では、これら4つの業態の特徴について解説します。

ネット証券系FX会社

ネット証券系FX会社は、インターネット取引を基盤に急速に成長した企業群です。特徴としては、主に個人投資家をターゲットとし、オンライン取引に特化しています。低い取引コスト、利便性の高い取引ツールの提供、豊富な通貨の種類を武器に、初心者から経験豊富な投資家まで、幅広い顧客層を取り込んでいます。

代表的な企業としては、SBI FXトレード、GMOクリック証券、DMM.com証券などが知られており、業界をけん引する立場として市場の拡大に寄与しています。

各企業ではシステム開発など、テクノロジーへの投資を積極的に行っているため、金融知識だけでなくIT・デジタルマーケティングの経験者が高い評価を受けやすい傾向にあります。また、顧客基盤が大きく、事業も拡大し続けているため、法人営業や商品企画に挑戦したい方にとっても、キャリアを築く上で有望な環境です。

銀行・信託銀行系FX部門

銀行・信託銀行系のFX部門は、信用力と豊富な顧客基盤を背景に、主に法人や富裕層向けのサービスを展開しています。三菱UFJ銀行、みずほ銀行、三井住友信託銀行などではFX部門が設けられており、法人や機関投資家との取引に注力している点が特徴です。そのため、リスク管理や為替ヘッジの提案といった高度な金融ソリューションに関与できる機会が多く、グローバル金融市場と直結した業務に携われることもあります。

銀行内でのキャリア形成を前提に、為替業務や資金運用の知見を磨きたい方にとって、理想的な環境といえるでしょう。採用では、財務会計や国際金融の経験者が評価される傾向にあります。

安定性と専門性を両立できるキャリアを重視する方に適した分野です。

証券会社系FX部門

証券会社系のFX部門は、株式や債券といったほかの金融商品も含め、顧客に総合的な投資サービスを提供するのが特徴です。野村證券、大和証券、マネックス証券などがその代表格で、顧客は資産運用を多角的に行う個人投資家から法人まで幅広く存在します。

証券ビジネスとのシナジーを生かし、投資信託や株式とFXを組み合わせた資産形成の提案が可能で、総合的な金融知識をもつビジネスパーソンが高く評価される傾向にあります。営業担当には顧客のポートフォリオ全体を俯瞰する視点が求められるため、FXの知識だけにとどまらず、資産運用全般への理解や提案力がキャリア形成に直結します。

証券系ならではの教育制度や研修体制も整備されており、未経験からでも金融スキルを体系的に磨ける環境があります。

FX取引システム開発会社

FX取引システム開発会社とは、ユーザーが取引を行うためのプラットフォームやディーリングシステムを開発・提供する企業を指します。シンプレクスやSDアドバイザーズなどが、この分野で高い実績を誇ります。

各企業では、金融に関する知識とITスキルの双方が重視されるため、より高い専門性と希少価値を築くことが可能です。また、AIを活用したアルゴリズム取引やリスク管理システムの強化も進められており、テクノロジーを軸にした成長を目指す方に適しています。

FX業界の主な職種・仕事内容と求められる経験・スキル

ここでは、FX業界の主要職種を紹介するとともに、各職種で求められる経験・スキルについて解説します。

  • ●ディーラー・トレーダー
  • ●為替営業
  • ●クオンツ・システム開発
  • ●カスタマーサポート・オペレーション
  • ●プロモーション・広報

ディーラー・トレーダーの仕事内容と求められる経験・スキル

ディーラーやトレーダーは、為替市場での売買を実行し、収益を創出する役割を担います。顧客の注文に対応するカバーディーラーと、自己資金を元手に取引を行うプロップトレーダーに区分されますが、いずれも市場の動向を瞬時に読み取り、迅速かつ正確に取引を行うスキルが欠かせません。

求められる経験としては、証券会社や銀行での為替取引経験や、ファンダメンタルズ・テクニカル双方を駆使した分析経験が挙げられます。さらにJACが取り扱う求人でも、「フロントオフィス」「リスク管理」などのキーワードが頻出しており、単に売買を繰り返すのではなく、リスクをコントロールしながら安定した収益をあげる能力が強く求められていることがうかがえます。また、英語力や海外市場との取引経験があれば、グローバルに展開する外資系金融機関にも活躍の場を広げられるでしょう。

為替営業の仕事内容と求められる経験・スキル

為替営業は、法人や個人顧客に対し、FX取引に関するさまざまなサービスを提案・提供する役割を担います。またその役割は、単なる金融商品の紹介にとどまらず、顧客が抱える為替リスクへの対応策や資金運用戦略を提案する、コンサルティング要素の強い職務であることが特徴です。具体的には、輸出入企業に対して為替予約を提案し、個人顧客へ資産形成に適する取引環境を提供するなど、幅広いソリューションが求められます。さらに、市場の動きをわかりやすく説明するプレゼンテーション能力や、顧客ニーズを理解するためのヒアリング力も欠かせません。

為替営業の場合、法人営業や金融商品販売などの経験があると、即戦力として高い評価を受ける場合があります。求人票には「プロジェクトマネジメント経験」が歓迎要件として記載されているケースも多く、社内体制の強化に寄与できるビジネスパーソンが求められていることが読み取れます。

将来的には、営業リーダーや法人部門責任者への昇格も視野に入ります。

クオンツ・システム開発の仕事内容と求められる経験・スキル

クオンツやシステム開発などの専門職は、数理モデルを用いたリスク評価や取引アルゴリズムの開発、取引システムの安定的な稼働を支えるインフラ整備などを担当します。近年では、AIや機械学習を活用したアルゴリズム取引や、リスク管理システムの高度化が進んでおり、技術革新の中核を担う存在として注目を集めています。

求められるスキルとしては、数理統計や金融工学の知識に加え、PythonやC++、Javaなどのプログラミングスキルも必須となります。

金融市場の知見とITスキルの両方を兼ね備えたビジネスパーソンは希少であるため、採用選考で優遇されたり、高待遇のオファーを受けられる可能性が高くなります。JACが取り扱う求人にも、「社内システム」「システムリスク」「フロントオフィス」など、金融・IT・システム領域に関連するキーワードが頻出しており、多くの企業で採用が強化されているとわかります。

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カスタマーサポート・オペレーションの仕事内容と求められる経験・スキル

カスタマーサポートやオペレーション部門は、FXサービスを利用する顧客が安心して取引できる体制を整備・提供する役割を担います。具体的には、口座開設や本人確認、入出金の管理、取引トラブルやシステム障害への対応などが主要業務として挙げられます。

必要とされる経験・能力としては、金融機関やコールセンターでの顧客対応経験、コンプライアンス関連の知識、さらに業務を改善するための推進力なども求められます。また、サポート品質は顧客満足度に直結するため、正確性とスピード感も必須です。さらに、バックオフィスであってもシステムの理解やリスク対応への知見を有していると、即戦力として高い評価を受けるでしょう。

なお、近年はチャットボットやAIを活用したサポート体制も整備されつつあります。そのため、今後はデジタルツールを活用した顧客対応スキルや、よりパーソナライズされた提案・課題解決の提供がいっそう求められるようになると考えられます。

プロモーション・広報の仕事内容と求められる経験・スキル

プロモーションや広報は、顧客獲得やブランド認知を高めるための戦略の立案・実行を担います。競争が激しいFX業界では、広告やキャンペーン、SNSやオウンドメディアを通じた情報発信が顧客基盤拡大の鍵となります。具体的には、新サービスに向けたマーケティング施策、メディア対応、Webコンテンツ企画など、担う業務は多岐にわたります。

必要な経験としては、デジタルマーケティングや広告代理店での実務経験、SEOやリスティング広告運用、広報としてのメディア対応経験が挙げられます。加えて、金融サービスに関する規制やガイドラインへの精通と、誤解を与えない情報発信を行うためのコンプライアンス意識も不可欠です。

近年では海外展開にともない、グローバルマーケティングへの注目度も高まっています。そのため、高い語学力を有する方は、国際的な広報活動に携わるチャンスが広がります。

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FX業界の最新転職・求人情報

本章では、FX業界の最新求人・転職情報を紹介します。

なお、本記事で紹介する求人は、JACが取り扱う求人のごく一部です。JACが取り扱う求人の大半は非公開です。そのため、非公開求人も含むFX業界の求人情報を希望する方は、ぜひJACにご登録ください。
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>>非公開求人について詳しく知りたい方はこちら

株式会社三菱UFJ銀行:【大阪勤務】外国為替フロント関連業務(含、BCP)

フィデックス株式会社:◤プロジェクトマネージャー(Webアプリ開発)◢Fintech×ブロックチェーン/外資系ベンチャー

非公開:【ミドル・オフィス部】プロダクト コントロール/Product Control (FX, Equity, Rates, Credit, Treasury)

日本マスタートラスト信託銀行株式会社:投信外国為替(オペレーションおよび企画業務)

※掲載されている求人の中には、募集が終了している場合がございます。あらかじめご了承ください。(2025年9月現在)

未経験からFX業界への転職は難しいのか

未経験からFX業界への転職は可能ですが、職種によって難易度は大きく異なります。特に、ディーラーやトレーダーのように市場で直接売買を担う職種は、高度な金融知識と瞬時の判断力が求められるため、未経験者が採用されるケースはほぼありません。多くの場合、新卒として証券会社や銀行に入社しFX部門に配属されるか、金融機関内での実務経験を経てキャリアチェンジを目指すルートが一般的です。

一方で、FX業界にはバックオフィスやカスタマーサポート、システム開発、オペレーションなどの周辺職種も存在します。このような領域であれば、FX業界未経験者でも採用される可能性は十分にあります。

例えば、カスタマーサポート職であれば、コールセンターでの勤務経験や金融商品に関する顧客対応の経験が評価される傾向があります。また、パソコンの操作スキルやコミュニケーション能力も大きな強みとなります。またバックオフィスでは、正確性やコンプライアンス意識の高さ、業務改善に携わった経験などが歓迎される傾向です。さらにシステム部門では、エンジニアリングスキルやプロジェクトマネジメント経験が重視され、未経験者であってもITやプロジェクト推進に強みをもつ方には、門戸が開かれています。

未経験からFX業界を目指す場合、自身の強みや職歴を丁寧に棚卸し、どのような職種で能力を発揮できるのかを見極めることが大切です。また、転職後も証拠金取引のルールや金融商品の仕組み、さらには語学力やデジタルマーケティングの知識などを積極的に学び続けることで、各分野の上流工程に携わるポジションや、部門を統括する管理職への昇格を目指すことができるでしょう。

FX業界への転職で求められる人物像

ここでは、FX業界への転職で求められる主な資質である次の4つをそれぞれ解説します。

  • ●市場分析力・リスク管理力が高い
  • ●冷静な精神力・ストレス耐性がある
  • ●協調性・コミュニケーション力がある
  • ●継続的な学習意欲や向上心がある

市場分析力・リスク管理力が高い

FX業界では、膨大な情報を取捨選択し、シナリオ別の損益分岐を即時に描ける分析力が求められます。

感情や希望的観測を一切排除し、データと論理のみに基づいて冷静な意思決定を下せるかどうかが、市場で長く活躍し続けるための条件ともいえます。

また、求人には「システムリスク」「リスク管理」などのキーワードが目立つことから、リスク管理への理解や仕組みづくりを担えるビジネスパーソンは、ガバナンス強化と収益最大化の両輪を回せる点で高く評価されるでしょう。定量スキルに乏しい場合でも、VaRやテイルリスク、証拠金率などの指標への深い理解と、運用ルール順守の姿勢を具体的なエピソードを交えながら示すことで、適性が評価され採用に至ることもあります。

冷静な精神力・ストレス耐性がある

FX市場では、P/Lが頻繁に変動するため、短期的な結果に一喜一憂せず、常に冷静さを保ち、定めたルールを厳格に守り続けられる強い精神力が必須です。特に、損失を取り返そうとロット数を増やすような行動は、さらなる損失につながる可能性があるため避けるべきです。

また、企業の損益に直結する判断を日々求められるため、常に強いプレッシャーにさらされます。集中力を保ちながら長時間にわたって業務に取り組むことも多く、肉体的にも大きな負荷がかかる場面が少なくありません。
このような厳しい環境下で安定した成果を出し続けるには、高いストレス耐性が不可欠です。

面接では、ドローダウン時の対処法や連敗時の取引停止基準を、理論的に語れると信頼につながるでしょう。

協調性・コミュニケーション力がある

FX業界では、取引の成否や事業成長にフロント、システム、カスタマーサポートといった各部署間の連携の緻密さが大きく影響します。例えば、市場の急変やシステム障害などの緊急時には、各部署が迅速かつ正確に連携し、問題解決にあたらなければなりません。新しいサービスの開発時にも、企画部門が関係部署と密にコミュニケーションを取り、実現可能性やコンプライアンスを確認する必要があります。

これらの理由から、FX業界では、個人の能力だけでなく、組織の一員として円滑に機能し、事業の継続と成長に貢献できる協調性とコミュニケーション力が必須の要素とみなされています。

継続的な学習意欲や向上心がある

FX業界のように変化の激しい環境で長期的に活躍し続けるには、自身の過去の成功体験に安住することなく、常に新しい知識やスキルを吸収し続ける旺盛な学習意欲と向上心が不可欠です。

特に近年は、AIや機械学習といった新しい技術が次々とディーリングの世界に導入され、市場の構造そのものを変えつつあります。そのため、直近まで有効だった取引手法が、明日にはまったく通用しなくなることも珍しくありません。

さらに、JACが取り扱う求人では、新規事業や社内体制強化、システム刷新を背景にした採用が目立ち、DXや業務改善を継続的に推進できる向上心が求められていることが読み取れます。

FX業界へ転職した場合の年収相場

FX業界における年収水準は、職種や担当領域、企業の規模や事業戦略によって大きく変動します。FX業界の中でもディーラーやトレーダーのように収益に直結するフロントポジションは、成果が報酬に反映されやすく、相場状況や個人の実績によって高いインセンティブを得られますが、安定性という面では変動が大きい傾向にあります。リスク管理やシステム企画、カスタマーサポートなどのバックオフィス系職種は、比較的安定した給与体系であることが多く、経験年数や専門性に応じた年収が提示されます。

また、企業によっても報酬の差異がみられ、外資系金融機関や、高い収益性を誇るネット証券系FX企業の場合、相場を上回る報酬が提示される傾向にあります。一方、銀行や信託銀行系のFX部門は、組織全体の給与テーブルに準じるため、極端な給与変動は限定的です。
さらに、年齢・キャリアステージでも相場は変わります。若手層はスキル習得や実績に応じて緩やかに上昇するのに対し、中堅層以上はマネジメント範囲や専門領域の深さなど、責任の重さや希少性の高さによって年収が大きく上がることもあります。

FX業界の転職事例

ここでは、JACが提供する転職支援サービスを利用して、FX業界への転職を成功させた事例を紹介します。

FX業界のIT系プロジェクトマネージャーへ転職した事例

Bさん(40代前半/男性)

業種職種年収
転職前金融ITサービスマネージャー650万円
転職後金融IT系プロジェクトマネージャー1,000万円

Bさんは、金融領域のオンライン取引サービスを長く支え、基幹システムの設計・運用やプロダクト運営まで幅広く担ってきた方。IT領域のリーダーとして投資計画・戦略立案にも参画し、サービスの潮流を踏まえた課題分析と、将来性を加味した企画・設計を行うことで、長きにわたりサービスの成長に大きく貢献してきました。一方で、働き方の柔軟性や裁量の面で、次のステージを志向するようになり、転職活動を開始。

JACのコンサルタントは、Bさんの長年にわたるFX領域のシステム構築と運用改善の経験、リーダーとして戦略立案を支援するスキルを高く評価し、FXサービス拡大の転換点にある金融企業のIT部門責任者のポジションを提案しました。

結果として、Bさんは自身の望む柔軟な働き方と大幅な年収アップを実現することができました。Bさんは現在、FX事業のIT系プロジェクトマネージャーとして着任し、組織とプロセスの再整備や開発の意思決定に取り組んでいます。

※事実をもとにしておりますが、プライバシー保護のため、個人が特定されないように内容を一部変更しています。

FX業界へ転職後のキャリアパス

本章では、FX業界への転職後に考えられる3つのキャリアパスについて解説します。

  • ●企業内での昇進・管理職進出
  • ●ファンドマネージャー・資産運用部門への転身
  • ●他金融業界やフィンテック業界へ転職

企業内での昇進・管理職進出

代表的なキャリアパスとしては、組織内で専門性を高め、マネジメント層へと昇進していく道が挙げられます。例えば、ディーラーとして高い実績を上げた後、数名のディーラーを束ねるリーダー職や部門責任者として、取引戦略やリスク管理体制の全体設計に関与する役割を担います。あるいは、システム開発のエンジニアからプロジェクトリーダー、IT部門全体の戦略を担うCIO(最高情報責任者)へと昇進を目指す道も考えられます。

特に、外資系企業や大手の金融機関では、グローバルな取引拠点との連携業務が発生することもあり、英語力や異文化への理解力が昇進の条件となることも少なくありません。また近年は、AIを活用したディーリングや自動取引システムの導入など、組織の変革をリードできるかどうかも管理職への昇進を判断する評価軸になることがあります。

社内で昇進を目指す場合は、現場の成果だけでなく、全社的な戦略目標に即した行動を積み重ねる姿勢が不可欠です。

ファンドマネージャー・資産運用部門への転身

FX業界で培った経験を生かし、ファンドマネージャーや資産運用部門にキャリアチェンジするケースも珍しくありません。FXのディーラーやクオンツとして培った市場分析力や計量的な運用スキルは、アセットマネジメントの世界でも高く評価されます。特に、為替ヘッジ戦略やグローバルなポートフォリオ構築に関する知見は、資産運用の世界で重宝されます。

また、ファンドマネージャー職は高度な分析能力だけでなく、投資家や経営層に対してわかりやすく説明する力やリーダーシップ力も不可欠であり、FX業界で身につけた迅速な意思決定力が生きる場面が多々あります。キャリアチェンジを目指す場合は、CFAなどの資格取得や資産運用領域の学習を重ねることで選択肢がさらに広がります。

他金融業界やフィンテック業界へ転職

FX業界の経験を生かして、ほかの金融業界やフィンテック領域に転身するキャリアパスもあります。

銀行や証券会社のマーケット部門では、為替取引で培った市場感覚やリスクコントロール力が即戦力として評価されやすく、幅広いプロダクトの取引や海外市場対応に挑戦できる機会があります。

一方で、近年はフィンテック企業の台頭により、ブロックチェーン技術を活用した新しい金融サービスや、AIによる自動取引プラットフォームの開発など、従来の金融業界にはなかったキャリアの選択肢も増えています。

フィンテック以外の金融業界への転職は、安定性を重視したい方に向いており、フィンテック業界は成長や挑戦を求める方にとって魅力的なキャリアパスといえます。

FX業界への転職なら、JAC Recruitment

FX業界には、トレーディングやリスク管理、バックオフィス業務、さらにはプロモーションやシステム開発に至るまで、幅広い職種が存在します。一方で、企業が求める要件は明確に提示されており、かつ専門性の高いものが多く、転職希望者にとっては自身の経歴やスキルを、その要件に対しどう訴求するかが大きな課題となります。そのため、FX業界への転職を検討する際は、業界の最新動向や企業の採用背景を熟知した転職エージェントの支援が不可欠です。

その点、JACには、FX業界の採用動向に精通したコンサルタントが多数在籍しており、求人票に記載された情報だけでなく、企業の採用背景や組織課題を加味したうえで、一人ひとりの経験や能力を最大限に引き出すキャリアを提案します。

また、大手金融機関のフロント部門やフィンテック企業の新規事業立ち上げを統括するポジションなど、一般的な転職サイトには公開されていない非公開求人も多数取り扱っており、多様な選択肢を提示できるのもJACならではの強みです。

FX業界で新たなキャリアの構築を検討している方は、JACにご相談ください。

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この記事の筆者

株式会社JAC Recruitment

 編集部 


当サイトを運営する、JACの編集部です。 日々、採用企業とコミュニケーションを取っているJACのコンサルタントや、最新の転職市場を分析しているJACのアナリストなどにインタビューし、皆様がキャリアを描く際に、また転職の際に役立つ情報をお届けしています。