採用企業インタビュー
確かな技術力を武器に日本市場に切り込む
アメリカ本社と日本メーカーの橋渡し役に
スパルタンジャパン株式会社
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- テクニカルリエゾンマネージャー
- 大塚 一弘 氏
自動車部品の開発設計を行なうSpartan Light Metal Products, Incの日本法人、スパルタンジャパンは、トヨタ、ホンダ、マツダという世界的な自動車メーカーに、技術を提供。今後は、さらに「スパルタン」の名を広めるべく、橋渡しとなるエンジニアを募集しています。同社のテクニカルリエゾンマネージャーである大塚氏に、事業内容、技術の特色、今後の展開についてインタビューしました。
まずは会社の成り立ち、概要、製品について教えてください。

- テクニカルリエゾンマネージャー
- 大塚 一弘 氏
1961年、アメリカのイリノイ州のスパルタという小さな街から、家族経営でスタートしたオーナー企業で、その街名が社名になっています。
扱っているのはエンジン、トランスミッションの自動車部品。特にアルミニウム、マグネシウムのダイキャストを専門としています。
スタート当初は、チェンソーや落ち葉を風で集めるブロワーという自動車以外の部品を製造していました。しかし当時のオーナーが「より難易度の高いものに挑戦したい」と、90年代から自動車部品製造に参入。アルミダイキャストの製造だけでなく、当時アルミより難しいといわれた、マグネシウムのダイキャストおよびリサイクルを北米で事業化したのも当社がはじめてです。それから会社の売り上げは急成長し、現在は従業員数900名弱、生産工場はアメリカ内に3カ所になりました。日本ではまだ知名度はありませんが、アメリカの自動車業界では、それなりに知られた存在であると自負しています。
他社とは違う、御社の製品や技術の優位性は、どのような点でしょうか?

最近では、全世界的な自動車の燃費規制のため、軽量化、低コスト化が必須となっています。エンジン部品の一部は金属から樹脂へと変化していますが、トランスミッションのギアやポンプカバーなど摩耗しやすい部品に関しては、当社が得意とする、ダイキャストで一体化した耐摩耗性の高い部品が、高いニーズを誇っています。
また、リーマンショックで経営が不安定になった他社に対し、当社はなんとか赤字を出さずに乗り切ってきたため、取引企業の信頼を得て、シェアを伸ばしました。
ほかにも、材料メーカーと共同開発した、アルミニウムに、硬いシリコンの含有率をぎりぎりまで高めた合金、“B390合金”も、マグネシウムのリサイクル同様、評価をいただいています。これはGMはじめ、自動車メーカーに採用いただいていますが、他社には真似できない技術のようです。
日本では、トヨタ、ホンダ、マツダといった、日本を代表する自動車メーカーとお取引させていただいております。そもそも、これらの企業は、日本国内でも取引に参入することが難しいクライアントです。しかし、創業者が、「求められる技術力が世界で一番高いのは日本のメーカー。だったらそこに挑戦するべき」という思いから、営業をかけ、我々の持つ技術力を評価していただきました。
トヨタから、5年連続で「品質アワード」を受賞されたとお聞きしました。これは数あるサプライヤーの中でも極めてめずらしいことで、大変素晴らしい実績だと思いますが、その経緯を教えてください。
受賞対象になった部品は、製造準備に入る前、開発・設計検討の段階から、話し合い、作り込みに参加した案件でした。国内の製造を担当するトヨタのグループ企業と、北米の製造を担当する当社と、トヨタのご担当者と3社合同で、何度もトライアンドエラーを繰り返した、思い入れのある部品です。数カ月の間、毎週、トヨタに足を運びました。おかげで、とてもいい製品ができました。設計の早い段階で参加した初めてのケースだったので、当社にとっても、良い事例ができたと思っています。海外の小さなメーカーが、こうした早い段階から加わることは、なかなか難しいのですが、その点は、北米のトヨタの方からもお力添えをいただきました。一度、実績を評価いただけると、それが信頼になり、次のモデルでの仕事へとつながっています。
今後の事業展開の方向性と、日本法人の位置づけについてお聞かせください。

エンジンに使われる金属部品が減少する今、トランスミッションをはじめ他の部品に活路を見出しています。逆に言えば、自動車の軽量化が進む中で、部品を鉄からアルミに置き換えるなど、新たなビジネスのチャンスも生まれるでしょう。
当社は、現在は北米のクライアントが多く、売り上げの半分を占めていますが、世界各国の企業と取引をして、売上を均等にすることがリスクヘッジには有効であるというオーナーの意向があり、なかでも日本企業との取引を重要視しています。製品の製造は本社のアメリカで行いますが、日本のクライアントも、窓口として日本のオフィスがないと、やりとりが難しいというのが実情です。そのため、日本法人は、設計・生産の拠点である北米と、日本のクライアントの橋渡しとして必要なのです。
日本メーカーとのビジネス拠点として必要不可欠な日本法人ですが、今、新たにエンジニア職の人材を求めていらっしゃいます。その理由と、業務内容を教えてください。
実は現在、日本法人は私1人の体制なのですが、おかげさまで、日本企業からさまざまな案件に関してお声掛けをいただいているので、複数のクライアントを1人では対応しきれないというのが切実な理由です。将来的には4~5人の体制にできればと思っています。 実は現在、日本法人は私1人の体制なのですが、おかげさまで、日本企業からさまざまな案件に関してお声掛けをいただいているので、複数のクライアントを1人では対応しきれないというのが切実な理由です。将来的には4~5人の体制にできればと思っています。
業務内容は、アメリカ本社の開発部門と、お客様である国内の自動車メーカーとの間に立ち、開発プロジェクトの舵取り役として、製品仕様の調整や納品後のサポートをすることです。上司はアメリカにいますが、業務の権限は全て各人に委ねられるため、自由に裁量をもって仕事を進めることができます。
お話を伺っていると、オーナー経営であることが、とても良い方向に作用されているような気がしますが、本社の雰囲気や社風などは、どのような感じでしょうか。
海外拠点の社員は、現在私1人ですので、日本のお客様をアメリカに案内する時など、自然とオーナーをはじめ、会社のトップと一緒に行動することが多くなります。オーナーが来日するときも同様です。一緒に食事をする機会も多いので、いろいろな現状や課題などを直接伝えることができます。トップと気軽に話せる機会は、通常はなかなか無いですよね。オーナーも、元はエンジニア出身で、今もユニフォームを着て工場に立つこともあるほど、現場が好きな方ですね。私もエンジニア出身なので、とても話がしやすい。アットホームな雰囲気です。
グローバルで約900名の社員がいる企業で、オーナーと直接、話ができるのは、まだ人数の少ない日本拠点ならではですね。最後に、転職希望者の方へメッセージをお願いします。

正直に申し上げると、聞いたことのない外資系企業で、日本法人の社員は私1人と聞くと、尻込みしてしまう方も多いと思います。私も、そうでしたから(笑)。しかし日本国内での知名度に関わらず、トヨタをはじめ、一流の自動車メーカーから高い評価をいただいている実績は確かです。
外資系企業の日本オフィスと聞くと、「すぐに日本を撤退するのでは」という不安を感じる方も多いでしょうが、オーナーが日本市場を優先的に考えていますし、日本のお客様を大切にしていますので、その心配はありません。少数精鋭で、臨機応変に仕事ができる環境です。やるべきことは多いですが、自分1人が影響を与える範囲は広く、やりがいがあります。自分自身の存在感を発揮できる環境だと思いますので、事業を牽引していく中核メンバーとして活躍したい方は、ぜひお待ちしています。
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