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こだわりの直営店、新商品開発、海外展開。
“サバ1本”で勝負するサバ総合商社「鯖や」の目指すもの。

株式会社鯖や

  • 代表取締役
    サバ博士
    右田 孝宣 氏
    取締役副社長
    右田 孝哲 氏

食の激戦区、大阪から登場したとろさば料理専門店「SABAR(サバー)」を運営する株式会社鯖や。厳選したとろさばを使ったサバ料理をメインに、店舗ごとに趣向を凝らした直営店が大盛況。2015年には東京にも進出を果たし、これまでに味わったことのないサバ料理のバリエーションで、多くの消費者を魅了している。さらにJR西日本とのコラボレーションによる養殖サバの共同販売や、海外出店など、今後の事業展開も多彩だ。豊富な発想で次々と新アイデアを実現している代表取締役の右田孝宣氏(以下、孝宣氏)と、代表の右腕で双子の弟でもある、右田孝哲氏(以下、孝哲氏)に、創業までの道のり、今後の展望、求める人材像のイメージなどを伺った。

御社が経営する「SABAR」は、地元大阪だけではなく、東京でも評判となっていますが、もともとは社長が海外の飲食店で働いていたことが、起業のきっかけだったのでしょうか?

写真:右田 孝宣 氏
代表取締役
サバ博士
右田 孝宣 氏

孝宣氏:実は最初から、「独立して自分で事業を起こしたい」と考えていたわけではありませんでした。高校を卒業後、水産関連で働いていましたが、このままでいいのか将来に疑問を感じ、23歳でオーストラリアへ。最初は、「海外で働くってかっこいいな」という軽い気持ちでした。
現地の回転寿司チェーン店で働き、仕事ぶりが評価されて、 26歳の時に社長から、「年収1000万円以上で、メルボルンのお店を任せたい」というオファーを受けました。しかしその時に、「それは安泰かもしれないけど、日本でやり残したことがあるのでは」という思いがあり、帰国。その後、就職して営業の仕事などをしていたのですが、なかなかうまくいきませんでした。
「これは、勤め人ではなく、自分で商売に挑戦するしかないかな」と考えていた頃、地元の商店街で空き物件を見つけ、海鮮居酒屋を始めたのが事業のスタートですね。

サバをビジネスの中心とする、そのアイデアはいつ頃からあったのですか。

写真:右田 孝哲 氏
取締役副社長
右田 孝哲 氏

孝宣氏:オーストラリア時代に社長の命令で、“海外で受けるサバ寿司”の研究をしていました。外国人は、ほとんどサバを食べないのです。その頃に試行錯誤していた経験が生きたのか、帰国後に始めた居酒屋で一番人気があったのが、サバ寿司でした。
そこで、妻と「サバ1本でチャレンジしよう」という話になったのです。妻は、「どうせやるなら楽しくやろう」というのがポリシーで、“鯖や”というインパクトのある社名も彼女が考えたもの。サバの形をした宅配用バイク「サバイク」、移動販売バス「サバス」など、彼女の発想は本当にすごい。私のビジネスにも大きく影響していると思います。

そんな中で、青森の八戸前沖さばとの出会いがあったのですね。

孝宣氏:初めて食べたときに、こんなにおいしいサバがあるのかと感動しました。通常は身が赤いのに、見たことのない白身、抜群の鮮度、たっぷりの脂、すべてが驚きでした。
ちょうど、この八戸前沖さばを地域ブランド化する話があり、私は八戸の商工会議所に、「チームに入れてほしい」と直談判しました。幸運にもメンバーのひとりである大学の先生が、偶然、私のことを知ってくれていたのです。「地元の名産のブランド化には、県外からの情報発信が不可欠である」という考えのもと、私を八戸前沖さば大使に任命していただきました。現在は、我々の取り組みが評価され、とても良いサバを仕入れさせていただいています。

社長が非常に多忙となり、「社長はサバのことだけ考えてほしい」と、双子の弟さんである孝哲氏が、人事面など事業をバックアップする部門を引き受けているとお聞きしていますが、どのような経緯があったのでしょう。

写真:右田 孝宣 氏

孝宣氏:自分で会社のすべてをやらなければと思っていましたが、正直にいうと、私は採用や人事育成が苦手。大きく花火は打ち上げるけれど、継続的に地ならしをすることができないタイプです。ちょうど経営不振に陥っていた時期でもあり、彼が「人事は自分がやる」と言ってくれたのです。そこから私はサバのことだけを考え、経営に集中し、色々なことがうまく回り出しました。

孝哲氏:その頃は正直、人事がガタガタでした。離職率も高く、メンバーにも恵まれているとは言い難かった。彼は、発想がすごいアイデアマン。それなのに、事業以外の部分で悩んでいることが、もったいないと感じていました。
また私自身、その頃は販売を担当していましたが、どちらかというと、人を支える、助ける仕事のほうが私の性分にしっくりくる。だから、「従業員の居場所をつくること」をモットーに、人材の分野は任せてもらいました。私自身、こうして人と関わることが、自分の居場所だと思っています。双子の弟で、プライベートでも仲が良く、飲み友達でもあるので(笑)、自由に任せてもらっています。従業員の働く環境を整えていった結果、離職率も低くなり、経営も安定していきました。

役割分担を明確にすることで、孝宣氏は基幹の事業に注力できるというわけですね。現在、人事面での課題はありますか?

写真:右田 孝哲 氏

孝哲氏:事業拡大とともに、社員数が足りないことがひとつ。また、組織を一気に作り上げているので、教育制度の充実が今年の課題です。全店舗それぞれ、コンセプトがすべて異なるので、働くスタッフがそれを理解し、自分のものとしていかなければならないと思っています。

孝宣氏:次から次へと新しい業態を作リ出すことは大変ですが、そこが我が社の強みだと思っています。スタッフもみんな、“サバ馬鹿”ですよ(笑)。元からサバ好きなのか、サバ好きがうつってしまうのかは分かりませんが、サバに対する愛情はすごいと思います。

まさに事業の根幹を支えるのは人材ですね。シンガポールへの出店など海外事業について、今後どのような展開をお考えですか。

孝宣氏:我々は「フードビジネス」という形で注目していただきましたが、我々自身は飲食店の企業ではなく、“サバマーケット”を作り出す「商社」という立ち位置のほうがしっくりきます。というのも、サバは認知度は高いのに、足が早い、あたりやすいなどネガティブなイメージが強い。その証拠に、我々が参入するまで、サバの専門店はありませんでした。でも実は、旬が秋にも冬にもあり、とても魅力的な魚。最近は、“とろさば”のマーケットが広がり、追い風でしょう。
しかし、日本人が消費する魚ランキングで、サバは、鮭やサンマよりも低い。この順位を上げることが、サバ総合商社となる当社のミッションだと考えています。もちろん海外展開も、もうひとつの大きな使命です。そもそも海外ではサバをあまり食べないので、マーケット自体がとても小さい分、イチから作る大変さも、面白みもあります。

そうしたサバマーケットを底上げし、サバ文化を世界に発信するという御社の展望に即して、どのような人材を求めていらっしゃいますか?

孝哲氏:国内の直営店に関しては、飲食店出身者や現在いる社員に、のれん分けのような形で仕事を任せたいと思っています。一方、商社として求めているのは、グローバルな人材でしょうか。飲食業界ではなく、異業種からの転職者をイメージしています。

飲食店の海外進出となると、立ち上げ時点では、そのエリアに精通している方や法務的な知識のある方、出店後はオペレーション能力のある方など、ステージによって求める人材戦略を立てている企業が多いと思いますが、その点はいかがでしょうか。

写真:孝宣氏/孝哲氏

孝宣氏:実は、そういった人事戦略については、敢えて考えていません。確かに、飲食店ならマストかもしれませんが、我々はサバを提供する商社、メーカーであることが軸足。飲食店運営は、現地企業の豊富な資財を活用させていただき、我々はプロデュースすることが本領です。

今年は海外展開に限らず、他企業とのコラボレーションがひとつの大きな事業展開の柱と考えています。JR西日本様との資本業務提携もその一環で、2015年から、JR西日本様が鳥取県と共同開発を進めている生食の出来る養殖サバ「お嬢サバ」を仕入れて一部店舗で販売していましたが、今回の資本提携により、お嬢サバのブランディングや認知度の向上と、さらなる事業の拡大を目指します。
販促活動としては、約2万人の会員のいるウェブマガジン『DRESS』内の「web部活Journal」という企画内で「サバ部」を発足し、サバを食べて健康になる実験を行う企画など、変わり種の情報発信も予定しています。

それはおもしろい企画ですね。そのようなアイデアは、すべて社長が考えているのでしょうか。

孝宣氏:もちろん、僕はそういうことを考えるのが好きですが、「広報をやらせてほしい」と私に直談判した女性社員も、8カ月間で860媒体の掲載実績を成し遂げるなど、プロフェッショナルな仕事をしてくれています。こうしたプロデュース力、ディレクション力のある優秀な人材が集まれば、もっと大きな会社になれると思っています。

御社が今後目指している事業展開について教えてください。

孝宣氏:サバの美味しさを、世界中に広めたいです。ノルウェーや韓国など、おいしいサバは海外にもたくさんあります。その国の食文化に根ざした美味しい調理法を提案すれば、もっとサバは愛される食材になれるはず。そのためにも、まずは日本国内の市場で成功しなければならないと、今は店舗数を増やし、邁進している最中です。

店舗数の増加とともに、店長だけではなく、複数の店舗を統括してマネジメントする人材や、エリアマネージメント職も必要となるのでは?

写真:孝宣氏/孝哲氏

孝哲氏:これまでは、特にそのようなポストの人材がいなかったのですが、来月からそういうスキル、実績のある方が来てくださる予定です。必要な時に必要な人材が入ってきてくれるんですね。

孝宣氏:我々は、何事も包み隠さずに話すスタンス。今回、第三者割当増資をおこなった際も、プロフェッショナルな方が無償で顧問になってくださるなど、ありがたいことに応援してくれる外部の方が非常に多いです。今後も、必要な時に必要な方に来ていただくためには、応援されるビジネスモデルであることが信条です。それは従業員に対しても同じこと。飲食業界では珍しい、完全週休2日制を導入して、従業員が働きやすい環境を整えたいです。飲食業界自体のイメージアップや改善にもつながればと思います。

ありがとうございました。最後に、御社に興味をお持ちの転職希望者へメッセージをお願いします。

孝宣氏:私たち二人は、必要以上にお金儲けをしたいとも思っていません。だから利益はできるだけ従業員に還元していきたいと思っています。私たちの喜びは、二人で作るビジネスで世の中にあっと驚くことを提案し、それが評価されること。ある意味、クリエイターに近いでしょうか。どんな形でもいいので、歴史に名前を残したいですね。凝り固まらず、柔軟な発想で、私たちの想いを現場でカタチにできるディレクター的な役割を担える人材を募集しています。ぜひ私たちと一緒に、事業を盛り上げていきましょう。

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