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元気企業特集富裕層向けの通信販売で独立した先見の明 目指すは 社会に新しい価値をもたらす企業 ロイヤルステージ株式会社 代表取締役社長 暮松毅氏

【写真】ロイヤルステージ株式会社 代表取締役社長 暮松毅氏
ロイヤルステージ株式会社
代表取締役社長
暮松毅氏
1989年 神戸大学経済学部卒業 大手総合商社入社
2000年 社内ベンチャーとしてロイヤルステージ設立
2006年 MBO(マネージメント バイアウト)により大手総合商社より独立
富裕層向けの通信販売カタログの発行部数は年間約450万部を誇る

異例づくしの社内ベンチャー立上げ
役員会議で「この事業失敗したら、俺の生涯賃金4億払わんでええ」と

僕は、まず商社にいました。1998年に金融ビッグバンがあった。今まで護送船団方式で、金融機関は横並びだったけど、市場にまかせる事になって、いよいよ資本主義経済に入っていく時代になった。それまでの日本は先進国の資本主義国では珍しく中間層の厚い国だったけど、いよいよ二極化していくな、と思った。一方の極であるディスカウントストアはいつの時代でもたくさんあって、すごい競争過多になっているが、日本ではもう一方の富裕層に向けてビジネスやってるのが少ない、これはビジネスチャンスとして大きいんじゃないかというのが頭にあったんです。

当時バブルが崩壊して、紙パルプ部門に異動。紙の営業で通信販売の会社に出会ったんです。クレジットカードの会員向けにチラシで通販している大阪の会社で、それ見て通販と富裕層をつなげたら面白い!と思った。紙の営業で行ってるのに、オーナーに「ウチの会社と組んで富裕層向けの通販やりませんか?」と交渉したら…「君の難しい話はよくわからん、いっそ買ってくれ」と言っていただいて、社内に提案したんです。皆にプレゼンして、やっと役員会議にまであがったんだが、「前例がない」と管理部門が全員反対。会社始まって以来らしい(笑)。役員会議で「絶対成功します。この事業失敗したら、クビにせえ」みたいなことを言った。当時勤めてた商社は生涯賃金が4億と言われてて、役員に「生涯賃金4億払わなくていいなんて、いい事いうねえ」なんて言われながら、熱意が伝わってやらせていただける事になった。そして東京と大阪を回って、商品を集めてカタログにして出した。そしたら売れた!ものすごく売れた。それがスタート。

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日本の閉塞感を打破する
「ベンチャーでも売上1000億になれば発言権が出る」

2000年から社内ベンチャーとして立ち上げて、富裕層向けの通販という狙いが当たって、業績は順調。しかし扱っていた商品が高級ワインとか、高級服とか富裕層50歳以上向けで、会社とほとんど関連してないビジネスだったから、このまま続けるのは難しいということになった。そこで僕も株を持たせてくれませんか、と提案した。当時は難しいと言われたが、2005年頃タイミングよく会社の利益も出て、2006年にMBOさせてもらって、独立したんです。

独立した時から売上1000億、経常利益300億くらいの企業にしたい、それくらいのポテンシャルはあると思ってやってます。売上げ利益追求は当然やってるが、独立して分かったのは、日本という国に閉塞感がある。僕らのようなベンチャーで、もっと自由に、使命感を持って日本に対して何ができるか考える企業がもっと増えなあかん、と思ったんです。売上1000億の目標があるロイヤルステージが、頑張って社会に貢献したら、発言権が出る、注目もされる、「じゃ俺も、私もやろう」という人もでてくる。そういう社会に貢献できる会社でありたい。

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東日本大震災後もぶれない経営哲学
「人材をとにかく懸命に育成する事が企業のすべて」

社会貢献というと皆がイメージするのは、義援金とか奉仕活動…それは僕もやってる。いいことだと思うが、東日本大震災の被害を入れるとGNPの10パーセントぐらいカバーせにゃあかん。日本全体をカバーするには皆一致団結して2倍ぐらい働かなきゃいかんが、そんな気運があまりない。企業の社会貢献というのは、雇用を生んで、喜んでもらうお客様を増やす、これが売上になり、利益や税金になって国が豊かになる。これの手本をやっていくのがロイヤルステージだと思っています。今、皆お金を追いかけているけど、順番が逆。一生懸命世の中の役に立っていればお金はついてくる。そういう事を誰も教えないんだ。でもそれは簡単なことじゃない。人生は修行、会社は道場や。耐えられない人には社会価値は生み出せない。ウチの社員は若い子にはめずらしく、社会価値を生むのが人間の価値だと理解して、必死に努力している。そんな人材を育成する事が企業のすべてです。どこの経営コンサルタントも言わないけどね。

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次世代の国を担う人材を育てるには
「経営学や戦略はなんぼでも学べる 後はハートだ」

ウチでの人材育成と言えば、例えばデリバリーをやってるが、普通宅配便なら次の日届くのは皆知ってますよね。でもそれが5日も6日もかかった事があった。「ハートがなんとも思わんか?申し訳ないという責任感はないんか?お客様に喜んでいただこうと思ってないんだろう」と延々言いました。経営戦略や経営学も大切だが、原点が大事。魂が動くか、そこを教え込んで日本を背負って立つような人材を作りたい。今の官僚、政治、大企業、あれでええんか?と思いますよ。未来のために特に20代~30代はがんばって国を立て直して欲しい。100年後振り返った時「この時代は明治維新のようだった」と思うだろうね。企業だって今までと同じように漫然とやっていてはダメなんだ。

あえて言う「ひとつのことをずっとやっていれば
価値を生む土俵に上がってくる」

だからいわゆる社会に一般的にあるとされているものはウチにはない。中途入社した人は皆びっくりします。最近入った人に、「全体会議とかしないんですか?」と聞かれて、「何のために?」と聞き返した。今、ウチの会社ではそういう段階にないからやってない。それより鍋でもつついて「最近どや?」とやる方が、今の会社の規模では有効だと思う。ちょっと変わった会社でしょう。ウチの理念に共感して、社会に価値を作るために必死で働く気概のある人にぜひ来て欲しい。転職を考えている人にアドバイスするなら…見ると何回転職してもキャリアになってない人もいる。大事なのはしっかり力をつけること。いい人材なら会社が必要性を感じるし、その会社がわからなくても、他に行けば必要とされるところは必ずある。

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