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スペシャルインタビュー
エグゼクティブに求められるのは、変化に強いプレイング・マネジャー ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社 コンシューマー カンパニー 会社概要
代表者 代表取締役プレジデント:柴田 透
設立 1961年1月
資本金 40億円
従業員数 210名(2007年12月末)
事業内容 消費者向け健康関連製品の輸入・製造販売
平野 学氏 略歴
ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社 コンシューマー カンパニー 人事総務部バイスプレジデント 平野 学氏

大手建設会社の法務部門を経て、30歳を期にジョンソン・エンド・ジョンソンに入社。法務部、人事部などのディレクターを歴任した後、現職に就く。

企業理念である「我が信条(Our Credo)」に常に立ち返りながら、変革の中で業績を伸ばしてきたジョンソン・エンド・ジョンソン コンシューマー カンパニー。2006年のファイザー社消費者向け製品部門買収以降、グローバル・ビジネス・ユニットとして世界戦略の中に位置付けられ、今新たなマネジメントを実現できる組織作りに取り組んでいる。激動著しい同社の動向と人材への思いを人事総務部バイスプレジデントの平野学氏に聞く。

カンパニー制と「我が信条」が特徴

御社の製品は、いずれもポピュラーなものばかりですが、会社のカルチャーはどのようなものなのでしょうか。

ジョンソン・エンド・ジョンソンは、分社分権経営のカンパニー制を採っていますので、カンパニーによって独自のカルチャーを持っています。ご家庭でお馴染みの商品を扱っている、私たちコンシューマー カンパニーは「優しい人が多い会社」と言ったイメージでしょうか。カンパニーによっては、会社の売り上げと個人の力量との関係が明確であるために、ともすれば自分自身の成果を重視するカルチャーになったりもしますが、コンシューマー カンパニーは社員同士が全体の目的実現に向けて助け合うカルチャーにあります。

そうしたカンパニーの独自性を、「我が信条(Our Credo)」によって、1つの企業理念のもとに同じ方向に集結させ、グループ全体が全世界で成長を続けている、それがジョンソン・エンド・ジョンソンというグローバルカンパニーの姿だと言えるでしょう。

社員の元気が会社を元気に

全社的には常に右肩上がりの成長経営で知られていますが、日本におけるコンシューマー カンパニーの昨今の動向はいかがでしょうか。

当社の製品は、“ハイプライス・ハイクオリティ”でお客様の信頼を勝ち取ってきました。しかし、バブル崩壊後の90年代はさすがに厳しい状況となり、私たちが呼ぶ「失われた10年」を迎えることになったのです。2001年に柴田透が社長に就任して以来、この状況は一変しました。商品的にはスキンケアに注力し、“社員を元気にして、会社を元気にする“という“柴田体制”のモットーの下、社内の全部門を変革。04年には売り上げが伸び始め、成長路線へとドライブしていきます。

アップしたのは売り上げだけではありません。2年に1回行われる「クレドー・サーベイ」(「我が信条」をどれだけ守ったかを調査する社員アンケート)においても、飛躍的にポイントが上昇。現在もそのレベルを維持しています。さらに、06年にはファイザー社の消費者向け製品部門を買収し、それまで当社で扱っていなかったOTC(一般大衆薬)を補完したことで、4つの部門がバランス良いポートフォリオを成すようになりました。これにより、日本の市場価値が急激に高まり、世界戦略の中に位置づけられるようになったのです。

グローバル・ビジネス・ユニット 平野 学氏

世界戦略といっても、御社はもともと世界中に拠点を広げるグローバルカンパニーではありませんか。

確かに当社は、世界に約240もの関連会社を持つ巨大グループです。そしてその特徴は、“小さなマネジメントと大きな資本”というものでした。つまり大ジョンソン・エンド・ジョンソンの巨大資本を背景に、世界中の各ローカル・カンパニーが独自のディシジョンを下し、ビジネスを展開していく。そういう経営手法を採っていたのです。

ところが2006年のファイザー社消費者向け製品部門買収以降、そこに若干の政策変更がもたらされ、資本の選択と集中を図るようになりました。具体的には、世界から8つの国を選び、そこをグローバル・ビジネス・ユニットとして、世界戦略の中で動かしていくというマネジメントに変わったのです。そして、その8つの国の1つに日本が選ばれました。今後は、ローカルとグローバルを両立する経営、2つが調和する経営を模索していくことになるでしょう。


本当の意味での「人作りの年」に向けて

21世紀に入ってからの御社の動きは、まさに“激動”といった様相に見えますが、今年はどんな位置付けの年になるのでしょうか。

当社は基本的に、“毎日新しいことが起きる会社”ですが、世界戦略の中で動き出した2007年以降はそれに対応できる組織と人を作ってきました。ようやく枠組み作りを終えたと言ったところでしょうか。その意味では今年は本当の意味で「人作りの年」になると思います。人作りこそが、新しいコンシューマー カンパニーの重要なインフラとなっていくのです。

激動する社内の動きに備え、新しい組織も積極的に作っています。そしてそこへの人材採用も、毎年同じではなく、いろいろと新しい採用の仕方を試みていくつもりです。最近フォーカスしているのは、留学経験のあるバイリンガル人材。それも日本と海外において厳しい競争を潜り抜けてきた人材には期待しています。インターンを経た採用やMBA採用も試しながら、変化に耐えられる組織を作っていきたいですね。

皆がプレイング・マネジャーになることを望む

エグゼクティブ人材の採用については、どのようにお考えですか。

やはり新しい組織作りのポイントになるのは、「リーダーシップ・コンピテンシー」を持つエグゼクティブ人材の採用です。「緊急時の対応力が優れ、変化に応じて、複雑な状況下でビジネスをマネジメントできる力」、そんな調整力のある人材を迎え入れたいと考えています。

エグゼクティブの採用というと、欠員ができた部署に補充するイメージがあるかも知れませんが、当社の場合は先ほど話したように、今まさに新しい組織のインフラ作りをしているところ。ディレクター以上のエグゼクティブは、補充採用というよりもむしろ、新しい部門の立ち上げのための採用が多くなります。それだけに、自らがビジネスを仕掛けていくという気概のある方を採用していきたいと考えています。当社社長の柴田がしばしば現場に下りていくように、社員皆が“プレイング・マネジャー”となれるような会社、人作りを2008年は目指していきたいと考えています。

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