株式会社麦の穂 [インタビュー]
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採用企業インタビュー““商品”と“サービス”の品質保持がカギ 海外事業本部 グローバルビジネスディベロップメント部 マネージャー 石川 享太郎 氏 台湾店舗写真

1997年の創業以来、「いつもできたて、作りたて」の商品を、ひとりでも多くのお客様に提供することを目標に、基幹ブランドである「ビアード・パパ」を中心とした事業展開を続ける株式会社麦の穂は、海外でも「いつもできたて、作りたて」にこだわりながら着実に店舗数を増やしています。

同社の事業戦略に紐付く、国内外での人材採用、人材育成策について、海外事業本部 グローバルビジネスディベロップメント部 マネージャーの石川享太郎氏にお話をお聞きしました。

石川氏は、前職の製造業で豊富な海外事業経験をお持ちで、まさに「麦の穂」社の更なる海外展開のキーパーソンとして採用されました。
現在は主に中国を中心に現地法人の運営や現地フランチャイジーのマネジメントに携わっておられます。

─ 貴社は海外進出の歴史も古く、既に多くの店舗を海外に出していらっしゃいますね。

当社が初めての海外店舗を香港に出店したのは2001年のことですが、もともとは海外に進出する予定はありませんでした。
たまたま日本に来た外国人観光客の中に、このシュークリームを是非海外で販売したい、という人がいたからなんです。
これが、フランチャイジーによって海外に店舗網が拡がっていくスタートとなりました。
今やFCオーナーさんの頑張りもあって、ビアードパパは、17か国223店舗(※2014年5月時点)まで店舗を出店するまでになりました。

― 海外でビアード・パパのビジネスを成功させていくためには何が重要なのですか?

店舗スタッフのサービスも含めて、「日本と同等の品質」を保つことです。
品質を保つためには各国・各店の店長やトレーナーに対して、作り方やサービスの仕方についての適切な教育を施すことが欠かせません。当社は本社(日本)のトレーナーを各国に派遣して、その教育を行なっています。
日本のトレーナーは「(店舗の)トレーナーを教育することができるトレーナー」ということになります。

― 海外店舗が増えていくにつれて、品質を維持するということは難しくなっていきますね。

はい、そのためにはしっかりした組織を作らなければなりません。
実は約2年前、日本国内の店舗営業部門と教育部門のトップ2名を海外部門に異動させました。
これは今後海外ビジネスに一層注力するという社長の方針によるものです。
その内1名が現在の海外営業部長なのですが、併せて外部からも海外事業の専門家を複数名採用して、グローバルビジネスディベロップメント部を作りました。
採用したのはいずれも海外のビジネス慣習や法規制などを熟知したプロで、現在、海外のフランチャイジーの開拓や管理を行なっています。

また、人材は各国現地でも必要です。現地法人の責任者は、その国の市場を知り、人脈ももっていて現地法人や各店舗の「経営」にコミットすることができなければなりません。
中国法人総経理は2年前に法人を設立した際に新しく加わった方ですが、経験も豊富で現地の事情に精通した人です。

― 現地の採用で難しいのは?

中国のほか、米国に現地法人がありますが、トレーナーの採用には常に苦労しています。
日本流の接客サービスを充分理解し、本社のトレーナーから教育を受けて、それを現地の店舗スタッフにしっかり浸透させられるような人材は日本以外の国では本当に少ないものです。
FC店舗のトレーナー採用には直接関与することはありませんが、トレーニングを行なっていく中で、フランチャイジー各社のトレーナーの質にはバラつきがあり、トレーニング方法には工夫しています。

― 面接では、どうやって人材を見極めるのですか?

石川 享太郎氏

見極めは本当に難しいですね。経歴上は、日本企業で働いていたり日本に留学経験がある、日本文化を学んだ人が最優先です。

面接では、笑顔や“サービサーとしてのオーラ”みたいなものを見ています。その人がもっている素養、サービサーとしての適性のようなものをいかに面接の場で引き出すことができるか、それは日本でも難しいですが、だからこそ面接者の腕が試されます。

一方、採った人をいかに定着させるかということも課題です。
海外では、転職によってキャリアアップするという考えが強いと思います。日本に比べて離職率が高く、賃金に対する執着も強いため、“働く満足度”をいかに上げていくか、コミュニケーションをいかに深めるか、日々努力しています。

ポイントは店舗で働くスタッフたちが本社との距離を近くに感じてくれるような関係作り。店舗スタッフが本社に所用で来たときには意図的に声をかけて会話をするように努めています。
それもあってか、直営店を多く抱える中国でも、キーパーソンが突然退職するといった事態には見舞われたことはありません。
日本人に比べて、言いたいことをそのまま口にするようなタイプの人が多いため、結果的に現場の声をよく聞き取れていることも理由かも知れません。

― 現地での採用候補者はどうやって集めているのですか?

コアとなる人材は、現地にある日系の人材会社に紹介を依頼します。
また、既存社員からの紹介も欠かせない“採用チャネル”になっています。優秀な社員は優秀な知人を連れてきてくれるという傾向があります。
また求人広告でも、給与条件の設定さえ間違えなければ候補者の数を集めることはそんなに難しくありません。

― 今後の海外展開に対する、組織・人材面での打ち手は?

今後、海外での出店をますます加速していくために、海外での更なるフランチャイジー開拓や、フランチャイジーとの一層密なコミュニケーション、また生産機能の海外展開などさまざまな課題があります。
そのために海外事業本部機能を今年4月に設立したシンガポール現地法人に移管し、私も含めた4~5人が駐在する予定です。
シンガポール現地法人では今後の海外事業拡大の核となる人材を採用しますが、その際は敢えて日本語ができない人材を採用する方針です。
これは、組織の風通しをよくするため、“日本人だけが日本語で会話している場面”を作らないことを目的としています。
一方、トレーナーは、まず既進出国でのトレーニング業務を経験した後に新たな国への展開の際に活躍できるように計画的な育成が必要です。
また、現地の市場に一層根ざすために、商品開発も現地化していきます。
基本商品である「パイシュー」は各国共通ですが、国によっては「ドリアンシュー」を出したりもしています。
こういうことができる人材も現地で採用していかなければなりません。

インタビュアーのつぶやき・・・

国内外とも急速に店舗数を伸ばしている「ビアード・パパ」の勢いそのままに、「仕事が楽しくて仕方がない」という石川氏のイキイキとしたお話しぶりに引き込まれた1時間でした。
海外事業を牽引する2名のキーパーソンは、いずれも国内事業の中心人物であった部課長級の人材を思い切ってコンバートしました。
一方で様々な業界で海外ビジネスに携わった即戦力人材を外部から採用することにも積極的で、着実に人的基盤を整備しています。
また、現地における離職対策も、「声掛け」など基本的なことを丁寧に徹底して行なうことで成果を出している点は見習うべきポイントではないでしょうか。

更に、海外事業本部のシンガポール法人への移管に際しては
  ゴール= 「組織の風通しをよくする」
  指針 = 「“日本人だけが日本語で会話している場面”を作らない」
  対策 = 日本語ができない人材を採用する
というように、課題に対する対策が非常に合理的に考えられています。

今後も、新たな国への展開や生産機能の移管など、積極的な海外事業拡大を計画しておられますが、採用と育成、リテンションの打ち手は万全で、かつ現場への権限移譲も進んでおられる様子で、事業は”掛け算”で伸びていくことでしょう。

※このインタビュー記事は、「Global Biz journal 7月号」(新建新聞社発行・アジアフードビジネス協会提携誌)に当社が寄稿したものに、一部加筆して作成しました。

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