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TEの営業は、まるで映画のプロデューサー、これが醍醐味。

タイコ エレクトロニクス ジャパン合同会社

※このインタビューは2016年10月に実施しました。なお、所属・肩書は当時のものとなります。

これまでのご経歴と、現在の仕事内容についてお聞かせください。

松井 啓  氏
執行役員
営業&マーケティング本部
松井 啓 氏

大学卒業後、タイコ エレクトロニクス ジャパン(以下、TE)の前身である日本エー・エム・ピーに入社しました。営業本部の自動車グループに配属され、以来32年間ずっと営業です。今のポジションでは約6年。私が見ているのは西から東まで全国の営業と、新製品を開発するマーケティング部門、それからASEAN全体の営業をサポートしています。日本の営業&マーケティング本部だけでも90人ほどいます。

私が入社したころの花形はコンピューターや民生機器関連で、小型で精密な部品を作っていました。当時、自動車関連は部品も大きく、ローテクなどと言われたり・・・。その後、時代の流れに応じて市場にも変化があり、今は自動車関連が事業の60%の売上を担うまでになっています。

今や自動車部門は御社の大きな柱ですが、成功の要因と御社の強みを教えてください。

松井 啓 氏

自動車業界はピラミッド構造で、自動車メーカーの下がTier1といわれるセットメーカー、その下がTier2といわれる部品メーカーで、当社はTier2です。通常、Tier2メーカーはTier1に営業することが多いと思いますが、我々は自動車メーカーに直接売り込む縦の営業を強みとしています。例えば自動車メーカーの図面に当社の新しい製品を採用していただき、各Tier1の部品メーカーに流してもらう。なぜ、それが可能なのかというと、我々はコネクタメーカーのオーソリティであり、長い経験と培ったノウハウ、ソリューションを活用し優位性を持つことができているからです。
また我々の強みは、チームワーク。当社の自動車メーカー担当、Tier1、2担当がそれぞれ連携して、上からも下からもニーズを吸い上げながらお客様に提案できる体制があります。常にコミュニケーションを取りながらビジネスをドライブしています。
当社では、営業担当が開発や生産部門をドライブしていくことが重要です。自動車部門では、最先端の電子部品を提供する掛川工場までを含めて、ひとつの戦略。コンセプトを立てるところから、営業、開発、製造がチームワークを活かして一緒にやっています。掛川工場は製品を作るだけではなく、当社の実力をアピールする役割もあります。お客様を工場にご案内すると、「コネクタには、こんなに高度な技術が必要なんですね」と、品質に気を配って日本で開発、生産する理由など、当社の強みがダイレクトに伝わり、納得していただけます。お客様に営業資料を提示するだけよりも、現場で話した方が説得力があります。エンジニアはもちろんですが、営業のモチベーションも、ぐっと上がりましたね。

掛川工場でも営業と開発製造のチームプレーが大きな成果を上げているのですね。グローバルとの関係性はいかがですか。

グローバルでもチームプレーは根付いています。世界中に拠点があることは、非常に有利です。部品供給も、現地化、現地調達もスムーズですし、世界中のお客様と取引があるため、情報量も豊富。欧米で生まれた最新の流れをいち早く日本に伝えられるのはTEのネットワークの強みであり、そういう意味でも日本のお客様に評価いただいています。世界中で発足する自動車関連事業には、TEが大体参画しているので、「どこにいっても、いますね」と、よく言われるほどです(笑)。グローバルとのコラボレーションも多く、例えば先日も、フランスのメーカーに対して日本とフランスにそれぞれアプローチをして、一緒に情報をまとめてコンセプトに合う商品をフランスにプレゼンしに行くなど、連携はグローバル全体の強みでもあります。
TEには、ヨーロッパ・インドチーム、アジアパシフィック、ノースサウスのアメリカチームという拠点がありますが、拠点ごとにも定期的にミーティングを開催し、グローバルでもマネージャークラスで月に1度、会議を実施しています。また現場レベルでも頻繁に、クロスファンクションで開発する製品軸で集まったりしています。

グローバルでも現場主義とチームワークが発揮されていますね。最新トレンドをすぐに製品開発に活かせるのは強い。今後、自動車業界の変化が予測される中で、御社の課題を教えてください。

松井 啓 氏

今後、自動運転が一気に加速して、産業自体が変わるかもしれない。今までのピラミッド構造が崩れる可能性もあるので、どのように先を読んでアプローチするかが、ここ数年の課題だと思います。例えば自動車のシステムがタブレットだけでコントロールできるようになると、自動車メーカーがどこまで対応できるか分からない。燃料もハイブリッド化、電気、窒素に変わり、産業構造が変わる可能性もあります。
その点、当社はグローバルカンパニーなので、例えば家電やデータデバイスで使われていた技術力や知識を活かすなど、他部門との連携で可能性が広がります。ただ自動車業界自体が縦割りですし、当社のグローバルの方針も事業部別に分かれているので、そこは課題でもあります。社長が今、「ONE TE」を推奨していますが、これからは横のネットワークでも連携を取りながら、当社の強みである情報力を活かして、新しいアイデアを提案していくことが不可欠です。

御社のチームワークやネットワークを強めるために、取り組んでいることはありますか?

私は社員のみなさんに「上司でも部下でも、相手をリスペクトしよう」と言っています。その気持ちがないとチームワークはできません。チームごとに打ち合わせをして、元気がない人がいたら助けるということをやっています。
また去年から管理職を対象に、自分の指導が相手にどのように伝わっているかを体感してもらうセミナーを導入しました。その中で、指示者と作業者に分かれて、作業者は目隠しをして道具を作り、指示に従ってある地点に置いてもらう。でも、なかなかうまくできない。「それがあなたの指導方法、あなたの命令はこう伝わっているんですよ」ということを体感できる。また、チームの枠を超えてお互いの仕事を理解し合えるように、必ず月に一度、担当者会を実施しています。

チームワークを強くするための、独自の取り組みが素晴らしい。ご自身も長く携わってきて、御社の営業部門で働く醍醐味はどこにあると思いますか。

まず、自分で提案したことが実際に自動車に搭載されるというやりがいがあります。特にTEの強みは、お客様のニーズを聞いたものを製品化できること。当社の営業は開発からずっと携っていくので、プロデューサーのようなことができるのが大きな醍醐味だと思います。
例え話でよく話すのは、映画のプロデューサーと同じだということ。まず、どんなお客様がいて、何を求めているのかを知り、どの層に向けてどんな映画を作ろうかと考える。脚本を書き、配役を決めるように設計や工場のスタッフを自分で決めていく。どのくらいの値段なら買ってもらえるのか、最終的には、どのくらいの利益を出したいのか、そのためにどうするかを決めることができる。製品を世界にプレゼンをする機会も出てくるので、日本のセールスだけではなく、グローバルでも活躍できます。もちろん大変なこともありますが、当社の営業ならではの醍醐味があります。

すべて自分で決められるのは、やりがいも大きいですね。そんな営業部門では、どのような人材を必要としていますか。

松井 啓 氏

英語力も、ある程度は必要ですが、まずは志が大事だと思います。結局バックボーンがないと戦えません。私はいつも「コネクタを好きになろう」、「モノを売ろう」と言っています。そして「自分たちが作った製品を車に載せたい」という思いがないと続かないし、世界で戦えない。
新卒の研修などでは、「グローバルで活躍したい」という人が多いですが、そこばかり意識していると、実際に配属された時にギャップを感じると思います。当社の営業は全体に関わる仕事なので、お客様にも社内にも怒られることも多い。例えば現場に「これ作ってください」と言っても、「もっと詳しく聞いてこい」とか、「こんな予算じゃできない」と言われたら凹みますよね。でも、そこで志を忘れず、モチベーションを維持してやりきった人が、その先に行ける。実際に当社で活躍しているのは、一筋縄ではいかない人。自分を持っていて、折れないような精神力があり、成功したいという意志を持った人ですね。

ありがとうございました。最後に、転職を考えている方へのメッセージをお願いします。

ちょっとベタかもしれませんが、「一緒にモノ作りの醍醐味を体験して、一緒に世界を取っていこう」ですね。志のある人のチャレンジを待っています。

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