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ヘルスケア部門分社化で加速するイノベーション
世界の医療機器ビッグ3、シーメンスヘルスケアの次なる展開

シーメンスヘルスケア株式会社

※このインタビューは2016年4月に実施しました。なお、所属・肩書は当時のものとなります。
  • JAC Recruitment

    代表取締役社長
    松園 健
  • シーメンスヘルスケア株式会社

    代表取締役社長兼CEO
    森 秀顕 氏

1847年ドイツで創業、日本でも120年以上の歴史があるシーメンス。重電メーカー世界第2位という規模を誇りエネルギーやインフラ事業など世界200カ国以上で事業展開をしています。その中でもMRIや画像診断機器で業界をリードし続けるヘルスケア部門が2015年10月に独立。今回は初代代表取締役社長に就任した森秀顕氏にJAC Recruitment 代表取締役社長の松園健がインタビュー。ヘルスケア事業独立の背景や、業界の動向、求めている人材などをお聞きしました。

ドイツ系企業の良さと日系企業の安定感

松 園: 写真:森 秀顕 氏 ところで、先日は東芝メディカルシステムズさんが売却されるというニュースが報じられるなど、もう日系大手だから安泰という時代ではありません。しかし転職を考える人の中には、外資系企業はドラスティックで、いつ撤退するかわからないというイメージが先行して不安に思う人もいます。その点、御社は日本でも129年という歴史をもつ企業。地域にしっかり根差したグローバル企業ですね。

森氏: 外資系というと、ドライで人の入れ替わりが激しいようなイメージを持たれがちですが、当社は入社すればわかりますが、実際はアットホーム。長く勤める人も多く、どちらかというと日本的かもしれません。例えば私も新卒入社ですし、社員の半分位は新卒入社だと思います。中途入社でも、長く勤める人が多い。我々も長くいて欲しいので、採用する時には転職回数も加味しており、実際にも長く勤めたい人が入社していると思います。
当社の人事制度のベースは日系企業出身の人事部長が手掛けたものであり、福利厚生も充実して手厚いと思います。外資系の中でもドイツ系企業の場合、例えば米系のベンチャー企業などとは全く違うカルチャーではないかと思います。当社には、親子三代シーメンス社員という人もいます(笑)。
そんな日本的な要素にプラスして、議論好きなドイツ人のカルチャーが表れているのが「We say what we do, we do what we say」という言葉。当社のビジネスプリンシプルの中で、私が一番好きな言葉です。やらなきゃいけないと思ったら、黙っていないで言う、やると言ったことは必ずやる、ということ。採用選考の時に、候補者に会社のカルチャーを訊ねられたら、いつもこれを紹介します。
シーメンスでは、自分が正論だと思うことがあれば、社員が社長を呼びとめて言いたいことを言っても怒られることはなく、的を射ていれば取り上げてもらえる。それがこの会社の良い部分です。だから提案なども、自由に出てくるカルチャーです。組織も硬直的にならずに、その時々のニーズに沿った形で変化していく。現状のままでいいと思った瞬間に衰退は始まります。常に現状に疑問を持って考えることは大切だし、私も常に社内にそう呼びかけています。当社はチャレンジをしたい方にとっては、日系企業にいるよりも働きやすい環境だと思います。

松 園: 外資系らしく人間関係がフラットでロジカルなカルチャーがある一方、良い意味で日系企業に近く、安心して長く働ける会社なのですね。

多様性がイノベーションを起こす原動力

松 園: ところで最近、各社が力を入れているダイバーシティについては、どうお考えですか。

森氏: 写真:森 秀顕 氏 ビジネスを活性化させるためにも、国籍も年齢も性別も多様な人材を社員として迎えたいと思っています。ただ、製薬メーカーのMRなどは女性が多いのですが、医療機器業界では他社でも内資外資含めて、ほとんど女性がいません。当社のイメージング部門には100名超の営業職がいますが、ブレイクスルーするために、まず女性2名を採用しました。今後はさらに、女性だけでなく外国籍の方など、立場や考え方の違う社員を増やしたい。社員と接していても、文化が違う国から来た人は日本で生まれ育った人とは発想が異なるので、面白いビジネスのアイデアが出ることもあります。やはり幅広く招き入れて、様々なアイデアが飛び交う環境を作りたいですね。

松 園: 人材面でのイノベーションも、ビジネスの活性化につながりますね。御社はアジア各国に社員を派遣して、仕事を通して交流するプログラムを実施しているそうですが、多様性を養うという人材育成の面もあるのでしょうか。また今後有望なアジアマーケットには、どのような働きかけをしていますか。

森氏: アジアの各拠点と連携したピープル・プログラムを始めています。前社長が始めた日本と韓国のエクスチェンジプログラムを、オーストラリアやシンガポール、東南アジアに広げたものです。例えば我々がやっていないビジネスを、オーストラリアがやって成功した例もあり、我々も学ぶことがあるし、その逆もある。1~2カ月間行くと、皆違うカルチャーに刺激されて、いい表情で帰ってきますよ。ノウハウを学ぶだけではなく、グローバルタレントの育成という意味でも有意義です。
またアジアの成長に、我々も貢献したいと思っています。日本は医療先進国なので、お客様にも我々にも色々な経験やノウハウがある。しかし東南アジアや先進医療が浸透していない国では、シーメンスの医療機器をうまく使いこなせないことがあります。そんなお客様のためのエデュケーションセミナーや、現地のシーメンス社員へのトレーニングなどを始めています。

シーメンスヘルスケアが求める人材とは

松 園: 写真:森 秀顕 氏/松園 健 御社には、グローバルな経験を積めるチャンスがあり、活躍できるフィールドもあるということですね。では最後に、そんな御社が求める人物像を教えてください。

森氏: まずは、多様的な捉え方が出来て、型にはまらず、提案やチャレンジができる人。あともうひとつ、私は自己主張だけではなく、チームワークを重視しています。
先ほどの7つのビジネスプリンシプルの中に、「We listen more than we talk」という言葉があります。人の話を聞いて、咀嚼してから自分が話すということ。ビジネスにおいて、病院に行ってもニーズをきちんと拾えないと、お客様が悩んでいることにピッタリ合うバリューは提供できません。お客様の課題を把握して、ご提案することが大事。これは社内でも同じです。例えば間接部門にしても、社内のニーズを把握せずに一方的にサービスを提供されるのでは困ります。間接部門とビジネス部門どちらにも、チームで仕事ができるような聞く耳をもった人に来てほしい。良い人がいれば、人員予算にとらわれず検討したいと考えています。我々の考えに共感していただける方のチャレンジをお待ちしています。

インタビューを終えて
株式会社ジェイ エイ シー リクルートメント 代表取締役社長 松園 健 日本のシーメンスにおける最大の事業部であるヘルスケアの独立。それはスピードやサービスの追求と同時に、既存の製品をさらに強固にするための戦略でした。医療機器企業ビッグ3と称されても、常に先を見据えてイノベーションを求める森氏の姿勢には、同社の持つカルチャーがはっきりと見てとれました。
また特筆すべきは、外資系企業と一括りにはできないドイツ系企業の仕事環境。ポジションに関わらず、意見があれば誰とでも論議ができるフラットな風土や、長く働きやすい人事制度などは、いわゆる外資系企業と日系企業の長所を兼ね備えており、外資系企業経験者はもちろん、日系企業出身の方にも安心してお薦めしたい会社であるという印象を強くしました。 JAC Recruitment 代表取締役社長 松園 健

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