自分の業績は論文にして国際会議で発表する サンユレック株式会社

【写真】サンユレック株式会社 代表取締役社長 奥野敦史氏
サンユレック株式会社
代表取締役社長
奥野敦史氏
関西大学大学院卒。工学部にて助手を務めた後、サンユレジン株式会社に入社。同社勤務時代に社内ベンチャーとして日本レック株式会社を設立。サンユレジンと日本レックの合併によりサンユレック株式会社が設立され、同社常務に就任。2007年より現職。IEEE(米国電気電子学会)シニアメンバーに選ばれるなど国際舞台において活躍、現在もアジア各国を中心に講演活動を行うなど精力的に活動している。日本LED照明推進協議会副理事長。

世界各国に生産拠点を構え、年間7000tを超えるウレタン樹脂を生産し、電子・土木・建設・半導体封止などの材料として提供するサンユレック株式会社。多数の特許を持ち、常に世の中の流れに沿ったテーマで研究開発を進める、業界のリーディングカンパニーだ。最近では環境問題への関心から需要の高いLED照明に焦点を当て、事業を強化している。同社の成長を支える技術力の強さの秘訣について、代表取締役の奥野敦史に聞いた。

国際会議の場で、実家の地元でできたマツタケの話をしたんです

― 半導体パッケージングの分野では150件以上の特許申請をし、業界をリードしていますが、サンユレックが現在に至るまでの経緯をお聞かせください。

半導体関連の分野で伸びたのは、前身の日本レックのときですね。サンユレジンに勤めていたときに社内ベンチャーで立ち上げた会社です。新規分野の開拓を加速しなければならない状況だったので、オーナーに直訴して資本金を出してもらいました。 半導体用の樹脂の研究開発から始めて、3年くらいで黒字になりましたね。当時ITバブルの後で日本中が不況だったときなんですけど、日本レックは社員みんなで海外旅行にいったり随分羽振りよくやっていましたね。ただ、本体のサンユレジンを強化する必要が出てきたので、合併をすることになったんですが。

【写真】サンユレック株式会社 代表取締役社長 奥野敦史氏

― なぜ周りが不況の中、日本レックは好調を維持できたのでしょうか。

国際会議によく出席していたので、次のニーズをいち早く仕入れることができたというのがありますね。面白かったのが、IEEE(米国電気電子学会)で論文発表したときに自分の実家を紹介したことがあったんですよ。実家周辺がマツタケの産地だったので、その写真とかを見せながら。本当は論文と関係ないことを話したらダメなんですけど、まあその会議が盛り上がりましてね(笑) それで覚えて貰ったというのもあるんでしょうか、大手グローバルメーカーの関係者と大変仲良くなれた。そこで情報交換やディスカッションの機会がありまして、最先端を行くメーカーにどういったニーズがあるのかを知ることができたんです。具体的には小型化・薄型化へいかに対応するか、ということでした。「特殊真空印刷封止システム」という印刷によって半導体をパッケージングする方法で実現したのですが、この特許を取得できたことが大きかったですね。

【写真】サンユレック株式会社 代表取締役社長 奥野敦史氏

― 社内での取り組みで力を入れていることは。

頭を使え、といつも言っています。会社には来なくてもいいけど、とにかく頭だけは使え、と。人間の大脳神経は3%しか使われてないと言われますけど、使っていない残りの内の0.01%でも使えれば全然違うはず。脳の活性化をいかに実践するかを常に考えています。先日私の誕生日だったんですけどね、そのときはプレゼントの代わりに1人一個ずつアイデアを出せと言いましたね(笑)。

社員にはできるだけ論文を書かせるようにしています。自分の業績は国際会議で発表しておけ、と。国際規模の会議で年に2、3件は当社の社員が発表してますけど、国内ではかなり多い方じゃないですかね。論文を発表しておけば、仮に会社をやめても実績は残りますからね。会社のためではなく自分のためにということです。

今ブームのLED照明。産業規模は10兆円

【写真】サンユレック株式会社 代表取締役社長 奥野敦史氏

― 今後はどういった展開をお考えでしょうか。

小型化・薄型化はこれからも進みますので、その対応ですね。技術的には十分可能です。それからLED。先日LED向け樹脂の担当部署を、独立の事業部として昇格させまして生産量を増やしています。今LEDがブーム。イルミネーションではすでによく使われていますけど、テレビのバックライトへの導入や、蛍光灯、電球からの置き換えもこれから本格的に進みますよ。LEDは半永久的に使える上、電力は従来の3分の1で済むので「エコ」なんです。全部置き換えると原子力発電所3つ分の節約、産業の規模で言うと10兆円ぐらいになります。

【写真】サンユレック株式会社 代表取締役社長 奥野敦史氏

先端技術を持っている人は海外へ

― 最後に求職者へのメッセージをお願いします。

難しい時期なので、日本にとらわれず海外にも目を向けて欲しいですね。海外に行けば道は結構ありますよ。特に先端技術を持っている人は日本で探すより海外に出たほうが早いでしょうね。世界的不況とは言われてますが、技術で遅れているという自覚のある海外の会社は喜んで取りますよ。

会社概要

社名 サンユレック株式会社
本社所在地 〒569-8558
大阪府高槻市道鵜町3丁目5番1号
代表者 代表取締役社長:奥野 敦史
創業 昭和33年9月
設立 昭和38年9月
事業内容
  • エポキシ樹脂・ウレタン樹脂・UV硬化樹脂等を主原料とする電気・電子絶縁材料の製造・販売
  • 土木建設用接着剤、床材、防食塗料の製造・販売並びに工事施工
  • VPES(特殊真空印刷技術)による半導体封止システム及び封止材料 の開発、販売
  • 高密度表面実装技術用プリント基板および同関連材料の開発、販売
資本金 7500万円
ホームページ http://www.sanyu-rec.jp/

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