元気企業特集!! 電気技術者にはサービスへの付加価値を追及してほしい 中央電力株式会社

【写真】中央電力株式会社 代表取締役社長 中村誠司氏
中央電力株式会社
代表取締役社長
中村誠司氏
昭和43年生まれ。大学時代はハンドボール部で活躍。卒業後、大手証券会社に入社し、営業としてトップクラスの成績を収める。その後、コスト削減の観点で社会に貢献したいという思いから独立創業、現在に至る。他、経営者クラブを発足するなど、社内外で精力的に活動している。

電力インフラの分野で「マンション電力一括契約サービス」という画期的なサービスを生み出し、順調に業績を伸ばしている中央電力株式会社。そのサービスは、マンション一棟で電力を一括購入し各戸に配分することで、電気料金単価を下げるというものだ。このユニークなサービスがどのようにして生まれたのか、そしてこのサービスを支える理念と人材について、同社の代表取締役社長である中村誠司氏に聞いた。

あるとき、マンションは外から見たら一つのビルだということに気づいた

― 2004年よりマンション電力一括契約サービスという画期的なビジネスモデルで順調に業績を伸ばしています。このサービスが誕生するまでの経緯をお聞かせいただけますでしょうか。

マンション電力一括契約サービスは、私が1人で考えたものではなく、開発会議の中で生まれたものなんです。このサービスを始める前も電気には関わっていて、開発が中心の事業でした。省エネ機器やそれに関連するシステムとか。当時は電力の自由化が進んでいた時期だったので、電気を作って売るとか、他にもいろんな方面に広げようとしていたんですけど、どれも行き詰まってきた。会議を重ねまして、それまで電気で10年近くやってきたということもあったので、電気を突き詰めてみよう、となった。あるとき、マンションは外から見たら一つのビルだということに気づいたんです。普通マンションでは各居住者さまと電力会社が個別に契約を結ぶんですが、これをマンション一棟で契約して各戸に配分すれば安く提供できるのではないかと。それが2000年ごろですね。ただこのサービスは、投資としての側面が強いですから、何を担保にするのかとか、請求管理はどうするだとか、そのあたりの仕組みを確立するのに2、3年かかりましたね。それと、このマンションサービスは生活インフラに関わりますから、非常に大きな責任が伴うわけです。そういった意味で、社内体制と社員の意識改革というところは徹底しましたし、今も継続しています。

【写真】中央電力株式会社 代表取締役社長 中村誠司氏

社員全員が「責任」ということを常に意識し行動できる風土

― 「責任」を全うするために、具体的にはどのような取り組みをされているのでしょうか。

まず、理念から見直しました。今の中央電力の理念は『地球、社会、お客さま、社員とその家族に対する責任を果たすために中央電力は存在する』です。
地球、社会、それからお客さまに対してどこまで責任を果たせるか、ということなんですよ。マンション電力一括契約サービスを始める前は理念なんて、あってないようなものでした。「ワクワクしよう!」とか(笑) メーカーだった頃は、それで良かったとも思うんですけどね。これからは電力インフラを任せていただくわけですから、それではいけない。営業も技術者も、社員全員が「責任」ということを常に意識し行動できる状態でないとだめなんです。それをしんどいと思うなら、去ってくれと、厳しいことも言いました。当時はかなり痛みもありましたけど、生活インフラに関わる以上は避けては通れないところだったことは確かです。

今の私の仕事で一番重要なのは、そういう風土を社内にいかに作り上げるか、ということなんです。私たちの世代というのは団塊の世代に比べて「軽い世代」といわれます。その私たちが、どこまで責任のある空気を作り出せるか、責任感のある人を育て上げられるか、それを追及しています。

実際、社員の責任感は昔と今で全く違います。例えば、今中央電力ではマンションの漏電の監視を24時間365日体制で行います。発電をされている電力会社さんでは、漏電の点検は4年に1回、漏電の点検をされています。当初は中央電力も同じだったんですが、同じことをするだけでいいのか、お客さまのインフラをあずかる以上、電力会社さんの安全にさらにプラスして安全を守ろう、という声が社員から上がってきたんです。自社の社員で24時間しっかり監視しようと。こういうことは10年前には考えられませんでしたね。いかにお客さんが電気を安全に、そして賢く使えるか、これを社員一人ひとりが常に考えている、そういう空気は確実に形になってきています。

あと、これは日本初の試みなんですけど、6月から「電気スクール」というのを開講します。週に一回、誰でも無料で電気についての授業が受けられるというものです。今、若い電気技術者や工事士が少なくなっている。ですので、特に若い世代に電気に興味を持ってもらえたらというのがあります。また、これは社会貢献と同時に、社員の成長にもつながることなんですよ。教えるのは全部社員ですからね、教える中で知識とか責任感といったものが身に付くというのが会社にとっても非常にプラスになるんです。

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10年後には1000億の事業をつくりたい。
付加価値を追求できる電気の技術者を求めています。

― 中長期的な今後のビジョンについてお聞かせください。

10年後には1000億の事業をつくりたいと思っています。というのも、電力エネルギーの市場は15兆から20兆と言われていますが、電気を使う側として、ここから最低でも1%はあずからせていただけないと、発言権はありません。シェアの1%もない会社の言い分なんて誰も聞いてくれないんですよ。20兆の1%といったら2000億ですけど、まずはその半分の1000億を目標にしています。5年前は売上が3億、今年は32億ですから、5年で10倍になりました。ここからさらに30倍ですね。

中期的な方針としては、ここ2,3年は新しいことを始めない。いろいろ新しい分野はあるんですよ。電気自動車とか。でも今はぐっと我慢してマンション電力一括契約サービスの事業を着々と伸ばす。このサービスの付加価値をどこまで大きくできるか、それを突き詰めていこうと思っています。数字で言うと3年で100億ぐらいですかね。新しいことを始めるのはそれからです。

― この事業をさらに伸ばすためにどのような人材が必要になってくるでしょうか。

まずは電気主任技術者・電気管理技術者。これはサービスを拡大する上で必須です。業務内容としては、電気設備の保安点検や管理業務が中心になります。業務を確実に行っていただくというのはもちろんなのですが、求めたいのはこの保守管理に付加価値を追求できる人なんです。お客さまが如何に電気を安全に、安く使えるか、どうすればその価値を提供できるのか、そこまで考えられる技術者の方に是非来ていただきたい。電気主任技術者というのは決して簡単な資格ではありませんから、優秀な方が多いんです。その中で志を持って仕事に取り組んでいただける方は絶対いるはずなんですよね。

営業の方には、安定感、信頼感を求めたいですね。このサービスは短期的な視点で売ってはいけないサービス。信用が大事ですから、無理に売るのではなく、正しくサービスの説明をして、あとは自然に売れるという形が理想なんです。だから長期的な視点で、ぶれずに営業ができる人が必要ですね。

あとは職種に関わらず気の付く人、鋭い感覚を持った人、そして、経営者を含め誰に対しても物怖じせずに発言できる人。例えば作業内容にまずいところがあったらすぐに気づいて指摘できるような。何かあってからでは遅いので、常に周囲に気を配れる人ですね。

― 最後に転職を考えている人にメッセージをお願いします。

【写真】中央電力株式会社 代表取締役社長 中村誠司氏

仕事は「志事」、志す事です。志があれば、条件や環境というのは大きな問題ではないんです。例えば、すばらしい上司の下で働くというのは良いことですけど、言い方を変えれば与えてもらっているだけ。逆に上司がひどかったとしても、志があれば自分がなんとかしなければ、となる。どんな仕事でも志というのものを大事にして欲しいんですが、転職というのはそのことを考えるのによいタイミングなのではないかなと思います。

中央電力に来ていただける人については、多くは求めないです。まあ、こんな考え方の会社なので、それに共感していただける方であれば、あとは一緒に成長していきましょう、というところです。

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